ビジネスパーソンインタビュー
利用者の口コミも要チェック!
リクルートエージェントの評判を“転職のプロ”が分析。1128人の利用者による評価も掲載
新R25編集部
目次
- リクルートエージェントってどんなサービス? プロが分析する特徴とは
- 特徴① 業界No.1の圧倒的な求人数
- 特徴② 扱う求人案件の業界・職種・地域が幅広い
- 特徴③ 大手企業の求人も豊富だが、“質より量”な一面も…?
- リクルートエージェントの評判①「アドバイザーが高圧的」ってホント?
- リクルートエージェントの評判②「アドバイザーの提案がありきたり」ってホント?
- リクルートエージェントの評判③「たくさんの求人案件を紹介してもらえる」ってホント?
- リクルートエージェントの評判④「企業への交渉力がある」ってホント?
- リクルートエージェントはどんな人にオススメ?
- 転職エージェントは複数登録して、アドバイザーを見て厳選しよう
- 1128人への調査でわかったおすすめの転職エージェント
- 精通者たちの詳細プロフィール
- 新R25キャリア総研の調査概要
転職エージェントの代表格である「リクルートエージェント」。
業界最大手のリクルートグループが運営する人気サービスなだけあって、いい評判も悪い評判も入り乱れていますが、実際のところはどうなんでしょうか?
真相が気になる方に向けて、新R25転職は転職エージェントの実態に精通した方々にご協力いただき、実際に利用したことのある約1000人を対象におすすめの転職エージェントの評判について調査を実施しました。(調査概要はこちら)
さらに調査に協力してくださったキャリアの達人は、こちらの2名です。
松本さん
人事・戦略コンサルタントの松本です。
アクセンチュアなどの大手外資系コンサルティング会社に24年勤めて、プリンシパル(部長級)を経て現職に至ります。人材マネジメントの支援をした企業は600社以上です。
さまざまな企業の人事とのつながりがあるので、企業側からの意見をふまえてコメントをします。
小林さん
人材コンサルタントの小林です。法律系人材を取り扱う外資系ヘッドハント会社を経て、人材紹介事業をおこなう会社を設立しました。
2013年から厚労省認定の講師として、人材紹介事業者に対する法定講習を2500社以上に対しおこなっています。
転職希望者や転職エージェント、人事とのやりとりをベースに、私の利用経験もふまえてお話します。
※詳細プロフィールは記事の下部に記載しています
この記事では、一般利用者のリアルな口コミに加え、専門家3名の見解もふまえて、リクルートエージェントの特徴や、転職エージェントの活用法を解説します。
リクルートエージェントってどんなサービス? プロが分析する特徴とは
特徴① 業界No.1の圧倒的な求人数
松本
リクルートエージェントの一番の特徴はなんですか?
小林さん
やはり、圧倒的な求人数です。
非公開求人を含めると、なんと30万件以上。業界2位のdodaでも15万件程度(公開・非公開求人の合計)ですので、間違いなく業界トップクラスと言えます。
とにかくたくさんの求人を見たい人にはぴったりのサービスですね。
「doda(デューダ)」の評判ってホント? プロが語る人気の理由と内定率の上がる活用法|新R25転職
いいウワサも悪いウワサもあるようですが…
dodaについてはこちらの記事で紹介しています
松本
どうしてこんなに多くの求人案件があるんでしょう? やっぱり知名度が高いからですか?
小林さん
それもありますが、「分業型」であることが一番の要因だと思います。
松本
分業型…?
小林さん
企業担当の法人営業(RA:Recruiting Advisor)と、求職者担当の個人営業(CA:Career Advisor)の役割が分かれている転職エージェントのことを指します。リクルートエージェントは、その代表的な例ですね。
分業型の場合、法人営業は求職者の対応をしなくてOK。求人集めだけに集中できるので、効率よくたくさんの求人案件を集められるわけです。
しかも運営元の株式会社リクルートは業界最大手企業で、法人営業の数も圧倒的です。
松本
なるほど。専任者がたくさんいるから、多くの求人案件が集まるわけですね。
特徴② 扱う求人案件の業界・職種・地域が幅広い
小林さん
リクルートエージェントには業種・職種に偏りがなく、網羅的に求人案件が集まっているのも特徴のひとつ。これも、分業型かつ大手のサービスだからこその特徴です。
松本
異業種にチャレンジしたい人、業種・職種を問わずいろんな求人を見たい人も安心して使えそうですね。
「リクナビNEXT」の評判を“転職のプロ”が判定。求人数と使い勝手は群を抜いてる!?|新R25転職
いい評判も悪い評判も、専門家がまとめてジャッジ!
