企業インタビュー

「お金より愛…転職先はオリエンタルランド」投資と無縁だった女性が資産運用スクールの代表になるまで

「お金より愛…転職先はオリエンタルランド」投資と無縁だった女性が資産運用スクールの代表になるまで

投資は“人生の必須スキル”

新R25編集部

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SNSなどを通じて誰でも自分のことを発信できる時代。

SNSを通じてファンをつくり、さらにオンラインサロンやECショップの開設など、自分の好きなことや得意なことをお金に変えるハードルが下がりつつあります。

そんな個人の“マネタイズ”や“ファンづくり”をサポートする「MOSH」と新R25のコラボでお届けしている「The Next Creators」。

ビジネスパーソンにおすすめしたいMOSHを活用している次の時代を創る注目クリエイターたちを紹介していく本連載。

今回登場するのは、自身が立ち上げた株式会社ハナミラにて「未来デザイン×資産運用アカデミー ハナミラ」を主宰し、女性向けの資産運用スクールを運営する松下りせさんです。

「夢と希望に溢れる人生を歩む人を増やす」を軸に、事業を展開。慶應義塾大学卒業後、三菱電機に入社。オリエンタルランドへの転職を経て、株式会社ハナミラを創業。好きな仕事をする一方でキャリアに悩み、資産運用で仕事も人生も楽しめるようになった経験から、女性向け資産運用スクール「ハナミラ」を設立。「シャウト!2023」の代表としてイベント製作に邁進。『恋と推し活とショッピングに学ぶ知識ゼロからの女子株』(ダイヤモンド社)

株や資産運用といえば、「どの企業に投資したらいいかわからない」など、難しいイメージを持っている人もいるかもしれませんが…

松下さんは、投資=推し活という“難しくない資産運用の考え方”を広げる活動をしています。

そんな松下さん、もともとは「投資は金の亡者がやるものだ!」と思っていたのだそう。真逆ともいえる活動を始めた理由とは…?

「ピラミッドでなく、円のような組織」仲間と創る“資産運用スクール”

――(編集部)ハナミラは、どのような会社なんですか?

松下さん

会社のミッションは、「夢と希望に溢れる人生を歩む人を増やす」こと。

明るい社会や日本のよりよい未来の実現に向けて、人と人とのつながりを教育やコミュニティを通じて“夢を叶える力”をお伝えしています。

その手段の一つとして、資産運用や投資を教える事業を展開しているんです。

松下さん

もともとは2020年の3月末から、個人事業として投資を教えていました。

そこで「お仕事を頑張っている人たちが投資について学ぶと、より人生が楽しくなっていく」と感じ、資産運用について教える活動をスタート。

2021年の5月に法人化し、丸2年が経過しました。

――(編集部)なぜ法人化したのでしょう?

松下さん

ハナミラには、受講生がスクールに3カ月通われた後に入れるコミュニティがあるんですが…

ハナミラを運営してくれているメンバーのみなさんは、そんな受講生出身の方たちが中心となっているんです。

ハナミラのメンバーのみなさん。和気あいあいで楽しそう

松下さん

私の想いとして「チームで活動したい」というのがベースにありましたし…

「今後より多くの参加者を増やしたいし、スケールの大きいことを仕掛けたい」「夢と希望に溢れる人生を歩む人を増やしたい」と考えたときに、同じ想いを持つ方たちと組織化して創っていけたら…と感じていました。

だから、仲間として一緒に動いてくださる大好きなメンバーと一緒に法人化することにしたんです。

――(編集部)仲間とやられてみて、どんなチーム、組織になっていますか?

松下さん

投資をはじめたい方や、より一層学びたいという思いから来られる方が多いですが、みなさん今までの人生において、何かしら頑張ってきたことがある人たちだと感じます。

たとえば、貿易関連会社でマネージャーをされていた方や、講師や医師の方。

地に足をつけられて仕事をされてきた方々が、お互いをリスペクトしあいながら運営してくれている点は、ハナミラの特徴です。

松下さん

また、上下関係がなくフラットなチームであるとも感じます。

ハナミラを法人化できたことは、結局は受講生のみなさんが集まってくれたからですし、そこは「対等」だなと。

ピラミッドではなく、円のような組織づくりを大事にしています

「投資なんて…」と思っている人の“誤解あるある”を解く本を出版

――(編集部)4月には書籍『恋と推し活とショッピングに学ぶ知識ゼロからの女子株』を上梓されていますが…こちらはどんな内容なんですか?

