ビジネスパーソンインタビュー
企業と気軽にやりとりできるってホント?
Wantedlyの評判は? 1163人へのガチ調査をもとに、業界のプロ達が特徴を解説
新R25編集部
若手を中心に、スタートアップ企業への転職活動に使われている「Wantedly」。
待遇ではなく「仕事のやりがい」によるマッチングが魅力のようですが、その評判や実情はどうなのでしょうか?
気になる方のために、新R25は転職サイトの実態に精通した方々にご協力いただき、「新R25キャリア総研」として、実際に利用したことのある約1000人を対象におすすめの転職サイトの評判について調査を実施しました。
今回の調査に協力してくださったのはこちらの2名。
松本さん
人事・戦略コンサルタントの松本です。
アクセンチュアなどの大手外資系コンサルティング会社に24年勤めて、プリンシパル(部長級)を経て現職に至ります。人材マネジメントの支援をした企業は600社以上です。
さまざまな企業の人事とのつながりがあるので、企業側からの意見をふまえてコメントをします。
黒田さん
こんにちは、黒田です。リクルートでは「Bing」「とらばーゆ」「フロム・エー」各関西版編集長、「リクナビNEXT」編集長、「リクルートエージェント」ネットマーケティング企画部長などを歴任しました。
現在はルーセントドアーズ株式会社を設立し、35歳以上のミドル世代を対象とした転職支援サービス「CareerRelease40」を運営しています。
※詳細プロフィールは
記事の下部
に記載しています。
一般利用者のリアルな口コミ・評判に加え、専門家のおふたりの見解もふまえて、Wantedlyの強みや、転職サイトの活用法を解説します。
〈聞き手=市川茜〉
【総評】企業情報などを企業が自ら発信するので、個性が見えやすい
(画像は公式サイトのスクリーンショット)
運営会社:ウォンテッドリー株式会社
求人数:非公開
※「ユーザー満足度」とは「求人の満足度」「アドバイザーの対応力」「その他サポートの充実度」に対する満足度の平均値です。調査概要はこちら
松本さん
Wantedlyは、20〜30代の若手ユーザーの利用がメインの転職サイトです。
スタートアップ企業を中心に、中途採用だけでなく新卒採用・インターン採用の募集もあります。
黒田さん
特徴的なのが、企業概要や求人情報などを企業が自ら掲載し、その内容をSNSを介して拡散する「ビジネスSNS」であること。
採用広報メディアとしての位置づけで企業の風土やビジョン、価値観などを伝えることがメインの媒体だと思います。
特徴①:求人案件はスタートアップ企業のものがメイン
松本さん
求人案件はスタートアップ企業がメインですね。そのほとんどが首都圏に集中しています。
首都圏のスタートアップ企業で力をつけたい方にはいいと思います。
【代表的な利用者の評判】
神奈川県/27歳/男性/年収800~899万円:
ベンチャー企業の求人が多くありました。
特徴②:企業の担当者と気軽にやりとりができる
松本さん
「話を聞きに行きたい」ボタンで、気軽に転職活動ができるのもポイントです。
カジュアルに企業訪問・面談をしたい方にはぴったりですね。
黒田さん
企業担当者と気軽にやりとりできるのは魅力的ですが、いわゆる求人広告サイトのような募集要項の詳細情報がなく、転職ノウハウなどのコンテンツや、転職希望者へのサポートはありません。
転職初心者はほかの転職サイトのコンテンツを参考にしたり、転職エージェントを併用したりすると転職成功率が上がるはずです。
【代表的な利用者の評判】
東京都/37歳/男性/年収700〜799万円:
気軽に始められるのが良かったです。
埼玉県/24歳/女性/年収400〜499万円:
機能性が高く使いやすいです。
特徴③:ビジョン・やりがい重視のマッチングに最適
松本さん
やりがいやビジョンへの共感によるマッチングを重視しているのもWantedlyの特徴。
基本的に企業担当者が自ら求人情報を書いているため、その企業の社風やビジョンがリアルに伝わってきます。
黒田さん
そういう意味で、仕事でやりがいを重視したい方には向いていると思います。
ただし、求人情報として最低限保証される給与や勤務時間や休日休暇など条件の記載はないので、それらを重視したい方には使いづらいかもしれません。
転職サイトと転職エージェントの併用で“理想の転職”が近づく
松本さん
ここまでWantedlyについて解説してきましたが、ほとんどの方は転職サイトだけではなく転職エージェントも併用することをおすすめします。
市川
それは…なぜ?
