ビジネスパーソンインタビュー

“はたらくWell-being創造カンパニー” パーソルが実践する日本のはたらく問題をリードする「人的資本経営」とは?

日本の“はたらく”問題に挑戦する。

“はたらくWell-being創造カンパニー” パーソルが実践する日本のはたらく問題をリードする「人的資本経営」とは?

新R25編集部

連載

「“はたらくWell-being”を考えよう」

Sponsored by パーソルホールディングス株式会社

2024/02/28

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“はたらくWell-being創造カンパニー” パーソルの人的資本経営

リモートワークの浸透などと相まって、「はたらき方改革」が世間の潮流となって久しい昨今。

現場ではたらくビジネスパーソンの中には、「本気で仕事に打ち込もうと思ったらはたらき方改革なんて無理」「自分らしいはたらき方なんて難しい」と感じている人もいるはず。

そこで、パーソルグループとのコラボでお送りする本連載「“はたらくWell-being”を考えよう」ではモヤモヤを感じているあなたへ「令和の新しいはたらき方」を提案していきます。

今回、ご登場いただくのはパーソルホールディングスの人事本部長大場竜佳さんです。

パーソルは、1月31日にグループ初となる「人的資本レポート」を発行しました。

「人的資本レポート」には、パーソルの人的資本に関わるデータや考え方、そして、社員の“はたらくWell-being”を推進するさまざまな取り組みが紹介されています。

「人的資本レポート」について詳しくは、こちらをご覧ください。

今回は「人的資本」や「人的資本経営」とは何なのか?そして、「人的資本レポート」を発行した目的や人的資本経営で大切にしているパーソルの考え方や取り組みについて大場さんにお伺いしました。

2003年に大手生命保険会社に入社し、その後インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社。人事企画、人材開発、労務労政など各領域を担当。2015年から学習のため1年間休職、妻子を日本においてロンドンにあるHRの研究機関(CIPD)にて各国のHRプロフェッショナルと学ぶ。2016年パーソルホールディングスに異動・転籍。人事企画領域を担当しグループ横断の人事施策を立案・推進。2020年4月より人事本部長に就任

「Advanced HR Showcase」―実験的人事を通じて、日本の“はたらく”問題に挑戦する

ーーそもそも、「人的資本」とか「人的資本経営」って何のことなんですか?

大場さん

「人的資本」についてはいろいろな定義がありますが、「ひとりひとりの個人が持つ資質、知識、能力」と考えてもらうと分かりやすいです。

「人的資本経営」は、この人的資本を持つ人材を企業の価値創造や競争力向上に役立つ大切な存在だと考えて、人材に対する投資や活用を積極的に行う経営のあり方を意味しています。

ーーつまり、私たちのような社員を大事にします!みたいなことですか?

大場さん

たしかに社員目線ではそう見えるかもしれませんね。

ですが、「人的資本経営」は単に「ウチの会社は社員を大事にしています」ということではなく、「経営の目的を実現するために、人材を最も重要な存在とみなし、投資、活用していく」という考え方をベースにしています。

ーーでは、なぜその「人的資本」が注目されているのですか?

大場さん

かつては人材への投資は単にコストと考えられることが多く、経営においてはネガティブにとらえられていました。しかし現在、持続的な企業成長やイノベーションの創出のためには、無形資産である人材への投資が大きなカギになっています。

そういった流れの中で、人的資本投資は単なるコスト増を意味するものではなく、戦略的な投資であるという考え方が急速に広がってきています。

また、ESGやサステナビリティの広まりによって、株主や投資家をはじめとする様々なステークホルダーも「人的資本」に着目するようにもなりました。

企業が人材にどれだけ投資しているか、その投資が企業の価値向上にどう寄与しているかは、ステークホルダーにとってとても重要なテーマです。

今回、パーソルが人的資本レポートを発行したねらいは、様々なステークホルダーに「人的資本」についての考え方や取り組み内容を伝え、これに対するフィードバックや対話の機会をいただくことで、会社経営をより進化させていくことにあります。

人的資本の開示を通じて会社が進化していくことで、ステークホルダーからより一層「選ばれる」存在になっていきたいと考えています。

ーーなるほど、「人的資本レポート」にはどのようなことが書かれているのですか?