リクナビNEXTについては、こちらの記事で紹介しています
松本
地方で転職を考えている人にはありがたいですね!
小林さん
はい。しかも、面接での受け答えなどをレクチャーしてもらえる「面接力向上セミナー」などのイベントも全国で開催しています。
地方在住者や、Uターン・Iターン転職を考えている人は、まずリクルートエージェントを使ってみるといいでしょう。
(画像は公式サイトのスクリーンショット)月に1回のペースで開催されている「面接力向上セミナー」。全国9カ所の開催場所から、好きなエリアを選べます
特徴③ 大手企業の求人も豊富だが、“質より量”な一面も…?
松本
扱っている企業の規模はどうですか?
小林さん
大手・有名企業の求人案件が比較的多いですね。株式会社リクルートは老舗ゆえに、たくさんの大手企業とつながりを持っています。
誰もが名前を知っているような有名企業の求人案件を紹介してもらえる可能性も大いにありますよ。
松本
ちなみにハイキャリア(ハイクラス)向けの求人もあるんですか?
小林さん
ゼロではありませんが、どちらかと言うと“質より量”なのは否めません。
リーダーやマネージャーとしての転職を考えているなら、同じリクルート系列のハイキャリア向け転職エージェント「リクルートエグゼクティブエージェント」を活用しましょう。
ここからは、編集部が調査したリクルートエージェントに関する評判の真偽を小林さんに判定していただきます。
いい評判から悪い評判まで、さまざまなウワサがはびこっているようですが…その真相はいかに?
リクルートエージェントの評判①「アドバイザーが高圧的」ってホント?
松本
転職エージェントは、求職者1人ひとりに専任のアドバイザーが付いてくれるんですよね。
リクルートエージェントは「アドバイザーが高圧的」という評判もあるようで…
小林さん
私もそういった経験談を求職者から聞いたことがあります。
松本
なぜ高圧的になってしまうんでしょうか…?
小林さん
リクルートエージェントのアドバイザーの平均年齢は若く、なかには新卒のアドバイザーもいるみたいなんです。
あくまでも私の勝手な想像ですが、そういった経験の浅いアドバイザーが自分を大きく見せようとして、高圧的になってしまうことがあるのかもしれませんね。
松本
とはいえ、そうではないアドバイザーもいますよね?
小林さん
もちろん! 大手の転職エージェントは人数が多いぶん、どうしてもアドバイザーの当たり外れが大きいのが難点です。
ただ、たとえ若手であろうと全力で関わってくれる人に当たれば、安心してサポートを任せられると思いますよ。
リクルートエージェント利用者の声
経験の浅い担当アドバイザーだったが、熱心にサポートしていただいて、大変満足している。上司のアドバイザーが担当アドバイザーに技術面のフォローをしており、満足にサポートが受けられた。
くまちゃん(
@__kuma_chan
)・31歳・男性・地方公務員
リクルートエージェントの評判②「アドバイザーの提案がありきたり」ってホント?
松本
続いてもアドバイザーについて。「アドバイスの内容がありきたり」「知識が足りない」という評判もあるようです。これも若手アドバイザーに当たってしまったということでしょうか?
リクルートエージェント利用者の声
過去に登録した際の担当アドバイザーがありきたりなアドバイスと事務的な対応だった。担当アドバイザーによって当たりハズレがあると思った。
求人もネット上でスカウトがくるような会社ばかりで、わざわざ東京本社まで出向く必要はまったくなし。東京本社の面談後もまったくフォローなし。
イクシル(
@ixl_jp
)・37歳・男性・ITコンサルタント
小林さん
その可能性は高いですね。
特に、転職に慣れている人や、企業について詳しく知りたい人にとっては、アドバイスに物足りなさを感じることもあるかもしれません。
松本
なるほど…
小林さん
あと、考えられる要因がもうひとつ。
分業型の転職エージェントの場合、求職者担当は企業と直接やりとりをしていないため、企業の特徴をよく理解していないアドバイザーが紛れていることもあります。
リクルートエージェントは特に求人数が多いため、内部でもすべてを把握するのが大変なんでしょう。
ときには知識不足のアドバイザーに当たってしまう可能性も否めません。
松本
そういうアドバイザーに当たってしまった場合は、諦めるしかないのでしょうか?
