ビジネスパーソンインタビュー

エン転職の評判を“転職のプロ”が分析。1128人の利用者による評価も掲載

“取材力”がすごい転職サイト

エン転職の評判を“転職のプロ”が分析。1128人の利用者による評価も掲載

新R25編集部

2020/10/29

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テレビCMや交通広告で目にする機会が多い「エン転職」。

露出機会が多く様々な評判が集まっているようですが、実際はどうなのでしょうか?

そこで新R25転職は、転職サービスの実態に精通した方々にご協力いただき、実際に利用したことのある約1000人を対象におすすめの転職サイトの評判について調査を実施しました。

調査に協力してくださったのは、こちらの3名です。

末永さん

アクシス株式会社・代表の末永です。

リクルート、サイバーエージェントを経て、2012年から自立型人材のキャリア育成をテーマに、転職エージェントとして活動しています。

黒田さん

はじめまして、黒田です。リクルートでは「Bing」「とらばーゆ」「フロム・エー」関西版編集長、「リクナビNEXT」編集長、「リクルートエージェント」ネットマーケティング企画部長などを歴任しました。

現在はルーセントドアーズ株式会社を設立し、35歳以上のミドル世代を対象とした転職支援サービス「CareerRelease40」を運営しています。

松本さん

人事・戦略コンサルタントの松本です。

アクセンチュアなどの大手外資系コンサルティング会社に24年勤めて、プリンシパル(部長級)を経て現職に至ります。人材マネジメントの支援をした企業は600社以上です。

さまざまな企業の人事とのつながりがあるので、企業側からの意見をふまえてコメントをします。

※詳細プロフィールは
記事の下部
に記載しています

今回は末永さんに重点的にお話をうかがっています。一般利用者のリアルな口コミに加え、キャリアの達人3名の見解もふまえてエン転職の特徴や転職サイトの活用法を解説します。

世間でささやかれている評判の真相はいかに…?

〈聞き手=いちかわあかね〉

エン転職ってどんなサービス? プロが分析する特徴とは

(画像は公式サイトのスクリーンショット)

運営会社:エン・ジャパン株式会社

求人数:約1万件
※2021年3月時点の
公式サイト
より

対応エリア:全国

特徴:
競合と比べると求人数は少ないながら、幅広い求人案件が揃っている転職サイト。求人ページには、基本的な企業情報のみならず、取材記事や動画などの独自コンテンツが充実。エン・ジャパンの強みである“取材力”を活かした、ほかの転職サイトでは見られない企業情報が掲載されています。

※「ユーザー満足度」とは「求人の満足度」「アドバイザーの対応力」「その他サポートの充実度」に対する満足度の平均値です。調査概要は記事の下部に掲載しています。

末永さん

求人数は約6000件と、知名度のわりには少なめ。ただ、対応エリアは全国で、地方求人もそこそこ豊富です。

求人数や種類だけで評価すると“可もなく不可もない転職サイト”という印象ですが、エン転職にはほかのサービスと一線を画す特徴があります

いちかわ

どんな特徴ですか?

末永さん

取材力”です。

いちかわ

…転職サイトと取材力って関係ありますか?

末永さん

それが、あるんですよ。エン転職に掲載されている求人情報は、募集要項がとても充実しています。

その理由は、担当者がわざわざ企業に出向いて丁寧に取材をしているから

会社の印象」や「やりがい」などはもちろん、「仕事の厳しさ」や「向き不向き」まで率直に書かれているので、職場の風土を知りたいときに役立つはずです。

いちかわ

(サイトを見て)ホントだ…。「はじめのうちは体力的にも精神的にも負担がかかるそうです」とか、結構すごいことが書かれてますね(笑)。

末永さん

リアルですよね。こういう情報を忖度なく教えてくれるあたり、エン転職はユーザー目線にこだわっているサービスだなと感じます。

ここからは、編集部が調査した「エン転職の評判」の真偽を、末永さんに判定していただきます。

いい評判から悪い評判まで、さまざまなウワサがはびこっているようですが…その真相はいかに?

エン転職の評判① 「中小企業の求人案件が多い」ってホント?

いちかわ

エン転職に掲載されている求人案件は中小企業のものが多い」という評判を目にしました。これってホントですか?

末永さん

そういう印象はあるかもしれません。

転職サイトは求人情報を掲載する代わりに、企業から掲載料をとるビジネスモデルです。エン転職はその掲載料が比較的安いんですよ。

企業側からすると“コスパのいい媒体”なので、採用に多くのコストをかけられない中小企業でも出稿しやすいんだと思います。

いちかわ

そんな事情があるんですね…!

