おすすめの金融商品もご紹介!

専門家3人がおすすめのポイント投資サービスをランキング化! "あぶく銭"で資産運用!?

お金

連載

新R×R(シン・ランキンレビュー)

連載へ

将来に向けて資産運用をする人は、珍しくなくなってきています。

でも初心者からすると投資の仕組みは複雑そうで、しかもリスクも大きそうとなると、なかなか最初の一歩が踏み出せないのでは。

そんな人におすすめなのが、ポイントを使って投資ができる「ポイント投資」。貯まったまま使わないポイントを運用できるので、リスクはかなり抑えられます。

今回は、このポイント投資について、最良の選択を最短でできるよう、専門家によるクロスレビューを新R25がお届けします。その名も「新R×R(シン・ランキンレビュー)」!
ポイント投資に詳しい3名の専門家が複数のポイント投資サービスを比較し、その評価をもとに「ポイント投資サービスのおすすめランキング」を作成しました。

目次

1

今回レビューしてくれた専門家をご紹介

2

ポイント投資とは。普通の投資と何が違う?

3

ポイント投資サービスは擬似投資系と実物投資系どちらがおすすめ?

4

3人の評価でポイント投資サービスをランキング化!

擬似投資系ポイント投資サービスのおすすめランキングはこちら!

5

【1位】ポイント運用(楽天):ポイントの貯めやすさが◎ シンプルな設計なので初心者向き

6

【2位】dポイント投資: ドコモユーザーにおすすめ! 通常の投資に近い体験も

7

【3位】永久不滅ポイント運用サービス:自動積立機能のおかげでほったらかし運用が可能

8

【4位】au WALLET ポイント運用:初心者も迷わず使える。ただしポイントの貯めやすさに難あり

9

【5位】Pontaポイント運用:仕組みがやや複雑。運用対象は 9種あるが、実質ほぼ一択!?

10

実物投資系ポイント投資サービスのおすすめランキングはこちら!

11

【1位】ポイント投資(楽天):お得な非課税制度に対応! ポイントの貯めやすさも強み

12

【2位】Tポイント投資(SBI証券):国内最大級のポイントなので始めやすい。銘柄数も豊富

13

【3位】クレカポイント積立投資(インヴァストカード):少ない資金で大きな利益が狙えるかも

14

【4位】ネオモバ:月額料金を支払えば取引し放題。株の取引をしたい初心者向き

15

【5位】ポイント投資(松井証券):スマホ決済で貯まるポイントを投資信託に!

16

【6位】トラノコ:ポイントの貯めやすさがネック 。アプリ本来の使い方をしたほうがいいかも

17

金融商品のおすすめは? どうやって選べばいい?

18

元手になるポイントを賢く貯めるコツ

19

ポイント投資を始める際の注意点は?

今回レビューしてくれた専門家をご紹介

【横山光昭(よこやま・みつあき)】家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー。家計相談をメインにおこない、これまで1万人以上の家計を再生した。家計相談の延長線として、資産形成の必要性も説いている。著書『はじめての人のための3000円投資生活』(アスコム)は発行部数が65万部を超えるベストセラーに

【菊地崇仁(きくち・たかひと)】約80枚のクレジットカードを保有・利用するクレジットカードの専門家。カードで貯まったポイントを投資にも活用しており、中立な立場から「お金をお得に賢く使う」方法をWEBサイト・テレビ・ラジオ・雑誌など各方面で発信している

【松崎のり子(まつざき・のりこ)】消費経済ジャーナリスト。生活情報誌の副編集長として20年以上、節約・マネー記事を担当。ビジネスパーソン向けメディア「ダイヤモンドオンライン」の連載では、ポイント投資の基本的な仕組みを説明し、投資への理解を深める記事を執筆。著書に『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)などがある

ポイント投資とは。普通の投資と何が違う?

