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「やりたい」と言うのに、誰も実行に移さないのはなぜ? コーチングとの出会いで“鎧”を脱いだ女性の話

「やりたい」と言うのに、誰も実行に移さないのはなぜ? コーチングとの出会いで“鎧”を脱いだ女性の話

「足もみ」と「コーチング」の意外な共通点とは…?

新R25編集部

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SNSなどを通じて誰でも自分のことを発信できる時代。

SNSを通じてファンをつくり、さらにオンラインサロンやECショップの開設など、自分の好きなことや得意なことをお金に変えるハードルが下がりつつあります。

そんな個人の“マネタイズ”や“ファンづくり”をサポートする「MOSH」と新R25のコラボでお届けしている「The Next Creators」。

ビジネスパーソンにおすすめしたいMOSHを活用している次の時代を創る注目クリエイターたちを紹介していく本連載。

今回は、ビジネスプロデューサーとして活躍する松浦日土美さんが登場。

現在は、足もみのスクール事業に励む傍ら、コーチングのスクールも主催しているという松浦さん。

「足もみ」と「コーチング」って関係あるの?と思いきや…お話を伺ってみると、両者の意外な共通点と、松浦さんの一貫した“信念”が見えてきました。

2003年、株式会社リクルートに入社。美容チームリーダーとして約100店舗近くのサロンコンサルを行う。2006年、株式会社マイナビへ転職。キャリアコンサルタントとして活動。約5,000人の面談を経験。2012年、結婚を機に退職。2014年、長男を出産。2015年、息子が10カ月になったタイミングで個人ビジネスをスタート。自宅での足もみサロンは、半年後には新規のご予約が受けられないほどの人気サロンに。2017年、あしもみんちゅ養成講座開講。6年間で8期開催。延べ93人のクライアントをサポート。2018年、多嚢胞性卵巣症候群となりながら次男を妊娠・出産。2018年、一般社団法人SUNNY LIFE・笑けるほど痛い足もみ協会を設立。2020年、脳科学コーチングを取り入れたビジネスサポートを本格的にスタート。2021年、スムースシフトビジネスアカデミーをスタート(現3期まで開講・66名)。2021年、年商3000万達成。2022年、年商5000万達成。2023年、株式会社ソラフィニティを設立

可能性を信じれば、いくらでも稼げるのが自営業の魅力

――(編集部)松浦さんの現在の活動について教えてください!

松浦さん

一般社団法人SUNNY LIFEの代表をしております。

おもに2つの事業をしていまして、「笑けるほど痛い足もみ」というすごく痛い足もみのスクール事業と、「スムースシフト・ビジネスアカデミー(SSBアカデミー)」というコーチングのスクールを主催しています。

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――(編集部)現在のような活動を始められるのに、何かきっかけはあったんですか?

松浦さん

これまでの経歴をお話しすると…大学卒業後に、株式会社リクルートに契約社員として入社しました。

私、就活に失敗して、大学の卒業式の日に就職先が決まっていない状態だったんです。

転職情報誌を買って片っ端から応募して、拾ってもらえたのがリクルートでした。

『ホットペッパー』の編集部で営業や編集のような仕事を経験させてもらいましたが、営業が本当に苦手で。体調を壊すほど苦労しましたね。

そんななかで、美容チームのリーダーに抜擢されまして。100店舗近いサロンのコンサルティングをさせてもらう中で、「ヒアリングに徹すること」の大切さに気がつきました。

それまでの私は結果を求めるあまり、「売らなくては」「買ってもらわなくては」という気持ちが先に立っていたんですが…

クライアントの課題をとことん聞くなかで、悩みに共感し、喜ばれるような提案ができるようになったんです。結果として、全国1位の営業成績をおさめることもできました。

その後株式会社マイナビに転職して、人材コーディネーターとして6年半働きましたが、会社員として働いているなかで「やっぱり起業したいな」と思うようになりまして。

――(編集部)起業への関心は、もともとお持ちだったんですか?

松浦さん

実家が自営業なので、「自分で自分の休みを決められる」というか…自分の時間は自由に使えるのが当たり前、という感覚がありました。

それと、自営業は不安定ではあるけど、自分の可能性を信じればいくらでも稼げるようになるのが魅力だとも思っていて。

私にはどうも、同じ時間に同じように働く会社員の形態が合わなかったんですよね。

ですから、コレをやるために起業したい!と始めたわけではなくて、「私が起業するなら何が一番成功しやすいかな?」ということを考えて、今に至っています。

多くの人が「やりたい」のに起業しないのはなぜ?

