

大事なのは“団体戦”でのモテ方!?
本気で準備するけど、デートでは駐禁切られる。狩野英孝に“ポンコツがモテる極意”を聞いた
新R25編集部
著名人の恋愛事情やモテの秘密を知りたい…! そんなゴシッピーな魂胆でスタートした連載企画「モテ凸」。
今回モテの秘訣を聞きに行ったのは…狩野英孝さん。
なにかと「ポンコツ」とイジられがちですが、一方でデビュー以来“モテ”の噂が絶えないイメージもある狩野さん。実際のところ、どうなんだろう…?
半信半疑で突撃してみたところ、待っていたのは異常なまでのモテへの執念と想像以上にまっとうなモテ術でした…。
〈聞き手=サノトモキ〉
【狩野英孝(かの・えいこう)】日本映画学校俳優科を卒業後、2003年に芸人デビュー。ナルシストキャラのネタで一躍人気を集め、ネタ番組『爆笑レッドカーペット』で大ブレイク。ネタブーム時代を代表するピン芸人の一人となる。実家は宮城県・桜田山神社で、現職の神主でもある
弓道で県内選抜に選ばれるも、その動機は…

サノ
今まで何度か取材させていただきましたけど…
今日、過去イチでバッチバチに決まってますね! モテオーラを感じます。

狩野さん
ハハハ! そうですか?
うれしそう

サノ
デビュー以降浮名を流すことも多い狩野さんですが…
やっぱり昔からモテたんでしょうか?

狩野さん
まあ…正直モテましたね。高校時代が一番モテてた気がします。
たとえば当時はGLAY、ラルクみたいにビジュアル系のバンドが流行っていたので、僕もモテるために速攻でバンド組んで、いろんなとこでライブやってて…
ときどき、街にバンドのポスターを貼ってたんですよ。

サノ
ふむふむ。

狩野さん
それ街に貼ったら、次の日にはもう盗まれてる。…持ってっちゃうんすよ、ファンの子たちが。
いたずらされたか撤去されたか、みなさんはどっちだと思いますか?

狩野さん
あと、高校時代は弓道部だったんですけど、僕の築舘高校っていうところがけっこう弓道の名門だったんですね。
で、僕自身宮城県選抜に選ばれて、当時日本で一番強かった九州の強豪校と対戦したりしてたんですけど…
他校の女子から手紙もらったり、メアドもらったり…正直めちゃくちゃモテてましたね。

サノ
他校の女子からガンガンアプローチ…これはさすがにモテ認定だ。
強豪校となると他にも強い選手がたくさんいると思うんですけど、狩野さんはとくに注目株だったんですか?

狩野さん
いや、正直僕よりうまくてワーキャー言われるやつもたくさんいたんです。
でも、こっちにはバンドがあるんで。
弓道うまいやつらに負けないように、弓道の試合中にバンドのチラシを配ったりしてました。
部活中に何してんだこの人

狩野さん
僕はとにかく、モテるための努力は人一倍してた自負があるんです。
常に流行りをチェックして、中学のときは土日になったら友達と山奥から街まで繰り出して、最新の服やCDを買ったりして、話のネタを仕込んでましたし…
弓道を始めたきっかけも、「袴姿かっこいい…構えるさまも凛として勇ましい…いやこれモテるわ」と思ったからで。

サノ
(動機が不純すぎない…?)

狩野さん
ただ、行ってた高校が当時は男子校だったから女子がいなくて。
じゃあどうやってモテるかって考えると、宮城県内の全弓道部が集まる大会で目立つしかないんですよ。そこには当然他校の女の子も来るので。
だから、年に1、2度のその大会でモテるために、1年間必死で練習してました。
モテへの執着がすごすぎる

サノ
でも、その努力がちゃんとモテへとつながったんですね。

狩野さん
動機は不純かもしれないけど、めっちゃ練習頑張ったのは事実ですからね。
学校を風邪で休んでも、部活だけは参加してましたし。
モテる努力をしたぶん、ちゃんとモテてたって感じでした。
「大人数の環境でいかに女の子と距離を詰めるか」大人のモテは“団体戦”

サノ
芸人になってからは、モテ方が変わったりもしたんですか?

