企業インタビュー
累計48万部「神〇〇シリーズ」のビジネス書作家が、“人を変えること”に目覚めた一冊
「教育業界に新しい風を吹かせましょうよ」
新R25編集部
SNSなどを通じて誰でも自分のことを発信できる時代。
SNSを通じてファンをつくり、さらにオンラインサロンやECショップの開設など、自分の好きなことや得意なことをお金に変えるハードルが下がりつつあります。
そんな個人の“マネタイズ”や“ファンづくり”をサポートする「MOSH」と新R25のコラボでお届けしている「The Next Creators」。
ビジネスパーソンにおすすめしたいMOSHを活用している次の時代を創る注目クリエイターたちを紹介していく本連載。
今回登場するのは、教授・シニアアドバイザー・講演家・作家など多岐にわたって活躍する、“今もっともビジネス書が売れる作家”のひとり、星渉さんです。
「心を科学的に鍛える」ことを中心に置いた起業家育成理論により、0の状態から起業する経営者を、6カ月以内に目標到達させる成功確率は脅威の91.3%で日本No.1。『心が強い人の人生は思い通り「神メンタル」』(KADOKAWA)15万部、『伝え方しだいで人生は思いどおり「神トーーク」』(KADOKAWA)が10万部など、2作連続10万部を突破。『神モチベーション「やる気しだいで人生は思い通り」』は、2022年ビジネス書ベストランキングでトップ10に選ばれる
言動・行動・文章で“人が変わるきっかけ”を与えてきた星さんが、プロダクトで大事にしているのは「人を変化させる」こと。
その考え方に行き着いたのは、どうやら大学生活の4年間と、“ある一冊の本”がキッカケのようで…
「新しい風を吹かせたい」星さんが教育の現場に関わる理由
――(編集部)星さんのご活動全般について教えてください。
星さん
作家としておもにビジネス書を書いていて、それに伴い、全国で講演会を実施しています。
これまでに8冊の新著を出しては全国を渡りあるき、累計48万部を突破しました。
書籍『神モチベーション』を出したときは、全国26箇所で講演会をおこない、今回の最新刊『神時間力』では、東京国際フォーラムで1200人の単独講演会をおこないます。
星さん
それにプラスして現在、千葉県・柏市にある麗澤(れいたく)大学の客員教授にも就任しています。
2024年に経営学部を新設されるというお話があり、そのアドバイザーとしてご縁をいただきました。
そこで「どうせなら、アドバイザーだけでなく教授として授業もやりましょう!」というお話をいただき、客員教授として入っております。
――(編集部)星さんの肩書きのなかに、「田中学園立命館慶祥小学校シニアアドバイザー」というものがありますが、こちらは一体…?
星さん
「田中学園立命館慶祥小学校」は北海道・札幌市にあるんですが、理事長が元メジャーリーガーの田中賢介さんなんです。
田中さんがメジャーに行かれた際に、「日本と外国の教育の違いを痛感した」というお話が非常に印象的でして。
たとえば日本ですと、スポーツで失敗したとき「Don't mind」と言ったりするじゃないですか。「ドンマイ!気にせずいこう!」のように。しかし、アメリカのメジャーではDon't mindではなく、「Nice try」と言うそうです。
日本では「よくないことをした」というイメージがありますが、向こうでは「いいね!ナイストライ!」という空気感があり、失敗することは怖いことではない雰囲気なので、みんな大いにチャレンジできます。
この大きな違いを感じた田中さんが、現役引退後に“世界で通用する子どもたちを育てたい”という想いで建てられたのが、この「田中学園立命館慶祥小学校」なのです。
――(編集部)なるほど。「世界で通用する子どもを育てたい」ということは、教育方法がグローバルなんでしょうか?
星さん
そうですね。
外国視点を持ったビジョンでスタートしていることもあって、やはり教育プログラムもかなり変わってます。
「世界に挑戦する13歳を育てる」であったり、「学ぶことを幸せにする」といういわゆるWell-beingに近い考え方だったり…
私自身も心理学にかかわってきたこともあって、この考え方にふれることが多いので、シニアアドバイザーとして参画しています。
――(編集部)シニアアドバイザーとは、どのようなことをされているんでしょうか?
