ビジネスパーソンインタビュー
専門家顔負けの“睡眠マニア”が熱弁!
「毎晩、自分の身体でゲームができるんですよ!」佐渡島庸平が激務の末に行き着いた“楽しむ睡眠”
新R25編集部
さまざまな場面で「睡眠の重要性」を聞くことは多いですが…「睡眠より優先することがある」と、適当に聞き流している人も多いのでは?
そんなあなたを、今度こそ眠らせるための連載を作ってみました。
タイトルは「本気の睡眠革命」。株式会社ブレインスリープとタッグを組み、文字通り本気で睡眠を掘り下げていく企画です。
第1回、第2回に続いて今回ご登場いただくのは、『ドラゴン桜』『宇宙兄弟』『働きマン』など、数々のヒット漫画を生み出した、編集者の佐渡島庸平さん。
実は佐渡島さん、専門家顔負けの睡眠マニア。「毎晩が眠りとの勝負」と豪語し、最近は大好きなお酒も睡眠のために断っているそう。
…ただ、筆者の頭の中には、素朴な疑問が浮かびました。
佐渡島さん、睡眠のために生活を変えるのって、めちゃくちゃめんどくさくないですか?
〈聞き手=石川みく(新R25編集部)〉
【佐渡島庸平(さどしま・ようへい)】株式会社コルク代表取締役。2002年講談社入社。週刊モーニング編集部にて、『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)などの編集を担当する。2012年講談社退社後、クリエイターのエージェント会社、コルクを創業。著名作家陣とエージェント契約を結び、作品編集、著作権管理、ファンコミュニティ形成・運営などを行う
「ドミノの一枚目」を倒せば、あらゆることがうまくいく
佐渡島さん
世の中には「これが大事」って話がたくさんあるじゃないですか。
睡眠が大事、健康が大事、お金が大事…新R25も“大事なこと特集”ばっかりやってますよね。
石川
はい…これも「睡眠が大事」特集です…
佐渡島さん
でも、考えてみてください。人間って、なんのために生まれてきたと思います?
そんなこと考えたことないよ…
佐渡島さん
健康になるために生まれてきたわけでも、お金を大事にするためでもない。ましてや、寝るために生まれてきたわけでもない。
僕らが生まれてきたのは、単に楽しむためだけなんですよ。
石川
まぁ…そうかもしれません…
佐渡島さん
人生のなかで、楽しい時間をなるべく長くしたいじゃないですか。
そう考えると、約3分の1を占める睡眠だって、楽しんだほうが得ですよね?
「ね?(圧)」
石川
でも睡眠って、意識を失ってるだけじゃないですか。楽しい要素あります?
佐渡島さん
楽しいですよ! だって、毎晩自分の身体でゲームしてるようなものだから。
今もただ座ってるだけのように見えますけど、実は丹田(おへその下)に力を入れてるんです。これも、良い睡眠のための準備なんですよ。
ちなみに石川はただ座ってるだけです
佐渡島さん
日常的に丹田を鍛えておくと、呼吸が整って、眠りの質も変わってくるらしいんですよ。
ほかにも、体温、運動、食事、お酒…あらゆる要素が睡眠の質を左右するから、工夫の余地が尽きない。それが楽しいんですよね。
石川
いい睡眠のために、起きてる時間の過ごし方を工夫してるってことですか?
佐渡島さん
そう。お風呂に入る時間を少しずつずらしたり、クーラーの温度を1度ずつ下げたりして、ワクワクしながら寝るんですよ。
で、起きたらすぐスマートウォッチで睡眠スコアを見て、「いいぞ!」とか「クソッ!」とか言って…もうね、寝て起きるだけで毎日めっちゃ面白い。
めっちゃ楽しそうなことは伝わってきました
石川
ただ…気にすることが多すぎて、めんどくさくなりませんか…?