狩野さん
うーん、芸人になってからファンの子に言われる「好き」って、高校時代の「好き」とは違うし、「モテる」って言っていいのかはわからないですけど…
ただまあ、やっぱり全盛期は遊びまくってましたね。
正直、「団体戦」では負けなしの時期もありました。

サノ
団体戦?

狩野さん
大人になると、「女の子と1対1」みたいなシチュエーションより、飲み会とかコンパみたいな、大人数での環境が主戦場になるじゃないですか。
社会人のモテって、大人数での環境でいかに女の子と距離を詰めるか…つまり「団体戦でのモテ方」が大事になってくると思うんですよ
団体戦でのモテ方…! これはぜひ知りたい!

サノ
団体戦で勝ち抜くために、狩野さんはどんなことをしていたんですか?

狩野さん
団体戦でモテるのって、一番面白い男じゃなくて、一番“女の子を”面白くさせた男なんですよ。
そういうときってつい目立ちたくなったりするんですけど、それは違う。いかに女の子にウケさせるかが大事なんです。

サノ
笑いを取るんじゃなくて、笑いを取らせると。

狩野さん
たとえばバラエティ番組でも、MCの方が僕をイジって、あたかも僕が笑いとった感じにしてくれるんですけど…
それはMCさんのおかげで笑いになってるだけで、僕は大したことしてなかったりするんです。
団体戦もそれに近いところがあって、結局「その子のターンを一番面白くしたやつ」が、その子にとっての「一番面白い男」になると思うんですよね。
これは全男性が正座で聞くべき大切なお話

狩野さん
だから、僕も普段はナルシストでキザですけど、団体戦のときにはそのキャラは出しません。
全体を盛り上げる役に徹しますし、他のやつのほうが盛り上げてるなと思った日は、自分は引いてその男性を立てます。
やっぱり、その子を一番おいしくさせられたやつに、その子を口説く権利があると思うんで。
モテ男・狩野さんの思う「一番モテる男」とは…?

サノ
狩野さん自身相当モテてきたと思うんですが、そんな狩野さんが「この人はモテる」と思う男性っていますか?

狩野さん
うーん、そうだなあ…
全然以外じゃないかもしれないけど、NON STYLEの井上さん。
えっ…?

サノ
い、井上さん!?
ナルシスト発言して観覧席から悲鳴上がってるイメージが強いんですが…

狩野さん
いや、ちょっと一緒に過ごせば「これはモテるわ」って思いますよ。
あの人のすごいところは、女子だけじゃなくて男子にもモテるところなんです。
どういうこと…?

狩野さん
井上さんはとにかくやさしくて、「その席クーラーの風寒くない? ブランケットもらう?」「空いたグラス下げよっか」「あれ取ろっか」とか、ホント気づかいの人なんですけど…
あの人のすごいところは、まったく同じ気づかいを男子にもやってくれるんですよ。

サノ
へええ!

狩野さん
僕にも「狩野くんその席せまない? 変わろか?」とか「お、狩野くん次何飲む?」って言ってくれるし。
僕なんかは女子だけに優しくしがちなんですけど、井上さんは常に、全方位に分け隔てなくやさしいんです。
その姿勢が、女性からしても信頼感につながってるんですよね。

サノ
そうなんですね…
でも、気づかいってあんまりやりすぎると、ちょっといやらしく見えませんか?