――(編集部)最初に始められたのが、足もみの事業ですか?

松浦さん

はい。私、マッサージが大好きで、会社員のころから自分で足もみをするようになっていたんです。

これをビジネスにできないかな、他のマッサージとは違う何かを売りにできないかな、と考えるようになって。

31歳で結婚し、会社を退職。子育てをしながら、2016年、34歳のときに自宅サロンをオープンしました。

さらに、2017年には足もみの養成講座をスタートしました。

――(編集部)自分のサロンを経営するだけにとどまらなかったんですね。

松浦さん

サロンを始めてまもなく、予約がリピーターさんで埋まってしまって、新規の方をお断りしたんですが…どうしても施術を受けたいという方が来られるんですよ。

ただ、休みなく自分が働いてまでやるのは何か違うな、起業した意味がなくなってしまうな、と思って。

それに、私以外の人が全国各地で施術できるようになれば、健康で幸せな人がもっと増えると思って、2017年に足もみの養成講座をスタートさせたんです。

――(編集部)思いつきから実行までが早いですね!

松浦さん

そうですね。何事も感覚的にやってしまうところがあるみたいです。

私が足もみの資格を取ったとき、同期が80人くらいいたんですけど、誰も起業しませんでした

私がサロンを始めて「月30万円稼いでる」って言ったら、みんな「どうやってやるの?」って聞いてくる。でも、誰も起業しないんです。

世の中の資格って、ほとんどそうなんですよね。せっかくの資格を活かしていない人が多い。

実は私も、会社員時代に産業カウンセラーの資格を取ったんですけど、結局何も使うことなく終わってました(笑)。

でも、私の生徒さんにはせっかく手にした技術を無駄にしてほしくないと思って。

技術だけでなく、自宅サロンをオープンできるところまでサポートする講座を始めたんですが…やっぱり、みんなやらないんですよ

――(編集部)そうなんですか…?

松浦さん

開業や集客のための無料相談会をやったりもしたんですけど、みなさん技術の習得で終わってしまって、ビジネスにしないんです。

でもね、「やりたくないの?」って聞くと、みなさん「やりたいです。お客さんが欲しいです」って言うんです。

「なんでやらないんだろう?」って、本当に思いましたね。理由がわからなくてボロボロ泣いたこともあるぐらい。3、4年かなぁ…すごく悩みました。

――(編集部)せっかく技術や資格を身につけたのに、ビジネスとして一歩踏み出さないのはなぜなんでしょうか?

松浦さん

心の中にブロックがあるんです。「稼いだらいけないんじゃないか」とか、「私なんかが」みたいな。

当時の私は、先に進めない人の気持ちがわかりませんでした。自分は感覚的にやれてしまったので、他の人が何に困っているのか、わからなかったんです。

わからないと悩んでいるうちに、今度は「どんなことを伝えたら人は動くんだろう?」と考えるようになりましたね。

そんなときに、信頼するコンサルの方に、あるコーチングの養成講座をすすめられました。

――(編集部)もうひとつの事業につながる、コーチングに出逢われたんですね。

松浦さん

講師の方のYouTubeを見たらビビビ!っときて、即受講しました。

私が感覚でやってきたことを、全部体系立てて教えてくれる講座だったんです

人間の行動のメカニズムや脳の働きといった裏付けもちゃんとあって。とにかく、めちゃくちゃ感動しました。

そして、学んだことを自分の講座に取り入れたら、売り上げも上がったんです。

そこからはもう、「私もコーチングの技術を使って、みんなを幸せにしたい!」と思うようになりまして。

講座で学んだことを自分なりにアレンジして、2020年に「SSBアカデミー」を開講しました。

コーチングと足もみの、意外な共通点

――(編集部)松浦さんの「SSBアカデミー」では、どんなことを学べるんですか?

松浦さん

脳科学を取り入れたコーチングを体系立てて学んでいただき、堂々と稼ぐためのマインドづくりから、自分に合った高価値の商品づくり、売り込まずにさらりとセールスする方法を身につけていただきます。

ビジネス系の講座って、ギラギラしたイメージを持たれるかもしれませんが、そういう感じはないんですよね。

穏やかな気持ちで軽やかに売り上げを上げていくことをコンセプトにしています。

――(編集部)受講生には、どんな方がいらっしゃいますか?