松本さん
転職サイトは求人案件を自分で探して、スピーディに直接応募できるのがメリットです。ただし、選考対策などは自分でしなければならないことが大半です。
一方で転職エージェントは、無料でアドバイザーがキャリアの相談に乗ってくれるサービスです。
相性のいい求人案件を提案してくれるのに加えて、過去の実績などをもとに選考のサポートもしてくれます。
転職は慣れていないと自分一人で進めるのは難しいので、合わせて使うといいでしょう。
市川
たしかに、人に話すだけで考えがまとまるってこともよくありますよね。
転職エージェントもいろいろあると思うんですが、転職サイトと転職エージェントを併用する場合、どのように選ぶといいんでしょう?
松本さん
どちらも求人案件を網羅的に抱えている「総合型」と、特定の領域に特化した「特化型」があります。
総合型の転職サイトと転職エージェントにはそれぞれ必ず1〜2こ登録し、さらに転職先の希望が明確であればそこに特化したものも2〜3こ、合計で3〜6ぐらいは登録するといいでしょう。
転職先の検討段階ではできるだけ視野を広げたほうがいいので、抱えている求人案件が違う複数のサービスに登録すると、理想の転職が近くなるはずです。
市川
転職サイトはそれぞれ特徴ありそうなイメージが湧くのですが、転職エージェントって結局はどんなアドバイザーが担当になってくれるかがキモじゃないですか?
松本さん
その通りです。なので転職エージェントは登録前の段階ではそれほど絞り込まないことをおすすめします。
まずは複数のものに登録して、担当者との相性などを基準に厳選しましょう。
合計2000人への調査でわかったおすすめの転職サイト
新R25総研の調査結果や過去におこなった専門家への取材をふまえて、Wantedlyとの併用におすすめできる転職サイト&エージェントをご紹介します。
プロ5人も徹底比較!おすすめ転職サイトランキングを1163人の評判で決定|新R25転職
転職サイトの選び方や活用法も伝授
ほかのサービスも検討したい方は、こちらの記事もご覧ください。
取材・文=市川茜(@ichi_0u0)、編集=葛上洋平(@s1greg0k0t1)〉
Embedly精通者たちの詳細プロフィール
【黒田真行(くろだ・まさゆき)】1988年、リクルート入社。2006年から2013年まで「リクナビNEXT」編集長、その後「リクルートエージェント」ネットマーケティング企画部長、「リクルートメディカルキャリア」取締役などを歴任。2014年、ルーセントドアーズ株式会社を設立し、35歳以上のミドル世代を対象とした転職支援サービス「CareerRelease40」を運営。著書に『転職に向いている人転職してはいけない人』(日本経済新聞出版社)、『40歳からの「転職格差」まだ間に合う人、もう手遅れな人』(PHPビジネス新書)がある ▶︎詳細を見る
【松本利明(まつもと・としあき)】人事・戦略コンサルタント。大手外資系コンサルティングファームに24年勤務しプリンシパル(部長級)を経験。人材マネジメントの支援をした企業は600社以上。HR総研の客員研究員も務めている。著書に5万人のリストラと6500名以上のリーダーの選抜と育成をした人の「目利き」。『「いつでも転職できる」を武器にする』(KADOKAWA)『稼げる人稼げない人の習慣』(日経新聞出版社)などベストセラー多数。BBC、TBS、日本経済新聞、東洋経済などメディア実績多数 ▶︎詳細を見る
新R25キャリア総研の調査概要
【調査概要】
・調査期間
2020/05/08〜2020/05/11
・サンプル数
1163人
・調査対象者
性別:指定なし
年齢:20〜39歳
地域:全国
条件:転職サイトを利用したことがある人
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