ビジネスパーソンインタビュー
“強み”がない人はいない
“自分の強み”を知ることで、はたらくWell-beingは実現できる⁉ 他者評価に左右されない自分らしさの磨き方
新R25編集部
パーソルグループは昨年、一人ひとりの“はたらくWell-being”にみんなで向き合い、共に考え、行動するオンラインコミュニティ「はたらくWell-being Lab.」を開設しました!
「はたらく幸せ」を、いろんな角度から考えるために。
「はたらくWell-being Lab.」では、ゲストをお迎えして“はたらくWell-being”を実現するためのコツを紐解いていくトークイベントを開催しています。
こちらの記事では、Gallup(ギャラップ)認定ストレングスコーチ さいとうりょうじさんをお迎えし、「“自分の強み”を活かしてはたらくこと」について伺ったイベントの様子をお届けします!
当コミュニティのメンバーでもあるりょうじさんは、Gallup認定ストレングスコーチでもあり、国際コーチング連盟認定のProfessional Certified Coach(PCC)も取得しているプロコーチ。
米Gallup社が開発した強み診断ツール「ストレングスファインダー®」を活用し、人の強みを引き出すコーチングの実践を重ねています。
自分の強みを知り活かすことで、“はたらくWell-being”は実現できるのか!? そもそも強みはどのようにして理解し、活かしていけばいいのか? たっぷり伺いました。
ストレングスファインダー®(クリフトンストレングス®)とは、米Gallup社が開発したオンライン才能診断ツール。Web上で177個の質問に答えることで、自分の才能(=強み)が導き出されます。
(聞き手:柴山由香)
株式会社といろ代表取締役 齋藤 綾治(さいとう りょうじ)。1971年生まれ、横浜市出身。国際コーチング連盟認定PCCコーチ、Gallup認定ストレングスコーチとして、1人ひとりの強みを活かすコーチングや能力開発支援、講演、研修などに尽力している。元自治体職員。著書は『後輩・部下の育て方、関わり方 公務員の新・育成術 思考力・判断力を伸ばす7つの着眼点と実践 』(公職研)ほか
強みを知れば、「自分らしくあること」と「仕事で成果を出すこと」をつなげられる
柴山
人の強みに向き合いまくっているというりょうじさんに、ぜひ「自分やまわりの人の強みを知り、活かすことで、はたらく幸せは実現できるのか⁉️」ということをお伺いしたいです!
りょうじさん
私はもともと自治体で働いていたのですが、コーチとして独立してから3年、今はどっぷりと人の強みにつかっています(笑)。ストレングスファインダー®を使いながら、人の強みにフォーカスしています。
柴山
自治体の一職員としてはたらいていたとき、自分の強みについてわかっていましたか?
りょうじさん
40歳ぐらいまで全然わかっていなかったですね。「自分に何ができるんだろう」と思っていました。
自治体って、人事異動で全然違う職種に就くんです。住民票を管理するところにいたかと思えば、スポーツイベントを企画する部署に異動したり。
毎回違うことをしていくので、「これを続けて、果たして自分に何が積み上がっているんだろう」とわからなくなっていましたね。
柴山
わぁ…。私にも覚えがあります。自分の強みどころか、日々、目の前のことに追われて、そもそも何がしたいかさえわからなくなっていた時期があります。
りょうじさん
今思うと、自分の外側に何かを求めていたなと。
強みには、外側に装着するものと内側から開拓していくものがあるんです。外側に装着するものは、分かりやすく言えば「〇〇資格をとりました」とか、「この道何年」みたいな、履歴書に華やかに書けるもの。
それに対して内側から開拓していく強みとは、仲間の気持ちを大切に扱う丁寧さとか、物事に取り掛かるスピードの速さとか、決めたことをやり切る粘り強さとか、アイデアを見つけ出す発想力の豊かさとか。
自分らしいところを磨いて際立たせていくものです。
そして、強みを活かしてはたらく幸せを手に入れようと考えたときに、意識すべきは内側の強みなんです。大切なのは、自分をちゃんと理解できているかどうかということ。
ちゃんと理解できれば活かし方もわかるので、できることは「できる」と言えるし、「これはあまり得意じゃない」ということもフラットに言うことができる。自分らしくあることと、仕事で成果を出すということがつながっている。
この状態であれば、他者評価に左右されなくなるというのも大きな利点です。
(自分の強みを理解すると、いい意味で“無理しないこと”ができるんです)
柴山
なるほど…。ちなみに私は、人に教えることが苦手というか、特に好きではないのですが、人からは向いていると言われることが多かったんです。
強みって、必ずしも自分が得意だったり、好きだったりするわけではないんでしょうか?