小林さん
いえ、どうしても合わない場合は、変更を依頼すれば大丈夫です。
ただ、いいアドバイザーに出会えるかどうかは“運”次第なのも事実。
はじめからリクルートエージェントだけに絞らず、ほかのサービスにも登録してみて、信頼できるアドバイザーを探すのが一番です。
松本
併用にオススメのサービスはありますか?
小林さん
リクルートエージェントと併用するなら、大手なら「パソナキャリア」や「JACリクルートメント」などの「両面型」のエージェントに登録してみるのもひとつの手ですね。もちろん、中小規模の「両面型」紹介会社でもいいでしょう。
両面型とは分業型とは逆で、法人営業と個人営業を同じ人が担当するシステム。
求人数こそ分業型に劣りますが、企業を理解しているアドバイザーが多く、マッチングを意識したサポートが特徴です。
リクルートエージェントの評判③「たくさんの求人案件を紹介してもらえる」ってホント?
松本
「最初の面談でたくさん求人案件を紹介してもらえる」という評判もあるようです。これはホントですか?
小林さん
間違いではありません。
ただ、一見メリットに聞こえるものの、ときには悪い影響を及ぼすこともあるので注意が必要です。
松本
どういうことでしょう…?
小林さん
「どんな会社に入りたいのか」を考えていない状態でたくさんの求人票を見てしまうと、余計に迷ってしまうからです。
人によっては、混乱の末に希望と合わない会社に応募してしまい、入社後に後悔することもあります。
面談の前にある程度は希望条件を整理しておくのが、転職エージェントを活用するコツですよ。
専門家が語る"転職失敗の典型例"6選。すぐ辞めたくなったらどうすべき? 出戻りはOK?|新R25転職
「失敗した!」と思ったらどうするのが正解?
転職で後悔してしまう人の特徴について、小林さんに詳しく伺った記事はこちら
リクルートエージェントの評判④「企業への交渉力がある」ってホント?
松本
「リクルートエージェントのアドバイザーは企業への交渉力がある」という評判はホントですか?
面接前に企業へ求職者のことを売り込んでくれたり、内定時の条件交渉を上手く進めてくれたり…という体験談も多いようです。
小林さん
たしかに、大手ならではの交渉力はあると思います。内定時も手厚くサポートしてくれるので、上手く利用しない手はないですね。
松本
ほかのサービスよりも交渉力がある、と言える理由は…?
小林さん
リクルートエージェントは利用者を内定獲得まで導いた「転職成功実績」が業界No.1。クライアントである企業から見ても、たくさんの人材を連れてきてくれる“ありがたいサービス”なんです。
なので「リクルートさんが言うなら」と、企業が要望を聞き入れてくれやすいわけです。
松本
そういうことなんですね。
小林さん
入社するつもりの企業に交渉したいことがあれば、自分が直接するのではなく、アドバイザーを通したほうがいいでしょう。
リクルートエージェントはどんな人にオススメ?
松本
最後に、リクルートエージェントはどんな人にオススメですか?
小林さん
「キャリアプランに悩む20代の若手」ですね。第二新卒や既卒など、社会人経験があまりない人にもオススメです。
小林さん
なぜかというと、転職活動のモチベーションを保ちやすくなるから。
若手は経験が浅いので、通常だと紹介してもらえる求人案件は一部に限定されやすい。でも、リクルートエージェントではたくさんの求人を紹介してもらえるから、単純にうれしいですよね。
松本
たしかに、「こんなに可能性があるんだ」と思うと勇気が出そうです。
小林さん
リクルートエージェントのアドバイザーは、そういう若手の気分を上げるのが非常に上手いです。
「転職したいけど勇気が出ない」「誰かに背中を押してほしい」という人にとっては最適だと思いますよ。
松本
なるほど…!
