

専門家に真相を聞いてみた
「性欲が強い男は仕事がデキる」ってホント? 男子力を高めるポーズも教えてもらった
新R25編集部
性欲が強い男性は仕事ができるというウワサを聞いたことがないだろうか。
それが本当だとして、性欲が強い男性はなぜ仕事ができるのだろう? 女性を虜にするコミュニケーション能力や貪欲さ、プライベートの充実が仕事に影響している…?
今回は、代官山パークサイドクリニックの院長・岡宮裕先生をたずねてきました。
【岡宮裕(おかみや・ゆたか)】代官山パークサイドクリニック院長。1990年、杏林大学医学部卒業後、慶應義塾大学病院腎臓内分泌代謝内科に入局。腎臓病、高血圧、糖尿病などの診療に従事。その後、横浜市立市民病院、伊勢慶応病院、静岡赤十字病院、浜松赤十字病院、練馬総合病院に勤務。2009年8月、代官山パークサイドクリニック開業
「性欲が強い男性は仕事ができる」ってホント?

宮内
お時間いただきありがとうございます。本日は性欲と仕事の関係性を医学的視点から証明したく、やってまいりました!
早速ですが、「性欲が強い男性は仕事ができる」というウワサの真相は…?

岡宮先生
そもそも、性欲という言葉が指している範囲が曖昧ですから、一概には言い切れない部分があります。

宮内
もう結論が出てしまいました…取材終了ですね。ありがとうございました。

岡宮先生
ちょっと待ってください! 「テストステロン」と呼ばれる男性ホルモンの値が高ければ高いほど、仕事などに対する意欲が高くなることは、医学的にも証明されています。

宮内
テストステロン…ですか?

岡宮先生
そのままだと難しいので、テストステロン=男性ホルモンと覚えてもらえば大丈夫です。
その名の通り、男性を男性たらしめるホルモンのことです。子孫を残そうとする意識と関係しています。

宮内
なるほど!男性ホルモンが多いほど性欲が強く、仕事のモチベーションも高い傾向にあるんですね。

岡宮先生
僕はその男性ホルモン値のことを、"男子力"と呼んでいて、これを高めることこそが、仕事の成果によい影響を与えると考えています。
男性ホルモンの値が高いと、仕事にどんなメリットがあるの?

宮内
男性ホルモンの値が高いと、具体的には仕事をするうえでどんな効果があるんでしょうか?

岡宮先生
それは、ライオンの群れで考えてみるとわかりやすいです。

宮内
ライオン。

岡宮先生
群れで尊敬されるリーダーでいるためには、暴力的なだけではダメですよね。例えば、外敵に立ち向かっていく攻撃性が必要な一方、メスや子供には愛情深く接して守ってやる必要がある。
そんな風にオンとオフをはっきり分けられるのが、男性ホルモンが高いことの特徴です。

宮内
なんだか、義理人情に熱いヤンキーみたいですね。

岡宮先生
まあ、そんなところです(笑)。
人間の場合でいうと、「切り替え」がうまいということが挙げられますね

宮内
切り替え、ですか。

仕事中は仕事に本気になり、プライベートの時間は恋愛や趣味などを楽しむ。"今この瞬間"やるべきことに集中できて、結果的に生産性が高くなるでしょうね。
毎日のように夜遊びしているのに仕事の成果を出している人を見ると、「こんなに遊んでるのにどうして?」と思ったことはありませんか?

たしかに! 経験あります。

男性は基本的に、女性と比較すると仕事もプライベートもそつなくこなしていくマルチタスクが苦手です。
ひとつのことにのめり込むのは得意でも、仕事も頑張って、部屋もきれいにして、趣味も充実させてさらに育児や家庭サービスも積極的に…となると、途端にすべてが中途半端になっちゃうんです。

でも、男子力を高めればマルチタスクが得意になると?

はい。そうすると自然とプライベートも充実するようになり、それが活力となって、仕事によい影響を与えていく好循環が生まれます。
男性ホルモンが少なくなってしまう原因は?

宮内
若いうちはみんな、男性ホルモンの値が高い印象があるのですが、若くても男性ホルモンが「多い人」「少ない人」がいるのはなぜなんですか?