そもそも「ポイント投資」とは、クレジットカードなどを利用することで貯まるポイント(楽天スーパーポイントなど)を利用して、少額投資ができる仕組み。

以前は貯めたポイントの使い道は買い物の割引や、商品との交換がメインでした。そこに新たに「運用する」という選択肢が増えたというわけ。
横山さん

横山さん

ポイント投資サービスは運用の仕方で大きく2つに分けられます。

ひとつは、ポイントを運用してポイントを増やす「擬似投資系サービス」。投資したポイントの量が、選択したプランなどの値動きに合わせて変動する仕組みです。また、現金が不要なので証券口座の開設は不要なものがほとんど。さらにポイントが増えても税金はかかりません。

もうひとつは、ポイントを現金化して株などの金融商品を購入する「実物投資系サービス。こういったサービスの場合は、通常の投資と同じく証券口座の開設が必要で、運用して利益が出ると税金が取られます。

ポイント投資サービスは擬似投資系と実物投資系どちらがおすすめ?

では、これからポイント投資を始める初心者は、擬似投資系とリアル投資系のどちらを選べばいいのでしょうか?
菊地さん

菊地さん

まずは擬似投資からスタートをするといいでしょう。ポイントの増減で投資の感覚をつかみ、「これなら現実のお金でも大丈夫だ」と自信が持てたら、実物投資系サービスへ移行していきましょう。
松崎さん

松崎さん

ただし擬似投資系サービスは投資できる対象の選択肢が少ないので、投資の醍醐味が味わいづらいのがデメリット。

本格的に投資をしたい気持ちが強いなら、値動きに慣れたところで実物投資系サービスにすぐシフトしてもいいでしょう。

3人の評価でポイント投資サービスをランキング化!

今回は3人のポイント投資のスペシャリストに5つの観点から、11のポイント投資サービスを総合的に評価していただきました。
【評価基準】

①連携ポイントの貯めやすさ
連携しているポイントが貯まる場所が多いか、ポイント還元率が高いか、など

②扱える金融商品の数と質
扱える金融商品は多いか、その質はどうか

③運用のしやすさ
初心者でも運用しやすいか、毎日こまめにチェックしなくても大丈夫か

④サービスの使いやすさ
サイト構造のわかりやすさや、自分に最適な金融商品が選びやすいか、など

⑤コストの安さ
手数料の有無など、運用にかかる金銭的コストが安いか

擬似投資系ポイント投資サービスのおすすめランキングはこちら!

【1位】ポイント運用(楽天):ポイントの貯めやすさが◎ シンプルな設計なので初心者向き

ポイント運用(楽天)横山さん菊地さん松崎さん
連携ポイントの
貯めやすさ
扱える金融商品の
数の多さ・質の高さ
運用のしやすさ
サービスの使いやすさ
コストの安さ
概要:楽天スーパーポイントを使って、投資が疑似体験できるサービス。増えたポイントは引き出して通常ポイントとして利用可能。また、そのポイントを楽天証券のポイント投資にも利用できる

連携ポイント:楽天スーパーポイント(期間限定ポイントは除く)
横山さん

横山さん

多くの利用者がいる楽天のポイントを使って擬似投資できるサービスです。

運用方法は「アクティブ(高リスク高リターン)」と「バランス(低リスク低リターン)」の2コースから選べます。シンプルでわかりやすいところが初心者には親切ですね。

また、全世界に投資する、リスクの低い投資信託(プロにお金を預けて投資を代行してもらう金融商品)を取り入れているところがこのサービスの利点だと思います。
菊地さん

菊地さん

楽天系のサービスをよく利用する方ならこれ一択でしょう。ポイントが圧倒的に貯めやすいのでおすすめです。

ただ、楽天のポイントは使い勝手もいいため、長期で運用する必要はないと思います。どんどんポイントを使ってしまうか、リアル投資系サービスの利用にあてるのがおすすめです。

【2位】dポイント投資: ドコモユーザーにおすすめ! 通常の投資に近い体験も

dポイント投資横山さん菊地さん松崎さん
連携ポイントの
貯めやすさ
扱える金融商品の
数の多さ・質の高さ
運用のしやすさ
サービスの使いやすさ
コストの安さ
概要:NTTドコモが提供している「dポイント」を使って投資体験ができるサービス。dポイントを疑似投資専用の「運用ポイント」に交換して運用する仕組み。リスク許容度に応じたコースが設けられている「おまかせ運用」と、投資する業界などを選べる「テーマで運用」のふたつの運用方法が用意されている。増減したポイントはdポイントに交換し、引き出せる

