ビジネスパーソンインタビュー

動画全盛時代に“声の可能性”に賭けた緒方憲太郎が予言「これから企業のマーケティングは二極化する」

「推されるか、それ以外か」

動画全盛時代に“声の可能性”に賭けた緒方憲太郎が予言「これから企業のマーケティングは二極化する」

新R25編集部

連載

“あの人”のマーケティング大解剖

Sponsored by 株式会社Maneql

2023/05/26

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業界No.1のLINEマーケティングツール「Lステップ」を運営するマネクルの田窪社長と新R25編集長の渡辺がホストとなり、さまざまなジャンルで活躍するビジネスパーソンのマーケティング論を深堀りする連載「あの人のマーケティング大解剖」。

今回は、音声メディア「Voicy」代表の緒方憲太郎さんをお迎えしました。

【緒方憲太郎(おがた・けんたろう)】1980年生まれ。株式会社Voicy代表取締役CEO。ビジネスデザイナー。大阪大学を卒業後、公認会計士に。世界一周の旅を経て、ベンチャー企業支援などを行ったのち、2016年に音声プラットフォーム 「Voicy」を立ち上げる

2023年現在、165万人もの会員登録者数を誇り、一大音声プラットフォームとなった「Voicy」…。

緒方さんの「マーケティングの神髄」は、“愛の告白”“推し”など情熱的な言葉で語られるものでした。

〈聞き手=渡辺将基(新R25編集長)〉

なぜ「Voicy」は165万人もの登録会員に支持されてるの?

渡辺

今「Voicy」って、165万人も会員がいるんですね。

緒方さんは公認会計士からベンチャー企業の経営支援、そこから起業っていう流れですけど、なんで「声」に賭けて起業しようとしたんですか?

たぶんもう何回も聞かれてる話だと思うんですけど(笑)

緒方さん

ほんとですよ。

たしかに、「そこ選ぶか!?」ってめちゃめちゃ言われたんですよね。

でも、考えてほしいのは人が愛の告白をするとき、ナンパするとき…つまりアトラクト(魅了)するときは“喋る”しかないじゃないですか

渡辺

…はい。

緒方さん

飲み会も要は“喋る”だし、「プロ野球選手に会ってみたい!」っていっても、目の前で素振りしてほしいわけじゃない。喋ってほしいんですよ。

“喋る”ってこと自体にものすごいパワーがあるのに、SNS上にあまりそういうコミュニケーションがなかった。これをつくれれば、絶対にニーズがあるって思ったんです。

渡辺

動画全盛の時代って言われますけど、動画じゃなくて“声だけ”でイケるっていうのはどういう感覚だったんですか?

緒方さん

だって、家族に軽く「今から帰る」とか電話するときにビデオ通話しないですよね。

世の中って、コンテンツがあふれまくってる。みんなめちゃくちゃ忙しくなるなかで、「ながらで聴ける」ものが必要だと思ったんです。

もう一つは、声を聴けば人となりもわかるので、最低限の労力で人の心をつかむなら“声だけ”が一番いいなと思ったんですよね。

田窪さん

たしかに、動画を撮るのってすごい大変ですよね。身なりを整えないといけないし服も用意して…

でも声だけなら、寝起きでもできちゃうっていう。

緒方さん

そうなんです。

YouTubeとかつくりはじめると1日中それをしてることになるので、「好きなことで生きてる」って言っていながら、実態は「動画編集で生きてる」みたいな人がたくさんいるわけですよね。

動画全盛の世の中にチクッといった緒方さん

緒方さん

1日中動画編集をして、新しいものを仕入れないでいると、だんだんクリエイターとしてのネタがなくなってきてしまうんですね。

なので、2年ぐらいで“枯れていく”人たちがたくさん出てきちゃうんですよ。

渡辺

制作に手間がかかりすぎて停滞してしまうと…

正直わかりますね。

田窪さん

ほかにも、Voicyなら顔出ししないで活動できるっていうメリットもありますよね。

最近は顔出ししないで有名になってる歌手もいるし…

緒方さん

人間って、喋ってる声の“像”を脳内補正する習性があると思うんです。

声さえ好きになったら、ビジュアルも良いほうに解釈してその人のファンになれる

渡辺

たしかに、ぼくも緒方さんは最初は声を聴いてたんで、お会いしたときに「思ってたのと全然違うな」と思いましたね。

緒方さん

え、いい意味で?(笑)

「いや……こういうビジュアルじゃないと思ってたんで」(渡辺)

緒方さん

Voicyは「最後まで聴かれる率」がめちゃくちゃ高いんです。だいたいYouTubeでは視聴維持率が30%を超えたらすごいと言われてるんですが、Voicyはけっこうな割合の人が80%超えてるんですよ。

テレビって、「テレビの前の皆さん」って言うじゃないですか。ラジオは「ラジオの前のあなた」って言うんですよね。声だけだと、「あなたとコミュニケーションしている」という感覚がより強くなるのかなと。

渡辺

あ~、なるほど。

ほかのプラットフォームと、“人気になるコンテンツの違い”とかはあるんですか?