りょうじさん
「できる・できない」や「得意・不得意」と、「好き・嫌い」が一致するとは限らないですね。「できる・できない」よりも、内面にエネルギーを強く持っているところがあって、自分としてはそっちにいきたい、というのがあるのだと思うんです。
あと、外側に装着する強みをどんどん増やしていっても、内側が育っていないと負けちゃうんですよ。資格を持っていても、実際にどうやって使っていくのか?実績はあるけれど、あなた自身は何をしたの?という風に。
だから、内側の強みを育てていかないといけない。ストレングスファインダー®は、自分ではなかなか気づけない内面のエネルギーの強さが分かるツールなので、重きを置くといいところが分かるんです。
強み磨きは人任せにせず、コツコツ自分で続けていくもの
柴山
強みを活かしたいとなったとき、自分のことを知るにはどうしたらいいんですか? やっぱり、ストレングスファインダー®がおすすめですか?
りょうじさん
そうですね。ストレングスファインダー®︎は優れたツールだと思います。私はもともと自己分析系のものが嫌いだったんですよ。だから、ストレングスファインダー®︎も最初はすごく警戒をしていました(笑)。
でも、あるコミュニティで一斉に診断して、認定コーチの方の解説を聞く機会があって。自分自身のことをよく理解できたのですが、それよりもまわりの人の変化がすごく衝撃的でした。
「本当に自分に強みなんてあるのかな?」と思っていた人たちの表情がどんどん明るくなって、下を向いていた顔が上がっていくのを見て「このツールはすごい」と思いました。
自分の強みを見つけたいとき、一生懸命自分で探すというのはアリかもしれないけど、なかなか大変だと思います。優れたツールを活用してしまえば自分で探すというエネルギーを使わなくて済むので、いいのではないかなと思います。
強みの発見はツールに頼ってしまって、その先、つまり強みを磨いていくことに自分のエネルギーを使うほうがいいのではないでしょうか。
柴山
コーチとしてたくさんの方を見てきて、強みがない人っていましたか?
りょうじさん
いないですね。人には可能性しかないです。
仕事ができる・できないだけで見ていくと、人の強みはなかなか見えてこないんです。「その人らしさ」という人間の部分を見ていくと、強みは見えてきます。
ただ、その強みをどうやって磨いていくかは、本人次第です。ほとんどの人は、自分ができていないところに意識が向くんです。得意なことは何も特別なことをしていなくてもすぐにできてしまうので、「他の人もできるでしょ」という錯覚を持ってしまう。
苦手なことだとなかなかできないし、成果も出ないしミスもしてしまうから、すごく記憶に残りやすい。だから、放っておくと自分の弱みのほうに意識が向いてしまう。
バランスよく自分を理解するためには、あえて強みに意識を向けないとならないというのは、大きなポイントだと思います。
(人の強みは、仕事ができる・できないにフォーカスすると見えてきません!)
柴山
深い…! ちなみに、自分の強みばかりを主張すると、組織やチームとして成り立たない場合もありますよね。ただの自己主張にならないために、どうやってフィットさせていけばいいですか?
りょうじさん
いきなり「強みだけで勝負をさせてください」というのは、成果も実績もない状態だと難しいですよね。まずは、仕事全体の中で10%でもいいから自分の強みで成果を出せるよう工夫してみてください。
やがてそれがまわりに認知されるようになり、任される回数が増え、期待されるようになってくる。そこまで続けることが大事です。
強みを活かすための工夫や努力は、自分のなかでコツコツとやらないといけない部分ですよね。たまたま自分の適性にあった仕事が任されたとか、たまたま育て上手な人たちに恵まれたとか、運がよければまわりや環境が才能を開花させてくれるかもしれません。
でも、それって結局は人任せなんです。人任せにしてしまうと、「あの人が評価をしてくれない」と他者評価を求めるばかりになってしまう。
それより、自分の強みを自分で磨いていくほうがいいですよね。そのためにも、早い段階で自分のよさに気づいていくことが大事じゃないかな。
柴山
りょうじさんは今、「はたらくWell-being」は実現できていますか?
りょうじさん
実現できていると思っています。以前は、自分のキャリアが積み上がっていかないことに不安を感じていましたが、ストレングスファインダー®というツールに出会うことができて、変わりました。
「個別化」「親密性」「成長促進」というのが私の上位にある強みなんですけど、見たときに「まさに自分がやっていることはこれだ!」と思えたんです。
そこから自分の強みを信じて磨いてきた結果、今はこうして人の強みを活かし育てる仕事を続けられていますし、はたらいて笑おうという部分では、達成できているのかなと。もっと笑いたいですけどね(笑)。
(トークイベントの様子をまとめたビジュアルレポート)
オンラインコミュニティ「はたらくWell-being Lab.」への参加申請はこちらから(どなたでも参加いただけます!)
<撮影=池田実加>
「“はたらくWell-being”を考えよう」
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