松浦さん

起業経験のない方が多いですね。あとは、他の起業塾で学んで挫折して疲れてしまった方。

一般的な起業塾では、何を売りたいのか、ニーズがあるのか、ターゲットはどこか、といった点を掘り起こしてひとつずつ固めていくんですけど…私が思うに、それをやるとだいたいコケてしまいます。

それと、だいたいどこでも「とにかく発信」って言われますが、みんなそこで挫折してしまう

そういう方たちが「SSBアカデミー」を受講して、成果を出しています。

――(編集部)マーケティングもしない、発信もしない…となると、何をやるんでしょうか?

松浦さん

私は、「やりたくないことはやらなくていい」と言ってます。

例えば「SNSを毎日投稿しなきゃ」とか、「プロフィールをちゃんと考えなきゃ」とか、「商品を作らなきゃ」とか言ってるだけで、やらないし、やれない。

「役に立つ素晴らしいことを発信しなきゃ」「書かなきゃ…でも嫌だな…」って思いながら書かれたものって、エネルギーが低いというか、薄っぺらさが伝わりますよね。

みんな、たくさん鎧を着ているんです。いろんな資格を持って、ノウハウを持って、いろんな武装をしすぎて押しつぶされている状態なので、それをまず脱がせるところから始めます。

荷物を下ろして軽くなった状態で、「じゃあ、いま本当にやりたいことは何?」って、問いかけていくんです。

たとえば受講生さんが「いつか見ようと思っている映画のDVDがあるけど今はそれどころじゃない」と言ったら、「よし。いま全部見よう!」みたいに。

「映画を見終える前にSNS発信したら、怒るかもね」って言ったり(笑)。

――(編集部)それはまさに「コーチ」ですね!

松浦さん

そうですね。こんなふうに私が引っ張っていくこともありますが、受講生さん同士で解決してもらうこともあります。

「やりたいけどできない」という心のブレーキを外すセッションには、受講生さん同士で取り組んでもらっています。

思うに、セラピストのような心や体を大切にしている優しい方ほど、「稼ぐ」ことに対するブロックが大きいんですよ。

誰かのために役に立ちたい気持ちがあるのに、優しすぎてセールスができないんです。

優しい方ほど、仲間同士で助け合うほうがうまくいきます。人のためになることが喜びにつながって、お互いに高めあうことができるんです。

――(編集部)気持ちを楽にして仲間同士で取り組めるような講座なんですね。「スムースシフト」という講座名からも、そんな雰囲気が伝わってきます。

松浦さん

軽やかでいてほしいんですよね。無理な力が入っていると、いいエネルギーは出てこないと思っているので。

もっと自分らしく、自然に戻って、っていうのも、コンセプトのひとつですね。

実は「足もみ」って、自分のありのままに戻すためのものなんですよ。

体調不良や病気は、老廃物が滞って排出できないから症状として出てくるわけで。

老廃物を出して体内の循環をスムーズにして、自分本来のいい状態に戻すために、足もみをするんです。

――(編集部)足もみと松浦さんのコーチングには、共通点があったんですね!

松浦さん

そうですね。「SSBアカデミー」では、「本当のあなたってどんな人?」「本当のあなたって何がしたいの?」ということを問いかけていきます。

まわりの価値観じゃなくて、自分自身がどうしたいかが大事です。

本来の自然な自分に戻っていかない限りは、いいエネルギーが生まれません。結果、いい商品も生まれないんです。

生きてきた年月って、人それぞれ違うじゃないですか。たとえば同じ商品があったとして、伝える人が違うと伝わる魅力も違ってくる。伝える人に合ったファンがついてくるんです。

だから、「私には今まで生きてきたこの人生がある」「私だから伝えられる」っていうことを、どれだけ言語化できるかがカギだと思うんですよね。

――(編集部)あくまでもオリジナルを貫け、ということですね。

松浦さん

たとえばコーチングのセッションを作るとして、あの人はキャリアが何年あっていくらの講座だから、私はそれより安い価格設定にしよう…みたいに、比較してしまったらダメなんです。

みんな自信がないから、比較対象に基準を合わせて、あれもこれも付け足してしまうんですけどね。

笑けるほど痛い足もみ協会の方では、「施術料金を1万円は切らないようにしようね」って伝えています。

1万円を稼ぐのに必要な時間が、5時間であろうが30分であろうが、かまいません。「1万円をもらえる自分になろうね」と伝えています。

逆に言えば、そのルールしか作っていないです。

互いの存在価値を確認し、高め合える場を創造したい

――(編集部)受講生さんからの反響はいかがですか?