松下さん

この本のコンセプトは、「読んだら投資したくて仕方なくなる本」です。

投資本は一般的に、難しい内容のものが多く、読んだ後に実際に投資をやりたくなるかというと、行動にうつせず時間が経ってしまう…ということもあると思います。

この書籍は、そんな投資へのイメージ自体が変わり、「これなら私にもすぐできる!」とワクワクできるような内容に仕上げています。

――(編集部)どんな人に届けたいですか?

松下さん

「本当にこのままの人生でいいんだろうか」「私はこんなもんなのかな…」というように、どこか人生に閉塞感を感じている人たちに届けたいです。

本を読んだ後に、投資へのイメージも変わって、よりご自身の人生がよくなっていけるようなポジティブな気持ちになっていただけたらとてもうれしいなと。

「自分の可能性を信じてもらうきっかけになりたい」「人生は自分で作れるんだと感じていただきたい」という想いを込めて文章をつづりました。

――(編集部)それは、何かしら松下さんの原体験からきた想いなのでしょうか?

松下さん

もともと私は、お金に関して無頓着だったんです

会社経営や大規模イベントなど、企画や事業を広げていくことは好きですが、お金のことを考えてあれこれと意思判断をする人生は歩んできませんでした。

どちらかといえば、幼少期から「愛とお金だったら愛の方が大事!」のような価値観で、むしろ「投資は金の亡者がやることだ!」みたいなイメージを持っていて…投資とは縁遠い人間だったと思います。

――(編集部)真逆の価値観だったんですね…!

松下さん

はい。でも周囲の人たちが「投資しなきゃ」と口を揃えて言っていたり、近しい先輩から投資について聞いたりしていくうちに、だんだん興味を持って。

実際にやってみると「素敵だと思う企業に投資するっていいことだ」と思えましたし、「こんな会社が世の中にあるんだ」「こんな想いを持った社長さんがいるんだ」など、とにかく世界が広くなっていく感覚がありました。

そんな実体験から、お金の誤解をとく内容に

松下さん

私自身、周囲から共有してもらうことがなければ、始めるどころか知らないままだったと思うので…

「投資なんて…」と思っている方や、お金に興味はあるけど一歩踏み出せない方にこそチャレンジしてほしいです。

そんな方の背中を押せる書籍になっていたらいいなと思っています。

――(編集部)読者の方からの反響にはどのようなものがありましたか?

松下さん

始めたくなって口座を作った」と言っていただけると素直にうれしいです。

あとは、「投資の見方やイメージが変わった」「投資や株って本当は楽しいものなんですね」といったお声も多くいただき、非常に身近かつ前向きに捉えてくださる方が多いですね。

書籍を読むだけで終わらず、行動に移す方が多いのは、この本が「“投資をして何を得たいのか”という目的を考えてもらえる内容」であることが大きいと思います。

また「自分にもできる」「自分の手の届く範囲の世界なんだ!」とイメージしてもらいやすい内容であることも、理由のひとつなのかな…と感じています。

2023年11月に、夢を叫ぶイベント「シャウト!2023」を開催

松下さん

書籍のほかにも新しい取り組みを試みていまして…

2023年の11月5日に、某テレビ番組にあった「未成年の主張」のようなイメージで大人たちが思いっきり夢を叫び、参加者のみなさんに心から盛り上がっていただく新感覚エンターテインメントイベント「シャウト!2023」を開催予定です。

創りたい世界観としましては“さよならドリームキラー”のようなニュアンスですね。

――(編集部)ドリームキラー…?

松下さん

ドリームキラーというのは、「人の夢を壊す人」のこと。

私自身、受講生のみなさんや応援してくださる方など、「いいね!」と言ってくださる方々との出会いがあったからこそ「諦めずにやるぞ」と投資講座を実現できました。

夢は描くものであり、希望は叶うと可能性を信じることが大事。結局のところ、自分自身で人生をどうにかできると思えたら、この不確実な時代でも楽しく生きていけます。

だからこそ、夢を語る人に「いいね!」「失敗しても大丈夫だよ、夢は変わってもいいよ」という言葉を送る文化が日本に当然のように根づいて、“自由にチャレンジができるような世の中”になるといいなと本気で思っていて

それをよりエンターテイメントっぽく演出して「投資なら私にもできるかも」と思い描き、可能性を掘り起こしていくイベントが、「シャウト!2023」なんです。

――(編集部)なるほど…初の試みとのことですが、今後どんなイベントになっていってほしいですか?

