もちろんマッチングアプリが効率いい手段のひとつであることは間違いありません。自分の好みの異性を検索したり、やりとりで雰囲気をつかんでから会ったりできますし。

ただ、この検索機能の明らかなデメリットもあるんです。

年齢です。

日本は十進法の認識が強いので、人として極端な差があるわけではないのに、アプリ上だと29歳と30歳で異常に区別されてしまうんですよね。特に20代女性からすると「30歳を超えると、ちょっとね…」という。

だからマッチングアプリは20代の人が使うのには良い手段ですが、それ以上になると途端に不利になるんです。

このほかにも地域や年収なども、不本意なフィルタリングになりえます。たとえば、1歩先が東京でも厳密には埼玉在住だから検索対象から外れる、みたいな（笑）。

一方で、ナンパはそういったフィルタリングがないため、その場のコミュニケーションがすべて。余計な情報を省いてアリ/ナシを判断してもらえる点がナンパの最大のメリットでしょうね。

わかりました。お答えしましょう。

これは正しいです。ナンパをするときは、地味で凡庸な服装にするべきですよ。

ナンパって、誰と話すかわからないじゃないですか。ヘンに個性を出すと、その服装がものすごく嫌いな人に会うかもしれない。

つまり、加点を狙うと大きく外す恐れがあるので、減点されないことを目指すほうが効率がいいんです。

だから、定説にあるように無難なコーディネートをするのがいいということになります。

はい。だから服装のほかにも、ひげや長髪は「不潔そう」と思う女性もいるので、避けたほうがいいわけです。

これは間違っていますね。本当に仲良くなりたいなら1人でナンパするほうが断然いいです。

男2人で声をかけると、冷やかしだと思われてしまうんです。

深夜の新宿駅東口あたりで「お願いです！今から、僕たちと一緒に飲んでくれませんか？ 先輩に声かけてこいって言われちゃって～（笑）」みたいに、若いサラリーマンが女性に声をかけてるの見たことありません？

ああいうのは、ほかの子にも声をかけてるのは明白ですし、どうせ雑なコミュニケーションとるんだろうなって想像しますよね？ だからダメなんです。

一人で声をかけたほうが、真剣さが伝わりますよ。

これは間違っていますね。初心者には繁華街は全部アウトです。

たしかに繁華街は、声をかける回数を増やすという意味では合理的です。ナンパ塾に入ると、たいてい渋谷で声掛けトレーニングをやらされます。

しかし、そういう場所には“ワンナイト狙い”のナンパ師がいっぱいいます。ライバルが多すぎるんですよ。

それに、警戒されやすいのも大きな問題です。

誠実に長期的な関係を築きたいと思っていたとしても、“ワンナイト狙い”が多いスクランブル交差点で声をかけると、女性からは「不純な目的で声をかけてきた」と思われてしまうわけです。

なので、出会いの場として有名な場所は避けるべきですね。

「ナンパだ」と強く警戒されない場所がいいですね。そのポイントは2つ。「話しかけるのが自然な場所」、もしくは「気分がアガっている場所」がオススメです。

たとえば、サバイバルゲームはいいですよ。“サバゲー”のフィールドに20代前半の女性と30代半ばの男性が一緒にいても違和感ないですから。

ゲームの合間に必ずランチを挟むので、そのときにはゲームを振り返りつつ話しかけてみてください。作戦について話せるので、話題には困りません。

このように趣味でつながるコミュニティでは、異性にナンパと気づかれないでナンパできます。

少し極端かもしれませんが、空港もオススメです。空港は非日常なので、女性は気分がアガっていますから。

やりとりのハードルが下がります。

羽田空港から品川駅に向かう電車で、トランクを持っている女性に「どこ行ってきたんですか？」って声をかけたら、「ハワイに行ってきたんです！」とか気軽に返してくれそうな気がしませんか？

いいじゃないですか！ そこからたとえば…

ほら、これで連絡先の交換まで終えたわけですよ。スムーズでしょ。

少し難易度は高くなりますが、表参道ですね。

女性が表参道に行く主な目的は、「買い物」「女子会（カフェなどへ行く）」「髪を切る（エステ）」の3つです。

これって全部「気分のアガる消費」ですよね。だから声をかけても無視されることもありますが、気分がアガってるので比較的いい反応をしてくれることが多いんです。

あともう1つ理由があります。美容室に行ってすぐの女性って、条件が揃った“最高にかわいい状態”なんです。

そういうときに「めっちゃかわいいですね」って声かけられると嬉しいはずですから。

あとは学園祭や麻布十番祭といったお祭りも、気分がアガる場所なのでオススメです。

正しいです。あいさつは、リアクションしてくれるか判断するための“リトマス紙”として使いやすいんですよ。

というのも、「話しかけてくる男はすべて無視」という女性が一定数います。そういう人たちはどうしようもないので、あいさつをしてみてチャンスがあるか探るわけです。

間違っています…が、正確には「正しかった」と言うべきでしょうか。これは「ペンギンナンパ」と呼ばれる手法で、使い古されたものです。

一昔前にナンパセミナーのようなもので、トークのテンプレとして教えられていたんですよ。ほかにも「お姉さん、じゃがりこ落としませんでした？」って声をかける「じゃがりこナンパ」とかね。

