ビジネスパーソンインタビュー

【中途採用強化中】“転職組”の研究員たちが、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)を選んだワケ

前職との“最大の違い”とは…?

【中途採用強化中】“転職組”の研究員たちが、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)を選んだワケ

新R25編集部

連載

日本を守る“サイバーセキュリティ”

Sponsored by 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)

2023/12/26

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ChatGPTをはじめとしたテクノロジーの急速な発展が注目されている昨今。

「Beyond 5G」「AI同時通訳」「量子暗号」「サイバーセキュリティ」など、最先端の情報通信分野を専門とする日本で唯一の公的研究機関をご存じですか?

その名も、「国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT 読み方:エヌアイシーティー)」。

大学、産業界、自治体、国内外の研究機関などと連携して、研究開発成果を社会に届け、イノベーションを創出することを目指すNICTの「サイバーセキュリティ研究所」では現在、中途採用職員を絶賛募集中だそう。

“研究機関”と聞くと「博士号(ドクター)を持っている人しか応募できないのでは?」「高度な専門性が求められるのでは?」と感じている人必見。

NICTでは「研究技術職員」として博士号(ドクター)がなくても、民間企業に勤めた経験を活かして転職・活躍している人が多いらしいんです。

ただ、「具体的にどんな仕事をしているのか、横文字や見たことのないワードでよくわからない」という方もいるのではないでしょうか?

そこで今回は、現在採用強化中のサイバーセキュリティ研究所に中途採用として入社し、研究技術員として活躍する3名の職員にインタビュー

出版社でのシステム導入運用支援や、大手総合電機メーカーでの研究開発、ソフトウェアの開発やサーバーの運用など、多彩な経験を持つみなさんが、なぜNICTに“転職”することになったのか…その決め手を伺いました。

〈聞き手=石川みく(新R25編集部)〉

NICTの「サイバーセキュリティ研究所」とは?

国を挙げた課題となっている急増するサイバー攻撃への対策。

サイバーセキュリティ研究所は、巧妙化・複雑化するサイバー攻撃から我が国を守るため、NICTの中立性を活かしながら産学との緊密な連携によりサイバーセキュリティ研究開発の世界的中核拠点を目指し、2つの研究室、2つのセンター、研究と人材育成を結ぶサイバーセキュリティネクサス、それら全体を支援する総合企画室の6つの組織で構成されている研究所です。

政府の方針を踏まえ、サイバーセキュリティに関する演習、サイバーセキュリティ産学官連携拠点形成、パスワード設定等に不備のあるIoT機器の調査などの業務を行っていますが、ナショナルサイバートレーニングセンターでは、国の機関や地方公共団体をはじめ民間企業や個人も対象としたサイバーセキュリティに関する演習を通じ、セキュリティ人材の育成コースを展開しています。

①池田克巳さんの場合:NICTの魅力は「専門性を持った仲間の存在」

石川

前職ではどんな会社で、どんなことをされていましたか?

池田さん

さまざまな会社を経験していますが、主にソフトウェアの開発やサーバーの運用の仕事をしていました。

仕事での開発対象のOSはUnixやLinuxが中心で、開発言語はC,Lisp,Ocaml,JavaからはじまりPHP,Ruby,Phtyonと様々なものを使ってきました。

そのうちクラウド環境を対象とした開発や運用が多くなり、またセキュリティに関係する仕事をしたり個人事業主をしたりもしていました。

また仕事以外のボランタリーなものとして、Linuxコミュニティでの活動や、ソフトウェア開発者のイベントやセキュリティの勉強会の運営スタッフとしての参加などもしてきました。

石川

経験豊富ですね…! 次の転職先として、NICTを選んだのはどうしてですか?

池田さん

NICTの存在は昔から知っていたんです。

専門性のあるメンバーがそれぞれの個性や経験を持ち寄って、今現実にある課題を解決するという目的達成のために取り組むところに魅力を感じました。

現在は、ナショナルサイバートレーニングセンターが行なっているCYDERなどの事業で使用するサーバー環境の、主にソフトウェア関係の部分について担当していて、OSやミドルウェアとそれに関係するネットワークについての設計や構築、事業のための各所との調整などを行なっています。

実際にLinux環境での作業をすることも多く、Ansibleでの自動化や簡単なツールの自作などもしています。

石川

NICTに入って感じた「前職との違い」はありますか?