緒方さん

「煽り」がウケない

「緊急です!」「本当にヤバイです!」って言って開いたら大したことない…とかやると、「もう、あなたと付き合うのはムリ」みたいな感じになって人が離れます

渡辺

「知性が出るプラットフォーム」なんですかね。田窪社長はやられてないんですか?

田窪さん

自分はまだやってないです。

ただ、LステップとVoicyをどちらもやられている方がすごく多くて。Voicyを配信してLINEにファンを集めるとか、YouTubeからLINEに人を集めてVoicyに誘導するとか。

ユーザーと深くつながるっていうところで、VoicyとLステップは相性がよさそうですよね。

渡辺も緒方さんも「面白い」連呼。Lステップのマーケティングを実践!

田窪さん

緒方さんには、ぜひ「Lステップを使って、どうユーザーに深くファンになってもらうのか」を見てもらったほうがいい気がしてまして…

実際に「Lステップコンサルタント」の中村さんに見せてもらおうと思います。

中村さん

よろしくお願いします。

渡辺

「Lステップコンサルタント」っていう職業があるんですね。

田窪さん

もともとは、セルフでやってもらうノーコードなツール…と売り出してたんですけど、コロナ以降のDXニーズの高まりもあって、サポートしてほしいという人や会社さんが増えまして。

渡辺

コンサルタントは何人ぐらいいるんですか?

中村さん

2000人ぐらいいるんじゃないですかね。

渡辺

すごい…!!

中村さん

ではさっそく…

この方は英語のコーチングをされている重森ちぐささんという方です。

中村さん

VoicyやYouTubeをやっていて、Lステップを導入したら売上が2倍ぐらいになったっていう方なんですね。

まず、重森さんのページに公式LINEのリンクが入ってますよね。緒方さん、そのリンクをスマホで読み取ってLINE登録していただけると…

緒方さん

はい、はい。

中村さん

そうするとLINEでアンケートが届きます。

緒方さん

ほうほう。これはみんな答えてくれるものなんですか?

中村さん

インセンティブをつけたりとかもしたりしますし、いろんなやり方で。

緒方さん

でもまあ、ここまで来たら答えちゃいますよね。

中村さん

そうですね。LINE登録したうちの80%以上は答えてくれます

緒方さん

うわ、すごいな~。

今後どのように学習していきたいですか?」「費用を抑えて気軽に学習」…

なるほどね! ここでどんなことをユーザーに聞くかを設定できるわけですね。

中村さん

はい。ご回答いただいた結果に応じて、シナリオが3~4つ用意できるので、緒方さんに合ったシナリオが翌日からLINEで送られるようになっています

「マンツーマンでしっかり教わりたい」という選択肢を選んだら、手厚いサービスが案内されますし、ライトなものを希望した人には安価なサービスが案内される。

翌日の6時、翌々日の6時にこういった配信をします…っていうのが事前に仕込まれてると。

緒方さん

うーん!

「Voicy経由で来た」っていうのもわかるんですか?

中村さん

はい。緒方さんの場合であれば、Voicyから来た40代の男性で、経営者。先ほどのQRコードから分析して、わかるようになってて。

Voicyから来た人にはこのシナリオ、YouTubeから来た人はこのシナリオ…みたいに、分けて設定することもできるんです。

緒方さん

じゃあ、メッセージに「Voicyから来たあなたは」みたいに書くこともできるわけだ。

ドキッとしますね

ドキッと…するかもしれません

中村さん

たとえば緒方さんが講演をやったら、その会に来た人限定で特典を渡すこともできます。大阪の人だけに案内しようとか、地域をしぼることもできる。

ユーザーが興味あるコンテンツだけ配信できるから、ブロックなどされにくくなります。

一人ひとり見せるリッチメニューを変えて、会員とそうでない人に見せるものを変えるっていうこともできますね。

緒方さん

面白いですね~。でも、シナリオをつくるのが大変そうですけど…

中村さん

英語の例であれば、初級者、中級者、上級者でシナリオは変わりますし、教材の購入者と未購入者でもシナリオが変わります。

たとえば動画を送って、それをタップするごとに“スコア”を5点プラスしていくみたいなこともできて…。スコアによって、浅めのファンか、深いファンかも分類できる。

そうやってマーケティングの設計図をつくっていって、ライティングを含めて代行していくサービスを、僕らがやってる感じになりますね。

渡辺

面白い…!