これらは、開発された瞬間は効果があるかもしれません。でもそれが普及すると、女性は同じような声かけに何度も遭遇することになります。

「今日だけで『じゃがりこ〜』って言ってくるヤツ9人目だ」みたいに。

つまり、エッジが効いた具体的なセリフは陳腐化するので、どこかで紹介されているようなものは使わないほうがいいということです。

これは△です。道を尋ねることをきっかけにして、話を上手に展開できる人にとっては有効な声かけです。

でも失敗すると、「せっかく道を教えたのに、ナンパかよ…」と失望されます。

初心者はうまく話せないでしょうから、避けたほうが無難ですね。

声かけから会話を成立させるためには、女性が答えやすい質問、答えざるを得ない質問をすることが大事。「はい」「いいえ」など一言で答えられるようなものがいいですね。

たとえば表参道を歩いている女性に声をかけるなら、こんなイメージ。

という感じで質問と回答を繰り返し、「というか、お兄さんおもしろいですね」ってなったら、カフェに誘ったりできるわけです。

これはやる人によりますね。笑いを取るのが得意な人にとっては正しいです。でも、別の方法で興味を持ってもらうこともできます。

たとえば職業当て。占いみたいなもので「なんで分かったんですか!?」って反応してくれるし、女性もテンションが上がるので。

声かけの流れで少しずつ情報を集めるんです。

一例として、「平日休み」「ネイルをしていない」「流行っている服を着ている」「趣味がスキューバダイビング」が揃っていると、看護師さんの可能性が非常に高いんですよ。

どちらもある程度、収入が多くないとできないことなんです。

平均よりも収入がよく、平日休みで、ネイルをしてない人で…と絞り込むと看護師の確率が高いということです。

ありますよ！ 「今まで、“ダメンズ”としか付き合ってないでしょう？」「好きでもない男にばっかり言い寄られるでしょう？」とか。

これはほとんどの女性が当てはまるんですよ（笑）。だけど、もっともらしい理由を添えて言うと「当たってる！この人すごい！」ってなるわけです。そこまでくれば自然と話してくれるはずです。

もちろん一例ですが、年齢で話題を選ぶのがカンタンです。

こういう話を振れば、相手から自然に話してくれます。

流行りのドラマですね。女性は流行っているドラマは観ていることが多いので、事前に自分もチェックしたうえで「ドラマは何が好きなの？」と聞くといいでしょう。

ただ、それだけで終わってしまうと、仲の良い友だちにはなれますが、恋人にはなれません。次にある、3つ目のフェーズをクリアしないと付き合えないんです。

ここまでの説明は「フレンドシップフェーズ」をクリアした状態なんですよ。

シンプルに言うと「あなたを女性として見ています」というシグナルを出すことです。

「あなたを女性として見ています」というメッセージとして、容姿をほめること自体は正しいです。しかし、ほめ方を間違えている人がかなり多い。

ダメです。たしかに嬉しいとは思ってもらえますが。

より効果を高めるなら、「めっちゃかわいい！」ではなく、「めっちゃタイプ！」と言うべきなんです。

女性は日常的にInstagramなどを眺めているせいで、自分よりかわいい子はたくさんいると思っています。だから「かわいい」と言っても、相対評価として受け取られてカンタンに否定されてしまうんですよ。

「かわいくないよ。ほかにいくらでも、かわいい子いるじゃん」って。

一方、「タイプだ」という言葉の根拠は、個人の絶対評価なので否定できない。それでいて、女の子はいい気持ちしかしないじゃないですか？

ただし、これもタイミングが大事で、いきなり言ってもウソになってしまうのでダメです。

使うべきは、相手の特徴が分かってきたタイミング。趣味などがわかった段階で「そういう子、めっちゃタイプ」と中身を含めてタイプだと伝えましょう。

こんなふうに「あなたを女として見ています」というメッセージを伝えていくわけです。

これは間違っています。「連絡先を教えて」だけだと、成功率は低いでしょう。

大事なのは連絡先を交換する理由があること。なので、デートに誘うなど用事を作ることが先です。

いや、いきなりLINEを聞くのはハードルが高いですよ。LINEって、最近はすごいプライベートなものになっているので、もはや「住所教えて！」と言ってるのに近いです。

「連絡手段は何がいい？」と聞くのがいいでしょう。こちらから提案するなら、気軽に教えてくれるInstagramですね。交換できるようなアカウントを作っておくことは必須ですよ。

ここでやりがちなミスが、連絡先を交換できたことに満足して「じゃあ、また連絡するね！」と、すぐにその場を立ち去ってしまうことです。

この行動がダメなのは、「私じゃなくてもいいんだろうな」と思われてしまうこと。すぐ立ち去ったら、また次の人に声かけてそうじゃないですか。

なので連絡先を交換したら、また話を戻す。直前まで焼き鳥の話をしていたなら「人形町の○○って店は行ったことある？」といった具合に。

しっかり会話をして「ちゃんとあなたのことを見ています」と暗に伝えてから別れるのが大事です。

待ってください。ナンパをするうえで、もっとも大事なことをまだお伝えしていません。

ナンパをする人のマナーとして「菅田将暉に声をかけられたら、気持ち悪くない理論」という持論をお伝えします。

カンタンにいうと、「イケメン俳優に近づけ」ってことです。

まず女性に声をかけるなら、見た目が気持ち悪いのは論外です。息が臭くちゃダメだし、服装がダサくてもダメ。話がつまらないのもダメです。

そういった最低限の部分をおさえなければ、女性に声をかける資格はありません。非常に失礼。

にも関わらず、そういったマナーを守らずに自分のことしか考えていないナンパが増えているんですよね。

それに、残念ながらナンパは努力してもあまり成功しません。Twitterで「100発100中」みたいなことを書く人もいますけど、ほとんどウソですね。

過度な期待はせずに、いいチャンスをちゃんと拾えるように、外見も内面も日頃から整えておきましょう。