大場さん

人的資本レポートには、パーソルグループの最大の財産であり価値創造の源泉である「人的資本」をテーマに、大切にしている価値観やグループの取り組みやデータが網羅的に書かれています。

具体的な話をする前に、パーソルは「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに掲げる会社です。そんな会社の社員が、毎日どんよりと暗い顔をしてはたらいていたらどう思いますか?

「ドン引きじゃないですか?(笑)」

ーードン引きです…。

大場さん

ですよね(笑)。

私たちは昨年「パーソルグループ中期経営計画2026(以下、中計2026)」を発表しました。

“はたらくWell-being創造カンパニー”として人の可能性を広げ、2030年に“100万人のより良いはたらく機会”を創出し、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」を実現したいと考えています。

そしてその実現のためには、パーソルではたらく社員とパーソルを通じて就業している派遣スタッフの「はたらいて、笑おう。」が何よりも大切だと考えています。

ただ、「はたらいて、笑おう。」って言うは易しで、とても高い目標だと思っています。

なので、この世界観を実現するためには、前例がないような人事制度や施策にも、失敗を恐れずに大胆にチャレンジしていく必要があるんです。

ーーなかなかのプレッシャーですね。

大場さん

そうなんです。

そのため私たちは、難しい人事課題に対し仮説を立てて実験し、その結果を科学しながら次の挑戦に活かしていくサイクルを回しています。

グループ全体で実験的に人事課題に取り組み、その結果を社外にも積極的に発信していくこと、この考えをベースにグループ人事ポリシー「Advanced HR Showcase」を掲げています。

このポリシーに恥じないよう、私たちはさまざまな人事施策を立案・実行しています。

パーソルの人的資本経営を構成する3つの要素

ーーパーソルの人的資本経営で特に力を入れている点は何でしょうか?

大場さん

中計2026では、事業成長のエンジンの一つとして人的資本を位置づけ、①“はたらくWell-being”の体現、②テクノロジー人材の拡充、③多様な人材が活躍する基盤の構築、の3つを人的資本の構成要素として定めています。

「“はたらくWell-being”の体現」では、キャリアオーナーシップの醸成や健康増進施策による社員向けのエンゲージメント向上、派遣スタッフ向けのWell-beingに注力しています。

「テクノロジー人材の拡充」では、専門人材のはたらきやすい環境構築や採用力の向上、また、多様な専門プログラムの提供によるリスキリングやアップスキリングの推進を行い、テクノロジー人材を2,000名以上に増やしていく予定です。

パーソルの人的資本戦略

ーーなるほど。

大場さん

そして、この2つの取り組みを支えるのが「多様な人材が活躍する基盤の構築」です。女性管理職比率および男性育休取得率の向上を通じたDI&E(※)の進化と、多様なタレントマネジメント施策を通じた「最高のリーダー」の育成に挑戦します。

これら3つを通じて、多様な人材が“はたらくWell-being”を体現し、価値創造を推進する組織を目指します。

※パーソルグループでは、Equityを講じてInclusionとEqualityを目指す姿としていることから、Diversity, Inclusion & Equalityと表記します。Diversity(ダイバーシティ):多様性。雇用の機会均等、多様なはたらき方。Inclusion(インクルージョン):包括・包含。個々を尊重すること。Equality(イクオリティ):等しいこと・同等・平等・対等。権利や利益が等しくあること。

パーソル人材戦略の核心 エンゲージメント向上とキャリアオーナーシップ

ーー社員が“はたらくWell-being”を体現するための重要施策について教えてください。

大場さん

いろいろありますが、エンゲージメント向上にはとても力を入れています。

パーソルでは「はたらいて、笑おう。」指標という独自の社員エンゲージメント指標を最も重要な人事指標として定めています。

2022年はこの指標のポジティブ回答率が70.4%となり、前年より約3ポイント伸長しています。2025年までに「はたらいて、笑おう。」指標の平均スコアをグループ全体で75%に引き上げることが目標です。

これらは経営陣も一体となってコミットできるよう、役員の評価にも反映されます。

ーー役員の成績にも関わってくるとみんな必死になりますね。

大場さん

そうですね(笑)。

売上や利益といった財務的な目標だけでなく、エンゲージメントという非財務的な目標を達成することも高く評価する制度になっています。それだけ本気で取り組んでいきたいっていうことなんです。