小林さん
ただ、彼らもあくまで商売として背中を押していることをお忘れなく。
どんなにたくさんの求人案件をオススメされたとしても、最終的に決めるのは自分です。
あまりアドバイザーに依存しすぎず、「上手く利用してやろう」くらいの距離感で活用するのが、転職成功のカギですよ。
転職エージェントは複数登録して、アドバイザーを見て厳選しよう
松本さん
ここまでリクルートエージェントについて解説してきましたが、そもそも転職エージェントは、登録前の段階ではそれほど絞り込まないことをおすすめします。
松本
えっ…なぜですか?
松本さん
その理由はざっくりいうと次の2点にまとめられます。
①成果報酬を企業から受け取るビジネスモデルなので、転職希望者は無料で使える
②担当アドバイザーが転職の成否を分けるので、複数のサービスに登録してから厳選するといい
松本
つまり、とりあえずいくつか登録して、担当してくれる人との相性などを見るといいってことですね。
どれぐらい登録すればいいんでしょう?
松本さん
網羅的に求人案件を抱えている“総合型”と呼ばれている転職エージェントを2〜3こほど。
さらに転職の希望が明確なら、特定の業界・職種に特化している“特化型”の転職エージェントも1〜3こ併用するのがおすすめです。
松本
でも多すぎると、やり取りが大変じゃないですか?
松本さん
今の話はあくまで登録までの話です。アドバイザーと会ってみて相性などを確認してから、最終的に2人ぐらいに厳選すれば大丈夫ですよ。
実際に複数の転職エージェントを利用したことがある人に、アンケートをとりました。(サンプル数:807人)
1128人への調査でわかったおすすめの転職エージェント
新R25総研の調査結果や過去におこなった専門家への取材をふまえて、満足度が最も高く、特におすすめできる総合型の転職エージェントはマイナビエージェントです。
リクルートエージェントと併用して、より効率よく転職活動を進めましょう!
厳選はNG!?1128人が選ぶおすすめ転職エージェント&プロが語る選び方|新R25転職
活用法や“コロナ”の影響も解説
こちらの記事では、目的に応じた特におすすめな転職エージェントをご紹介しています。
リクルートエージェントは業界最大手なだけあって活用するメリットが多く、若手の転職活動であえて避ける理由はなさそう。求職者を手厚くサポートしてくれる心強い味方です。
ただし、転職の主役はあくまで自分自身。転職エージェントに依存しすぎるのは禁物です。適度な距離感で賢く活用して、内定を勝ち取りましょう!
種別 | おすすめの サービス名 | ユーザー 満足度 | |
---|---|---|---|
総合型 | 92% | ||
総合型 | 89% |
〈取材・文=松本紋芽(@Sta_iM)/撮影・編集=石川みく(@newfang298)〉
Embedly精通者たちの詳細プロフィール
【松本利明(まつもと・としあき)】人事・戦略コンサルタント。大手外資系コンサルティングファームに24年勤務しプリンシパル(部長級)を経験。人材マネジメントの支援をした企業は600社以上。日本人材マネジメント協会(JSHRM)執行役員も務めている。著書に『「稼げる男」と「稼げない男」の習慣』(明日香出版社)、『5秒で伝えるための頭の整理術』(宝島社)などがある ▶︎詳細を見る
【小林毅(こばやし・たけし)】人材コンサルタント。外資系ヘッドハント会社を経て、2010年にホライズン・コンサルティング株式会社を設立。法務系人材を中心に約11年、延べ4400人の相談、サポートをおこない、日系大手企業、ベンチャー企業、外資系企業の採用支援にも従事。2013年より厚労省認定「職業紹介責任者講習」講師として、人材紹介事業者に対する法定講習を延べ2000社に対しおこない、不健全と言われる人材業界全体のボトムアップに尽力している。著書に『転職大全』(朝日新聞出版)、『成功する転職「5%」の法則』(自由国民社)がある ▶︎詳細を見る
新R25キャリア総研の調査概要
【調査概要】
・調査期間
2020/03/30〜2020/04/01
2020/04/02〜2020/04/06
・サンプル数
1128人(554+574)
・調査対象者
性別:指定なし
年齢:20〜39歳
地域:全国
条件:転職エージェントを利用したことがある人
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