狩野さん
そこなんですよねえ。井上さんはそれがめちゃくちゃ自然にできるからモテるんですよね。

狩野さん
スピードワゴンの小沢さんとかも、みんなが飲んでる姿を楽しそうにニコニコしながら眺めて、「どうしたんですか小沢さん」って聞くと、「みんなが楽しんでる姿見るのが幸せでさ…」って、ホントに自然に言えるんですけど…
あの人たちは、普通の人がやったら「いやらしく見えるかな」とか「やりすぎかな」って思っちゃうようなことを、自然にできるまで習慣づけてきた人たちだと思うんですよね。
そういう人は、マジでモテる。

サノ
なるほど…!
井上さんはブサイクランキングで名前が挙がったりしますけど、イケメンとも張り合えるレベルでモテたりするんですか?

狩野さん
張り合えると思いますよ。
井上さんってミュージシャンとか俳優とか他ジャンルの友達も多いんですけど、そういう人たちともよく飲んでるってことは、結局男子にもモテるんだろうなって思います。
「井上の何がいいの?」とか言う女性もいらっしゃいますけど、直接会ったらコロッといっちゃう人は多いんじゃないですかね。
本気で100点を狙うからこそ、“ポンコツ”は光る

サノ
そういえば、ピースの綾部さんが「狩野はポンコツだけど、ポンコツのなかでは一番のモテ男」って言ってて。
やっぱり狩野さんの魅力って「ポンコツ」なしには語れない気もするんですが…ご自身ではどう捉えてるんですか?

狩野さん
たしかに「“ポンコツ”なところがいい」みたいに言われることってあるんですけど…
正直僕のなかでは嫌なんですよ。僕はやっぱり100点を出したいんですよね。

狩野さん
僕、意外がられるんですけど、デートするときとかはかなり計画的に予定立てるんですよ。
何が好きか聞いて、おいしいお店を探して予約したり…20代のときなんてわざわざ事前にロケハンまでしてましたから。
待ち合わせから目的地までの動線を確認して、ここでこれを見て、次はどうして…っていうところまで準備して。

サノ
すごい…そこまで本気で100点を狙いにいったことはないかも…
でもその計画、ちゃんと予定通り成功するんですか?

狩野さん
いや、成功しないんですよ…
なんか僕、カッコつけたいのにあと一歩のところでカッコつけきれないところがあるんですよね…

狩野さん
たとえば、車で好きな子とデートしてたとき、イタリアンのオシャレなお店を見つけて、カッコつけたくて「よさそうだね、入ってみよっか」って入ったら、かなりお高めなコース料理のお店だったんですよ。
「コースかよ…!」って思ったんですけど、女の子はすごく喜んでくれて、「よかった、無事カッコつけられたな」と思いながら店出たら…
駐禁切られてて…その子の前で警察に電話して…

サノ
申し訳ないけど、めちゃくちゃ目に浮かぶな…

狩野さん
なんか、100点を目指して本気で準備するからこそ、準備通りにいかないのが面白くなっちゃうみたいなんですよね…
計画通りにいかなくなっちゃったのを、プラスに受け取ってくれる女性がいるだけというか。
すごく納得いかない様子の狩野さん

サノ
…でも、わかっちゃった気がします。
ただのポンコツはモテないけど、「本気で100点を狙うポンコツ」はめちゃくちゃモテる。
狩野さんのモテる秘訣、こういうことなんじゃないでしょうか。

狩野さん
う~ん、そうなのかなあ、僕自身はそこを目指したくはないですけどね。
やっぱり100%カッコいい男でいきたいけどなあ…
そこは納得してくださいよ…。でもこの「女性のために100点でいたいと頑張る」ところは、間違いなく狩野さんの魅力だろうなと思いました!
「団体戦を制す者はモテを制す」。
そんな納得度の高いモテ術を伝授してくれつつ、自分自身の魅力にはちょっと無自覚(?)な狩野さん。でも、そんな「自分の魅力に無自覚なところ」こそが、じつは狩野さんのモテの真髄なんじゃ…?とちょっと思ったり。
モテって、いろんな正解があって面白いな~~!
〈取材・文=サノトモキ(@mlby.sns)/編集=天野俊吉(@amanop)/撮影=長谷英史(@hasehidephoto)〉

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