ビジネスパーソンインタビュー

信頼してくれる人を裏切らない。「サスティナブルな情報交流」を仕掛けるブランドディレクターの、“はたらくWell-being”

やりきる力が、笑顔を生む

信頼してくれる人を裏切らない。「サスティナブルな情報交流」を仕掛けるブランドディレクターの、“はたらくWell-being”

新R25編集部

連載

「“はたらくWell-being”を考えよう」

Sponsored by パーソルホールディングス株式会社

2024/05/31

X
FacebookLINE

この記事をシェア

リンクのコピー

リモートワークの浸透などと相まって、「はたらき方改革」が世間の潮流となって久しい昨今。

現場ではたらくビジネスパーソンの中には、「本気で仕事に打ち込もうと思ったらはたらき方改革なんて無理」「自分らしいはたらき方なんて難しい」と感じている人もいるはず。

そこで、パーソルグループとのコラボでお送りする本連載「“はたらくWell-being”を考えよう」ではモヤモヤを感じているあなたへ「令和の新しいはたらき方」を提案していきます。

「はたらくWell-being」とは、はたらくことを通してその人自身が感じる幸せや満足感のこと。それを測るための3つの質問があります。

①あなたは、日々の仕事に喜びや楽しみを感じていますか?

②自分の仕事は、人々の生活をよりよくすることにつながっていると思いますか?

③自分の仕事や働き方は、多くの選択肢の中から、あなたが選べる状態ですか?

3つの質問すべてに「YES」と答えられる人は「はたらくWell-being」が高いと言えます。「“はたらくWell-being”を考えよう」では、日々、充実感を持ってはたらく方々へのインタビューを通して、幸せにはたらくためのヒントを探します。

今回紹介するのは、沖縄在住のブランドディレクター・武藤瞳さんです。SNSやメディアをプラットフォームに、「世の中に届けたいことがある」ブランドの情報発信をサポートしています。

彼女が得意とするのは、「情報を届ける」に特化したSNS運用や、それにともなうクリエイティブ。クライアントワーク以外にも、お住まいである沖縄にまつわる情報発信もライフワークとして行っています。

@journal_okinawaがシェア

今の時代、あらゆる業種において「情報発信」の重要さが叫ばれる中で、「届けたい人に届かない」との悩みも多く聞かれます。そのようなお悩みをSNSやビジュアライズを通じて解決していく彼女は、なぜこのはたらき方を選んだのか? 一方通行の情報発信ではなく、サスティナブルな情報交流を目指す彼女にとっての“はたらくWell-being”を聞きます。

山口県・周防大島出身。看護師として5年間勤務したのち、結婚を機に沖縄へ移住。2016年に個人のInstagramアカウントを開設し、沖縄の海や旅を中心に発信をしはじめる。スキンダイビングがきっかけで、海の環境保全やサスティナビリティに興味を持ち、サスティナブルな生活のきっかけとなるWebメディアを立ち上げ、その後、沖縄の社会課題全般を取り扱う一般社団法人サスティナブル沖縄を立ち上げた。現在はブランドディレクターとして活動しており、これまで培った情報発信のノウハウをもとに、「ブランドの想いが届く」情報交流を担っている。

武藤さんのInstagram

@eye0816がシェア

サスティナブルな沖縄を目指す、ブランドディレクター

飯室

武藤さんの現在のお仕事について、教えてください!

武藤さん

ブランドディレクターとしてのお仕事は、「ブランドに込められた想いを、届けたい人に届けていく」ための情報発信のサポート全般をしています。

「フォロワーを増やしたい」「投稿のリーチを伸ばしたい」といったSNS運用のお悩みから、「イベントに人を呼びたい」といったオフラインの集客まで、「ブランドを広げるためには、どうしたらいい?」というご相談が多いですね。

PR業に近いとは思うのですが、情報発信の部分だけを請け負ってもなかなか結果が出にくいので、最近ではブランドの世界観づくりから伴走して、適切な情報交流ができるよう、根幹から携わることが増えました。

飯室

基本的には、お住まいである沖縄に関するブランドが多いのですか?

武藤さん

そうですね! 沖縄が大好きなので、沖縄のためになるお仕事は、率先して引き受けています。

一方で、沖縄の魅力を沖縄以外にも広く届け続けるためには世の中のトレンドを知っておくことも大事だと思うので、東京を拠点としたお仕事もありますよ。

飯室

もう一つ、代表理事をされている一般社団法人サスティナブル沖縄では、どういった活動をされているんですか?

