ビジネスパーソンインタビュー

転職に学歴や資格は必要ない。キャリアの専門家が語る「転職にまつわる3つの誤解」

転職は、人生を好転させる絶好のチャンス

転職に学歴や資格は必要ない。キャリアの専門家が語る「転職にまつわる3つの誤解」

新R25編集部

2020/02/20

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転職が当たり前になりつつある昨今ですが、今の職場でくすぶりながらも、あと一歩が踏み出せない人は多いのではないでしょうか。

「転職したいけど、アピールできるものがない…」と、自分に自信がない人が、転職に踏みきるにはどうすればいいのか。

4年間で500人の求職者を優良企業へと内定させてきたキャリアアドバイザーの魚津君明さんは、著書『人生を逆転させる転職術』のなかで、学歴や資格がなくても転職を成功させる「成功転職」の方法を説いています。

今回は同書から「転職にまつわる誤解」について書かれた箇所を抜粋してお届けします。

【魚津君明(うおつ・きみあき)】1987年生まれ。青山学院大学経営学部卒業。株式会社キャリクリ代表取締役。大学時代に母親を亡くし、その後、父親の会社が倒産。弟は障害を抱え、家族を支えるためにサラリーマンとしてガムシャラに働く。困難を乗り越えてきた自分の経験を生かしてキャリアのアドバイスをしたいと思い、28歳で会社員を卒業し人材業界で独立。初年度から毎月100万円以上の収入を得られるようになり、父親が負っていた借金2000万円を20代で完済。3000社以上の企業とのパイプを持ち、毎月80名以上の求職者と面談し、年間100名以上の転職希望者を優良企業へ内定させている

転職に慎重になりすぎると、人生が好転するチャンスを逃す

「人生の節目」を考えたことはありますか?

私は人生の方向が大きく変わる人生の節目を、「転職のチャンス」と思っています。そして「成功転職」ができれば、必ず人生を好転させてくれます。

私は転職ほど、人生を好転または逆転させるのに身近でハードルの低い手段はないと思ってます。

よほど特殊な業界や職種を希望しない限り、転職において、特別に何かを用意したり身につけたりしておく必要はありません。初期費用もかかりません。

私自身も転職を活用して理想を叶えてきました。当時は、転職するたびに人生の行く手に新しい大きな光が見えたように感じました。自分の可能性が、今まで思ってもいなかった方向に伸び広がるのがわかりました。

この経験が、「転職は、人生を好転させる絶好のチャンスだ!」と信じる大きな根拠になっています。

私のように転職を有効活用して、人生の可能性を大きく広げて人生を好転させる人が、もっとたくさん生まれてほしいと思っています。

しかし世間一般では、「転職に対する迷信じみた誤解」が根強く残っています。「今までに自分が培ってきたものを捨てなければならない」ことになると考える人が少なからずいると感じています。

ですから、「転職は怖い」というイメージが強くなっていると思います。消極的なメンタルから逃れられず、慎重になりすぎるあまり、「人生を好転させるチャンス」を見逃すことは、人生の大きな損失です。

転職の誤解①:学歴や資格が必要

「転職恐怖症」に陥っている人の中には、「自分には学歴がない」「自分には資格がない」ということを気にする人がいます。

しかし、これはバカバカしいと断言できる「必要のない心配」です

たしかに以前は、求職者の学歴や資格が問われる風潮が、転職市場にはありました。

ところが現在は、こういったことを採用の判断材料にしている企業は、ほとんどありません。もはや絶滅危惧種です。

この理由は単純です。少子高齢化社会が本格化するにつれて、日本は労働力不足が深刻化しています。労働力が不足している中でどの企業も、とにかく人数を集めたいわけです。

ですから学歴がどうとか、資格がどうとか、そんなことを気にしていられる余裕が、どんどんなくなっているのです。

労働力を補うために、比較的人件費が安い外国人を雇用することも当たり前の世の中。外国人と比べて、円滑なコミュニケーションがしやすい日本人なら大歓迎という傾向が強いのです。

