ビジネスパーソンインタビュー

キャリトレの評判の真偽を“転職のプロ” が判定。1128人の利用者による評価も掲載

ビズリーチとの違いは?

キャリトレの評判の真偽を“転職のプロ” が判定。1128人の利用者による評価も掲載

新R25編集部

2020/08/21

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挑戦する20代の転職サイト「キャリトレ」は、好条件の求人案件が見つかるとのよう。

でもその評判、本当に信じていいの…?

ということで、新R25転職は転職サービスの実態に精通した方々にご協力いただき、実際に利用したことのある約1000人を対象におすすめの転職サイトの評判について調査を実施しました。

調査に協力してくださったのは、こちらの3名です。

末永さん

アクシス株式会社・代表の末永です。

リクルート、サイバーエージェントを経て、2012年から自立型人材のキャリア育成をテーマに、転職エージェントとして活動しています。

黒田さん

はじめまして、黒田です。リクルートでは「Bing」「とらばーゆ」「フロム・エー」関西版編集長、「リクナビNEXT」編集長、「リクルートエージェント」ネットマーケティング企画部長などを歴任しました。

現在はルーセントドアーズ株式会社を設立し、35歳以上のミドル世代を対象とした転職支援サービス「CareerRelease40」を運営しています。

松本さん

人事・戦略コンサルタントの松本です。

アクセンチュアなどの大手外資系コンサルティング会社に24年勤めて、プリンシパル(部長級)を経て現職に至ります。人材マネジメントの支援をした企業は600社以上です。

さまざまな企業の人事とのつながりがあるので、企業側からの意見をふまえてコメントをします。

※詳細プロフィールは
記事の下部
に記載しています

今回は末永さんに重点的にお話をうかがっています。一般利用者のリアルな口コミに加え、キャリアの達人3名の見解もふまえてキャリトレの特徴や転職サイトの活用法を解説します。

世間でささやかれている評判の真相はいかに…?

〈聞き手=いちかわあかね〉

キャリトレとはどんなサービス?

末永さん

挑戦する20代の転職サイト」というキャッチフレーズの通り、IT業界の企業やベンチャー企業など、優秀な若手を欲する求人が多く集まっています。

20代〜30代前半向けながら、マネージャーや事業責任者などハイクラスの求人も多数。キャリアアップを狙う20代なら、一度はチェックしておきたいサイトです。

逆に言えば、キャリトレ“挑戦する若手”にターゲットを絞ったサービスだということ。誰にでもマッチするわけではないので、人によっては満足できないかもしれません。

ここからは、編集部が調査した「キャリトレの評判」の真偽を、末永さんに判定していただきます。

いい評判から悪い評判まで、さまざまなウワサがはびこっているようですが…その真相はいかに?

キャリトレの評判①「レコメンド機能がすごい」ってホント?

いちかわ

キャリトレユーザーの多くが「レコメンド機能」を気に入って使っているようですが…

末永さん

そうですよね。キャリトレを語るなら、レコメンド機能は欠かせません!

これは登録した職歴や希望条件をAIが分析し、マッチする求人をおすすめしてくれる機能です。

アプリに表示される求人情報に「興味がある」「興味がない」と振り分けを続けることで、ユーザーの志向をAIが学習し、おすすめの精度が上がっていきます

末永さん

そして希望条件と相性のいい求人が「あなたにおすすめ」として表示されます。

いちかわ

すごい! まるでマッチングアプリみたいですね。

末永さん

そうなんです。たいていの転職サイトでは、時間をかけて膨大な求人のなかから自分に合うものを探しださなければなりませんが、キャリトレではそれが不要。

なのでまだ具体的な志望企業が決まっていない人が、1日数分だけ触って魅力的な企業を見つける、なんて使い方ができます。

いちかわ

スキマ時間で転職活動を進められるのはいいですね!

ただ、「レコメンド機能が最高」という評判もある一方で「いくら使っても魅力的な企業が表示されない」という評判もあるようです。

これって、レコメンド機能の精度がよくないということでは?

末永さん

いえ、それはおそらく精度の問題ではなく、キャリトレのターゲットから外れているせいでしょう。

誰でも理想の求人案件が見つかる転職サイト」ではないので、合わない人にはとことん合いません。

いちかわ

そうなんですか…?

末永さん

はい。キャリトレはベンチャーなどの急成長している企業の求人や、管理職などのハイクラスな求人は豊富ですが、 “20代の平均年収程度の求人”は多くありません。

また、そういう求人案件は、首都圏に多く集まっている傾向にあります。

安定を求める人や、地方企業への転職を考えている人だと、「魅力的な企業と出会えない」と感じる可能性もありそうです。

いちかわ

なるほど…。求人が幅広いわけではないんですね。

末永さん

そうですね。幅広い求人情報を見たいのなら、「doda」や「リクナビNEXT」もチェックしてみましょう。

キャリトレの評判② 「スマホで手軽に使える」ってホント?

