転職エージェントは大手じゃないほうがいいかも?
人材紹介のプロが語る「いい転職エージェントの見分け方」。転職サイトも選別に使える
キャリア
さまざまな求人情報を掲載している「転職サイト」や、自分に合った企業をアドバイザーが紹介してくれる「転職エージェント」を使いこなせば、転職をスムーズに進める近道になります。
ですが、どちらも多くのサービスがあり、求職者は使うものを選ぶのに迷いがちな実情があります。
そこで今回は、転職エージェントの会社を経営し、3000人の転職をサポートしてきた郡山史郎さんの著書『転職の「やってはいけない」』から、転職サイトと転職エージェントの活用法について書かれた箇所を抜粋し、ご紹介します。
ですが、どちらも多くのサービスがあり、求職者は使うものを選ぶのに迷いがちな実情があります。
そこで今回は、転職エージェントの会社を経営し、3000人の転職をサポートしてきた郡山史郎さんの著書『転職の「やってはいけない」』から、転職サイトと転職エージェントの活用法について書かれた箇所を抜粋し、ご紹介します。
【郡山史郎(こおりやま・しろう)】株式会社CEAFOM代表取締役社長。1935年生まれ。一橋大学経済学部卒業後、伊藤忠商事を経て、1959年ソニー入社。1973年に米国のシンガー社に転職後、1981年ソニーに再入社し、取締役、常務取締役、ソニーPCL社長、同社会長、ソニー顧問を歴任。2004年、プロ経営幹部の派遣・紹介をおこなう株式会社CEAFOMを設立し、代表取締役に就任。人材紹介のプロとして、これまでに3000人以上の転職・再就職をサポートしてきた。著書に『転職の「やってはいけない」』『定年前後の「やってはいけない」』(青春出版社)などがある
目次
転職サイトと転職エージェントはWin-Winな関係
近年では転職サイトが転職エージェントを運営しているところも多く、転職希望者がインターネット上で転職サイトに登録すると、自社の転職エージェントにも同時に登録される仕組みとなっている。
転職エージェントにとっては、企業が求める人材を探すために、より多くの候補者がいたほうがいい。
登録者数の多さは求人したい企業への「こんなにたくさんの転職希望者のなかから御社の希望に合う人材を紹介します」というアピールにもなる。
一方、転職サイトは厚生労働省から認可を受けた「有料職業紹介所」ではないので、転職希望者に対して、特定の企業を紹介することはできない。
そこに資格を持つ転職エージェントが「こんな会社もあなたに合うのではないでしょうか?」と紹介すれば転職の成功率が高まる。
つまり、転職サイトと転職エージェントを同時に運営したり、連携させたりすることは双方にとって非常に都合がいいのである。
転職エージェントにとっては、企業が求める人材を探すために、より多くの候補者がいたほうがいい。
登録者数の多さは求人したい企業への「こんなにたくさんの転職希望者のなかから御社の希望に合う人材を紹介します」というアピールにもなる。
一方、転職サイトは厚生労働省から認可を受けた「有料職業紹介所」ではないので、転職希望者に対して、特定の企業を紹介することはできない。
そこに資格を持つ転職エージェントが「こんな会社もあなたに合うのではないでしょうか?」と紹介すれば転職の成功率が高まる。
つまり、転職サイトと転職エージェントを同時に運営したり、連携させたりすることは双方にとって非常に都合がいいのである。
転職サイトのスカウトメールは 転職エージェントの選別に使おう
転職サイトは、転職エージェントからサイトの使用料、つまりリストを見てスカウトメールを出すごとに料金を取る。
最近は、メールを出すのは無料だが、うまくスカウトできて紹介に成功し、企業から紹介料をもらったらその3分の1を支払う、というような成功報酬型が流行っている。
この方式は、転職エージェントにとっては使いやすい。いくらでもスカウトメールを出せるからだ。
求職者側から見た場合、転職サイトに登録してからの悩みは、スカウトメールが来すぎるか、まったく来ないという、両極端に集約される。
そこで、メールが来すぎる場合の対応法としては、スカウトメールは案件の紹介よりも転職エージェントの選別に使うこと、つまりいい転職エージェントを見つける手段にすることだ。
実はスカウトメールのなかには、転職エージェント側が丁寧に検討して出されたもの、AIもどきの仕掛けで自動的に発信されたものがある。
どちらかを判定するのは難しいのだが、それは返信してみた際の相手の反応を見ればわかる。そのとき丁寧で親身な転職エージェントと付き合うようにすればいい。
では、スカウトメールがまったく来ない場合はどうするか。これは、「求人案件がない」と理解する以外にはない。
ただし悲観する必要はない。その転職サイトに群がっている転職エージェントが案件を持っていないだけの話で、転職市場には、その外のところに無限の求人案件がある。
結論として、転職サイトの利用法は、「うまく使って必要な情報を手に入れる」ことに尽きる。
人材紹介ビジネスを「いいとこどり」して自分の味方につけることが、転職成功のコツなのだ。
最近は、メールを出すのは無料だが、うまくスカウトできて紹介に成功し、企業から紹介料をもらったらその3分の1を支払う、というような成功報酬型が流行っている。
この方式は、転職エージェントにとっては使いやすい。いくらでもスカウトメールを出せるからだ。
求職者側から見た場合、転職サイトに登録してからの悩みは、スカウトメールが来すぎるか、まったく来ないという、両極端に集約される。
