コミュニティの“意義”とは?
「はたらくWell-being Lab.」コミュニティマネージャーが「大切なことは宝塚から教わった」と語る理由
新R25編集部
リモートワークの浸透などと相まって、「はたらき方改革」が世間の潮流となって久しい昨今。
現場ではたらくビジネスパーソンのなかには「本気で仕事に打ち込もうと思ったらはたらき方改革なんて無理」「自分らしいはたらき方なんて難しい」と感じている人も多いはず。
そこで、パーソルグループとのコラボでお送りする本連載「“はたらくWell-being”を考えよう」ではモヤモヤを感じているあなたへ「令和の新しいはたらき方」を提案していきます。
パーソルグループは昨年、一人ひとりの“はたらくWell-being”にみんなで向き合い、共に考え、行動するオンラインコミュニティ「はたらくWell-being Lab.」を開設しました!
「はたらくWell-being Lab.」には、年齢やセクシャリティはもちろん、働き方や職種も多様なメンバーが集まっています。このコミュニティの運営を担当しているのは、“コミュニティマネージャー”の柴山由香さん。
そもそも、“コミュニティマネージャー”って何する人?なぜ、そのお仕事をしているの?「はたらくWell-being Lab.」ってどんなどころ?
いつも楽しそうにお仕事している柴山さんに、「コミュニティ」のあれこれを聞いてみました!
(聞き手:小野寺 美穂)
高校生の息子がいるワーキングママ。趣味でハマっていた宝塚歌劇の世界で、私設ファンクラブの運営スタッフになった経験を活かし、2014年にノベルティやオリジナルグッズの会社としてラブソルを創業。現在は、“文化をつくる・文化を伝える会社”として、クライアントさまをデザインやコンテンツ制作を通してサポートすることを生業としている。宝塚の私設ファンクラブ運営経験を買われ、数々のコミュニティの立ち上げ・運営に関わり、WEBメディア「Domani」のオンラインサロンや、評論家宇野常寛氏主宰の「PLANETS CLUB」、パーソルグループ主宰の「はたらくWell-being Lab.」などのコミュニティ運営を担当している。
はたらくことって、もっと楽しくてもいいんじゃない?
小野寺
私も「はたらくWell-being Lab.」の運営としてご一緒しているのですが、由香さんが「はたらくWell-being Lab.」のコミュニティマネージャーを担当することになったきっかけは、どんな感じだったんですか?
柴山さん
以前、とあるコミュニティでご一緒していた方がパーソルさんで働くことになったそうで。その方から「立ち上げたコミュニティ、どうしたらいいの問題」(連載第二回参照)を伺って、ぜひ関わりたいな、と。
私、広告などで目にしていたパーソルグループさんのキャッチコピー「はたらいて、笑おう。」が好きだったんです。
そもそも、はたらくこと自体“お金をもらうために我慢してしぶしぶすることではない”と思っていて。はたらくことを通して誰かに必要とされたり喜んでもらえたりすることは素敵なことだし「その対価としてお金までもらえるなんて最高じゃん!」と。だから、とても共感していました。
小野寺
たしかに…。「給料は我慢料だ」という言葉もありますが、はたらく人の価値観は変化していて、仕事を選ぶうえで「やりがい」を重視する人が多いというデータを見たことがあります。
柴山さん
「好きを仕事に」ということもよく耳にしますね。もちろん、誰もがそうできるわけではないかもしれないし、簡単なことと思っているわけでもありません。
でも、もうちょっとシンプルに考えて良いかなと思っています。パーソルホールディングスの代表取締役社長の和田さんの記事と動画が新R25にアップされていますが、こんな風に説明されています。
https://r25.jp/article/1241621873959488647“我々がグループビジョンとして掲げている「はたらいて、笑おう。」は、「笑いながらはたらこう」という意味ではありません。
仕事は当然努力が必要だし、ときには歯を食いしばらなきゃいけないこともある。
でも、それらを乗り越えられたときには、誰もが笑顔になれますよね。
そんな“仕事を通じたWell-being”を実現させて、もっとたくさんの方により良い人生を送っていただきたい。”
柴山さん
いやもうこの通りだなと。私はよく「楽しそうにはたらくね!」と言っていただくのですが、別にへらへら笑いながら仕事してるわけじゃなくてですね(笑)。大変なことも、うまくいかないことも、日々ちゃんとあって、落ち込むこともあります。
でも、誰かの力を借りてなんとかした先にはいつも「嬉しいな」「よくやったな」と思える瞬間があって、自然と笑顔になる。そんな瞬間を何度だって味わいたいから、はたらいて笑えたら最高だよねって思っているんです。
だからこの「はたらくWell-being Lab.」に関わりながら、はたらいて笑える人が増えるように、私もできることをしたいなと。
確かに、この方はいつも楽しそう
小野寺
私もずっと、はたらいて笑っていたい…!
由香さんは、イベントを企画したりトークイベントではモデレーターをされたり、この連載ではコミュニティの活動を伝えるための記事を執筆されたりと、コミュニティマネージャーのお仕事って、多岐に渡っていますよね。
柴山さん
たしかに、そうかもしれないですね。全部自分でする必要はないですが、オンライン・オフライン問わず、イベントの企画をする場面は多いので、ライティングやデザインがちょっとできるとスムーズかもしれません。
でも、コミュニティマネージャーとして最も大事なのは、人に興味を持っていることなんです。
コミュニティで大切なことは、みんな「宝塚」に教わった
小野寺
たしかに「コミュニティ」って、そもそも人と人との集まりですもんね。由香さんは、どうやってコミュニティマネージャーという仕事に出会ったんですか?