いちかわ

キャリトレは「アプリが使いやすい」「スマホで簡単に操作できる」と好評のようですが、ホントですか?

末永さん

はい、ホントです。転職サイトは、基本的にPCでの操作を想定されていることがほとんど。

でもキャリトレは若手向けということもあってか、スマホ(特にアプリ)の操作性にとてもこだわっています

画像はApp Storeのスクリーンショット

末永さん

先ほど触れたレコメンド機能も直感的に使えるので、スマホの操作性を上げるのに貢献してます。

さらに、企業からのスカウトメッセージも、アプリ上のチャット機能で返信できます。いちいちPCを開かずとも、スマホひとつで転職活動ができてとても便利ですよ。

キャリトレの評判③ 「ヘッドハンティングされる」ってホント?

いちかわ

あと、キャリトレで「ヘッドハンティングされた」という体験談も見かけたのですが、これってホントですか?

末永さん

おそらく「プラチナスカウト」のことでしょうね。必ず起こることではありませんが、基本的にはホントだと思います。

いちかわ

スカウトって、企業から連絡が来るやつですよね? サービスによっては「ただメッセージを一斉送信しているだけ」なんてウワサも聞きますが…

末永さん

プラチナスカウトは、企業などが「ぜひ会って話したい」と思ったユーザーに送る 、面接確約のメッセージです。 これが届いた場合、経歴や実績に強く興味を持たれている証拠。

もちろん企業によっては、いかにも“コピペっぽい文面”なこともありますが、本気のスカウトも多いのでこまめにチェックしましょう。

いちかわ

それをヘッドハンティングと勘違いしてしまっている人がいるってことなんですね。

末永さん

いえ、それは少し違います。実はスカウトをしてくるのは企業だけではありません。

転職活動をサポートしてくれる転職エージェントのことを、キャリトレでは「ヘッドハンター」と呼んでいて、その“ヘッドハンター”から連絡が来ることもあるんです。

いちかわ

なるほど、そういうことだったんですね。

末永さん

一般的なイメージとはズレてるかもしれませんが、この“ヘッドハンター”は積極的に活用しましょう。

というのも、キャリトレには「転職をサポートするコンテンツが少ない」という難点があるからです。

いちかわ

コンテンツ…「転職ノウハウ集」みたいなやつですか?

末永さん

そうそう! たいていの転職サイトには、転職の読み物や診断コンテンツなどが用意されていますが、キャリトレは求人を見るだけのシンプルなサービスです。

シンプルゆえに直感的に操作できるのは魅力的な一方で、初めて転職する人だと情報が少なすぎて不安に感じることもあるかもしれません。

いちかわ

たしかに…。なにも知らないとちょっと不安ですね。

末永さん

そこで役に立つのが転職エージェントです。

専任のアドバイザーが履歴書の内容をチェックしてくれたり、面接対策を手伝ってくれたりと、手取り足取りサポートしてくれます。

基本的に、初心者は転職エージェントを併用したほうが安心だと思いますよ。

厳選はNG!? 1128人が選ぶおすすめ転職エージェント&プロが語る選び方|新R25転職

活用法や“コロナ”の影響も解説

専任のアドバイザーのサポートが受けられる「転職エージェント」についてはこちらをチェック!

20代の転職は視野が狭くならないように注意しよう

いちかわ

キャリトレは20代向けの転職サイトなので、「初めての転職が不安」という人も多そうです。失敗しないようにするためには、どんなことに気をつければいいですか?

末永さん

20代の場合、とにかく視野が狭くならないように注意しましょう

たとえば「現職が激務だからとりあえずホワイト企業がいい」と極端な思考におちいったり、ぼんやりした憧れだけで異業種を目指したり…

そういった状態で転職に挑んでしまうと、たとえ内定が出ても入社後にイメージとのズレを感じてしまい、後悔する可能性が高いです。

いちかわ

うう…。でも「視野を広げる」って具体的に何をすればいいんでしょう?

末永さん

求人を選ぶ前にたくさん「見る」ことです。

はじめは選り好みせずいろんな求人を見て、「どういう条件にピンとくるのか」「どんな仕事がしたいのか」などをじっくり考えてみてください。

そのためにも、まずは「見る」目的で複数の転職サイトに登録することをおすすめします。

いちかわ

使うサイトを1つに絞らなくてもいいんですね。

末永さん

はい。むしろ複数の転職サイトを併用して自分の“軸”を明らかにすれば、それ以降の転職のステップもスムーズに進められるでしょう。

ハイクラスの求人案件が集まるキャリトレは、「見る」のにも役に立ちます。

相性こそありますが、20代で転職を考えている方は登録してみて損はないはずですよ。

キャリトレとビズリーチは何が違う?