連携ポイント:dポイント
横山さん

横山さん

ドコモユーザーや、dカードを利用している人は、連携してるポイントが貯まりやすいのでおすすめ。

ドコモユーザーではなくてもdマガジンやdTVなど、dポイントが貯まるサービスも幅広いので、ポイントを貯める機会は増えています。
菊地さん

菊地さん

ドコモユーザーであれば「dカード GOLD」も保有すると、ケータイ・スマホ料金の10%のdポイントが貯まるので、投資にまわせるポイントが貯まりやすいですね。

開始当初は「おまかせ運用」しかありませんでしたが、最近は「テーマ投資」もできるようになりました。

投資できるテーマは「新興国」や「ヘルスケア」など大まかに分類されているだけなので、個別の商品を選ぶよりはかなり簡単に投資できます。
松崎さん

松崎さん

NTTドコモはポイント戦略に力を入れているので、私はdポイント投資に注目しています。

スマホ決済「d払い」や電子マネーの「iD」で支払いをすると、いつでもポイント還元率が最大7%とかなり高水準に上がる「dポイントスーパー還元プログラム」もスタートしました。

このサービスは業界などのくくりで用意されている「テーマ」から投資対象を選べるので、擬似投資ながらも投資体験の幅を広げられるはずです。

【3位】永久不滅ポイント運用サービス:自動積立機能のおかげでほったらかし運用が可能

永久不滅ポイント
運用サービス
横山さん菊地さん松崎さん
連携ポイントの
貯めやすさ
扱える金融商品の
数の多さ・質の高さ
運用のしやすさ
サービスの使いやすさ
コストの安さ
概要:セゾンカードの利用などで貯まる「永久不滅ポイント」を擬似投資できるサービス。マネックス・セゾン・バンガード投資顧問(株)が運用する投資信託の価格にポイントが連動する「投資信託コース」と、実在する企業の株価に連動してポイントが増減する「株式コース」がある。コースは併用も可能

連携ポイント:永久不滅ポイント
横山さん

横山さん

セゾンカードなどの利用で貯められる、有効期限のないポイント「永久不滅ポイント」で投資ができるサービス。

dポイントやpontaポイントを永久不滅ポイントに変えられるので、複数のポイントを集約して、運用にまわせるのがメリットですね。
菊地さん

菊地さん

永久不滅ポイントは使い方によってはかなり貯めやすいポイント

専用のポイントサイト「セゾンポイントモール」を経由して買い物をすると、ショップによっては通常の7倍〜10倍のポイント還元率になるなど、お得にポイントが貯められます。
松崎さん

松崎さん

毎月一定のポイントを自動で投資にまわす「自動積立機能」があるので、ほったらかしで運用できます。細かい運用が苦手な人にはぴったりですね。

また株式コースは、運用しているポイントが1株相当まで増えれば、疑似的な株から現物株への交換もできるので、夢も膨らみます。

【4位】au WALLET ポイント運用:初心者も迷わず使える。ただしポイントの貯めやすさに難あり

au WALLET
ポイント運用
横山さん菊地さん松崎さん
連携ポイントの
貯めやすさ
扱える金融商品の
数の多さ・質の高さ
運用のしやすさ
サービスの使いやすさ
コストの安さ
概要:主にau関連のサービスを利用することで貯まる「au WALLET ポイント」で手軽に投資体験ができるサービス。投資したau WALLET ポイントは、auの投資信託と連動して増減する。増えたポイントは、引き出してau WALLET ポイントとして使用可能

連動ポイント:au WALLET ポイント
横山さん

横山さん

投資できる対象がひとつだけなので、初心者が迷わず利用できるのはメリット。ただ、投資に慣れてくると、面白みに欠けるように感じるかもしれません。
松崎さん

松崎さん

ドコモユーザーにとってのdポイント同様、auユーザーなら毎月スマホを使っているだけでau WALLETポイントが貯まるのでauユーザーにおすすめ

ただし、ポイントの貯まるサービス・店舗が少なめなのがデメリットですね。

【5位】Pontaポイント運用:仕組みがやや複雑。運用対象は 9種あるが、実質ほぼ一択!?