末永さん

エン転職にも大手企業の求人の掲載はもちろんあります。ただ、より多くの大手企業の求人を閲覧したいなら、「リクナビNEXT」や「doda」といった、求人数が豊富で大手企業にも強い転職サイトを併用するのがおすすめです。

そして、年収800万円以上のハイクラス求人は全体の5%程度とやや少なめ。ハイクラス向けの求人案件が見たいなら、同じエン・ジャパンのサービスに「ミドルの転職」というのがあります。

(画像は公式サイトのスクリーンショット)

いちかわ

名前からして、中堅向けのサイトってわかりますね。

末永さん

はい。30〜40代がターゲットの、ハイクラスな求人案件を掲載している転職サイトです。

公式サイトによると年収1000万円以上の求人案件が5000件以上あるとのことなので、好条件のものにも出会いやすいと思います。

ただ、20代の若手はターゲット外なので要注意。若手のハイクラス向けの求人案件は、「AMBI」という関連サイトに掲載されているので状況に合わせて使い分けましょう。

(画像は公式サイトのスクリーンショット)

エン転職の評判② 「女性向けの求人案件が豊富」ってホント?

いちかわ

エン転職は「女性向けの求人案件が豊富」という口コミもあるようですが…ホントですか?

末永さん

おそらく「エン転職 WOMAN」のイメージが強いから、そういう評判があるんだと思います。

(画像は公式サイトのスクリーンショット)

いちかわ

あ、見たことあります! エン転職とは何が違うんでしょうか?

末永さん

実はエン転職から、女性と相性のいい求人案件を切り出しているだけなんです。

なので求人案件の詳細を見ようとすると、通常のエン転職のページに飛ばされます。

いちかわ

なるほど…

末永さん

まったく別のサービスというわけではないですが、こうやって特化サイトになっていると使いやすいですよね。

女性管理職登用実績あり」「子育てママ在籍中」といった細かい条件でソートができるなど、女性に特化した機能もあるので、自分に合う求人案件がスムーズに見つかるはず。

女性にはぜひ活用してほしいですね。

エン転職の評判③ 「サイトが使いやすい」ってホント?

いちかわ

エン転職のサイトは「使いやすい」と好評みたいです。実際はどうなんでしょう?

末永さん

好みは分かれそうですが、使いやすさにこだわっているのはホントだと思います。

特に求人案件のカテゴリ分けがおもしろいんですよ。トップページにある「働きがいで見つける」なんかは、まさに“エン転職らしい”ですね。

いちかわ

へえ! エン転職らしい…とは?

末永さん

よくある職種・業種での分類ではなく、仕事の働きがいを表したキーワードで分類されているんですよ。

(画像は公式サイトのスクリーンショット)

いちかわ

夢を目指す生徒たち」に「日本の産業を支えるメーカーや企業」…かなり独特ですね。

末永さん

はい。やりたい仕事が決まっている人や、効率重視で転職活動を進めたい人にとっては、ちょっとまどろっこしく感じるかもしれません。

でも、いろんな求人案件を見たい人にとっては役立つと思います。ピンとくるキーワードをクリックすれば、意外な求人案件に出会えますよ。

(画像は公式サイトのスクリーンショット)

末永さん

あと、履歴書の書き方や面接の心得などを解説した「転職Q&A」も充実しています。困ったときに覗いてみると、転職活動のヒントを得られると思います。

(画像はアプリのスクリーンショット)

末永さん

あとは、アプリも使いやすいようですね。派手な特徴はありませんが、シンプルで無駄のないUI設計となっています。

デザインも整っていて、初めて使うときも戸惑わずに済みそうです。ここでも“ユーザーファースト”な企業姿勢が伺えますね。

(画像はアプリのスクリーンショット)

末永さん

また、アプリだけで使える機能に「カレンダー機能」があります。

すでに決まった面接日程を登録したり、企業向けに面接可能日を登録したりできるので、スケジュール調整に便利ですね。

エン転職はどんな人におすすめ?

いちかわ

ここまでの話をまとめると、エン転職はどんな人におすすめですか?

末永さん

相性にこだわりたい人」ですね。

いちかわ

というと…?

末永さん

エン転職は求人数が多くない反面、企業の文化など定性的な情報が充実しているため、求人情報を見ると入社後のイメージがしやすいのが大きなメリットです。

企業の知名度よりも「楽しく働けるか」「自分に合うか」を重視したい人にとっては、非常に使いやすい転職サイトだと思います。

末永さん

あとは、転職に慣れていない若手世代にもおすすめです。

いちかわ

そうですよね。転職活動の参考になるコンテンツもあるし…

末永さん

ただ、初心者なら使うサービスを転職サイトだけに絞るのはもったいないです。

専任のアドバイザーにサポートしてもらえる「転職エージェント」と併用すると、転職が成功する可能性がグッと高まりますよ。

エン転職を使うなら、同じエン・ジャパンが運営する「エンエージェント」もチェックするのがおすすめです。

Embedly

いちかわ

なるほど。転職サイトでいろんな求人案件を見つつ、具体的なアドバイスは転職エージェントのアドバイザーにしてもらえたら盤石ですね!