さらに、パーソルでは、エンゲージメントや“はたらくWell-being”の向上要因として「健康ではたらく」「関係性」「自律性」「自己効力感」「グループビジョンへの共感」の5つのキードライバーを設定し、人事戦略・人事施策へ反映しています。

これらの状態を可視化するため、年に1回エンゲージメントサーベイを実施しています。

サーベイの結果はグループ各社の人事に加え、現場の管理職にも提供し、自組織のコンディションの把握・改善に活用できる環境をつくっています。

パーソルグループのエンゲージメントドライバー

ーー大場さんがパーソルグループの社員に大切にしてほしいと思うことは何でしょうか?

大場さん

やっぱり、キャリアオーナーシップを強く意識してほしいと思っています。パーソルのビジョンステートメントにもある、「自分のはたらくは、自分で決める。」ことは、その人の“はたらくWell-being”の実現にとって不可欠な要素だと思っています。

エンゲージメントドライバーの1つに「自律性」を設定していることからもわかるように、「自分のはたらくは、自分で決める。」という考え方を大切にして、社員一人ひとりがキャリアオーナーシップを持ってその人らしいキャリアを形成していってほしいです。

もちろん、そのための支援は惜しみません。社員一人ひとりが自らの可能性を広げ、キャリアを主体的に構築できるように様々な支援をしています

社員へキャリアデザインの機会を提供することを目的とした公募型研修の「Smyle(スマイル)」や「日常と異なる体験」や「内省と対話」を通じた「@(アット)研修」といった研修制度の充実化はもちろんのこと、グループ横断の公募型異動制度「キャリアチャレンジ」や、スカウト型異動制度の「キャリアスカウト制度」など、自らキャリアチェンジを仕掛けていける制度も整備しています

複業についても2019年度から全社員に解禁していて、すでに1000件を超える複業申請が承認されています。

社員だけじゃない!派遣スタッフの“はたらくWell-being”も推進する

ーー「はたらいて、笑おう。」を掲げる企業だけあって人事制度の充実感半端ない…。

大場さん

“はたらくWell-being”の推進は、社員に限ったことではありません。パーソルは、元々は人材派遣ビジネスからスタートした企業です。

派遣スタッフをパーソルにとって最も大切な「人的資本」と位置づけ、その“はたらくWell-being”を推進することは、私たちの使命であると考えています。

歴史的に見ても、日本の多くの会社において人事の取り組みの対象となってきたのはいわゆる「正社員」と呼ばれる人たちで、多くの場合、派遣スタッフはその対象としては位置づけられてこなかったように思います。

「そもそも「正」社員って言い方自体がギモンです」

ーー確かに!そんなイメージあります。

大場さん

すべての派遣スタッフが個々の価値観を尊重してはたらき、自分らしく生きることができるよう、社内に「スタッフウェルビーイング委員会」を設けました。

“はたらく機会の創出”と“ファンづくり” という2つのテーマに沿って、派遣スタッフ向けにさまざまな取り組みを行っています。

例えば、中長期的にキャリア支援を行う“ライフキャリアアドバイザー”を段階的に配置したり、無料のeラーニングや研修を提供したりしています。

また、時間外救急サービスと提携して、派遣スタッフやご家族に無料の医療相談支援を提供し、体調不良時のフォローも行っています。これらは一例ですが、今後も“はたらくWell-being”を高めるために、取り組みを進めていく予定です。

“はたらくWell‐being”を高めるための取り組み(インパクトパス)

ーー今後の目標について教えてください。

大場さん

人事ポリシーの「Advenced HR Showcase」をさらに推し進め、たくさん実験して、いい意味での失敗もたくさんして、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」の世界に一歩も二歩も近づきたいです。

また、当社の「人的資本」にかかわる取り組みを積極的に開示することで、日本の人事課題の解決に一役買えたら嬉しいですね。

人材を扱う会社として、社員や派遣スタッフが心から「はたらくことって楽しい」「毎日の仕事でワクワクする」と感じてくれるような企業風土を醸成し、パーソルグループが「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、人的資本経営の分野において日本をリードしていく存在になっていきたいと思います。

「“はたらくWell-being”を考えよう」

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