ビジネスパーソンインタビュー

「なぜピカソが世界でもっとも有名な画家になったか?」秋元康の助言でわかった“運がいい人”の特徴

堀江貴文著『最大化の超習慣「堀江式」完全無欠の仕事術』より

「なぜピカソが世界でもっとも有名な画家になったか?」秋元康の助言でわかった“運がいい人”の特徴

新R25編集部

2022/01/30

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和牛の専門レストランやサプライヤー事業のほか、学校運営やロケットエンジンの開発事業と、仕事と遊びをかろやかに結びつけてきた実業家の堀江貴文さん

そんな堀江さんが50歳の節目を意識して書いたという新著『最大化の超習慣「堀江式」完全無欠の仕事術』が発売されました。みなさんがすでに持ち合わせている才能やセンスを、最大限に発揮するための“習慣のお作法”を学べる一冊です。

同書のなかから、堀江さんがたどり着いた「パフォーマンスを最大化する習慣術」をピックアップしてご紹介します。

「もっと本を出せ」秋元康さんの助言でわかった“運”の正体

成功には、能力が必要だ。

能力とはあなたの個性のことだ

だからあなたがやりたいことをやるべきである。

運とは、あなたの能力に日が当たるということだ

運は運である。

不可視的な巡り合わせである。

ならば自力ではどうにもならないのだろうか。

そうは思わない。

むかし秋元康さんと会食したとき、「堀江、おまえはもっと本を出せ!」と檄(げき)を飛ばされた。

当時すでに著書数は重ねていたが、希代のヒットメーカーから見れば、まだまだ足りないようだった。

秋元さんはそこでピカソの話をしてくれた。

なぜピカソが世界でもっとも有名な画家になったか?