キャリトレとビズリーチの違いはざっくりいうと2点あります。

①メインターゲットの年齢が違う

キャリトレは上記の通り、20代に特化した転職サイト。一方でビズリーチは30代以降がメインターゲットとなっています。

②仕組みが違う

ビズリーチはキャリトレと同様に転職サイトとして求人案件を掲載しながらも、外部の転職エージェントなどからのスカウトも受け取れる仕組みになっています。なので体感としては転職エージェントに近い印象を受けるかもしれません。

また、ビズリーチはよりハイクラスに特化していて、審査制を取り入れています。そのため、ある程度の年収の方のみが登録できるようになっています。

ビズリーチについてもっと知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

転職サイトと転職エージェントの併用で“理想の転職”が近づく

松本さん

ここまでキャリトレの解説をしてきましたが、ほかの転職サイトや転職エージェントも併用することをおすすめします。

いちかわ

転職サイトも転職エージェントもいろいろあると思うんですが、どのように選ぶといいんでしょう?

松本さん

どちらも求人案件を網羅的に抱えている「総合型」と、特定の領域に特化した「特化型」があります。

総合型の転職サイトと転職エージェントにはそれぞれ必ず1〜2こ登録し、さらに転職先の希望が明確であればそこに特化したものも2〜3こ、合計で3〜6こぐらいは登録するといいでしょう。

転職先の検討段階ではできるだけ視野を広げたほうがいいので、抱えている求人案件が違う複数のサービスに登録すると、理想の転職に近づくはずです。

いちかわ

転職サイトはそれぞれ特徴がありそうなイメージが湧くのですが、転職エージェントって結局はどんなアドバイザーが担当になってくれるかがキモじゃないですか?

森本さん

その通りです。なので転職エージェントは登録前の段階ではそれほど絞り込まないことをおすすめします。

まずは複数のものに登録して、担当者との相性などを基準に厳選しましょう。

キャリトレとの併用におすすめの転職サイト

新R25キャリア総研の調査結果や過去におこなった専門家への取材をふまえて、キャリトレとの併用におすすめできる転職サイト&エージェントをご紹介します。

種別

おすすめの

サービス名

ユーザー

満足度

総合型

エージェント

89%

総合型

サイト

92%

総合型

エージェント・

サイト一体型

89%

ハイクラスな求人案件がそろっているだけでなく、直感的に使えるユニークな機能が豊富な「キャリトレ」。

レコメンド機能を活用してたくさんの求人を「見る」ことで、転職の成功に一歩近づけるかもしれません。

あなたもキャリトレを使って、キャリアアップを目指してみては?

〈取材・文=いちかわあかね(@ichi_0u0)/編集=石川みく(@newfang298)〉

Embedly

種別

おすすめの

サービス名

ユーザー

満足度

総合型

エージェント

89%

総合型

サイト

92%

総合型

エージェント・

サイト一体型

89%

精通者たちの詳細プロフィール

【末永雄大(すえなが・ゆうた)】アクシス株式会社・代表。リクルート、サイバーエージェントを経て、2012年から自立型人材のキャリア育成をテーマに、転職エージェントとして活動中。ビジネスパーソンのキャリアリテラシー向上のため、月間読者20万人を超える転職ノウハウメディア「すべらない転職」の編集長としての情報発信もおこなう。2013年より、Yahoo!ニュースでもキャリアや働き方についての記事を寄稿中

【末永さんの関連リンク】

・callingood

・「すべらない転職」

黒田真行のプロフィール画像

【黒田真行(くろだ・まさゆき)】1988年、リクルート入社。2006年から2013年まで「リクナビNEXT」編集長、その後「リクルートエージェント」ネットマーケティング企画部長、「リクルートメディカルキャリア」取締役などを歴任。2014年、ルーセントドアーズ株式会社を設立し、35歳以上のミドル世代を対象とした転職支援サービス「CareerRelease40」を運営。著書に『転職に向いている人転職してはいけない人』(日本経済新聞出版)、『40歳からの「転職格差」まだ間に合う人、もう手遅れな人』(PHPビジネス新書)がある ▶︎詳細を見る

松本利明のプロフィール画像

【松本利明(まつもと・としあき)】人事・戦略コンサルタント。大手外資系コンサルティングファームに24年勤務しプリンシパル(部長級)を経験。人材マネジメントの支援をした企業は600社以上。HR総研の客員研究員も務めている。著書に5万人のリストラと6500名以上のリーダーの選抜と育成をした人の「目利き」。『「いつでも転職できる」を武器にする』(KADOKAWA)『稼げる人稼げない人の習慣』(日本経済新聞出版)などベストセラー多数。BBC、TBS、日本経済新聞、東洋経済などメディア実績多数 ▶︎詳細を見る

新R25キャリア総研の調査概要

【調査概要】
・調査期間
2020/05/08〜2020/05/11

・サンプル数
1163人

・調査対象者
性別:指定なし
年齢:20〜39歳
地域:全国
条件:転職サイトを利用したことがある人

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