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「AI時代に最も価値が高まる職種は、研究者ではない」

「AI時代に最も価値が高まる職種は、研究者ではない」

世界が奪い合う"FDE"とは何か

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いま、海外のテック業界で、ある職種の報酬が爆発的に上がっています。その名も「Forward Deployed Engineer(フォワード・デプロイド・エンジニア/FDE)」。

聞き慣れない名前かもしれません。しかし、Palantirが生み出し、いまやOpenAIやAnthropic、Salesforceまでが奪い合うこの職種は、「2026年、最もホットなAIの仕事」とまで呼ばれています。

なぜ、AIの花形だったはずの研究者やエンジニアではなく、この"FDE"なのか。そしてそれは、日本で働く私たちに何を意味するのか。製造業のAI実装に特化し、自社で「Deployment Strategist」という職種を掲げるKiei代表・佐久間耀大さんに聞きました。

──そもそも、FDEってどんな仕事なんですか?

「ひとことで言うと、『顧客の現場に入り込んで、AIを"本番で動く"状態まで持っていくエンジニア』です」

もともとは、Palantirという米国の企業が2010年代の初めに生み出した役割だと佐久間さんは説明します。

「Palantirでは、彼らを『Delta(デルタ)』と呼んでいました。研究室で完璧なモデルをつくる人ではなく、顧客の泥臭い現場に乗り込んで、実際に使える形まで仕上げる人。一時期のPalantirには、ふつうのソフトウェアエンジニアよりも、このDeltaのほうが多かったほどです」

──なぜ今になって、その職種が世界中で人気なんでしょう?

「AIの"勝負どころ"が、モデルから実装へ移ったからです」

佐久間さんは、ここ1〜2年で潮目が完全に変わったと言います。

「少し前まで、優秀なエンジニアはみんな『モデルやAIシステムそのもの』をつくりたがった。フロンティアは技術にあって、報酬も地位もそこに集まっていた。でも、いまや高性能なモデルやAIシステムは比較的誰でも作れるようになりました。差がつくのは、それを顧客の現場で"本当に成果が出る形"にできるかどうか。そこが、圧倒的に足りていないんです」

それを象徴するデータがあります。2025年末にMITが公開した調査では、企業のAIプロジェクト300件のうち、実に95%が利益にほとんど影響を与えていませんでした。

「モデルは動き、それっぽいAIシステムは容易に作れる。けど、現場が使っていなかったり、ビジネス的な成果に繋がっていなかったりします。これが、いまの世界の現実です。だから、その『最後の一マイル』を埋められるFDEに、数千万円の報酬がつく。OpenAIにいたっては、企業にFDEを送り込むための専門会社まで立ち上げたほどです」

──「モデルではなく成果が勝負」。それ、Kieiがずっと言ってきたことですよね。

「そうなんです。だから僕は、このFDEブームを見たとき、『ようやく世界が追いついてきた』と思いました(笑)」

Kieiが創業以来、一貫して掲げてきたのが「なぜAIはPoC(試験導入)で止まるのか」という問い。その答えは「現場理解とAIの分断」にある、というのが同社の主張です。

「きれいなデモやPoCはできる。でも、現場のシステムや業務、規制と噛み合わないから、本番では動かない。これは、海外のFDEが直面している『統合の壁』と、まったく同じ構造なんです。僕らは最初から、そこを埋めるためだけに会社をつくってきました」

──KieiのDeployment Strategistは、FDEと同じものと考えていいですか?

「ええ。あえて言うなら、"日本の製造業版のFDE"です」

「海外のFDEが、ソフトウェア企業の顧客に乗り込むエンジニアだとすれば、僕らのDeployment Strategistは、製造業や製薬の現場に入り込んでAIを動かす人。求められる力も同じです。技術を理解する力、人と向き合う力、そして物事を構想する力。この3つを併せ持って、現場でAIを"動くもの"に変えていきます」

──日本で、この仕事ができる場所は、まだ少ないんでしょうか?

「正直、ほとんどないと思います」

海外ではPalantirやOpenAIがFDEの巨大な部門を持ち、コンサル大手までが追随を始めている。一方、日本でこの役割を正面から掲げる企業は、まだ数えるほどだといいます。

「特に"製造業をはじめとする基幹産業の現場でFDEやDSのような一気通貫的な役割を担う"となると、かなり限られると思います。今後のAX市場はラストワンマイル部分が相対的に付加価値が高くなり続けます。ソフトウェアは無限に生成できるようになりましたが、人は有限だからです」

──最後に。AI時代に、本当に強い人材とは、どんな人だと思いますか?

「『AIを動かせる人』です」

佐久間さんは、迷いなく言い切ります。

「AIを"つくれる人"や"知っている人"は、これからどんどん増えます。でも、それを現場で成果に変えられる人は、まだ圧倒的に少ない。必ずそこの価値は相対的にぶち上がっていくので、いちばん面白いその仕事を、世界に先駆けて日本の基幹産業の現場でやろう。そう思える人と、一緒に働きたいですね」

AI時代の主役は、モデルをつくる人から、モデルを動かす人へ。その大きな潮流の最前線に、Kieiは静かに立っています。

株式会社Kieiについて

「日本を、気鋭の国に。」をミッションに、2023年に創業。製造業を中心とする基幹産業に対し、AI変革を戦略から実装まで一気通貫で推進するスタートアップです。これまで100社を超える支援実績を持ち、特に各社の競争優位性に直結するAI変革を主導しています。現場に飛び込み、AIを"ビジネス成果"に変換する「Deployment Strategist」を募集中です。Kieiの取り組みに興味を持った方は、HPから最新情報をご覧ください。

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