池田さん

国の施策に関係する、大規模で現場の役に立つ仕事をできることはやりがいになるのかなと思います。

また身近に相談できる専門性を持った仲間たちがいて頼もしいと思います。

石川

前職でのご経験がどう活きていますか?

池田さん

ソフトウェア開発については、お客さまとの調整からはじまり開発や運用を含む一通りを長年経験してきたため、今もその経験が非常に役立っていますし、ソフトウェアで実現したいことについて判断する際には、具体的な要件や前提から、設計や実装、それに伴う運用を考えています。

またクラウド導入前はハードウェアの購入からOSのインストールやネットワーク設定やサーバー設置についても経験していたので、サーバー環境構築や環境確認等に役立っています。

石川

最後に、「こんな経験がある人はぜひきてほしい」という人物像を教えてください!

池田さん

インターネットに公開しているシステムの作成、運用、調査、改善を自分自身で手を動かしてやってきた経験があれば、当機構でも存分に活かせるはずです。

また、自分なりに考える理想のシステムを状況に応じた形でどのよに実現するかなどのバランス感覚を持っていると、創意工夫の余地もあるので楽しめると思います。

②中川哲也さんの場合:NICTならではのやりがいは「日本社会に貢献できる」こと

石川

まずは中川さんのご経歴を教えてください。

中川さん

大学院卒業後、大手総合電機メーカーの中央研究所でシステムLSIの研究開発に20年間携わっていました。

その後、半導体の設計から製造までを手掛ける子会社の専門会社に移籍し、携帯電話用のシステムLSIのアプリケーションの開発やプロジェクトマネージメントに従事しましたが、会社が携帯電話事業から撤退したタイミングで早期退職。

その後は、5Gの携帯電話の通信技術の特許調査の仕事をしていました。

石川

そこからどうして、NICTに入職されることになったんですか?

中川さん

携帯電話の仕事がブラックであまりにも大変だったので、第一線から退いて特許調査の仕事をしていたのですが…

地味すぎて自分に向いていないことが分かってきたので転職を考えました。

自宅近くを散歩していて通りがかったNICT本部を見て、「また研究所で働きたい」と思って募集要領を調べたところ、自分のスキルを活用できる現職があったので転職を決断しました。

石川

たまたま通りがかって転職。運命ですね…! 今はどのようなお仕事をされているのでしょうか?

中川さん

ナショナルサイバートレーニングセンターでは、サイバー攻撃を受けてしまった時にどのように対応したらよいのかを学べるCYDER演習を実施しています。

そのCYDER演習に使用するシステムやコンテンツの企画をとりまとめるのが私の仕事です。

具体的には演習環境である「CYDERANGE」の機能開発、オンライン機能を活用した新しい演習プログラムの企画、CYDER演習運営全般に関するとりまとめ業務に携わっています。

石川

これまで携わってきたお仕事との“違い”は、どんなところがありますか?

中川さん

自分の従事している仕事が日本社会全体への直接貢献につながる点がポジティブな違いだと感じています。

CYDER演習は、主に官公庁、独立行政法人及び地方公共団体の情報システム担当者を受講対象としています。

マイナンバーを含む個人情報などのセキュリティ確保を最前線で担当される職員の方には、毎年、多数かつ継続的にご受講いただいていますので、日本社会全体のセキュリティインシデント対応能力の向上に直接貢献しています。

石川

前職での経験は、どう活きているのでしょうか。

中川さん

現職のサイバーセキュリティに必要な基本的な技術は、前職での経験で習得できていた点がよかったと思います。

20年のシステムLSIの研究開発業務の間に、コンピューターシステムのハードウエア、OS、ドライバ、ミドルウエア、アプリケーション、ネットワークなどの詳細な設計・実装技術を一通り経験できました。

また携帯電話事業の業務で行っていた、暗号モジュール技術解析やLinuxカーネルの移植作業や解析なども役に立っていると感じています。

石川

あらゆるご経験がフルに活かされているんですね…!

