企業インタビュー

地方ならではのニーズがある。空き家を“ちょっと”使える場へ生まれ変わらせる不動産コンサル会社

地方ならではのニーズがある。空き家を“ちょっと”使える場へ生まれ変わらせる不動産コンサル会社

多目的レンタルスペースで「稼ぐまちおこし」を

新R25編集部

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全国で増え続けている「空き家」。放置されると不衛生で景観の悪化を招くほか、老朽化による倒壊の危険、犯罪リスクなど、社会問題化しています。

そうした「空き家」に真正面から向き合い、地域活性化に奔走しているのが株式会社リバイブプロパティ代表取締役・仲尾正人さん

リノベーションによるシェアハウスや民泊などといった空き家再活用のビジネスを手がけているのですが、今度はレンタルスペース事業による"まちおこし”をスタートしたそうで…。

地方だからこその“意外なニーズ”とは?

〈聞き手=鳥山可南子(新R25編集部)〉

空き家を“ちょっとだけ”のニーズに応える施設に

仲尾さん

株式会社リバイブプロパティは、“日本の空き家を資産に変える”を掲げ、不動産コンサルティングをおこなっている、三重県の会社です。

グループ会社に、空き家をおしゃれなシェアハウスにリノベーションするなどして、地域の活性化を実現してきた「株式会社komavillage」、使われなくなった貸別荘を民泊として運用し、そのノウハウを伝える講座を企画している「KOMAHOTEL合同会社」などがあります。

仲尾さん

そしてこのたび、解体寸前だった和菓子店の倉庫物件を取得して、会議室やセミナールーム、ヨガスタジオや YouTubeスタジオを設けたレンタルスペースを開業することになりました。

6月1日にオープンする「The KARIROOM」です。

仲尾さん

不動産には「住む」「貸す」「売る」という大きく3つの活用法がありますが、いま「少しだけ貸してみたい」、「1日数時間だけ使ってみたい」など、“ちょっとだけ”というニーズがあると感じているんです。

鳥山

ちょっとだけ…?

仲尾さん

ちょっとだけワーキングスペースとして使いたいとか、ちょっとだけ家でもカフェでもないところで仲間と集まりたいとか。

和菓子店の倉庫を改装して「The KARIROOM」に

仲尾さん

空き家の活用法として「住む」「売る」「賃す」「借りる」というガッツリした契約形態じゃなくて、もっと気軽に使えたらいいなと。

鳥山

レンタル会議室のような?

仲尾さん

そうです。ただ会議室だけでなく、1軒のなかにさまざまなスペースを設けました。

いろいろな利用法ができるよう、多目的レンタルスペースとして再始動させたら、空き家の可能性が何倍にも広がるのではないかと。

そして、この空間がビジネス、人との交流、コミュニティづくりなど、家や会社ではできない価値が生まれるサードプレイスになると信じています。

「桑名にも、気軽に利用できる施設を」施設オーナーの想い

鳥山

「The KARIROOM」が誕生したきっかけは、何だったんですか?

仲尾さん

まず、前提として…いま、リモートワークやオンライン会議も当たり前の時代になったじゃないですか。

ただ、家では家族がいてなかなかリモートワークもしづらかったり、外出先や出張先でも仕事をする必要が出てきたりしました。

でも、地方ではコワーキングスペースやレンタルスペースのような施設はまだまだ少ないというのが現状なんです。

「The KARIROOM」を訪れた仲尾さん

仲尾さん

リモートワークじゃなくても、勉強、読書、動画閲覧・作成、SNS更新などができる“ちょっとした静かな場所”を求めるニーズは、どんどん増えています。

「地元・三重県桑名にも気軽に利用できるコワーキングスペース・レンタルスペースがあったらいいのに」という想いから構想がスタートしたのが、「The KARIROOM」なんです。

桑名駅東口から徒歩8分の住宅街で空き家となっていた物件を取得して、生まれ変わらせました。

リフォーム中

リフォーム後

鳥山

駅に近いのは便利!