田窪さん

もちろんあらかじめ決めたストーリーだけじゃなくて、日々の配信でも「この人は1カ月以上何もクリックしてくれてないから、今後送るのはやめよう」「アクティブな人にだけ送ろう」みたいなこともできて。

配信コストを削減できるから収支も良くなります

「なるほど、配信数でコストが変わるから…」

中村さん

ちなみに…僕、Voicyさんにコンサルさせていただくなら、提案したいことがあって。

緒方さん

え、なんですか?

中村さん

Voicyって、放送を一つひとつ聴くのに、それなりの重さがあるじゃないですか。

だから、新しく聴いてくれるファンが来たときに、過去の放送を全部聴くのって大変だと思うんです。

緒方さん

あ!オススメの放送回を送るんだ

「そうです!」

緒方さん

たしかに。たしかになぁ

渡辺

登録してくれた人に“過去のこの放送どうですか?”みたいに情報を整理してあげるんだ。

VoicyとLステップ、たしかに理想的な組み合わせかもしれません。

緒方さん

Voicyの大きなメリットの一つに、“ウザがられない”“生活を邪魔しない”っていうところがあって…

もうコンテンツ物量勝負の時代が終わりかけていると思うんですね。

どれだけ人の生活を邪魔せずにリーチするか”っていうのは、Lステップのコンセプトと近いかもしれないですね。

田窪さん

これからの時代、この「1to1マーケティング」が重要になると思うんですが、それを中小企業や個人事業主の方でも気軽にできるようにしたのが、Lステップなんです。

渡辺

たしかに、インターネット上にノイズが多くなってるから、SNSのタイムラインにロジックが入ったりするわけですもんね。適切に届けば、そもそもいらなかったはずなのに。

なんか、Lステップを使って売上上がったりしちゃったら…「楽しい」ってなって自分がコンサルタントになるのはわかる気がします(笑)。

中村さん

はい(笑)。

田窪さん

最初はみんな、中村さんみたいなコンサルタントにお願いするんですよ。

で、だんだん“自分も勉強しよう”となって、Lステップコンサルタントになる。

渡辺

すごいエコシステムができてる

渡辺

最後に大局的な質問なんですが…

緒方さん的には「マーケティング活動」って、今後どうなっていくと考えていますか?

緒方さん

「推されるか、それ以外か」に二極化されると思ってますね。

たとえば、この1年“Twitterやインスタに出てくる広告をクリックしたことない”っていう人がほとんどだと思うんですよ。

しかも、世の中が貧しくなっていく流れを考えると、あまり出費したくない人がマジョリティになる。

渡辺

はい。

緒方さん

そうなったときに、マジョリティの人たちが「それでも買いたい、クリックしたい」って思うところまでナーチャリング(顧客育成)しなきゃいけない。

だから、ほんの一部の“推される”ことに成功した企業だけがめちゃくちゃ推されてる状態になると思うんです。

渡辺

なるほど。そんな世の中で“推される”存在になるために、企業、個人問わず「Lステップ」を活用していただきたいですね

緒方さん、今日は参考になるお話をありがとうございました。

緒方さん

はい、ありがとうございました!

面白かった。僕も「Lステップ」イジるのハマっちゃって、そのうちコンサルタントになるかもしれないなと思いました(笑)。

楽しげなおじさんたちのLステップポーズでお別れでございます

音声に特化して、マーケティングの未来をとらえる緒方さん。「面白い!」という心の声が何度も漏れ聞こえたのが印象的な時間でした。

“愛の告白をするように、人を魅了する”

“推される存在になる”

緒方さんの言うように、マーケティングとは本来は、恋愛や推し活のように面白がって取り組むべきものなのかもしれません…。

面白がりながら企業や個人の売上をアップさせたい、と感じた方は、ぜひ「Lステップ」をチェックしてみてください!

〈取材=渡辺将基/文=天野俊吉(@amanop)/撮影=長谷英史(@hasehidephoto)〉

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