ビジネスパーソンインタビュー
「仮想通貨の買い方のコツ」も教えてくれた!
経済評論家って、お金はどうしてるの? 上念司に突撃したら自分の人生を激しく後悔した
新R25編集部
R25世代の資産運用や仮想通貨への関心の高まりを受けてスタートした新連載『マネ凸(トツ)』。編集長の渡辺がマネーの賢者の「お金の話」に切り込んでいくインタビュー企画です。
前回は親会社の代表である藤田から(無理やり)マネーの金言を引き出しましたが、第2回はまた違う立場の賢者からお話を聞いてみたいということで、こんな取材テーマを考えてみました。
「いつも経済のことを(エラそうに)語ってる経済評論家って、自分のお金はどうしてるの?」
どうでしょう。言われてみれば気になりません?
ということで、これまで数多くの書籍を出版し、テレビやラジオでも活躍する人気経済評論家の上念司さんにマネ凸してきましたよ!
仮想通貨は“仕上がり”が全資産の0.5%になるように買うべし
【上念司(じょうねん・つかさ)】1969年東京都生まれ。中央大学法学部法律学科卒業後、日本長期信用銀行、臨海セミナーを経て独立。テレビ、ラジオなどに出演する傍ら、金融政策、財政政策、外交防衛政策などのリサーチを行なっている。主な著書に『経済で読み解く織田信長 (KKベストセラーズ)』 『財務省と大新聞が隠す本当は世界一の日本経済(講談社)』『日本は破産しない(宝島社)』などがある。
渡辺
上念さん、以前『The NIGHT(AbemaTV)』に出演した際、ご自身の仮想通貨への投資について話してましたよね?
上念さん
はい。「仮想通貨は全資産の0.5%まで」と言いましたね。
渡辺
0.5%か… 結構低く抑えてるんですね。
上念さん
まだリスクが高いんでね。
ちなみにこれ、「最終的な仕上がりが0.5%」というところがポイントで、たとえば100万円の貯金がある人が、(その0.5%である)5000円分の仮想通貨をいきなりボンと買ったらアウトです。
渡辺
え。最近、編集部の新人がまさにそんな感じで買ってましたが…
上念さん
あー、それはもう終わりですね。センスなし。
そうじゃなくて、“仕上がり”が5000円になるように、たとえば「毎月500円ずつ」みたいな買い方をしないとダメなんです。この場合、10カ月で(資産の0.5%という)ポジションをつくるということになります。
毎日でも毎週でも毎月でもいいので、このように定期的に決まった金額を買いつづける。いわゆる「ドルコスト平均法」ってやつですね。
渡辺
その期間の平均額で買う、というイメージですよね。ドルコスト平均法は何がいいんですか?
上念さん
一発でドカンと買ってしまうと、たまたまそれが安いときだったらいいですけど、もし高いタイミングだったらゲームオーバーじゃないですか。そこから下がったときに大きな含み損が出て、精神衛生上よくない。
ドルコスト平均法だと、価格が下がってるときはむしろ「安く買えている」という感覚になります。ずーっとそのまま底這いしてたら安い値段でどんどん買えて、平均購入単価がどんどん下がっていくわけです。そうすると、そこからちょっと上がるだけで含み益が出るんです。
渡辺
なるほど。たしかにそれなら下がってもあまり動揺しないですね。もちろん上がれば嬉しいですし。
ドルコスト平均法は、“負けにくい投資法”と言えるんでしょうか?
上念さん
長く続ければ続けるほど負けにくいでしょうね。ドルコスト平均法で死ぬまで投資してたら、どこかのタイミングではまず間違いなく勝てますよ。
渡辺
のっけから役立つ話をありがとうございます。
仮想通貨に月3万円を投資。ということは総資産は…!?
渡辺
ちなみに、上念さんは毎月どれくらい(仮想通貨を)買ってるんですか?
