企業インタビュー

発達に課題がある子を支援。“ただの預かり所”ではない「放課後等デイサービス」ついんずくらぶ誕生

発達に課題がある子を支援。“ただの預かり所”ではない「放課後等デイサービス」ついんずくらぶ誕生

「自分ならできる」を育て、未来を創る施設

新R25編集部

Sponsored by 株式会社EIMIE

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いま、小中学生の8.8%に学習面、または行動面で著しい困難を示す発達障害の可能性がある、という調査データがあります*。

さまざまな支援が模索されるなか、2024年4月に放課後等デイサービス施設をオープンさせたのは、株式会社EIMIE(エイミー)代表の森友暢一さん。

双子の息子さんが発達に課題があったことをきっかけに、放課後等デイサービス「ついんずくらぶ」をゼロから立ち上げたそうなのですが…

開所の背景にあった想いを聞きました。

*「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について」:文部科学省(令和4年12月13日)

〈聞き手=鳥山可南子(新R25編集部)〉

ただの預かり所ではない。子どもの未来をつくる福祉サービス

森友さん

ついんずくらぶ」は、発達に特性や課題、困りごとを抱える小学校低学年(1~4年生)のお子さまを支援する、“放課後等デイサービス(放デイ)”という福祉サービスです。

森友さん

そもそも僕がこの事業を始めた背景には、双子の息子たちの存在があります。

息子は2人とも、いわゆる「ASD(自閉スペクトラム症)」と診断されていて。

今年の春、小学生になったばかりなのですが、彼らがこの先ひとりで社会に出て、ひとりで自立した生活を送って、幸せな笑顔で働く姿を、僕は見たい

だから、立ち上げたんです。

鳥山

設立を決めたきっかけはあるんですか?

森友さん

まず僕が発達の特性と向き合い始めたのは、息子たちが1歳半検診で「様子を見ましょう」とお医者さんに言われてから。

その後入園した幼稚園からは遠回しに転園をすすめられ、発達支援をしてくれる園に通い始めました。

そして息子たちが5歳になったとき、ある著名な先生に相談したら「お前は今まで何をやってたんだ」とめちゃくちゃ叱られたんです。

鳥山

叱られ…? なぜ?

森友さん

保護者として、これまで子どもたちの成長・自立を促す「支援」をしてきたのか、ということです。

もちろん、僕なりに息子たちには全力で向き合ってきたつもりでした。でも、たしかに“誰に頼ろう”とばかり考えていたなと…

先生の一喝にハッとさせられて、ものすごく反省したんです。

森友さん

それから、僕のようにマインドを変える保護者を増やしていきたいと考え始めました。

発達に課題を持つ子どもたちが、自分の抱えている困りごとを少しずつ解決しながら、将来的な自立に向け成長していけるように、と。

そんな願いを込めて、放デイの設立を決めたという流れです。

鳥山

息子さんたちが5歳のときにその先生と出会って、今年小学生ということは…1年で「ついんずくらぶ」を開所したわけですよね。

スピード感がすごいですが、何か理由が?

森友さん

「ついんずくらぶ」のキャッチコピーは、「“いつか”できるを“今”できるように」

大前提として、子どもは成長とともにできないことができるようになっていくものです。

一方で、発達に課題がある子どもの場合、「いましかない」というタイミングで適切な支援を行わなければ、後々取り返しがつかなくなるケースも多いんです。

森友さん

いま、放デイのニーズは広がっていて全国的に施設が増えてきています。

でも、なかには発達に課題があるお子さまの“預かり場所”というニュアンスが強い施設もあり…

子どもたちが主役ではなく、あくまでも保護者の生活を支えるセーフティーネットのようなイメージです。

鳥山

学童保育みたいな?

森友さん

そうです。

「ついんずくらぶ」はそうした単なる預かり所ではなく、支援を提供する場。お子さまの未来を創る施設として、サービスを提供しています。

応用行動分析学に基づいた療育法で、支援計画を作成

鳥山

「ついんずくらぶ」の特長を教えてください。

森友さん

発達に課題のあるお子さまそれぞれの特性・課題・困りごとの解決・自立に向けて支援することを「療育」というのですが…、

「ついんずくらぶ」では、療育の中心としてABA(Applied Behavior Analysis=応用行動分析学)という手法を使い、一人ひとりに向き合います。

鳥山

ABA?