仲尾さん

貸し会議室が2つ、セミナールームなど、5つの空間を1時間ごとに利用することが可能で、三重県初のYouTuberスタジオも用意しています。

・出張で桑名市に来たけど、打ち合わせまでにサクッと仕事したい

・社外の人と個室で打ち合わせできる場所を探している

・リモート会議をしたいが自宅ではできない

・ゆっくり自分の趣味に没頭できる場所が欲しい

・資格試験のために集中して勉強したい

・設備の整った環境で動画撮影したい

仲尾さん

など、さまざまなニーズに対応できますよ。

ヨガのレッスン教室も開催できます(備品は撮影用)

「The KARIROOM」の施設を紹介

鳥山

「さまざまなニーズ」って、どこまで応えてくれるんですか?

仲尾さん

「The KARIROOM」の施設内を紹介させてください。

まずは「貸会議室」。3帖と4帖の2室あり、Wi-Fi完備。ミーティングにはもちろん、活動拠点を増やしたい方、新規事業の立ち上げで事務所を探している方など、オフィスとして利用したい方にもぴったりです。

料金は1時間500円(税込)です。

仲尾さん

最大15名が利用できる広い「セミナールーム」では、セミナーやイベント開催の会場としてご利用いただけます。

セミナー用の椅子も用意があり、プロジェクターやスクリーンの利用も可能です。

こちらも料金は1時間1,078円(税込)。

仲尾さん

「コワーキングスペース」は8席。

仕事としてはもちろん、勉強や何か集中して作業したい時なども利用できます。

こちらは3時間1,408円(税込)、月額は8800円(税込)です。

仲尾さん

さらに「動画撮影ルーム」は、YouTube動画などの撮影にご利用いただける個室スペースです。

グリーンバックのスクリーンを設置しているので、クロマキー撮影も可能。

利用料金は1時間550円(税込)です。

仲尾さん

予約は「SPACEE」から。会員登録をしていただけれは、簡単に予約が可能です。

登録後は、24時間いつでも予約・利用できます

鳥山

24時間OKなのは、貴重かも…

仲尾さん

ライフスタイルに合わせて活用いただけます。

基本的には無人で運営していますが、建物への入場およびすべての部屋の入り口には番号認証のロックシステムを採用しているので、セキュリティ面も安心です。

仲尾さん

もちろん、全部屋にコンセントとフリーWi-Fiを完備。

喫煙はNGですが、飲食は持ち込み自由です。

ただし、駐車場はないので、近くのコインパーキングをご利用ください。

空き家を地域活性化の拠点として「稼げるまちおこし」を

仲尾さん

私たちが目指しているのは、地域活性化です。

周辺地域の方だけでなく他地域から出張で来られた方をはじめ、さまざまなライフスタイル・ワークスタイルの方にご利用いただきたい。

そして、そこから新たなビジネスが生まれたり、人との繋がりが生まれたりするような場所にしていきたい。

使われなくなった物件が、地元が活性化する新たな憩いの場、新たな価値が生まれる場となれば、こんなに素敵なことはありません。

「The KARIROOM」の施設見学会に、全国から参加者が集まりました

仲尾さん

私たちはこの「空き家×レンタルスペース事業」のノウハウを、今後は全国に展開していきたいと考えています。

空き家を収益物件に変換し、地域にお金が落ちる仕組みをしっかりと考える。

「稼ぐためのまちおこし」をキーワードに、全国の空き家が活性化のカギとなるよう、事業拡大に取り組んでいきます。

だれも使わず、放置されていた空き家が、コワーキングスペース・レンタルスペースとしてたくさんの人が出入りするようになったら…きっと家も喜びますね。

「The KARIROOM 」を利用してみたいと思った方はもちろん、その事業が気になった方も、ぜひチェックしてみてください!

〈執筆=吉河未布/編集=鳥山可南子〉

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