末永さん

エン転職ほど企業情報を掘り下げているサービスはなかなかないので、企業研究のためだけでも使えるはずです。

興味のある方は、ぜひ会員登録をして覗いてみてください。

転職サイトと転職エージェントの併用で“理想の転職”が近づく

松本さん

ここまでエン転職の解説をしてきましたが、ほかの転職サイトや転職エージェントも併用することをおすすめします。

いちかわ

転職サイトも転職エージェントもいろいろあると思うんですが、どのように選ぶといいんでしょう?

松本さん

どちらも求人案件を網羅的に抱えている「総合型」と、特定の領域に特化した「特化型」があります。

総合型の転職サイトと転職エージェントにはそれぞれ必ず1〜2こ登録し、さらに転職先の希望が明確であればそこに特化したものも2〜3こ、合計で3〜6こぐらいは登録するといいでしょう。

転職先の検討段階ではできるだけ視野を広げたほうがいいので、抱えている求人案件が違う複数のサービスに登録すると、理想の転職に近づくはずです。

いちかわ

転職サイトはそれぞれ特徴がありそうなイメージが湧くのですが、転職エージェントって結局はどんなアドバイザーが担当になってくれるかがキモじゃないですか?

松本さん

その通りです。なので転職エージェントは登録前の段階ではそれほど絞り込まないことをおすすめします。

まずは複数のものに登録して、担当者との相性などを基準に厳選しましょう。

そのほかのおすすめ転職サイト

新R25キャリア総研の調査結果や過去におこなった専門家への取材をふまえて、エン転職との併用におすすめできる転職サイト&エージェントをご紹介します。

種別

おすすめの

サービス名

ユーザー

満足度

総合型

エージェント

92%

総合型

エージェント

89%

総合型

サイト

93%

総合型

サイト

92%

総合型

エージェント・

サイト一体型

89%

とことんユーザー目線にこだわっている」と評価されたエン転職。初めての転職にはもちろん、企業研究のためにほかの転職サイトや転職エージェントと併用するのもよさそうです。

“取材力”が発揮された求人情報を見て入社後のイメージが明確になれば、転職後のミスマッチも防げるはず。

エン転職を賢く活用して、転職の成功を勝ち取りましょう!

〈取材・文=いちかわあかね(@ichi_0u0)/編集=石川みく(@newfang298)〉

Embedly

種別

おすすめの

サービス名

ユーザー

満足度

総合型

エージェント

92%

総合型

エージェント

89%

総合型

サイト

93%

総合型

サイト

92%

総合型

エージェント・

サイト一体型

89%

精通者たちの詳細プロフィール

【末永雄大(すえなが・ゆうた)】アクシス株式会社・代表。リクルート、サイバーエージェントを経て、2012年から自立型人材のキャリア育成をテーマに、転職エージェントとして活動中。ビジネスパーソンのキャリアリテラシー向上のため、月間読者20万人を超える転職ノウハウメディア「すべらない転職」の編集長としての情報発信もおこなう。2013年より、Yahoo!ニュースでもキャリアや働き方についての記事を寄稿中

【末永さんの関連リンク】

・callingood

・「すべらない転職」

黒田真行のプロフィール画像

【黒田真行(くろだ・まさゆき)】1988年、リクルート入社。2006年から2013年まで「リクナビNEXT」編集長、その後「リクルートエージェント」ネットマーケティング企画部長、「リクルートメディカルキャリア」取締役などを歴任。2014年、ルーセントドアーズ株式会社を設立し、35歳以上のミドル世代を対象とした転職支援サービス「CareerRelease40」を運営。著書に『転職に向いている人転職してはいけない人』(日本経済新聞出版)、『40歳からの「転職格差」まだ間に合う人、もう手遅れな人』(PHPビジネス新書)がある ▶︎詳細を見る

松本利明のプロフィール画像

【松本利明(まつもと・としあき)】人事・戦略コンサルタント。大手外資系コンサルティングファームに24年勤務しプリンシパル(部長級)を経験。人材マネジメントの支援をした企業は600社以上。HR総研の客員研究員も務めている。著書に5万人のリストラと6500名以上のリーダーの選抜と育成をした人の「目利き」。『「いつでも転職できる」を武器にする』(KADOKAWA)『稼げる人稼げない人の習慣』(日本経済新聞出版)などベストセラー多数。BBC、TBS、日本経済新聞、東洋経済などメディア実績多数 ▶︎詳細を見る

新R25キャリア総研の調査概要

【調査概要】
・調査期間
2020/05/08〜2020/05/11

・サンプル数
1163人

・調査対象者
性別:指定なし
年齢:20〜39歳
地域:全国
条件:転職サイトを利用したことがある人

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