佐渡島さん
逆にみんなのほうが大変そうだなって思いますけどね。
僕にとっての睡眠は、人生における「ドミノの1枚目」なんですよ。
佐渡島さん
僕が意識的にケアしてるのは、睡眠に関連することだけです。
でも、いい睡眠を突きつめるようになってから、自然と運動とか食事にも気を遣うようになって。
そうすると体調がいいから仕事もはかどるし、人と会うときも機嫌よくいられるんですよね。
石川
なるほど。ドミノが倒れるように、いろんなことが好転していくと。
佐渡島さん
そう! なのにみんな「機嫌よくいるための“メンタルケア”が知りたい」とか、一部だけを切り取ってどうにかしようとするじゃないですか。
それって、ドミノの終盤をちょろっと倒してるだけだから。
結局ほかの課題が沸いてきて、そのたびに対処法を調べて実践して…ってやってるほうが、かえって大変だと思いますよ。
“休み起点”にすれば、自分の人生を自分でコントロールできる
石川
そうかあ…じゃあ、私のような睡眠弱者でも、気軽に取り入れられる習慣ってありますか?
佐渡島さん
まずは「毎日、起きる時間をそろえること」ですかね。
佐渡島さん
僕は最近福岡に移住したんですけど、朝早くに東京に移動することも増えたから、毎朝6時に起きるようにしてるんですよ。
石川
早っ! 土日もですか?
佐渡島さん
そう。夜寝る時間がずれたとしても、起きる時間が整っているとリズムが崩れにくいって言われてるんです。
だから土日とか、どうしても寝るのが遅くなった日も、起きる時間はずらさないほうがいいんですって。
へぇ〜!
佐渡島さん
それができると、すべての起点を“仕事”ではなく“休み”にできるんですよ。
6時に起きるためには0時に寝たいから、ミーティングはどんなに遅くても23時までに終わらせる…みたいな感じで、スケジュールの軸が“休み”になる。
逆に“仕事”起点でスケジュールを組んじゃうと、休む時間すら他人に決められてる状態になっちゃうから。
石川
佐渡島さんって、若手のころからそういう働き方ができてたんですか? マンガの編集さんってとんでもなく激務なイメージがあるんですが…
佐渡島さん
たしかに編集者になりたてのころは、締め切りが守れないタイプの作家さんを担当してたので…起きる時間どころか、生活がぐしゃぐしゃになって。
石川
やっぱり!
佐渡島さん
でもあるとき、好きな仕事を選んだはずなのに「消耗させられてる」って思うのは本末転倒だなって気づいたんですよ。
ただ、他人はコントロールできないから。じゃあ自分の思考を変えようってことで、徐々に“休み起点”の考え方に変えていった感じです。
佐渡島さん
成果を時間で測れない仕事って、質はどこまででも追求できちゃうじゃないですか。
そこで体力の限界を迎える前に「終わり」を決めるのも、立派なスキルなんです。
石川
なるほど…!
佐渡島さん
僕が尊敬する経営者の方が、「しっかり休めてないやつは、自分の仕事が短期決戦でなんとかなると思ってる証拠」と言っていて。
昔はピンとこなかったけど…キャリアを積んで、成し遂げたい目標が大きくなればなるほど、成果を左右するのも結局は睡眠なんだって痛感しましたね。
睡眠マニア・佐渡島さんが、新感覚のマットレスに感動
佐渡島さん
あと、睡眠を楽しくするのって「ツール」の力も大きいですよ。
今日着けてるこの時計もこの指輪も、睡眠の質を計測するためのものだし…
石川
(ガチすぎ)
佐渡島さん
僕、寝具もめちゃくちゃ試してますよ。有名ブランドのものは一通り買ってるし、クラウドファンディングとかで面白そうなものがあったらすぐ支援するし。
石川
じゃあ、「ブレインスリープ」のこともご存じでしたか?
佐渡島さん
もうね、枕をず〜〜〜っと買おうか悩んでたんですよ!
公式サイトも何度も見てるから、最近は何を開いてもブレインスリープの広告が出てきます。
完全にリタゲされてる佐渡島さん
佐渡島さん
なんで気になってたかというと…「脳を冷やす」ことに着目した枕って、僕が知る限りはじめてなんですよ。
「ブレインスリープ」って、『スタンフォード式 最高の睡眠』の西野(精治)さんがやってらっしゃるんですよね?