上念さん
じつは少し前にぜんぶ売っちゃったんですけど、それまでは毎月3万円ずつ買ってましたね。
渡辺
3万円ですか。あれ? そこから逆算したら上念さんの資産がわかるような…
上念さん
いや、わからないですよ。
毎月3万円買ってるってことは、年間の投資額だと36万円じゃないですか。でも、何年で(総資産の0.5%という)ポジションを構築しようとしているかは言ってませんから。
渡辺
あーそうか。いや、でも諦めずに仮説を立てますよ。
1年でそのポジションつくろうとしていた場合は、36万円が総資産の0.5%になっているわけだから、そこから割りもどすと総資産は7200万円。…え、これでも結構すごい(笑)。
5年なら3億6000万円、10年なら7億2000万円…! 上念さん、資産10億円くらいあるんじゃないですか!?
上念さん
いやいや、そんな持ってないですよ。いくらかは言いませんけど(笑)。
まんざらでもない顔をしている
経営者に「年収いくらですか?」と聞くのはナンセンス
渡辺
じゃあ、年収はどれくらいなんでしょうか?
上念さん
みんなすぐそういうこと聞くんですけど、その質問がナンセンスな理由を説明しますね。
渡辺
え。
上念さん
まず僕、「経済評論家」というのは仮の姿で、本業は実業家なんですよ。
渡辺
そうなんですね。どんな事業をしてるんですか?
上念さん
まず、勝間和代の会社の社長をやってます。主な事業は、日本最大級のオンラインサロン『勝間塾』や有料メルマガの運営ですね。ちなみに、堀江(貴文)さんのサロンは勝間塾を参考にしてつくったんですよ。
あとはほかにもいくつかオンラインサロンのプロデュースをしていたり、英語の学習塾やフィットネスジムのオーナーなんかもやっています。
渡辺
そんなに色々やってるんですか!? ぜんぜん経済評論家じゃない。
上念さん
ちなみに、これらはぜんぶ月謝モデルのビジネスです。
僕は20代で臨海セミナー(学習塾)の最年少取締役になったんですけど、そこで当時の社長の佐藤(勝)さんから月謝ビジネスのノウハウを叩き込まれました。
渡辺
経済評論家というより、月謝ビジネスのプロフェッショナルだ。
上念さん
で、僕の経済評論家としての活動のギャラや印税も自分の会社に入れてるんですが、それはだいだい会社の売上の1〜2割ぐらいです。
渡辺
ほとんどが事業収入なんですね。
上念さん
そして、僕のような創業経営者だと自分の年収を自分で決められるんですよ。
ここでバカな経営者は、すぐに調子に乗って「年収○億」とかにするわけです。年収4000万円を超えると55%(所得税+住民税)っていうアホみたいな税率になるのに。
渡辺
そんなに稼いだことないのでよく知りませんでしたが、給与所得だと(税金で)半分もってかれちゃうのか…
上念さん
しかも、そもそも年収1億円もいらないでしょ? 年収3000万円と年収1億円で生活変わります?
芸能人格付けチェックとか見てたらわかりますけど、3000円と1万円のワインの違いなんてわかんないですよ。
渡辺
たしかにそうかもしれません。
上念さん
そう考えたら、個人の年収はある一定レベルにコントロールして、それ以上は会社大きくしたりステークホルダーを幸せにすることにお金使ったほうがいいじゃないですか。
それで最終的に自分が辞めるときまでに(お金が)残ったら、ご褒美としてそれを退職金でいただくと。退職金のほうが税率低いですからね。
渡辺
なるほど…
上念さん
まっとうな経営者なら、みんなそうやって自分の年収を決めてるはずですよ。
だから、「年収いくらかですか?」とか聞くヤツはその時点でダメですね。
この愚問をなかったことにするか、最後まで悩みました
お金持ちになるための聖書は『金持ち父さん 貧乏父さん』
上念さん
今日は金持ちになる方法を聞きに来たんでしょ?
