企業インタビュー
“10年で利益10倍”の秘密を種明かし。伊勢の老舗飲食店が仕掛ける店舗ツアーで、DXのリアルを学べ!
経営難からのV字回復を実現できたワケ
新R25編集部
人手不足や物価高など、さまざまな苦難を強いられている「サービス産業」。
そんななか、一時は経営難に陥ったにもかかわらず、約10年で売上8倍、利益10倍を実現した老舗飲食店があります。
その名も「ゑびや大食堂」。なぜ、魔法のようなV字回復が実現できたのか? 運営元の株式会社EBILAB 代表取締役CEO 小田島春樹さんにお聞きすると…その秘訣は、徹底した“店舗DX”にありました。
〈聞き手=石川みく(新R25編集部)〉
経営危機の老舗飲食店が、10年で利益10倍を実現したワケ
小田島さん
私たちEBILABは、飲食業や宿泊業などのサービス産業で働くすべての方々に向けて、より楽しくスマートに働くための「店舗DX」の実現に向けたサポートをおこなっています。
石川
やっぱり店舗にもDXの流れが来てるんですね。
小田島さん
人手不足や物価高が続いており、業務効率と収益率の向上、そしてお客さまへの豊かな購買体験の提供が欠かせなくなっています。
そのために、さまざまなサービスを展開しているのですが…当社の看板サービスが「TOUCH POINT BI」。
店舗業務の煩わしい作業をすべて自動化し、コスト削減や売上アップ、顧客満足度向上に寄与するBI(ビジネスインテリジェンス)ツールです。
小田島さん
実は私たちは、伊勢神宮のほど近くで150年の歴史を刻む老舗飲食店「ゑびや大食堂」のシステム開発部門が独立した会社なんです。
石川
150年!? 一番DXから遠そうな感じがしますが…!
小田島さん
ですよね(笑)。かつては“いかにも老舗店舗”な旧来型の運営で、経営危機に陥っていたこともあるのですが…
それを立て直すために、システム開発部門が一丸となってDXを推進。その際に、現場のリアルな課題を踏まえて生まれたのが「TOUCH POINT BI」なんです。
小田島さん
「TOUCH POINT BI」はもちろん、業務を非属人化するための自動発注システム・在庫管理システムなども導入。
その結果…「ゑびや大食堂」は約10年で売上が8倍、利益が10倍に。文字通り“V字回復”を叶えました。
小田島さん
現在では経営陣だけでなく全社員・アルバイトが、バックヤードに設置したモニターでデータを確認しながら業務にあたっていて、生産性と創造性を向上させています。
「TOUCH POINT BI」をフル活用しているゑびや大食堂の様子はこちら
“現場のリアル”を、「ゑびやツアー」で全部見せ!
石川
10年で利益10倍はとんでもないですが…サービスを導入しただけで、そんなにうまくいくものなんですか?
小田島さん
そこなんですよ。
「これからの時代はDXだ!」と言われても、結局何をどう変えたらいいのかわからない…というのがリアルなところですよね。
実際、多くの店舗さんから「データを取ったところで、結局使い方がわからない」などのお悩みを聞くことが多いんです。
店舗の“あるある”お悩み
・DXという言葉をよく聞くけれども具体的に何をすればいいかわからない
・DXのために機器を導入してみたけれどうまくいかない
・現場側での改善をどうすればいいかわからない
・データを取ってみたけど使い方がわからない
小田島さん
DXを実現するためには、結局は“現場”の変革が不可欠です。
そこで…手っ取り早く店舗DXのイメージをつかんでいただくために、ホンモノの“現場”を見れるツアーをご用意しました。
その名も「ゑびやツアー」です。
小田島さん
このツアーでは、売上8倍、利益10倍を実現した「ゑびや大食堂」にお越しいただき、裏打ちされたノウハウをすべて“種明かし”。
ツアー日程は、日帰りもしくは一泊二日。コンテンツの内容は企業・団体ごとにカスタマイズしていただけます。
具体的なコンテンツ内容を、それぞれご紹介しますね!
①店舗のリアルがわかる「ゑびや見学」
小田島さん
まず欠かせないのが、「ゑびや大食堂」の見学です。
現場で取り入れているツールの紹介はもちろん、スタッフがそれらをどう活用しているのか、どんな体制でお店を回しているのか…
など、普段あまり表に出ない“DX現場のリアル”を体感していただけます。
石川
面白そう! そんなにデジタルに詳しいわけじゃない方がどうやってデータを活用してるのか…とか、いろいろ気になることがあります。
小田島さん
そこももちろんお見せしますよ!