石川
はい! さすがご存じですね。
佐渡島さん
西野さんも著書でおっしゃってますけど、睡眠の質は「最初の90分」で大きく変わると。
で、その90分の質を高めるためには、身体の深部体温を下げたり、脳を冷やしたりするといいんですよね。
石川
まさに…(説明しにきたのに全部知ってるじゃん)
佐渡島さん
それは知ってたので、僕、頭に冷却まくらを置いて寝てたんですよ。
もっと快適に頭を冷やす方法はないのかな? って思ってたときに「ブレインスリープピロー」を見かけて、「これじゃん」って。
佐渡島さん
ただ僕、腰痛持ちなんで。枕によっては腰が痛くなっちゃうから、買おうか悩んでたんですよ。
そしたら、ついにマットレスも出たじゃないですか。
実物をお持ちしました
石川
そうなんです! つい最近、枕と同じ素材のマットレスが発売されたんですよ。
取材前に枕とセットで試していただきましたが、いかがでしたか?
佐渡島さん
枕ももちろんよかったけど…それ以上に、マットレスが本当に良くて感動しました。
石川
おお…! どんなところに感動を?
佐渡島さん
普段は朝起きると腰がすごい痛くて、活動できるまでに平気で10分、20分かかってたんですよ。
でもこれ、全然腰が痛くならなかったです。
あと僕、寝てる間にうつ伏せになっちゃうクセがあって。多分それも腰痛の原因なんですけど、朝起きたらちゃんと仰向けだったんですよ。
佐渡島さん
これ、足がちょっと上がるのがいいんですよね。足に高さがあるマットレスって、意外と見かけないし。
それこそ足元に枕を置いて高さ調整したりしてたんですけど、どうにもハマらなくて悩んでたんです。
石川
まさに。足・腰・肩を支える「三次元構造体」が特長なんですよ。
足を高くすることで血液循環を高め、肩をしっかり支えることで呼吸がしやすくなります。
石川
このマットレスで寝ると、NASAが提唱する「中立姿勢(無重力空間で人間が自然ととる、体に負担が少ない姿勢)」に促してくれて、究極のリラックス姿勢で眠りにつけます。
佐渡島さん
へぇ。だから腰がラクなのか。
石川
枕と同じ通気性のいい素材なので、体の深部体温をコントロールしてくれる効果も。
見ての通り薄いので、手持ちのマットレスに重ねて使うこともできます。
佐渡島さん
僕ももともと使ってたやつに重ねて敷いてます。
これは本当にいいですよ。多少高くても、僕は“マットレス推し”ですね。
石川
ブレインスリープからは寝具以外のアイテムも続々と出ていて、あらゆる方面から日本人の睡眠の質を改善しようと努力されてるんですよ。
石川
たとえばこの「ブレインスリープウォーター」は、脳をクールダウンさせる、寝る前専用の機能性ウォーターです。
老化を抑制させると言われている話題の成分「NMN」など、睡眠の質を高める成分が配合されてるんですよ。
佐渡島さん
こういうのって、すぐに劇的な効果を得られるとは限らないけど…
“習慣化”という意味で、すごく意味があると思いますよ。
佐渡島さん
自分をコントロールするために、ルーティンが効果的だから。
「これを飲んだら寝るんだ」っていう、スイッチ代わりのアイテムとして取り入れるといいんじゃないかな。僕も寝る前は、毎日同じものを飲むようにしてます。
みんなもっと、自分優先で生きていい
石川
お話を伺って、睡眠ってもっと楽しんでいいものなんだなって思いました。
佐渡島さん
そうですよ!みんなもっと、自分優先で生きていいんですよ。
よく「睡眠よりも目先のことを優先したい」とか言う人いるじゃないですか。
石川
はい…私まさにそのタイプです。
佐渡島さん
でも僕が言ってる睡眠って、“究極の目先”の話です。だって今日の夜もみんな寝ますよね?
佐渡島さん
「いつまでにこの仕事しなきゃ」とか、他者の要求に応えなくていいんですよ。もっと主体性を持って、自分の欲求に応えてあげたらいい。
自分を大事にできる人だけが、他人にも優しくできるから。
取材後、心底楽しそうな顔で「これで寝る気になりましたか?」と声をかけてくれた佐渡島さん。
こんな生き方、いいな。そう思ったら、自然と「はい…寝ます!」と答えていました。
睡眠も仕事もお金も大事だけど、何より“楽しむこと”が一番大事。
私も佐渡島さんにならって、睡眠という終わりなきゲームを楽しんでみようと思います。おやすみなさい!
〈取材・文=石川みく(@newfang298)/編集=天野俊吉(@amanop)/撮影=中澤真央(@_maonakazawa_)〉
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