Pontaポイント運用横山さん菊地さん松崎さん
連携ポイントの
貯めやすさ
扱える金融商品の
数の多さ・質の高さ
運用のしやすさ
サービスの使いやすさ
コストの安さ
概要:ローソンでの買い物などで付与される「Pontaポイント」を使える運用サービス。Pontaポイントを運用専用の「銘柄ポイント」に交換して運用する。日本航空やリクルートホールディングスなどの優良企業の株価に連動する銘柄が選べる

連携ポイント:Pontaポイント
横山さん

横山さん

運用できるのは個別企業の株式やETF(上場投資信託)など9銘柄。個人的には個別株などよりもETFを選ぶのがおすすめ

なぜなら投資信託としての投資対象が幅広く、リスクが抑えられるなどのメリットがあるからです。
菊地さん

菊地さん

Pontaポイントを貯めて運用専用の「銘柄ポイント」に交換して…と投資するまでの仕組みがややわかりにくいです。

さらに、銘柄ポイントからPontaポイントに戻す際には5%の手数料がかかり、交換申請後に株価が値下がりした場合は交換できないリスクもあります。

手軽に始められるのは確かですが、若干損しやすい点が残念です
松崎さん

松崎さん

選択できる銘柄数が多いのはいい点ですね。

ただ、その銘柄があまり魅力的ではない。現状のラインナップから選ぶなら、ほぼETF(上場投資信託)一択でしょう。

実物投資系ポイント投資サービスのおすすめランキングはこちら!

【1位】ポイント投資(楽天):お得な非課税制度に対応! ポイントの貯めやすさも強み

ポイント投資
(楽天)
横山さん菊地さん松崎さん
連携ポイントの
貯めやすさ
扱える金融商品の
数の多さ・質の高さ
運用のしやすさ
サービスの使いやすさ
コストの安さ
概要:投資信託の購入に楽天スーパーポイントおよび楽天証券ポイントが利用できる。投資対象は楽天証券の投資信託から選ぶのが基本だが、「長期に付き合っていける」「コストが安い」という観点で初心者向けに厳選された7つの投資信託から選ぶことも可能。手動での売買に加えて積立投資もできる

連携ポイント:楽天スーパーポイント、楽天証券ポイント

NISA・つみたてNISA:利用可能
横山さん

横山さん

楽天関連のサービスを利用するとポイントがもらえるので、ポイントの貯めやすさは強みです。

また、楽天ポイント投資の大きな特徴は、「NISA」や「つみたてNISA」といった非常にお得な非課税制度に対応している点。

これはざっくりいうと、通常の投資だと得た利益にかかる約20%の税金が、かからなくなる制度です。ポイント投資でこれができるサービスは少ないので、ぜひ活用してほしいですね。
菊地さん

菊地さん

約2600種類あるすべての投資信託の購入にポイントが使えるうえ、100円単位の少ない金額から投資できます。

積立投資にも対応しているので、100ポイント(100円分)貯まるごとに特定の投資信託を積み立てる、という使い方もいいかもしれませんね。

【2位】Tポイント投資(SBI証券):国内最大級のポイントなので始めやすい。銘柄数も豊富

Tポイント投資
(SBI証券)
横山さん菊地さん松崎さん
連携ポイントの
貯めやすさ
扱える金融商品の
数の多さ・質の高さ
運用のしやすさ
サービスの使いやすさ
コストの安さ
サービス概要:投資信託の買付代金に、Tポイントが利用可能。証券総合口座の開設料、管理料は無料。業界最多水準の投資信託が用意されている