才能、感性、技術、鍛錬、革新性。

専門的な観点からさまざまな指摘ができるだろう。

でもシンプルに、なにより見逃せないのはピカソが多作だったという事実だ。

才能や技術だけではなく、15万点とも言われる膨大な作品を量産しまくったからこそ、ピカソは後世に残る画家になりえたのだと秋元さんは教えてくれた。

ぼくはそれを聞いてうなった。

多くのひとに自分のメッセージを届け、のちに残すためには、もっともっと本を出す必要がある

そう気づかされてからというもの、ぼくは刊行のペースもネタのバランスも無視し、思いついたそばから新作を出している。

きちんと数えていないが、いまでは200冊以上にはなっていると思う。

おかげで『ゼロ』(ダイヤモンド社)、『多動力』(幻冬舎)といったベストセラーも生まれた。

秋元さんのアドバイスというところに重みがある。

秋元さんは押しも押されもせぬヒットメーカーだ。

だがそんな秋元さんでもヒットの裏には数知れない失敗がある。

優れた作品だからといってヒットするとはかぎらない。

無残に散ったプロジェクトを数え上げればきりがない。

うまくいった仕事は、秋元さんが打ってきた膨大な「点」のほんの一部なのだ

秋元さんは、自分のヒットメーカーたるゆえんを「たくさんやってきただけ」と公言しているが、それは謙遜でもなんでもなく、そのとおりなのだと思う。

成功には、事前に推し量れないさまざまなファクターがからむ。

つまりである。

だから、成功だ失敗だと一喜一憂しても仕方ない。

大事なのは、秋元さんの例からもわかるように、アクションの母数は多いほどよい、「点」の母数は多いほどよい、という単純な数の理屈だ。

あなたの運は、あなたの手でキャッチアップできるのである。

あなたを最大化するのは“ヒト”だ

ヒト、モノ、カネは、動いているところに集まるとはよく言われることだ。

あなたを最大化するのは「他者の力」である。

あなたのアクションもとうぜんながらそうなる。

あなたが望もうが望むまいが、やがてヒト、モノ、カネが集まる。

それが社会経済の法則である。

そこでなかんずく重要なのは、ヒトだ。

ひとのつながりだ

かつてライブドアという会社を率いていたころの、いっけん派手なイメージがあるからなのか知らないが、世間は良くも悪くも、ぼくを才気走った人物として扱いたがる。

でもそれは誤解である。

プログラミングや企業経営の経験値がいくらか長けている程度だ。

ぼくより頭脳明晰なひとはいくらでもいるし、バイタリティのかたまりのようなひとにもさんざん出会ってきた。

そもそもぼくはあなたにかなわない。

あなたほどアニメに詳しくないし、あなたほどピアノに打ち込んだこともない。

人間がひとりでやれることなどたかが知れている。

やり抜いて、やり抜いて、やり抜くための最大の資源は、他者の力なのである。

ひとのつながりを抜きに、あなたの自己実現は不可能だ

ならばひとを巻き込むしかない。

ぼくはライブドア時代からいままでずっとそうだった。

いつもだれかを巻き込んできた。

2018年に設立した通信制サポート校「ゼロ高等学院」

いまの弊害だらけの学校教育の在り方をどうにかしたい、子どもたちに自由な学びの場を提供したい、ぼくのその積年の思いを実現できたのは、内藤賢司さん(ゼロ高代表取締役)はじめ、志をともにする各分野のエキスパートの力があったからだ。

設立当初はあのホリエモンが学校運営?と懐疑的な見方もされたが、いまや入学志望者があとを絶たない状況だ。

ロケットエンジンの開発事業もそうだ。

ぼくは学生時代からロケットに興味をもち、その種の専門書や科学雑誌を読み漁っていた。

そして念願かなって34歳のときにロケット開発に着手した。

そこからさらに15年後の2019年、ぼくが出資する宇宙ベンチャー「インターステラテクノロジズ(IST)」は、全長10メートルのミニロケットを宇宙空間まで打ち上げることに成功した。

日本の民間企業が単独で作ったロケットが宇宙空間に到達するのは初のことだ。

まだまだ道半ば、小さな一歩かもしれないが、快挙である。

そしてここにもキーパーソンがいる。

現在のIST代表取締役である稲川貴大さんだ。

ISTに入社するまえ、大学院に在籍していた稲川さんは他社に就職が内定していた。

それをぼくが口説いてISTに引き込んだ。

正しい選択だったと思う。

いまや稲川さんは工学技術者としてだけでなく、若いエンジニアたちを束ねる人望を発揮している。

彼なくして成功街道はなかっただろう。

「一緒に仕事しない?」も数の理屈

ぼくはひととのつながりに貪欲だ。

これぞと思った人物に出会ったら「一緒に仕事しない?」「一緒にやってみない?」ととにかく口説く。

巻き込む習慣だ。

巻き込んでうまくいくときもあれば、そうでないときもある。

もちろん門前払いされることもある。

巻き込んだ結果、のちに関係がぎくしゃくすることだってとうぜんある。

そんなことを言うとあなたは躊躇するかもしれない。

人間関係で揉めたくないと尻込みするかもしれない。

でも全員から好かれるようなひとをぼくは信用しない

自分に正直に生きるかぎり、ソリの合わない相手は必ずいるからだ。

躊躇せず、それより可能性に目を向けよう。

さっき述べた、数の理屈だ。

アクションは多いほうがいいのだ。

あなたを最大化するのは、他者の力にほかならない

いま目のまえのそのひとは、あなたにないものを持っている。

50歳、100年時代の折り返しを迎える堀江貴文の集大成

堀江さんの集大成である『最大化の超習慣「堀江式」完全無欠の仕事術』は、迷い、惑い、試行錯誤を繰り返す人におすすめ。

本のなかで堀江さんが「これまで多くの本を出してきたが、ぼくのメソッドをここまではっきり、踏み込んで述べるのは初めてだ」と述べているとおり、堀江さんの働き方の哲学をあらゆる視点から探ることができます。

読むことで、きっと迷いを解消するヒントを得られるはずです。

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