星さん
学園の保護者の方に対する教育プログラムも作りますし、マーケティングビジネスが得意でもあるので、学園の経営戦略まわりもしています。
ほかの大学機関や小学校ではやっていないようなマーケティング手法にも挑戦していて…たとえば、オンラインアーカイブ配信なしで、リアルの講演会に1000人集めた事例もあります。
学校や行政などの教育機関からすると、このようなマーケティング手法を取り入れるのは非常に目新しいことなので、「教育業界に新しい風を吹かせましょうよ」という気持ちで携わっています。
あえて選んだ、「作家」という肩書き
――(編集部)では、星さんが一番得意とする領域はマーケティングビジネスになるのでしょうか?
星さん
私の一番得意な分野は、本当はビジネスコンサルなんです。
しかし個人の起業コンサルティングなどについては、今はほとんどお受けしていません。
麗澤大学や田中学園立命館慶祥小学校の取り組みは社会的インパクトが大きく、世の中の多くの人たちの力になるので、特別にお受けさせていただいています。
一般的な私に対するイメージを、ビジネスコンサルではなく「作家」として認識していただけるように活動しています。
――(編集部)なぜ「作家」のイメージで統一させたいのでしょうか?
星さん
ビジネスコンサルや起業コンサルというものは、ビジネスに興味がある人、起業に興味がある人にしか力になれないという前提があるからです。
「僕、ビジネスコンサルなんです」とお伝えしても、「ビジネスコンサルって何?よくわからない」と思われてしまうのですが…「ベストセラー作家なんです」と伝えると、見る目を変えてくれます。
「作家」というポジションを取ることで、より多くの人や世の中の力になっていこうと考えたわけです。
――(編集部)なるほど…星さんの人生において、「作家」につながる転機はどのようなものでしたか?
星さん
一番大きかったのは、大学の4年間です。
地元が仙台でして、大学卒業までずっと仙台にいました。高校を卒業して、塾の先生のアルバイトをやり始めたんですけど、「どうせなら『星先生でよかった』と言われたい」と思って。
そのためには、生徒のみんなが志望校に合格してもらう必要がある。志望校に合格するためには、勉強がしたくなるように、学ぶことが楽しくなるように指導する必要がある。
…と思ったんですよね。
――(編集部)18歳でそこまで考えられていたんですね…
星さん
それを実現させるヒントになる本を探しに行って出会ったのが、デール・カーネギーの『人を動かす』でした。
星さん
「なんだこの本⁉️」と衝撃を受けまして、塾の授業で生徒たちにも教えたら、生徒のみんながやる気になってくれたんです。
そこで「人を変化させるってこんなにも面白いんだ」と気づき、一気に関心が高まりました。
デール・カーネギーをきっかけに、心理学や自己啓発などの本を読みあさるようになり、それをいつも塾の授業で試していましたね。
――(編集部)そこから、今の星さんのメソッドに変わっていく過程はどのようなものでしたか?
星さん
大学4年間の授業を通して、仮説検証を繰り返しただけです。
天邪鬼なところがあって、本に書いてあることも「本当に?」って思ってしまって、あまり信じないんです。
デール・カーネギーの本の内容を実行して、痛い目にあった経験も多くあります。その度に「なぜ上手くいかなかったのか?」と、そこでしっかりと振り返るわけです。
「この言い方がよくなかったのかな」「タイミングがよくなかったのかな」「事前の頭出しが」…などと考え、次に活かしやり直してみると、今度はうまくいくんです。
書籍自体が古かったり、そもそも日本の社会に合っていなかったりすることもあるので…
「自分が実践するならこんなふうにアレンジし、このやり方がもっとも成果が出るんだな」と検証していくことが大事だと考えています。
絶対に譲れない価値観は“人を変化させる”こと
――(編集部)大学4年間のアルバイトが転機であり、今の考え方の土台になっているんですね。
星さん
人が変わっていくことや、人の力になれている手応えが学生ながらに非常に楽しく、そしてうれしかったです。これが私の原体験だと捉えています。
大学卒業後も、「一番いいやり方を自分にストックしていく」ということを20年以上ずっと繰り返して今に至ります。
自分の目的がどこにあるかといえば、やはり「人を変化させること」にあると同時に、結局「知識は使わなければ持っている意味がない」ということは、当時も今も強く意識しています。
――(編集部)「神〇〇シリーズ」にもその思いがこもっているのでしょうか?
星さん
そうですね。書籍や講演会でもですが、私が生み出しているプロダクトすべてにおいて絶対に譲れない価値観はやはり「人を変化させる」ということです。
すべての作品作りにおいて、「読んでくださった方が変化するためにはどうすればいいのだろうか」ということはつねに考えているし、「人が変化しなければ意味がない」ぐらいに思っています。
私にとって本を最後まで読んでもらうことよりも、読者さんに変わってもらうほうが価値が高いので、「最後まで読まなくていいよ、やろうと思ったらやろう」という書き方をしていますね。
――(編集部)人が変化するために、どのようなアプローチから始めているんですか?