渡辺
まぁ…そうですね。ちょっと聞こえが悪いですが。
上念さん
それなら、この宗教を信じるといいですよ。
ロバート・キヨサキの『金持ち父さん』シリーズです。
1冊目の『金持ち父さん 貧乏父さん』が旧約聖書で、2冊目の『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』が新約聖書。著者のロバート・キヨサキは預言者と言われています(笑)。
渡辺
全世界でめちゃくちゃ売れた本ですね。
上念さん
その本(2冊目)に書いてあることなんですけど、人間が収入を得るためのモデルは
「E=Employee(従業員)」
「S=Self Employee(自営業者)」
「B=Business Owner(事業家)」
「I=Investor(投資家)」
の4つに分類されるんです。
渡辺
ふむふむ。僕はサラリーマンだから「E=Employee(従業員)」ですね。
上念さん
でね、世の中の経済評論家のビジネスモデルは基本的に「S=Self Employee(自営業者)」じゃないですか。いわゆるタレントモデル。
だからアイツらは、「日本が破産する」とか「ハイパーインフレが起きる」とかいい加減なこと言って、それでみんなが怖がって本を買ってくれたり、自分がテレビに出られればいいわけです。
渡辺
ひどい言い草! …でもそうなんですか?
上念さん
自分で経済予想をしているのに、それに基づいて株すら買ってないヤツらばっかりですよ。為替アナリストとかだって、FXで自分のポジション取ってないでしょ。
そんなの、エロ本読んで想像でなんか言ってるみたいなもんですよ。投資童貞、リスク童貞がエラそうなこと言ってるだけ。
上念さん、エンジンがかかると若干お口が悪うございます
上念さん
「日本が破産する」って言うんだったら、お前全力で円売りしてみろよと。
「ハイパーインフレが起こる」とか言ってるヤツにも、「じゃあ財布の中に入ってるお金は紙くずになるはずなんで、僕がいただきますね」って言ってみたいですね。
渡辺
ちょっと意地悪すぎません?(笑)
上念さん
一方で僕の本業は「B=Business Owner(事業家)」で、マクロ経済の理論から導き出された経済予測に基づいて自分の投資ポジションを決めたり、事業投資をしてますから。
そこがほかの経済評論家とは全然違うところです。
渡辺
タレントモデルに頼っていない経済評論家が一番信頼できる気がしてきました。
キャッシュを生むものが資産。家は資産じゃない
上念さん
僕は臨海セミナーで役員になったときに調子こいて家を買ったんですけど、そのあとすぐにその本(『金持ち父さん 貧乏父さん』)に出会ったんですよ。
そしたらそのなかに「家は資産じゃない」って書いてあって、かなりショックを受けて。
渡辺
資産じゃないというのは、どんな家でも、ですか?
上念さん
はい。マイホームはぜんぶ負債ですよ。
資産か負債かを見分ける方法はカンタンで、「キャッシュを生むものが資産」「キャッシュを食いつぶすものは負債」。
マイホームは維持費、固定資産税、ローンの金利とか、キャッシュ食いまくるじゃないですか。
渡辺
なるほど…
上念さん
だから負債です。貸屋はキャッシュを生むから資産。
日本は人口減少でこれから家も土地も余ってくるので、もう貸屋でキャッシュを生むのも難しいですけど。
家を買うぐらいなら、REIT(リート)を買ったほうがいいと思いますよ。
渡辺
REITですか。
REIT(リート)とは?