松下さん

まずはシンプルに、参加者のみなさんが「本当にめちゃくちゃ楽しかった」と感じていただくことをゴールに置いています。

とにかく楽しければ続いていくと思っていますし、夢を言葉にすることが賞賛される文化に共感してくれた方々が「楽しい」と感じられたなら成功と言えるので…

推進チームと一緒に、そんな仕掛けを考えていきます。

推進メンバーのみなさん

松下さん

初年度で1000人を集め、ゆくゆくは100万人という数字を目標に動いていて。

「大人も子どもも一緒にシャウトできたら素敵だな」という構想も持っているので、いつかは学校や教育機関ともコラボして子どもたちにも広げていきたいと考えています。

「“さよならドリームキラー”が文化になれば、日本は必ず明るくなる」と信じているので…時間はかかるかもしれませんが、参加人数や規模感を広げていきたいです。

「みんなが主人公だったらいいのに」幼少期から変わらぬ“根底の想い”

――(編集部)書籍出版やイベントなど、どんどん活動の幅を広げていらっしゃいますが…そのパワーはどこからきているのでしょうか?

松下さん

最近自分でも気づいたことなのですが、一番の根っこの想いは「日本に対して何かしたい」という気持ちが非常に大きいです。

幼少期から日本の歴史が好きなんですけど、自分には日本を変えることなんてできないだろうし、難しいことだろうなと思っていました。

それなら、せめて日本で生きる人たちが、少しでも日本のことを好きになったらいいのに、とずっと考えていて。

投資の大切さを教えるときも、「日本はこの先ダメだから〇〇に投資しよう」のような言い方は決してせず、「自身の人生のために投資をやってみてほしい」と伝えています。

――(編集部)そこがこの活動のパワーだし、大事にしているところなんですね。

松下さん

じつは、大事にしている考え方がもう一つあって…それは「投資は夢のスポンサーである」ということ。

お金を投資していること自体が目的なわけではなく、結局「その先で何をしたいのか」が大切だと思います。

やりたいことができた際にお金が理由で諦めるのではなく、「とりあえずお金は投資分あるから、どうにかなるだろう」のように、次のチャレンジへと進んでいける方が増えるといいなと考えています。

「投資があったからこそ自分らしい意思決定ができた」というように、多くの人にとっての“心の余裕”につながってほしいです。

同じ想いの女性たちが集まっていい循環を生んでいます

松下さん

昔から、後悔してる人や、ポツンと一人になっている人を見るのがあまり好きではなく、「みんな主人公だったらいいのにな」「みんなが今の人生を好きに生きられたら、どんなに素敵か」と思っていました

そのひとつの手段としてオリエンタルランドでお仕事をしたり、仕事以外にも“投資という手段”を始めたりして、理想とする世界の実現へとつなげていけそうな感覚を持ってそこから徐々にお仕事が広がっていき、チームや組織を作ることなどのさまざまな活動を通して、少しずつ自分のことを信じられるようになってきて…「日本に何かしたい」と抱いていた気持ちから、「何かできるかも?」という気持ちになりはじめています

どうせ挑戦するのであれば、かたすぎず、真面目すぎず、楽しいかたちがいいと思い、投資の活動や「シャウト!2023」に至っています。

――(編集部)理想とする世界の実現を、今後どう広げていきたいですか?

松下さん

まずは、核となるハナミラの事業をより広げていきたいです

そうすることで、お金を味方につけて日々や未来への心配なく輝く人たちが増えていったらいいなと考えています。

そこで生み出せた余裕の先に、「起業してみよう」とか「誰かにとって価値ある何かをしてみよう」とか、夢や希望に溢れる未来があると確信しています

今でも累計600人ほどの受講生がいますが、このスクールをきっかけに、新たにやりたいことに目覚める人たちを、まだまだこれからも増やしていきたいと考えています。

――(編集部)最後に…MOSHを通して、どんなサービスを提供していこうとお考えですか?

松下さん

「未来デザイン×資産運用アカデミー ハナミラ」のベーシック講座を展開させたいです。

「投資初心者や株は初めて」という方々が自分自身で銘柄を選び、投資判断ができるようになることをゴールにした3カ月の講座になっています。

「投資に興味はあるけど、何からやったらいいかわからない」「今の仕事は好きだから副業したいわけではない」「人生にもやもやを感じている」など、今の人生を楽しいものに変えていきたいと思っている人に来ていただけたらうれしいです。

投資は、今後生きていくうえでの必須スキル。長い目で見ると、やっているのとやっていないのでは雲泥の差になってしまうので、多くの方々が身につける時代がくると思います。

逆に一度身につけてさえしまえば、その後は投資と一緒に歩んでいく人生が普通になっていくので…早く投資を味方にして、人生の前進を叶えていただけたらうれしいです。

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