最後に、「こんな経験がある人はぜひきてほしい」という人物像を教えてください。

中川さん

CYDER演習の提供に必要となる業務領域は、演習の運営からシナリオの開発、プロモーション活動にいたるまで多岐にわたり、さまざまなバックグラウンドの方とチームで仕事をする必要があります。

そのため、人と協力をしながら仕事を進めることが好きな人が向いていると思います。

また、研究機関と聞くと少しお堅いイメージを持つ方もいると思いますが、仕事の内容は毎年変化しつづけています

そのため、同じ仕事ではなく常に変化や成長を求める適応力のある方に特に来てもらいたいです。

③杉山哲也さんの場合:「サイバー攻撃への危機意識」が、NICTを志したきっかけに

石川

杉山さんは、前職ではどんなお仕事をされていたんですか?

杉山さん

電気機器メーカー系SIerにてオープン系システムの設計・開発・導入、地図製作出版社にて地図情報制作システムの導入運用支援、OA機器販売会社にてサービスサポート人材育成企画及び教育インフラ整備や営業活動の技術支援、住宅建材メーカーにて業務システム開発及びインフラ構築・運用サポート業務に従事しておりました。

石川

さまざまな業界をご経験されていますが…そこからなぜ、NICTに興味が湧いたんでしょうか?

杉山さん

前職において社内SEとして社員からの問い合わせ対応を行うなかで、不審メール受信時への対応・最新OS及びパッチ適用の必要性など、サイバー攻撃への脅威に対する危機意識を高めることに課題を感じていました。

そんなときに転職サイトの求人でNICTがサイバーセキュリティ人材育成に従事する人員を募集していることを知り、私のこれまでのキャリアで得た知識や経験を活かせる職務内容、セキュリティ人材の育成を通じて社会生活の安定に貢献できる活動ができるのではないかと考え志望しました。

現在は、ナショナルサイバートレーニングセンターのCYDER(Cyber Defense Exercise with Recurrence)チームに所属し、CYDER(実践的サイバー防御演習)で使用する演習システム全般及びコンテンツ制作の技術支援等を担当しています。

石川

前職との違いを感じたことはありますか?

杉山さん

前職における人材育成は、所属企業の顧客満足度向上を通じて企業の利益拡大につなげることを目的としていたのに対し、NICTでは営利を目的としない公的な立場でサイバー攻撃に対応できる人材育成を通じて、社会基盤全体の安定に貢献する活動ができる点に違いを感じています。

石川

転職をご検討されていたときから「これまでのキャリアで得た知識や経験を活かせそう」と感じていたとのことですが、実際はいかがでしたか…?

杉山さん

技術面では、オープン系システム対応経験を通じて得たOSやデータベース・開発言語に関する知識、社内SE経験を通じて得たネットワークやサーバー周りの経験、人材育成面では、企業内研修運営の企画推進やeラーニング等の教育インフラ基盤整備など、これまでの経験・知見がまんべんなく活かすことができていると感じています。

石川

最後に、「こんな経験がある人はぜひきてほしい」という人物像を教えてください!

杉山さん

まだ入って半年も経っていない立場ですので、正直こんな経験がある人に来てほしいなんていう偉そうなことは言えませんが、強いて挙げるならば、自分から積極的にアンテナを張って情報を取得しつつ、できそうな仕事を自分で見つけて取り組んだ経験がある人、また同時並行的にタスクをこなした経験がある人が良いとは感じます。

NICTでは研究技術職員を積極採用中!

現在NICTのナショナルサイバートレーニングセンターでは、研究技術職員を絶賛募集中とのこと。

公的な研究機関だからこそ、省庁と連携した大規模な連携ができる点が魅力なNICTでの仕事。

「ダイレクトに社会に貢献できる仕事をしたい」「最先端な環境に身を置きたい」という方は必見です。

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