REIT(不動産投資信託)とは、複数の投資家から集めた資金でさまざまな不動産を購入し、
そこから発生した賃料収入などを投資家に分配する
金融商品。ひと口数十万円程度から不動産投資が可能。
「REITを買って不動産に投資し、利回り(分配金)を得る」という行為は、「株を買って会社に出資し、配当金を得る」株式投資と同じ構図だと考えればわかりやすい。
上念さん
今REITの利回りが3%くらいなんで、100万円買えば年間3万円のキャッシュを生むわけですからね。
渡辺
たしかに、それなら資産になりますね。
渡辺
あの…ちょっと言い出しづらい流れになってるんですが、じつは僕も今持ち家に住んでまして。
しかもまずマンションを買って失敗して、ローンの残債が残ったまま2軒目を買うという…
上念さん
あー、やっちまいましたね。
今日一番の笑顔
渡辺
やっちまったようです。
上念さん
まだローン残ってるんですよね?
渡辺
ガッチリ残ってます。
上念さん
じゃあ会社で人間関係がおかしくなっても、「まだローンあるしな…」とか思って辞められないでしょ?
渡辺
…かもしれません。
上念さん
それで結果、心を病んじゃったりするんですよ。
あーあ、もうダメですね。アウトーーーッ!!!
今日一番の笑顔(更新)
渡辺
やばい。
上念さん
会社からしたらラッキーですよね。「コイツは家買っちゃったから絶対辞めない」みたいな感じで。
住宅の補助を出してくれる会社とかあるじゃないですか。それもたぶん、ハメようとしてますよ。
渡辺
そうなんですか!? ただただ感謝してたのに!
上念さん
ちなみに、築何年ですか?
渡辺
4年ぐらいですね。
上念さん
じゃあ、売るタイムリミットはあと6年ですね。10年過ぎると家の価値はガクンと下がりますから。
渡辺
やばい。
こちらは渡辺が1件目に購入したマンションの写真。入居前に「クローゼットには布団が収納できる」と聞いていた
日本人はなぜ注文住宅が好き? 根深い「くノ一(くのいち)問題」
上念さん
さらに聞きますけど、今住んでいるのは注文住宅ですか?
渡辺
いや、建売です。注文住宅を買う余裕がなかっただけですが。
上念さん
それならまだマシですね。
コストをかけて凝った間取りにしても、その部分は評価ゼロなんで。できるだけ安く買ったほうがいいです。
渡辺
危なかった…
上念さん
1つだけオススメできる家があるとすれば『casa cube(カーサキューブ)』ですね。
そのなかでも『casita(カシータ)』っていう貸屋用の戸建てだと、なんと1000万円以下ですごいオシャレな2階建てが建ちます。
画像は『casita』公式サイトのスクリーンショット
渡辺
なんて耳寄りな情報。
でも日本人って、盲目的に注文住宅にしたがりますよね?
上念さん
それ、「くノ一(くのいち)問題」って言われてるんですよ。
渡辺
くのいち?
上念さん
日本の住宅ってカスタマイズしすぎて、忍者屋敷みたいになってるじゃないですか。
だいたいそういう家にしたがるのって奥さんですよね。忍びの里の女忍者。つまりくノ一(くのいち)が出てきて、「忍者屋敷を建てろ」っていうわけです。
そうやってやたらカスタマイズして、どんどん資産価値が落ちていく。しかも、ローン払い終わるころには築30年みたいな古家ですよ。もう資産価値はほとんどゼロです。
渡辺
「土地が残る」という考え方もあると思いますが、それはどうなんでしょう?
上念さん
さっきも言いましたけど、日本はこれから人口が減っていくわけですから。地価が上がり続けることは確実ですか? 微妙ですよね。
しかも土地を持ってたとしても、活用してなければ眠ってるだけじゃないですか。お金を生んでないですよね。
その土地を買った分のお金をさっき言ったREITとかに投資してたら、毎年3%ずつ分配金をもらえてるわけですよ。それをまた再投資して複利で3%ずつ増やしていけば、24年で資産倍増です。
複利の効果とは?