森友さん

簡潔にいうと、人間の行動の原理原則に基づいて“よい行動”を増やし、相対的に“困っている行動”を減らす働きかけを行うものです。

森友さん

まず専門家が監修したAIツールを活用し、お子さまに合わせた「診断」と「個別支援計画」を自動作成。

お子さまの現在の情報を可視化するとともに、課題を把握したうえで、現在の成長速度と特性に合った支援を行います。

鳥山

AI! 客観的に俯瞰する感じですね。

森友さん

そして療育課題には、個別課題自立課題があります。

①個別課題:指導員とマンツーマン

森友さん

個別課題は、指導員とマンツーマンで、個々の発達状況に沿ってきめ細やかにサポート。個々のペースに合わせて行うため、お子さまが成功体験を積み重ねやすいという特徴があります。

たとえば着替えが苦手であれば…

・表裏の認識ができていないのか?

・袖を通すのが苦手なのか?

・ボタンをつけるのが苦手なのか?

など、お子さんによって解決すべきポイントは異なります。そのポイントを指導員が適切に把握し、丁寧に支援します。

②自立課題(子どもひとりで取り組む)

森友さん

自立課題は、ひとりで取り組み完成出来るように工夫されている課題のことです。

私たちは、子どもたちに「ひとりでできた!」という達成感を味わってもらうことを大切にしています。

困難に立ち向かい解決したという達成感を得ることで「自分はできる!」という、自己肯定感の先にある自己効力感までをも育む仕組みを作っています。

これらの解決実績や達成感を積み重ねることによって、子どもたちは少しずつ自信がもてるようになり、机に向かって学習する能力も身についていくんです。

保護者と一体となって、子どもに向き合う重要性

森友さん

とはいえ、放課後「ついんずくらぶ」に来てもらうだけでは、お子さまは成長しません。

鳥山

というと?

森友さん

放デイで“だけ”頑張っても、お子さんは成長しないよねっていうことです。

仮に週2回、放デイに通うとしたら…

子どもの過ごす時間(週2回通所の場合/週)

・家庭:64時間

・学校:35時間

・放デイ:4~6時間

森友さん

このように、家庭が圧倒的に長いんです。

そのため、保護者による家庭での支援がもっとも重要になってきます。

そこで保護者の方と効率よく連携できるように、「ついんずくらぶ」では2つのツールを導入しています。

ひとつは、スマホでスムーズな連携ができる専門の連絡ツール。もうひとつは先ほど触れたAIのツールです。

AIツールを使うことで、保護者にとってもお子さまの抱えている課題がよりクリアになり、しっかり連携することができます。

子どもと大人、Twin(対)で成長する大切さを知ってほしい

森友さん

僕はかつて、「この子はこういう子だから」と支援を諦めてしまっていたり、「なんでこの子はこんなことをするんだろう」と悩んだり…

いま振り返れば、成長しないのは子どものせい(原因)…という考えにとらわれ、がんじがらめになっていた時期がありました。

そうした考え方を続けていたら、いまでも前に進むことができなかった。それが変わったのは「この子のために何をしよう」と考えるようになったからです。

子どもは何も悪くない。子どもの成長を止めているのは大人なんですよ。

森友さん

「ついんずくらぶ」という名前の由来は、“Twin(対)になって、ともに成長する”

児童と指導員、保護者と指導員、児童と保護者など、みんながそれぞれと向き合って成長できる、クラブチームのような事業所を目指しています。

鳥山

お子さんが双子だから“ついんず”なのかと…

森友さん

それもあります…(笑)

森友さん

「ついんずくらぶ」では、見学・体験を随時受け付けています。

また先日、株式会社BUDDICA | BUDDICA • DIRECT株式会社・中野優作さんのYouTubeに出演し、相談させていただいたのですが…

それを見た方から「当施設(長野県佐久市)に預けたいけど、遠くて通えない」というお問い合わせをたくさんいただきました。

森友さん

僕はこのサービスを全国に広めたいんです

当施設に通うかどうかは関係なく、お子さまのことや成長支援について相談したい方、そして「子どもたちの未来のために、一緒に働きたい」という方、ぜひ気軽にご連絡ください。

「ついんずくらぶ」は、凸凹のある子どもたちを安全に預かるだけでなく、保護者と連携しながら一人ひとりに寄り添い、成長を支援してくれる放課後等デイサービス。

SNSでも、日々子育てのこと、支援のことについて発信している森友さん。悩んできたからこそ「いま」行動するという想いには、ブレることのない芯があります。

子どもの一歩のためには、大人も一歩。森友さんのSNSもチェックしてみてくださいね。

〈執筆=吉河未布/編集=鳥山可南子〉

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