松浦さん

四柱推命の鑑定をお仕事にされている方のケースをご紹介すると…

いろいろな起業塾で学んで1,000万円以上も自己投資したけど、セールスができず、借金も抱えていらしたんですよ。

講座の中で、「価値観のワーク」というのがあって、「ビジネスにおいて何を大切にするか?」を付箋に書いて並べていくんですけど、そのとき彼女は、「時間」「自由」を上位にしていました。

ワークをやったあと、もう一度大切なものを書き出してみたら、最初は下位にあった「愛」「仲間」が上位にきて、「お金」が最下位になったんです。

本当に大切にしているものが分かって、「お金」はそれほどでもないと気がついたら、逆にお金を受け取ることへの抵抗感がなくなったようでした。

そこからサービスが売れ始めて、講座受講中に1,300万円の売り上げを達成されました

ご本人には、「本当に“相手のために”と思えたからこそ、出せた結果」と言っていただきましたね。

――(編集部)「SSBアカデミー」の卒業式の動画を見せていただいたんですが、みなさん自分の人生が変わったとおっしゃっていますね。スクールを運営するなかで、松浦さんが心がけていることはありますか?

松浦さん

仲間との出会いを大切にしています

それこそ、さっきお話しした「価値観のワーク」を私自身がやったとき、最初は「お金」「時間」「自由」の順に並べてたんです。

でもワークのあとには、「仲間」が一番上で「お金」が一番最後になっていて、自分でもびっくりしました

私はどちらかというと、一人でフラフラしているところがあって、女性のグループとか苦手な感じだったんですけど(笑)。

「仲間」を意識して、足もみの養成講座やコーチングのカリキュラムを作ったら、とても上手くいったんです。

――(編集部)なるほど。自分の大切なものを把握して大事にすることで、あらゆることがうまく循環しだすんですね。

松浦さん

そうなんですよね。自分を尊重して自分らしくあることって、本当に大切なんですよ。

私、自分の講座を通じて、自分らしく生きる人が増えたらいいなと思うんです。

仲間と伴走しながら、「あなたがいてくれてよかった」「私はここにいていいんだ」と互いの存在価値を確認し、高め合える場を創造していきたいんです。

そのためにも、生み出す商品が社会貢献につながるよう、受講生の方には結果へのこだわりを持っていただきます。

「結果にこだわる」というのは、最終的には「自分の人生を幸せにする」という結果への、覚悟を持つことです。

――(編集部)最後に、松浦さんの今後の展望や目標について教えてください。

松浦さん

他の起業塾を受けて挫折してしまった人、ズタボロになってしまった人をもう見たくないんですよね。

「やらねばならないこと」に押しつぶされ、コンサルの人に怒られ、同期には差をつけられ…「私はなんて出来損ないなんだ」とやればやるほど自己肯定感が下がってしまっている人って本当に多いんです。

でもそれは「自分に合ったビジネススタイル」に出会っていないだけ。そういう方たちが「SSBアカデミー」ではどんどん成果を出されていますので、今後開講する第4期でもそういった方々に入っていただき、一緒にがんばっていけると良いなと感じています。

それと、大きな目標としては、年商1億を超えたいです

実は、自分の売り上げに対してはあまり興味がないんですよ。贅沢したいとか、そんなのがないんです。

会社員時代に感じたことなんですが、自分のクライアントさんの成果が出るのが本当に楽しみだったんですよね。

今は、受講生さんが講座を通じて、心も身体も健やかに軽やかになる様子を見させてもらうのが本当にうれしいんです。

あの人も、この人も、もっと幸せになったらいいなって思うんですよね。

ただ、人は大きな肩書きや結果を出している人に吸い寄せられていくという現実も知っていますから。

だったら、選ばれる人になるために「年商1億円」のタイトルを手にしてみよう!という感じですね。

あとは将来的に、思春期の子どもたちをコーチングでサポートする活動をしていきたいです。

いろんな事情で家や学校にいられない、居場所のない子どもたちが増えていますよね。ただ、生まれや環境に原因を求めて責めたところで、現状はなかなか変わりません。

私がコーチングで学んだことなんですが、実は目の前の現実というのは、全部自分自身で作り出したものなんですよ。

自分自身が現実をどう捉えるかで、見える世界が変わってくるんです。

サポートが必要な10代の子どもたちを支援しつつ、コーチングを学んでもらえるような機会を無償で提供したいですね。

多感な子どもたちが、自分を信じて前に進むためのきっかけづくりに携わりたい。

ちょっと先になるかもしれませんが、これが一番の大きな展望ですね。

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