武藤さん

サスティナブル沖縄は、「100年先まで残したい沖縄をつなぐ」を理念として立ち上げました。

沖縄が抱える多様な課題解決を目指して、一つひとつプロジェクト化しながら学生とともに推進しています。

代表的な活動は、海の環境変化によって白くなり死滅してしまった珊瑚の植え付けを実施するツアーや、Instagramアカウント『Journal OKINAWA』の運用です。

『Journal OKINAWA』は、沖縄の歴史、文化や伝統芸能、社会課題に至るまで、「海が綺麗な観光地」以外の面も知ってもらいたいという思いで運用しています。

運用は沖縄に縁のある学生たちが担当。親しみやすい観光の話題から、知っておきたい歴史の話題まで、情報の圧縮がすごい。

武藤さん

ほかにも、観光課題をもとにプロジェクト化した「うちなー旅」という、沖縄の大学生が心を込めて観光ガイドをする取り組みがあって、ありがたくも持続可能な社会の実現に向けた取り組みを評価する「ソーシャルプロダクツ・アワード2024」でソーシャルプロダクツ賞をいただきました。

また、沖縄の大学生たちが「100年先まで残したい沖縄のモノ」をキュレーションする阪神百貨店さんとのコラボイベントも開催しています。

イベント期間中は大阪に赴き、彼ら彼女らが直接お客さまへと提案し販売しています。

飯室

SNSや情報発信といった広く伝える活動を得意としてらっしゃるのかと思いきや、沖縄に根ざした取り組みと、両立されているんですね。

武藤さん

私が今、情報発信を仕事の軸としているのは、「沖縄」や「沖縄の環境保全」のため、という意味合いが大きいです。

多くの方に現状を知っていただくことと同じように、「現地の人とともに、目の前にある沖縄の諸課題を解決する」ことも大切に、活動しています。

キャリアのはじまりは、命の最前線

飯室

武藤さんは、はじめから情報を扱うお仕事をされていたんですか?

武藤さん

実は、私のキャリアの始まりは看護師なんです。

両親が看護師以外の道を認めないという家でして(笑)、出身である山口県の周防大島から関西へ出て、看護師になりました。

飯室

看護師!

武藤さん

集中治療室(ICU)で5年間勤務し、仕事のやりがいも大きかったです。

一見助からないんじゃないかという状態で運び込まれた患者さんが、人間としての機能を取り戻して元気に退院していく姿を見ると、こちらも感動してしまうほどでした。

飯室

命の最前線で働かれていたんですね。

そこからどうやって、今のお仕事に?

武藤さん

2016年に結婚をきっかけに沖縄へ移住したことがきっかけです。

仕事も辞めてしまったから社会との接点がなくなってしまって、どうしようかなと思っていた時にたまたま見ていたテレビ番組でInstagramというSNSが流行っていることを知りました。

その番組で紹介されていた「人気が出る投稿の仕方」を参考に投稿していったら、徐々にフォロワーさんが増えて、沖縄での友達もできはじめたんですよね。

飯室

SNSを通じて、新しく社会との接点が!

武藤さん

せっかくやるなら本格的にやろう!と、3つの目標を掲げました。

「フォロワー5,000人・カメラ雑誌の大賞を取る・旅行会社が運営する女子旅アカウントのレポーターになる」。

運用方法を勉強してまずはそのまま実践してみたことで、思っていたよりも早く3つとも達成できたんです。

飯室

さくっと! かなり明確な目標を立てられていますが、その時からSNSを仕事にしようと考えていたんですか?

武藤さん

いえ、それは考えていませんでした。

というのも、当時はインスタグラマーという言葉がで始めたばかりでしたし、仕事にするという選択肢は一般的ではなかったと思います。

目標を立てたのは、単に「やるならやり切りたい」私の性格ゆえですね(笑)。

ただ、Instagramが今の仕事をつないでくれたのは間違いありません。私のアカウントが伸びたのは、沖縄という場所と、海のおかげ。

特にスキンダイビングの投稿はアカウントが伸びたきっかけでしたし、海の環境問題に興味が湧いて、その後のはたらき方と出会えたんです。

世界に出て、「サスティナブル」と出会った

飯室

スキンダイビングが、はたらき方につながる?

武藤さん

沖縄に移住してからスキューバダイビングを始めて、その流れでスキンダイビングに出会いました。

スキューバはウェットスーツを着て酸素ボンベを背負って海に潜りますが、スキンダイビングはビキニでもできて、息を止めて海の底まで潜水していくアクティビティなんですね。

何が良いかって、海や海の生き物との距離感が、より近く感じられるんです!