星さん
一番最初のファーストタッチは、「好きなときに好きな場所で好きな仕事をする個人」という言葉に触れてもらうことだと思っています。
たとえば私の本を読んでくれている方は、“好きなときに好きな場所で好きな仕事をしている人”がいることを知っています。どうやって実現するのかはわからなかったとしても、「到達可能な世界ではありそう」という感覚はあると思うんですね。
しかし、多くの人たちはそういった発想がなかったり、テレビの世界の話のように捉えている人が、たくさんいるように感じます。
言葉に触れてもらい、「自分には関係ない」「自分には無理だよね」と捉えるのではなく、「もしかすると自分にもできるかもしれない」という可能性を感じてもらいたい。
そして、メンタルやモチベーション、伝え方や時間の使い方を変えていくことで「自分にもできる」という考えに変えていきたい。
どんな人が実際にいるのか調べてみたり、さまざまな本を読んでみたり…そういうところから徐々に「好きなときに好きな場所で好きな仕事をする世界」に移動していけると信じています。
「星渉の「ジブン進化論」」/ Voicy
Voicyでも毎日11:50に“進化論”をお話ししています
――(編集部)その思いをどんな方に届けたいですか?
星さん
「自分を変えたい」と思っている方々が対象になると思っています。
「自分自身で変わりたい」「何か変化を起こしたい」「現状を打破したい」…そんな問題意識を持っている人たちの力になりたいなと。
たとえるなら、ここに産まれる寸前の卵があったとして、その卵のひびを最後にコツンとつついてあげるようなイメージです。
ある程度、卵にひびが入っている人しか手に取らないものであろう「本」というツールを通して、まずは“心の準備ができている方々”に届ける。それがいつか、世の中の力になるんじゃないかなと思うんです。
――(編集部)向上心のある人たちをサポートして伸ばすイメージなんですね。
星さん
そうですね。私は、プロの野球選手になりたいのではなく、プロ野球選手を生み出した野球部の監督のようになりたい。
仮にプロの野球選手を生み出すことができたら、その高校には「プロ野球選手になりたい」という夢を持った原石の若者たちが絶対に集まるじゃないですか。
そんなアプローチを通して、日本の教育にも寄与していきたいです。
――(編集部)サポートした方たちから、どんなお声をもらうことが多いですか?
星さん
一番多いのは、「すべてのスタート地点でした」という声です。
たとえば「『神メンタル』を読んだことがきっかけで、今までの自分から卒業することができた」「一歩踏み出すことができた」「つながりができ、新たな挑戦に打ち込めた」というように、行動範囲が広がった方が多いです。
ありがたいのが、今では大活躍しているような教え子たちが「一番最初のきっかけは『神メンタル』でした!」「『神モチベーション』でした!」と言ってくれることです。
新刊『神時間力』は、“忙しい大人”こそ読むべき本
――(編集部)新刊『神時間力』の見どころについて教えてください。
星さん
『神時間力』の見どころは、大きく3つあります。
『神時間力』の見どころ
① 時間の使い方が変わる
時間術とかタイムマネジメントの本のように、いわゆる“時間の使い方”にフォーカスしている本ではなく、「自分の時間の使い方が変わる」というのがこの本のポイント
② ストーリー形式でわかりやすい
対話型のストーリー形式で進むので感情移入ができ、自分ごととして捉えやすい
③ 時間の本質がわかる
人間は平等に毎日24時間の時間をもらっているけど、これが「毎日24万円のお金をもらっている」と捉えたら…? 「人生とは時間の投資である」というコアメッセージを軸に、より本質的な意味合いで時間を捉えることができる
星さん
「忙しくしている大人」は読むべき書籍だと思っていますし、もっと言うと「大人が子どもに教えてあげる」ために、子どもにプレゼントしてほしい書籍でもありますね。
――(編集部)新刊『神時間力』を今購入すべき理由があれば教えてください。
星さん
よく「他人の人生を生きるな」「他人の目を気にするな」という言葉を聞くと思いますが…
この本を買うべき理由は、「自分の人生を生きることができる」ということが一番の理由だと捉えています。
「人から望まれていることをやるだけの人生を長く生きたい」という方は買わないほうがいいです。
「好きなときに好きな場所で好きな仕事をする」。そんな生き方に一日も早くシフトしたいのであれば、ぜひ『神時間力』を手に取ってみてください。
@hoshiwataru1983がシェア
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