こうした売り手市場にあって、学歴や資格の有無を重要視することはなくなってきています

私を頼ってくる求職者の中にも、これらを気にして転職活動することに臆病になっている人は年々、減ってきているという印象があります。そして現在では、そういう人はほとんどいません。

日本人労働者が圧倒的に不足している現在の売り手市場で、あなたの価値は自分が思っている以上に高くなっているのです。

こういうご時世だからこそ、「人生の節目」を感じたら積極的に転職活動をしてみることが、よりよい人生づくりに役立つと思います。

転職の誤解②:上司や先輩を裏切ることになるのでは?

転職することに消極的な人の中には、「転職は上司や先輩への裏切り行為ではないか?」と考えているケースが多々あります。

この発想は、私の個人的な意見をいえば、「くだらない」です。

裏切りだと思うのは、今いる職場の先輩や上司、同期や後輩といった人たちを、「仲間」だと考えるからです。

「仕事仲間」は、いわゆる「仲間」とは違います。「仕事仲間」は仕事を通じて時間をともにする間柄です。一緒に過ごす時間が限定された事務的な関係といえます。一方で「仲間」はプライベートを共にする間柄です。

「仕事仲間であり仲間」という存在もあると思いますが、その場合は職場が別々になっても「仲間」の関係が続けられます。

交友関係というのは時間とともに大きく変化していきます。

例えば小学校の卒業式を思い出してみてください。当時クラスメイトだった友人たちの中に今、月に1回ぐらいのペースで会っている人は何人いるでしょうか?

そのときは「親友だ!」などとお互いを呼び合っていたとしても、時間が経てばその関係や存在の重要性は、どんどん変化していくのです。「仕事仲間」も同じです。

数年後には思い出の中にいる「その他大勢」のひとりになる可能性が大きいのです。

そういう人たちのために、あなたは明るい未来を平気で捨てられますか? よりよい人生と「仕事仲間」の、どちらが重要ですか?

私は明るい未来を捨てることは、自分自身への裏切りだと思います。

こういうことを冷静に考えてみれば、転職は決して「裏切り」などではないと、すぐに気づくことができるでしょう。

転職の誤解③:今よりも収入が増えないと意味がない

「転職」と聞くと、多くの人は、「今よりも好待遇を」と希望します。その待遇の中身は9割以上の人が、「お金」と考えています。

しかし、転職で手に入れられるものは収入アップだけではありません

それ以外の何かを求めて転職する、というのも「成功転職」のケースには多く含まれています。

転職で何を得たいのか。それは、あなたが置かれている状況や過去と未来のバランスなどで、大きく異なってくると思います。

いろいろと冷静に考えて分析した結果、お金ではない何かを得るために転職したい、という結論にいたったのであれば、それを尊重するべきだと思います。

「収入は下がったけど、大きなやりがいを感じるようになった」「転職で収入は減ったけど、休暇が増えて趣味に費やす時間が増やせた」「次のステップに上がるための副業も始められた」などというのであれば、それは「成功転職」です。

それでは、「収入は3割増しくらいで大幅に増えた一方、残業が多くなり、休みも取りづらくなって寝不足が続いている」というケースはどうでしょう。

収入増のため自発的に睡眠時間を削っているなら成功かもしれません。

しかし、「時給換算したら前職のほうがよかった」などと考えてしまうようでは、残念ながら転職に失敗したといえます。

表面的な「収入」という数字だけで、転職の成功や失敗をはかれません

転職に踏み出す前に読んでおきたい一冊

転職してキャリアアップできるのは特別な人だけなのではないか…と思ってしまいますが、そんな自信のない人におすすめしたい本書。

このほかにも、転職に踏み出すマインドセットや、自己分析の方法など、すぐに使えるノウハウが多数収録されています。

人生を逆転させるのは自分次第。転職で自分の市場価値を上げたいと思っているのであれば、まずは自分の意識改革をして、新しい人生への一歩を踏み出しましょう!

転職を検討している人はこちらもどうぞ

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