REITの投資元本が100万円で利回りが3%だとすると、1年後に資産は100万円×1.03=103万円となる。さらに1年後には
この103万円に対して3%の金利が適応される
。
これを繰り返していくと、
24年後に資産は200万円を超える
。この複利効果は、時間の経過とともに大きくなる。
※ただし、この資産はこの期間にREIT自体の価格と利回りが変わらない場合の想定
渡辺
なんと。その考え方をもっと早く知っておけば…
上念さん
僕も20代のときに5200万円で買った家はカスタマイズしまくったんですよ。
結局3年半で売ったんですけど、その時点でもう1000万円以上も価値が下がってました。
渡辺
たった3年半で…
上念さん
めちゃくちゃ後悔しましたけど、それからはずっと賃貸に住んで、ロバート・キヨサキの教えを厳格に守ってます。
資産を買うこと以上に、負債を買わないことが大事ですかね。
上念司の資産運用法は「とにかく3分割」
渡辺
気を取り直しまして… 上念さんの資産運用法をもうちょっとくわしく知りたいです。
上念さん
僕はとにかく3分割にしてリスク分散してますね。事業投資と、株などの金融商品への投資、あとはいつでも引き出せる普通預金や現金。
じゃあその真ん中の金融商品への投資の内訳がどうなってるかというと、それも3分割なんですよ。株、外貨、不動産(REIT)みたいな。さらに株も日本株とアメリカ株と…みたいに分散させてます。とにかく3分割しまくってますね。
このポートフォリオでそれぞれの金融商品を毎月ちょっとずつ買って、ドルコスト平均法でポジションをつくっていくわけです。
渡辺
ちなみに、株は何を買ってるんですか?
上念さん
個別銘柄は基本的に買いません。インサイダー取引してる人たちにはどうやったって負けるんで。
最大でも50万円までしか買わないというルールにしてます。
渡辺
じゃあ、ほとんどインデックスファンドですか?
上念さん
はい、ぜんぶインデックスですね。
インデックス投資とは?
インデックス投資とは、日経平均株価やTOPIX、ダウ平均株価のような
株価指標(=インデックス)と同じ資産の値動きを目指す投資手法
のこと。
たとえば、日経平均株価と連動したインデックスファンドは、日経平均株価を構成する225銘柄のほぼすべてをその構成比率と同じ比率で保有することで、同指標との連動を図っている。
よって、日経平均連動型のインデックスファンドを買うということは、
実質
その225銘柄に分散投資している
ということになり、
理論上は日経平均株価がA%上昇(下降)したら自分の資産も同じくA%上昇(下降)する
。
渡辺
資産のポートフォリオはどういうタイミングで見直すんでしょうか?
上念さん
さっき言ったじゃないですか。僕は経済学の知見に基づいて未来予測をしてますから、その未来が今のシナリオから変わったときに見直します。
だから、特例としてアベノミクスのときだけは全力で日本株を買いましたね。僕はああいう政策をやったら絶対(株価)上がるって言ってましたから。
おかげさまですごい儲かりました(笑)。
完全に儲かった顔をしている。経済評論家ってズルい
上念さん
ただ、そのときでも一気に買わずに、衆議院が解散したタイミングから1カ月かけて毎週(株を)買っていったんです。
渡辺
そんなアツいタイミングでもドルコスト平均法。徹底してますね。
ちなみに、最近の運用成績とかも聞いていいですか?
上念さん
リーマンショックのときはボロボロでしたけど、アベノミクスのときは年次30%くらいで、直近は10%くらいですかね。
今だったらこれくらいで十分です。
渡辺
…上念さんがどんな経済予想をしてるのか知りたくなってきました。
上念さん
『八重洲・イブニング・ラボ(上念さん自身のサロン)』のプレミアム会員になってくれたら教えますよ。
ただし、僕の言うことを信じて大損しても何の責任も取りませんけど(笑)。
R25世代にオススメなのは「インデックス投資×3分割×ドルコスト平均法」
渡辺
最近は資産運用に関心をもっている若者が増えてるみたいですけど、そういう人たちにはどんな投資や金融商品をオススメしますか?
