言葉が生まれた背景から紐解く

「とりあえず3年」は守るべき? 第二新卒の転職タイミングの悩みをプロが解説

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社会人になるとよく耳にする「とりあえず3年」という言葉。

同じ会社に3年間は勤続していないと、社会人として認められない…そんなプレッシャーを感じて、転職したいと思いつつも尻込みしてしまっている第二新卒の方も多いと思います。

実際のところ、「とりあえず3年」は守るべきなのでしょうか。

この記事では、勤続年数が3年に満たない場合の転職への影響や適切な転職タイミングについて、YouTubeチャンネル「20代転職チャンネル」より抜粋してお送りします。

解説してくださるのは、転職エージェントを運営する株式会社ユニポテンシャル代表取締役・蛎田一博さんです。

<聞き手:株式会社ユニポテンシャル 平山里桜さん>

「とりあえず3年」に意味はある?

平山さん

平山さん

今回のテーマは、社会人になってよく聞く「とりあえず3年」という言葉についてです。

「とりあえず3年勤めてから転職したほうがいい」という風潮があるようですが、実際どうなのでしょう?
蛎田さん

蛎田さん

結論から言うと、「3年」という年数そのものに意味はないんじゃないかな。

1年でも実績をばっちり積める人はいますよね。とりあえず会社にいただけの3年では、毎日毎日同じことをやって、あまり意味のない時間を過ごしただけの人もいるかもしれない。

そういう意味では、3年という年数に意味はないんじゃないかな。
平山さん

平山さん

実績やスキルは、必ずしも年数とは相関しないということですね。
蛎田さん

蛎田さん

しかもそれってさ、新入社員に対して使われることが多いよね。
平山さん

平山さん

「とりあえず3年は仕事を続けないと、またすぐに転職することになるぞ」みたいな…
蛎田さん

蛎田さん

35歳で転職した人に「とりあえず3年は勤めてみよう」という話はあまり聞かない。新卒で入社した20歳から23歳くらいの方が、そういう話をされることが多いと思う。

だとすると、「3年という期間に意味はない」というのが結論ですね。
平山さん

平山さん

では、逆に意味のある3年とはどういったものでしょう?
蛎田さん

蛎田さん

魚で例えてみようか。

ハマチってよく食べるでしょ?ハマチは養殖も盛んにおこなわれていて、あくまで予想だけど、稚魚から1~3年くらい育てて出荷されていると思う。

じゃあさ「とりあえず適当に3年間育てたハマチ」と「丁寧に1年育てたハマチ」を比較してみよう。

生け簀のなかで餌も適当、死にはしないけどガリガリ、脂も乗っていない。そんなハマチは美味しくないんじゃない?
平山さん

平山さん

確かに...。
蛎田さん

蛎田さん

逆に、丹精込めて育てられたハマチはどうだろう。

たとえばキレイな海で育てましたとか、餌にすごくこだわって生のイワシのミンチを食べさせることで、ハマチに脂をしっかりと蓄えさせましたとか。そういう3年を経たハマチは、きっと美味しくなる。

そう考えると、ただ生け簀に入れて死なない程度に餌をまいて「とりあえず3年育ったハマチ」は、やっぱり美味しくないんじゃないかな。

それなら1年でしっかりと育てられたハマチのほうが美味しいと思う。
平山さん

平山さん

イメージしやすいです。
蛎田さん

蛎田さん

仕事も同じだよね。

3年間勤めるのか、1年間でもいいのか。結局はその間にどういうことをやってきたのか、どういう結果を出したのかが重要だと思う。

「とりあえず3年」は死語になりそう

平山さん

平山さん

だとすると、「とりあえず3年」はちょっと危ないフレーズですね。

とりあえず3年いたら何とかなるとか、とりあえず3年いないと何もできないとか…。そう思ってしまうことは危険かもしれません。
蛎田さん

蛎田さん

もう1つ言わせてもらうと、その言葉が生まれた背景には、時代感もあると思っていて。

たとえば令和の時代では、年功序列や終身雇用といった制度は徐々に壊れてきているよね。いま20代で働いている人たちは、それらが今後も続くとは思っていない人が多い。
平山さん

平山さん

そうですね。
蛎田さん

蛎田さん

じゃあ「とりあえず3年」って言っているのは誰かっていうと、年功序列や終身雇用などが当たり前だった50〜70代の親世代。

その人たちは、とりあえず3年は働かないと、次の会社も「そんな長続きしないやつは雇いませんよ」という時代を生きてきたわけで。

そういう時代背景で生まれた言葉だとしたら、令和の時代で死語になるんじゃないかな。
平山さん

平山さん

そう言われると、確かに最近は耳にする頻度が下がったような気もします。
蛎田さん

蛎田さん

使っている人たちが誰なのかって話。

20代、30代の人事の人たちが、まだ「とりあえず3年」と言っているなら、それはそうなのかもしれない。

でも、昭和や平成初期から働いている人たちの考え方が、尾を引いているのかなと思う。

令和は、中身が求められるより厳しい時代

蛎田さん

蛎田さん

中身を求められるから、より厳しい時代になっているんだよね。

職歴が1年だろうが3年だろうが5年だろうが、どんな仕事をやってきたのか、どういう成果を出したのかが求められるのが令和の時代。
平山さん

平山さん

本質的なところがより大切になってきているということですね。
蛎田さん

蛎田さん

ただ、再現性をアピールするなら3年勤めることにも意味がある。特に営業などの場合、1年勤めて大きな成果を出したとしても「たまたま今年できたんでしょ」って…
平山さん

平山さん

確かに思われかねません。
蛎田さん

蛎田さん

まあ再現性に疑問があったとしても、必ずしも完璧な再現性を求められるとは限らなくて。

1年でもすごい成果を残していれば、評価してくれる会社はあるよ。
平山さん

平山さん

そうなんですね。
蛎田さん

蛎田さん

まとめると、「とりあえず3年」には意味はない。重要なのは中身です。

中身とは、仕事内容やその成果のことで、それは3年という年数とは関係ない。

「とりあえず3年」という言葉は死語だと思ってください。
出典Youtube
日本社会で長く幅を利かせてきた「とりあえず3年」という言葉。つい気にしてしまうかもしれませんが、重要なのは年数ではないとのこと。

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【蛎田一博(かきだ・かずひろ)】株式会社ユニポテンシャル代表取締役。新卒で証券会社に入社後、人材会社へと転職。さらに採用コンサルティング・営業代行として独立後、25歳で株式会社ユニポテンシャルを創業。現在は同社を含めて2社を経営する実業家

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