そこで、メールが来すぎる場合の対応法としては、スカウトメールは案件の紹介よりも転職エージェントの選別に使うこと、つまりいい転職エージェントを見つける手段にすることだ。
実はスカウトメールのなかには、転職エージェント側が丁寧に検討して出されたもの、AIもどきの仕掛けで自動的に発信されたものがある。
どちらかを判定するのは難しいのだが、それは返信してみた際の相手の反応を見ればわかる。そのとき丁寧で親身な転職エージェントと付き合うようにすればいい。
では、スカウトメールがまったく来ない場合はどうするか。これは、「求人案件がない」と理解する以外にはない。
ただし悲観する必要はない。その転職サイトに群がっている転職エージェントが案件を持っていないだけの話で、転職市場には、その外のところに無限の求人案件がある。
結論として、転職サイトの利用法は、「うまく使って必要な情報を手に入れる」ことに尽きる。
人材紹介ビジネスを「いいとこどり」して自分の味方につけることが、転職成功のコツなのだ。
いい転職エージェントを見分ける2つのポイント
求人情報にアクセスするにはいくつかのルートがあるが、私がおすすめするのは「いい転職エージェントを何社か選んで登録しておく」ことだ。
「いい転職エージェント」とはどんな会社かというと、求人側の企業から信頼されており、転職希望者の面倒見がいいところである。
今、転職エージェントは日本に1万社ほどあるといわれている。そのうちいい会社だといえるのはおそらく100分の1以下くらいだろう。
では、「いい転職エージェント」を見分けるにはどうしたらいいのだろうか。ポイントは2つある。
1つは業績のいい会社を選ぶこと。業績がいいかどうかは外からはわかりづらいが、名前が通っていて長くこのビジネスを続けている会社ならば、いいクライアントといい情報を持っている可能性が高い。
もう1つは親身になって話を聞いてくれるかどうか。転職希望者を使い捨てにせず、希望を丁寧にヒアリングしてくれて、企業に売り込んでくれる会社は、転職希望者にとっていい会社だといえる。
だから、いい転職エージェントを探すには、口コミを調べたり転職に成功した人から紹介してもらったりしたうえで、実際に足を運んで話を聞くことが大切だ。
また、自分が希望している業界や職種に強いかどうかも確認する必要がある。というのも一口に転職エージェントといっても、実はさまざまなタイプが存在するからだ。
例えば、大手転職エージェントはあらゆる業種・職種を網羅しており、抱えている求人情報も多い分、チャンスも多い。
語学が堪能など、転職に有利な条件を持っている人は、大手の転職エージェントを利用するのもいいだろう。
対して、中小規模の転職エージェントは、特定の業種や職種に特化していたり、外資系だけを扱っていたりと、専門分野があることが多い。
専門的な職種での転職を考えているなら、大手よりも自分が目指す業界が得意な転職エージェントを選ぶのがおすすめだ。
手間はかかっても1社ずつコンタクトをとり、自分に合った転職エージェントを選ぶことが、転職成功の近道である。
「いい転職エージェント」とはどんな会社かというと、求人側の企業から信頼されており、転職希望者の面倒見がいいところである。
今、転職エージェントは日本に1万社ほどあるといわれている。そのうちいい会社だといえるのはおそらく100分の1以下くらいだろう。
では、「いい転職エージェント」を見分けるにはどうしたらいいのだろうか。ポイントは2つある。
1つは業績のいい会社を選ぶこと。業績がいいかどうかは外からはわかりづらいが、名前が通っていて長くこのビジネスを続けている会社ならば、いいクライアントといい情報を持っている可能性が高い。
もう1つは親身になって話を聞いてくれるかどうか。転職希望者を使い捨てにせず、希望を丁寧にヒアリングしてくれて、企業に売り込んでくれる会社は、転職希望者にとっていい会社だといえる。
だから、いい転職エージェントを探すには、口コミを調べたり転職に成功した人から紹介してもらったりしたうえで、実際に足を運んで話を聞くことが大切だ。
また、自分が希望している業界や職種に強いかどうかも確認する必要がある。というのも一口に転職エージェントといっても、実はさまざまなタイプが存在するからだ。
例えば、大手転職エージェントはあらゆる業種・職種を網羅しており、抱えている求人情報も多い分、チャンスも多い。
語学が堪能など、転職に有利な条件を持っている人は、大手の転職エージェントを利用するのもいいだろう。
対して、中小規模の転職エージェントは、特定の業種や職種に特化していたり、外資系だけを扱っていたりと、専門分野があることが多い。
専門的な職種での転職を考えているなら、大手よりも自分が目指す業界が得意な転職エージェントを選ぶのがおすすめだ。
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転職サイトや転職エージェントが群雄割拠の様相を呈している転職市場。
郡山さんの「親身になってくれるサービスを選べ」というアドバイスは、混乱しがちな転職エージェント選びをシンプルなものに変えてくれます。
最後の決め手が「人」になるのは、転職先選びにも共通するポイントですね。
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情報通の方々に、各サービスの特徴や活用法を聞いた記事をまとめました。
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