メキシコのセノーテでのスキンダイビングの様子。ちなみに武藤さん、平泳ぎは苦手だそうです。

武藤さん

「美しい」という言葉では言い表せない圧倒的な海の景色と、陸の上では体験したことのない静寂さ。

耳が慣れてくると、遠くで魚が餌をついばむ音まで聞こえてきたりするんですよ! これまでの生活にはなかった時間に、心を掴まれてしまって。

飯室

このお写真は、見惚れてしまいますね...! めちゃくちゃ綺麗。

武藤さん

オフシーズンには沖縄を出て、エジプトやギリシャにも潜りに行きました。

そこで、「海にまつわる環境問題」を意識するきっかけがあったんです。

飯室

というと?

武藤さん

海外では海に入る時のルールが日本よりも厳しくて、日焼け止めも海で使える成分が決まっていることを知りました。

さらに、胃の中に残っている状態だと潜水に負担がかかるため、ダイビングの際は菜食を心がける方もいると知って。

これらは、海の環境や生態系をより良い形で次の世代につなぐために設定されているルールです。

飯室

初めて知りました!

武藤さん

当時の私も、知らなかったんですよね。

と同時に、情報を知らないことは不幸になる可能性がある、とも思いました。

飯室

不幸になる!?

武藤さん

もし私がこのルールを知らないままでいたら、あれほど美しいと感動した海を、悪気もなく汚し続けていたかもしれないと思って。

飯室

たしかに。

武藤さん

海は、勝手に美しくあり続けるわけではないんだと実感して、この気づきがきっかけで、漠然と「環境問題ときちんと向き合って大好きな沖縄の海を次の世代に残したい」と考えるようになりました。

とすると、この情報は私だけが知っていたらいいわけではなくて、地元の方にも沖縄を訪れる方々にも知ってもらわないと意味がない。

じゃあどう伝えるのか? を考えたときに、「SNSだ!」と思いました

飯室

そもそも情報発信を始めたモチベーションは、「沖縄の美しい海を守りたい」だったんですね。

武藤さん

今も、根本は変わっていません。

ですが、サスティナブル沖縄の活動で扱う情報が環境問題から沖縄全体へと広がっていったなかで、新しい目標ができました

飯室

新しい目標?

武藤さん

SNSやクリエイティブといった自分のスキルを使って、情報の流通をスムーズにしたいんです。

沖縄にも、もちろん私の地元にも課題がたくさんあって、それぞれ「なんとかしたい」という想いを持って活動している方がいます。

そして、そういった想いを受け取り、応援したい人もいるはずなのに両者間の情報の流れが円滑ではない。

その両者をつなぐ手段として、SNSはまだまだ活用できるはずだと感じています。

地域のためや、地球のために想いを届けたい人が届けきれない状況にあるなら、それをひとつでもなくしていきたいんです。

大切な人を裏切らないために、「やり切っていく」

飯室

ここ数年、SNS自体も多様な変化を遂げてきた中で、武藤さんはなぜ情報発信の場にInstagramを数多く活用しているんですか?

武藤さん

純粋に好きということもありますし、Instagramを運営するmeta社が掲げる「大切な人や大好きなことと、あなたを近づける」を私自身体感したことも、大きな理由かもしれないです。

私自身も、まさにミッション通りの体験をさせてもらったなと感謝していて。

この体験をいろんな人にしてほしいなと思っているんですよね。

飯室

えー! 知らなかったです! 素敵な言葉!

武藤さん

素敵ですよね。

あくまでInstagramは情報発信のためのツールのひとつですし、ブランドによってはほかのプラットフォームの方が適していると判断できれば、固執はしません。

だけど、これまでの発信で培ってきた運用方法や投稿をつくるための撮影のスキル、クリエイティブ力などを一番生かせるのは、Instagramだと思います。

困っている方の役に立てるから、という理由が大きいですね。

飯室

最後に武藤さんにとって、はたらく上で大切にしていることを教えてください。

武藤さん

大好きな人を、裏切らないことです

飯室

裏切らない。

武藤さん

どんな仕事にも、その先には人がいます。

クライアントさんはもちろん、SNSの投稿の先にも、人がいる。その人たちをどの程度裏切りたくないかで、はたらくモチベーションは変わってくると思うんですよね。

飯室

裏切らないためには、どうしたらいいですか?

武藤さん

やりきることですね。

目標を持って、やり続けて、やりきること。

飯室

目標もセット!