見学にはEBILABスタッフが同行。必要な場面で解説もさせていただきますし、気になることがあれば質問も大歓迎です。
こんな内容が見学できます!
・店舗前の通行量や店舗内の人数、属性データを取得する方法
・店舗内で活用している「TOUCH POINT BI」の紹介
・在庫を自動的に計って自動発注する仕組み
・各ポジションの状況把握方法
②DX化の道のりを明かす「講演」
小田島さん
さらに、EBILABスタッフによる講演会も実施。
売上・利益を上げるために実施したことや、店舗改善の道のり、データの活用法、改善のアクションに対する効果の検証などなど…
売上8倍、利益10倍の“種明かし”を行います。
③ゲーム感覚でノウハウを学べる「ボードゲーム研修」
小田島さん
このツアーでは、ボードゲームを使った研修もおこなっています。
石川
ボードゲーム…!?
小田島さん
はい!EBILABで提供している、「wyEBIYA THE BOARD GAME ~商売とDXが学べるゑびやのボードゲーム~」という体験型のボードゲームを、実際にプレイしていただくんです。
小田島さん
このボードゲームには、「ゑびや大食堂」が10年かけて得たノウハウを、約90分間に凝縮。
店舗・スタッフ・周囲の環境など、さまざまな変動要素を加味しながら疑似的な経営を進めることで、楽しみながら店舗DXを学んでいただけます。
④“取りっぱなし”で終わらないための「データ分析研修」
小田島さん
取得したデータを有効活用したいという方には、「データ分析研修」もおすすめ。
この研修では、実際の「ゑびや大食堂」のデータを一部公開。データを根拠に状況を把握する方法や、改善につなげるためのアイデアの生み出し方をお教えします。
⑤お食事、アクティビティ…「お楽しみコンテンツ」も充実
小田島さん
…と、ここまで真面目な話が続いてしまったんですが(笑)。せっかく伊勢にお越しいただくので、息抜きとしてのコンテンツもご用意しています。
まずはお食事。150年愛されてきた「ゑびや大食堂」のお食事を、みなさんでお楽しみいただけます。
お、美味しそう…! これを食べるだけでも行く価値ありそうです
小田島さん
さらに、ご要望に応じて多様なアクティビティもご用意。
ゴルフ、滝行、食べ歩き、マグロ釣り…などなど、伊勢の魅力を存分に味わっていただけます。
石川
いいなあ…研修だけじゃなくて、社員旅行としてもよさそうですね!
店舗DXで、スタッフとお客さまを笑顔に
石川
実際にツアーを体験された企業からは、どんな反響があるんですか?
小田島さん
たとえば、三重大学のリカレント教育事業で、DXやデータ分析についての講座をEBILABが実施した事例があります。
そのなかで、店舗でのDXを学んでいただくために見学ツアーも実施。その後のデータ分析の講座では、「ゑびや大食堂」のデータを活用し、現場に合わせた具体的な提案にもチャレンジしていただきました。
受講生からも「実店舗での生きているデータを利用させていただき、定期的にフォローアップまであり、至れり尽くせりでした」とコメントをいただくなど、大変ご満足いただいています。
三重大学 受講生のコメント(こちらより抜粋)
サポートはもちろんのこと、今回のプログラムの流れも、途中でマネジメントゲームを挟んでグループワークに入ったことが良かったと感じました。その流れは完璧でしたね。
まだやってみたいと考えている段階ですが、EBILABさんで運用されていた売上のグラフや推移といった数字の表現ができるようになりたいと思っています。
小田島さん
私たち自身も、約10年前まで手切りの食券とそろばんによる売上管理をしていたくらい、DXとは縁遠い経営をしていましたが…
必要なところは自動化し、一番の業務である「おもてなし」に集中できるようになったことで、ますますお客さまを笑顔にできるという好循環が生まれています。
私たちにできたのだから、みなさんも“店舗DX”を実現できます。
ぜひ、「ゑびや大食堂」でお会いしましょう! お待ちしています。
「商いの基本は、お客さまを笑顔にしたいという想い。そう考えると、“商売”は“笑売”とも言い換えられます」と語る小田島さん。
厳しい局面のなか、お客さま以前にスタッフの笑顔が曇ってしまっている…という店舗は、今こそDXに踏み出すときなのかも。
「ゑびや大食堂」のノウハウを借りて、“笑売繁盛”を目指してみませんか?
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