上念さん
やっぱりノーロード(購入手数料がタダ)のインデックスファンドですかね。
長期的に見て、インデックスに勝てるアクティブファンドなんてほとんどないですから。
アクティブファンドとは?
アクティブファンドとは、
ベンチマークした株価指数以上の運用成績を目指すファンド
のこと。インデックスファンドよりも高い利回りが得られる可能性がある一方、リスクも高い。
上念さん
ドルコスト平均法でインデックスを毎月買って、その中身を株、REIT、債権みたいにバラけさせる。それぞれ1万円ずつ、合計3万円を毎月買いつづけたらなかなかいいと思いますよ。
面白くもなんともないですけど。
渡辺
ひたすら毎月、定額分買うだけですもんね。
上念さん
でも、儲かる投資って面白くないんですよ。
仮想通貨とか、値動きが激しいギャンブル的なものを投資に求めたら失敗しますから。
渡辺
藤田(晋)も同じようなことを言ってました。
渡辺
ちなみに、上念さんは若いころから資産運用してたんですか?
上念さん
いや、全然ですよ。株をはじめて買ったのは臨海セミナーで役員になってからですね。
もうちょっと経済のことを知らなきゃいけないと思って。はじめは大損しましたけど。
渡辺
そのときはどうやってお金の勉強をしたんでしょうか?
オススメの本などがあれば教えてほしいです。
上念さん
本なら、さっき言ったロバート・キヨサキの『金持ち父さん 貧乏父さん』と『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』、そして勝間和代の『お金は銀行に預けるな』。この3冊しかないでしょうね。
あとは僕が書いた『家なんて200%買ってはいけない!』。これは悪魔の誘惑を断つためにはオススメです(笑)。
渡辺
4冊ぜんぶ買います。
家はもう手遅れかもしれませんが…
上念さん
でもやっぱりね、資産運用でお金を増やそうとするより、仕事頑張ったほうが早いですよ。
渡辺
と、言いますと?
上念さん
たとえば、給料が月1〜2万円増えたとするじゃないですか。年収でいうと20万円アップぐらい。じゃあそのときの元本を考えてみなよと。
今、金融商品だったら利回りが1%超えればいいほうですけど、仮に1%(の利回り)だとしたら、それはあなた自身の存在が2000万円の元本だってことですよ。
渡辺
なるほど。
上念さん
だから資産運用は「Buy&Foget(買って忘れる)」で、お金が減らない程度にやっておけばいいんです。
そこに一生懸命時間使うよりは、仕事を頑張って稼ぎましょう!
渡辺
胸に刻みます。
最後に一筆、読者への金言をお願いできないでしょうか?
上念さん
わかりました。やっぱりこれですね。
「負債を買うな 資産を買え!!」
渡辺
くっそーー!!!
おわりに
今回は実践的なノウハウをたくさん聞くことができ、とにかく勉強になったインタビューでした。ちょっと前に仮想通貨をテキトーに買ってガッツリ損した新人編集者の福田くんも、帰り道で「僕、インデックス投資はじめます」と宣言し、すっかり感化されたもよう。
ただし、上念さんの話には決定的に間違っていることがあります。
なぜなら、もし僕が家を買っていなかったら、今回だってこんなに楽しくて学びのある記事にならなかったかもしれないじゃないですか。自分がこうやって恥を晒すことでメディアが成長すれば、結果的に僕自身の収入も上がるはずです。
だから僕にとっての家は、立派な資産と言えるんですよ! 上念さん!
あーはっはっはっはっ!
あーはっはっはっはっ!
あーはっはっはっはっ!
…はぁ。
上念さん直筆の「マネーの金言」をプレゼント!
上念さんのサイン入り金言色紙は、読者の皆さまにプレゼントいたします。欲しい方は、新R25のTwitterアカウントをフォローのうえ、こちらの投稿をリツイートして応募してください!
これを手元においておけば、お金が増えるかも!?
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