岡宮先生
もちろん体質などによって個人差があるものですが、外的な要因もあります。
私の患者さんのなかには、身体が重くて仕事に身が入らないという症状で受診したら、原因が男性ホルモンの急激な低下だったというR25世代もいるのが現状です。

宮内
「加齢」以外の外的要因というと?

岡宮先生
一番は「ストレス」。仕事の心理的負担などによって、男性ホルモンを分泌する力が抑えられてしまうことがあります。
そうすると困ったことに、倦怠感があらわれ、仕事の成果が出なくなってしまうんです。
さらには、成果が出せないことへのストレスで、男性ホルモン値がより低下していく。
おそろしいスパイラルを説明する岡宮先生

宮内
まさに、負の連鎖ですね…

岡宮先生
そう。この連鎖状態を男性ホルモンの“デフレスパイラル”と呼んでいます。通常であれば男性ホルモンは60歳前後から下降するものなんです。
デフレスパイラルを断つためには、原因となってしまうストレスを減らすこと。趣味がある人なら、少し仕事を疎かにしても、趣味に全力になる時間をつくるといいですね。
成果を出すため、男子力を高める効果的な方法は?

宮内
では、「仕事で成果を出すために男子力を上げたい!」という場合に効果的な方法はありますか?

岡宮先生
それは簡単です。恋愛をするか、スポーツをしてください。
これだけで男子力は上がります。

宮内
でも、最近は恋愛にもスポーツにも興味ない男性が増えているような…
そんな人でも大丈夫な方法を知りたいです。

岡宮先生
恋愛に関しては、漫画のキャラクターやアイドル、例えば乃木坂46の“推しメン”を強く想うのでもいいんです。
自分にとって魅力的な対象ができた瞬間に、男性ホルモン値は上昇すると言われているので、その恋愛が現実的かどうかという点は、あまり重要ではありません。

宮内
アイドルでも二次元でもいいんですね!!

岡宮先生
そうです。スポーツを新しくはじめるのもハードルが高いと思う人は、観戦に行くだけでも大丈夫です。
恋愛以外で男子力を上げるのに大切なのは、“達成感”を味わうことですから。

宮内
しつこく聞きますが、仕事でうまくいっていない時にアイドルを観たり、スタジアムに行ったりするのも大変じゃないですか。
ほかにラクな方法ってありますか?

岡宮先生
大丈夫です。誰でもできるカンタンな方法があります。

宮内
おっ!それを待ってました!

岡宮先生
仁王立ちのポーズをしましょう。

宮内
えっ。

岡宮先生
肩を落としてしまうから、気分が下がってしまう。
そうでなくて「やってやったぞ!」という気持ちになれるようなポーズをとるといいんです。

宮内
実際にはなにも達成していなくても、ポーズをとるだけでいいんですか?

岡宮先生
そう。根拠がなくても「うまくいっている」と思い込むことが、男性ホルモン値を高めるコツです。

宮内
落ち込んでる時にうまくいっているなんて、なかなか思えないんですよね…

誰もがそうだと思いますよ。
だからこそ、「うまくいっている」と脳を切り替えるために、まずは何も考えずポーズをとることが大切なんです。

宮内
たとえ心が追いつかなくても、自信があるような姿勢を先にしてしまうことで、脳もポジティブに切り替わると!

そう。考え込むよりまずは行動(ポーズ)することで、気持ちも大きく変わりますよ。

宮内
毎日を楽しく生きるために大切な考え方でもありますね。
参考になるお話をありがとうございました!
おわりに
取材後に先生は、男子力をカンタンに調べる方法として「人差し指より薬指が長い人ほど男子力が高い」という情報も教えてくれた。今確認して、人差し指が長かった人は残念…。
でもそんな人でも、「人目につかない場所でこっそり仁王立ち」を覚えておけば大丈夫。
仕事もプライベートも充実させるため、自分の“達成感ポーズ“をひとつ持っておくのはどうでしょうか?

渋谷区 代官山の内科医院 代官山パークサイドクリニック
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〈取材・文=宮内麻希(@haribo1126)/撮影・編集=葛上洋平(@s1greg0k0t1)〉

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