
ぶっちゃけ、どっちが有利なの?
転職エージェントと転職サイトの違いとは? 使い分けと活用法プロたちが伝授
そこで、転職サービスの実態に精通した専門家に直撃。転職サイトと転職エージェントの違いや特色、転職活動の効率が上がる使い方を教えていただきました。
協力してくださったのはこちらの2名。
松本さん
黒田さん
現在はルーセントドアーズ株式会社を設立し、35歳以上のミドル世代を対象とした転職支援サービス「CareerRelease40」を運営しています。
目次
転職サイトと転職エージェントの一番の違いって?
松本さん
転職サイトは、さまざま企業の求人広告が集まっているサイトです。気になる求人案件を自分で探してスピーディに直接応募できるのがメリットですが、選考対策などは自分でしなければなりません。
一方、転職エージェントは、無料でアドバイザーがキャリアの相談に乗ってくれるサービスです。無料で相性のいい求人案件を提案してくれるのに加えて、過去の実績などをもとに選考のサポートもしてくれます。
つまり「サポートをしてくれる仲介者の有無」が、両者の一番の違いと言えます。
SYO
松本さん
転職サイト | 転職エージェント | |
求人数 | 転職エージェントと比べると多い | 転職サイトに比べると少ないが、 非公開求人がある |
理想の求人との 出会いやすさ | 自分で探す手間がかかる | アドバイザーが相性のいい 求人案件を提案してくれるので 出会いやすい |
選考の サポート | サイト上の説明を見ながら 自分で進めないといけない | 職務経歴書の書き方や 面接対策などを アドバイスしてくれる |
年収交渉 | 自分でやらないといけない | アドバイザーが代行してくれる |
退職 サポート | 自分でやらないと いけないケースが大半 | アドバイザーがサポート してくれるケースもある |
転職サイトと転職エージェントは、ビジネスモデルも違う
松本さん
SYO
松本さん
求職者は、掲載された広告を自由に検索・閲覧ができ、気になるものがあれば誰でも気軽に応募できます。
企業からすると、多くの求職者に求人広告を見てもらえるため、1人あたりの採用コストが安く済むのが特徴です。
なので、大量採用を考えている企業や、採用コストを抑えたい企業の求人案件が集まりやすい傾向にあります。
SYO
松本さん
転職エージェントは、1人の採用が確定した時点ではじめて報酬が発生する「成果報酬型」。採用した人の年収の3~4割を、企業が“紹介手数料”として転職エージェントに支払う仕組みです。
SYO
松本さん
企業からすると、1人あたりの採用コストがかさむということ。なので、お金をかけて質のいい求職者を吟味したい企業の求人案件が集まりやすいです。
成長盛りの企業や、新規プロジェクトメンバーなどの重要なポジションを求めている企業が転職エージェントを好んで使っています。
転職サイトと転職エージェントはどう使い分ける?
SYO
松本さん
転職サイトは、すでに目指す業界や職種がはっきりしていて、ある程度は転職活動に慣れている方に向いています。
一方で転職エージェントは、どんな業界に行くか悩んでいる方や、転職にあまり慣れてない初心者に向いています。
アドバイザーに職務経歴書の添削をしてもらえたり推薦文を添えてもらえたりするので、直接応募するよりも選考が通過しやすくなるというメリットもありますよ。
とはいえどちらも無料ですので、両方を上手に併用してチャンスを逃さないのがベストだと思います。
SYO
松本さん
総合型の転職サイトと転職エージェントにはそれぞれ必ず1〜2個登録し、さらに転職先の希望が明確であればそこに特化したものも2〜3個、合計で3〜6個ぐらいは登録するといいでしょう。
転職先の検討段階ではできるだけ視野を広げたほうがいいので、抱えている求人案件が違う複数のサービスに登録すると、理想の転職が近くはずです。
SYO
松本さん
まずは複数のものに登録して、担当者との相性などを基準に厳選しましょう。
転職サイトと転職エージェント、どちらから応募すればいい?
SYO
黒田さん
というのも、求人案件との出会いは“一期一会”。今日あった求人案件が明日にはなくなるかもしれないので、スピード感を持って応募するのが大切だからです。
採用コストを抑えたい企業は、成果報酬型の転職エージェント経由よりも転職サイト経由の応募者を優先することもありますので、気になる求人案件があれば自分で積極的に応募しましょう。
ライター松本
黒田さん
企業の内情や求めている人材などを教えてもらったり、面接対策を手伝ってもらったりしたいのであれば、アドバイザーに相談してから応募してもいいでしょう。
場合によっては、アドバイザーに推薦状を書いてもらえる可能性もあります。
おすすめの転職サイトと転職エージェント
松本さん
担当アドバイザーが転職の成否を分けるので、複数のサービスに登録してから厳選するべきだからです。
転職サイトと転職エージェントには、どちらも求人案件を網羅的に抱えている「総合型」と、特定の領域に特化した「特化型」があります。
総合型の転職サイトと転職エージェントにはそれぞれ必ず1〜2個登録し、さらに転職先の希望が明確であればそこに特化したものも2〜3こ、合計で3〜6個ぐらいは登録するといいでしょう。
おすすめ転職エージェントをキーワードから探す
転職エージェントを使った転職活動の流れ
転職エージェントを利用した転職活動は、下記のような流れで進みます。詳しくは、解説記事をチェック!
転職エージェントの流れと効果的な活用法。内定までの“4STEP”をプロが解説|新R25転職
転職エージェントのよくあるQ&A
詳しい回答が気になる方は記事をご覧いただき、これからの転職活動に活かしてください。
Q
転職エージェントが無料で使える理由は?
A
採用が決まると企業から成果報酬がもらえるビジネスモデルだからです。
転職エージェントを使っても費用がかからない理由は? 現役コンサルタントがビジネスモデルを解説|新R25転職
Q
転職エージェントとの面談はどんな準備すればいい?
A
面談の前に、ある程度は転職の希望を明確にしておきましょう。
転職エージェントとの「面談」完全マニュアル。どんなことを聞かれるの?服装は?準備物は?|新R25転職
Q
転職エージェントの裏事情が知りたい
A
アドバイザーはビジネス的な意図で動いていることもあります。
“転職エージェントの裏事情”を転職支援のカリスマに聞いた。なぜ無料なの?利用するメリットは?|新R25転職
Q
登録したらすぐ求人案件を紹介される? すぐ転職するつもりはなくてもいいの?
A
相談するだけでも大丈夫です。転職意向度の低い方も相手にしてくれます。
転職エージェントの登録は、転職する気がなくてもOK? 活用法をプロが伝授|新R25転職
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さまざまな企業の人事とのつながりがあるので、企業側からの意見をふまえてコメントをします。