連携ポイント:Tポイント、期間固定Tポイント
※期間固定Tポイントは、指定された提携先でのみ利用が可能なポイント

NISA・つみたてNISA:利用不可
横山さん

横山さん

公式サイトによると利用者数が国内最大級の約6900万人(2019年7月末時点)にも達した、Tポイントで投資ができるサービスです。

すでに国民の約半分がポイントを持っているはずなので、そういう意味では始めやすいと言えますね。
菊地さん

菊地さん

Yahoo! JAPANカードやYahoo!ショッピングなどで貯まったポイントも運用に回せるので、汎用性が高いですね。

ただし、Tポイントの基本的なポイント還元率は0.5%と、他社よりも低めです。また、約2500銘柄の投資信託の購入にTポイントを使えるのですが、数が多すぎて初心者は迷ってしまうかもしれませんね。
松崎さん

松崎さん

公式サイトによるとTポイントの提携店舗は約100万店舗(2019年7月現在)もありますが、ファミリーマートやソフトバンク、ドトールなどの企業との関係解消が相次いでいます。

そのほか、スマホ決済アプリとの連携もないので、ポイントの貯めやすさや使いやすさという点ではややマイナスです。

【3位】クレカポイント積立投資(インヴァストカード):少ない資金で大きな利益が狙えるかも

クレカポイント積立投資
(インヴァストカード)
横山さん菊地さん松崎さん
連携ポイントの
貯めやすさ
利用していない
扱える金融商品の
数の多さ・質の高さ
利用していない
運用のしやすさ利用していない
サービスの使いやすさ利用していない
コストの安さ利用していない
概要:クレジットカードの一種「インヴァストカード」の利用で貯まったポイントを、投資信託などに運用可能。カードの年会費は初年無料、翌年度の年会費は税抜きで1250円。年に1回以上の利用で、翌年度の年会費は無料に。投資対象は国内外のETF(上場投資信託)。

連携ポイント:インヴァストカードポイント

NISA・つみたてNISA:利用不可
横山さん

横山さん

インヴァストカードの利用で得たポイントを自動で現金化し、それを積立投資する「マネーハッチ」という仕組みで運用されます。自動だからポイントをうっかり失効するということがありません

毎月の固定費の支払いやETCカードの支払いなど、生活に必要なものをクレジットカード払いにして、貯まったポイントを自動で投資していくのが賢い使い方だと思います。

商品は国内外のETF(上場投資信託)8本です。初心者で何を選んだらいいかわからないという人は、デフォルトの設定でリスクの低い幅広い国への投資ができるので安心です。

もちろん、こだわって銘柄を選ぶこともできます。
菊地さん

菊地さん

インヴァストカードは、ポイント還元率が比較的高いところもいいですね。利用していれば年会費がかからない一般カードで1%、年会費が5000円のゴールドカードで1.5%の還元率です。

また、このポイント投資の特徴は、手元の資金を担保に何倍もの金額で取引できる「レバレッジ」をかけられるところです。

たとえば1万円の資金があったとして、2倍のレバレッジをかければ2万円分の取引ができます。この場合は利益が2倍になる可能性がある一方で、損失も2倍になる恐れも。利用には注意が必要ですが、大きなチャンスも狙えますね。

【4位】ネオモバ:月額料金を支払えば取引し放題。株の取引をしたい初心者向き

ネオモバ横山さん菊地さん松崎さん
連携ポイントの
貯めやすさ
扱える金融商品の
数の多さ・質の高さ
運用のしやすさ
サービスの使いやすさ
コストの安さ
概要:Tポイントを株式や投資信託の運用に利用できる。通常は金融商品の売買に手数料がかかりますが、1ヵ月の約定代金(金融商品の売買で成立した価格)の合計額が50万円以下だと、月額200円(税抜)で取引し放題。

連携ポイント:Tポイント

NISA・つみたてNISA:利用不可
横山さん

横山さん

SBI証券のTポイント投資と同じく、Tポイントで投資ができます。ただし、違う点が3つあります。まずひとつは投資対象。Tポイント投資は投資信託のみですが、ネオモバは株式がメインです。

ふたつめは手数料。Tポイント投資は投資信託の売買ごとに手数料がかかりますが、ネオモバは月額料金を支払えば取引し放題。

3つめはスマホ対応。ネオモバはスマホで3つステップを踏むだけで注文完了できる、手軽さを売りにしてます。
菊地さん

菊地さん

Tポイント投資との違いをまとめると、Tポイント投資はこまめに取引をしない中長期的な資産運用向きで、ネオモバは短期でたくさん取引をする投機向きと言えますね。

簡単に取引できるので、株の売買にチャレンジしたい初心者はネオモバを使ってみるといいと思います。

【5位】ポイント投資(松井証券):スマホ決済で貯まるポイントを投資信託に!