柴山さん
実は、なろうと思ってなったわけじゃないんですよ。どちらかというと「気がついたらなっていた」という感じです。
小野寺
ご自身が初めてコミュニティに関わったな、と思われるのはいつですか?
柴山さん
コミュニティは、人と人との集まり。先ほど小野寺さんが言われていましたが、まさにそうで、そういう意味では生まれた瞬間から人はコミュニティの中で生きている、とも言えますよね。家族もそうだし、地域の例えば町内会や学校、会社だってそうです。
なのでコミュニティには常に関わっていましたが、能動的に関わったと言えるのは「宝塚歌劇の私設ファンクラブ」ですね。
小野寺
宝塚…! あの、女性だけで構成されている歌劇団の、私設ファンクラブ。そういったものがあるんですね…。
柴山さん
詳しく話すと長くなっちゃうので、ざっと話すと、大人になってから友人に連れていかれた宝塚の公演で、どハマりしちゃったんです(笑)。そこでいわゆる「推し」ができました。宝塚の世界では「贔屓」と呼ぶんですけどね!
ファンクラブ会員時代、一つの公演を40回観劇したこともあります(笑)
柴山さん
チケットが取りにくいと言われている宝塚ですが、必死でゲットして公演に通っているうちに、宝塚には私設のファンクラブがあるということを知りました。
私も入会して熱心に活動していたら、気がついたらとあるスターさんの私設ファンクラブの運営スタッフになっていたんです。
小野寺
そんなことあるんですか…! 宝塚のマーケティングってすごくて、あのAKB48も宝塚を参考にしていたくらい宝塚のマーケティングは秀逸だったと聞いたことがあります。
柴山さん
宝塚歌劇団は、来年2024年で110周年を迎えるんです。戦争や震災、コロナ禍も乗り越えてそんなに長く続いているのには、もちろん理由があるはずですよね。
私はただの一ファンですが、宝塚のファンマーケティングからは学ぶことが多いと感じています。だからこそ、コミュニティマネージャーのお仕事で大切なことは、みんな宝塚のファンクラブで教わったと思っているんです。
小野寺
めっちゃ気になる…!
柴山さん
私設ファンクラブは、スターさんの活躍を支える組織です。ご贔屓さんに舞台でたくさん活躍してほしいからこそ、忙しい本人に変わってマネジメントする部分もあるし、人気を高めていくための活動もあります。そのために、「贔屓が好き」という共通の価値観で集まってくれた会員さんたちに、やる気になって頑張ってもらわないといけない。
例えば、個別で応援し合うより、ある程度まとまった方が集団のパワーは強くなるので、会員さん同士がつながる機会を設けたり、競争することで発揮されるパワーもあるので、活動を頑張った人は真っ当に賞賛される仕組みを作ったり。
ただ受け身で活動してもらうより、ご贔屓さんの成長を我がことのように感じて能動的になってもらいたいので、ファンクラブのパーティーの準備や受付などを手伝う場を作ったり、ファンクラブで発行している「会報」のコンテンツ作りに参加してもらったり。
時期が来たら「退団」という卒業があるし、毎年新しい人たちが「入団」してくる。新陳代謝があるからこそ受け継がれてきた知見というものが、私設ファンクラブにもしっかりあったんですよね。
先輩に教えてもらいながら運営をするのですが、「なぜこの仕組みがあるんだろう?」と考えてみると、そこには裏打ちされたものがしっかりあって、学びだらけでした。
小野寺
すごい…。その手腕を買われて、今もいろいろな企業さんのコミュニティをサポートされているんですね。
柴山さん
私個人がどうというよりは、本当に色々な経験をさせてもらったおかげですね。でも、一つとして同じコミュニティはないので、ここでうまくいったからこれをやれば万事OKということはないんです。
そこがまたコミュニティの面白さでもあると思っています。
小野寺
「はたらくWell-being Lab.」はどうですか?
柴山さん
「はたらくWell-being Lab.」は、何か一つの大きな目的があるわけではないんです。ここに入ったらこうなるよ!という場所ではなく、はたらく幸せについてみんなで考えようとか、いろんな組織の方が集まっているので、知見をシェアしようとか、そういった場。
わっと盛り上がっていくというイメージよりは、集まったメンバーさん同士が対話する場を作ったり、いろんな企業さんの取り組みを紹介しあったりする場を作ったりしていけたらと思っています。メンバーさんからのアイデアも、どんどんいただきたいと思っています…!
私自身、会社を経営していて、一緒に働いてくれるメンバーと日々はたらく幸せを感じながらお仕事していけたらと思っているので、このコミュニティで色んな価値観や考えに触れていきたいですね。なんせ、はたらく幸せは一人ひとり違うものなので。
まずは、自分のはたらく幸せとは何かを考えること。そして、自分と違う考えを「知ること」が大切だと思うので、そんな機会をパーソルさんと一緒に作っていけたらと思っています。
オンラインコミュニティ「はたらくWell-being Lab.」への参加申請はこちらから(どなたでも参加いただけます!)
<撮影=池田実加>
「“はたらくWell-being”を考えよう」
信頼してくれる人を裏切らない。「サスティナブルな情報交流」を仕掛けるブランドディレクターの、“はたらくWell-being”
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