武藤さん

目標がないと、どこに進めばいいかわからないし、どこを節目にしていいのかがわからないじゃないですか。

やり続ければたとえ思っている方向じゃなくても、何かしらの結果は出ます。だから必ず、目標設定もセットです。

当然、楽しいだけではないけれど、結果から目を背けずにきちんとはたらいていけば、大好きな人とのつながりは、ずっと続いていく

志を持ってブランドを成長させていきたい方が私に仕事を依頼してくださるのだから、その思いを裏切らないように、はたらいていきたいんですよね。

<取材・執筆=飯室 佐世子>

「“はたらくWell-being”を考えよう」

信頼してくれる人を裏切らない。「サスティナブルな情報交流」を仕掛けるブランドディレクターの、“はたらくWell-being”

信頼してくれる人を裏切らない。「サスティナブルな情報交流」を仕掛けるブランドディレクターの、“はたらくWell-being”

新R25編集部

Sponsored

多様性を認める文化を、花の世界から。フラワーサイクリスト® 河島春佳が「規格外な自分」から見つけ出した使命

多様性を認める文化を、花の世界から。フラワーサイクリスト® 河島春佳が「規格外な自分」から見つけ出した使命

新R25編集部

Sponsored

「はたらくWell-being AWARDS 2024」授賞式&トークセッションに潜入! そこには、はたらくを楽しむためのヒントが満載だった

「はたらくWell-being AWARDS 2024」授賞式&トークセッションに潜入! そこには、はたらくを楽しむためのヒントが満載だった

新R25編集部

Sponsored

「日本が世界に勝てるものを見つけた」植物工場で世界の名だたる企業から200億の資金調達を達成したOishii Farm 古賀大貴が使命を見つけられたワケ

「日本が世界に勝てるものを見つけた」植物工場で世界の名だたる企業から200億の資金調達を達成したOishii Farm 古賀大貴が使命を見つけられたワケ

新R25編集部

Sponsored

プロ野球選手から公認会計士試験合格。異色の転身をした池田駿さんの“はたらくWell-being”

プロ野球選手から公認会計士試験合格。異色の転身をした池田駿さんの“はたらくWell-being”

新R25編集部

Sponsored

実はコンビニより多い。神社というインフラから考える日本の「はたらくWell-being」

実はコンビニより多い。神社というインフラから考える日本の「はたらくWell-being」

新R25編集部

Sponsored

ビジネスパーソンインタビュー

スモールビジネスの課題“3つの分断”に挑む。freeeによるプロダクト開発の基盤「統合flow」を発表

スモールビジネスの課題“3つの分断”に挑む。freeeによるプロダクト開発の基盤「統合flow」を発表

NEW

新R25編集部

「結婚に焦っているけど、本気の恋愛が億劫です…」ハヤカワ五味さんに相談したら、初めて聞くアドバイスが返ってきた

「結婚に焦っているけど、本気の恋愛が億劫です…」ハヤカワ五味さんに相談したら、初めて聞くアドバイスが返ってきた

NEW

新R25編集部

「ずっとうっすらお金がない」悩みを解決!? 北の達人が新入社員に必ず教える“豊かになる鉄則”

「ずっとうっすらお金がない」悩みを解決!? 北の達人が新入社員に必ず教える“豊かになる鉄則”

新R25編集部

「営業のセレブリックス」が変わる(かも)。“最速マネージャー”の若手率いるマーケ支援総合サービス

「営業のセレブリックス」が変わる(かも)。“最速マネージャー”の若手率いるマーケ支援総合サービス

新R25編集部

山本康二さんが新R25副編集長にガチ檄。「暗くても、パッとしてなくてもいい。リーダーに必要なのは一つだけ」

山本康二さんが新R25副編集長にガチ檄。「暗くても、パッとしてなくてもいい。リーダーに必要なのは一つだけ」

新R25編集部

【兼務で忙しい人へ】仕事を断らないサイバーエージェント専務が実践している「マルチタスクの極意」

【兼務で忙しい人へ】仕事を断らないサイバーエージェント専務が実践している「マルチタスクの極意」

新R25編集部

新会社設立!「GMO インターネットグループ」が新時代をリードする“AIとロボット”事業に進出

新会社設立!「GMO インターネットグループ」が新時代をリードする“AIとロボット”事業に進出

新R25編集部

「会社員は出産後のキャリアアップが見えない…」女性のキャリアの“根深い課題”を有識者2人に相談しました【金井芽衣×石倉秀明】

「会社員は出産後のキャリアアップが見えない…」女性のキャリアの“根深い課題”を有識者2人に相談しました【金井芽衣×石倉秀明】

新R25編集部

「薄っぺらい人間から脱却する方法」をReHacQ高橋Pに相談したら「本気“風”で仕事する恐ろしさ」を教わった

「薄っぺらい人間から脱却する方法」をReHacQ高橋Pに相談したら「本気“風”で仕事する恐ろしさ」を教わった

新R25編集部