ポイント投資
(松井証券)
横山さん菊地さん松崎さん
連携ポイントの
貯めやすさ
利用していない
扱える金融商品の
数の多さ・質の高さ
利用していない
運用のしやすさ利用していない
サービスの使いやすさ利用していない
コストの安さ利用していない
概要:「MATSUI SECURITIES CARD」の利用で貯まったポイントを、自動的に投資信託の購入にあてる仕組み。そのためポイントが失効してしまう心配がない。また、ポイントで購入できるのは、松井証券が厳選した3つの投資信託。

連携ポイント:松井証券ポイント

NISA・つみたてNISA:利用不可
横山さん

横山さん

購入する金融商品の選択肢が少なく、自動で積立投資をする仕組みなので初心者向き

松井証券ポイントの貯まるMATSUI SECURITIES CARDは、スマホ決済(Apple payとGoogle Payに対応)でも利用できるので非常に使いやすいですね。

個人的には「eMAXIS Slim」という投資信託は中長期的に利益が期待しやすいと思っているので、利用する際は購入を検討してみてください。
菊地さん

菊地さん

松井証券の口座で購入した特定の投資信託を持っていると、平均保有金額に応じて0.1%のポイントを獲得できるのもいいですね。

注意してほしいのは、MATSUI SECURITIES CARDの利用で貯まったポイントは、何もしなければただ貯まりつづけるだけ。

カードの申し込み時に、自動で積立をしてくれるコースに設定をしておきましょう。

【6位】トラノコ:ポイントの貯めやすさがネック 。アプリ本来の使い方をしたほうがいいかも

トラノコ横山さん菊地さん松崎さん
連携ポイントの
貯めやすさ
利用していない
扱える金融商品の
数の多さ・質の高さ
利用していない
運用のしやすさ利用していない
サービスの使いやすさ利用していない
コストの安さ利用していない
概要:おつり投資アプリ「トラノコ」 内で、ポイント投資も可能。利用するには投資したいポイントと、ポイント数を選択するだけ。毎月の投資額が確定する「投資額締め日」の前であれば、いつでもキャンセル可能。

連携ポイント:リアルペイ、ジーポイント、ネットマイル、GMOポイント、ANAマイレージ

NISA・つみたてNISA:利用不可
横山さん

横山さん

運用対象は、リスク許容度に応じて3つのコースのうち、ひとつを選ぶだけなので初心者向け。投資先は国内外のETF(上場投資信託)で、資産構成の割合が3つとも違います。

毎月手数料が300円かかり、運用報酬も運用額に対して年0.3%かかるので、投資している金額が少ないうちは赤字になることもあるでしょう。

地道に投資を重ねて運用額が大きくなってくると、手数料と通常1%ほどかかる運用報酬の総額が、他社に比べて安くなるのでお得です。
菊地さん

菊地さん

運用するポイントの貯めやすさがネックです。まずトラノコで投資できるリアルポイントやジーポイントは、マイナーなポイントサイト内で得られるものなので、その仕組みを理解し利用しないといけないのがハードルのひとつ。

さらに、ANAマイルから投資用のトラノコポイントへ交換する際に、普通に利用する約半分の価値になってしまう(1マイル=0.5円)んです。

なのでトラノコを利用するなら、本来の使い方であるおつり投資(少額を毎月コツコツ自動的に投資できる仕組み)のみにしたほうがいいかもしれませんね。

金融商品のおすすめは? どうやって選べばいい?

利用するサービスを決めたら、次は運用する金融商品などを選ばなければなりません。どうやって判断すればいいんでしょう?
菊地さん

菊地さん

擬似投資系サービスの場合、リスク許容度が高めものをおすすめします。たとえば楽天のポイント運用なら、アクティブコースですね。

その値動きを許容できないなら実際の投資は難しいかも、と学習できますからね。
横山さん

横山さん

具体的な商品を選べるならインデックス型の投資信託がおすすめ。これは簡単にいうと、分散投資をしてリスクを抑えられるうえに、コストが低めの投資信託です。

個別株のように一気に大きな利益が出るようなことはありませんが、中長期的に積立投資をするとかなりの確率で利益が見込めます

元手になるポイントを賢く貯めるコツ

菊地さん

菊地さん

特定のポイントが貯まるように、利用するサービスを調整するのがおすすめです。

たとえばTポイントであれば、Yahoo! JAPANカードを持ち、ソフトバンクのスマホを使って、薬局は極力ウエルシアへ行くなど。

また、基本的に支払いはクレジットカードにしましょう。特に固定費の支払いは、銀行振替からクレジットカード払いにするだけで、年間数千ポイントは増えるはずです。
松崎さん

松崎さん

可能なものは「ポイントの二重取り」をしていきましょう。

たとえばdポイントや楽天ポイントは、特定のクレジットカードをスマホ決済アプリと連携させることで二重取りできます。

スマホ決済に対するポイント還元と、クレジットカードからの引き落としに対するポイント還元で、二重にポイントが貯まるんです。

ポイント投資を始める際の注意点は?

最後に、ポイント投資をするときに忘れてはならないこと、持っておきたい意識などをアドバイスしていただきました。以下のことに注意して、投資と向き合ってみましょう。
横山さん

横山さん

擬似投資のほうは投資したポイントが減っても増えても、ゲーム感覚で済ませられるのがメリットですが、投資するポイントを一気に増やすのは難しく利益の幅も小さいのがデメリット

ポイント投資で投資に慣れてきたら、ぜひ実際の証券口座で少額の積立投資をしてほしいです。擬似投資で違和感がなければ、通常の投資でも大丈夫でしょう。
松崎さん

松崎さん

現物の株式や投資信託を買う場合は、通常の投資と同じくルール(投資金額の上限、売却・損切ラインなど)を決めておくといいですね。

いくら少ない額の投資だとしても、損したらすべて自己責任であることには変わりありません。

むやみやたらにお金を突っ込んでしてしまわないように、配慮しましょう。
ポイント投資は擬似的な体験ができることもあり、投資の第一歩としてぴったりなよう。これを機にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

ただし運用コストは最初にチェックし、いくら少額でもリスクがあることは忘れないように。

正しい知識を身につけて、お金を正しく運用できるようになりましょう!

〈取材・文=松本紋芽(@Sta_iM)/編集=葛上洋平(@s1greg0k0t1)〉
【横山光昭(よこやま・みつあき)】家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー、(株)マイエフピー代表取締役社長。mirai talk(株)取締役共同代表。家計相談をメインに行い、これまで1万人以上の家計を再生した。家計相談の延長線として、投資に関するアドバイスをし、資産形成の必要性も説いている。著書『はじめての人のための3000円投資生活』(アスコム)は発行部数が65万部を超えるベストセラーに
【菊地崇仁(きくち・たかひと)】一般カードからプラチナカード等のプレミアムカードに渡る、約80枚のクレジットカードを保有・利用するクレジットカードの専門家。すべてのカードのおトクな使い方を日々研究し、中立の立場からそれぞれの特徴をWebサイト・テレビ・ラジオ・雑誌等各方面で発信している
【松崎のり子(まつざき・のりこ)】消費経済ジャーナリスト。生活情報誌の副編集長として20年以上、節約・マネー記事を担当。雑誌やWebを中心に、生活者目線の「お金」にまつわる記事を執筆中。ビジネスパーソン向けメディア「ダイヤモンドオンライン」の連載では、ポイント投資の基本的な仕組みを説明し、投資への理解を深める記事を執筆。生活防衛手段としてポイントを貯めて使う節約術「ポイ活」や「キャッシュレス」の取材を受けるとこも多い。著書に『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)などがある。