

“一発アウト”にならないために。AI時代を生き抜くための、リスク予防資格試験「生成AIパスポート」
ビジネスパーソン必見の資格、もう取得しましたか?
新R25編集部

ChatGPTの登場で、一気に身近な存在になった生成AI。今、「生成AIを扱える人材」へのニーズが急速に高まっています。
一方で、その安易な活用にはリスクがあることをご存じでしょうか?
一歩間違えば、企業のコンプライアンス意識が問われる大問題にも発展しかねないなか、すべてのビジネスパーソンに求められるのが「AIリテラシー」。そのAIリテラシーを高める手段として注目を集めている資格試験が、「生成AIパスポート」です。
資格提供を行う一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)の業務執行理事 兼 事務局長の小村亮さんに、AIリテラシーの大切さと、生成AI人材の可能性について伺いました。
〈聞き手=古川裕子(新R25編集部)〉
「知らなかった」では済まされない。企業が直面する生成AI活用のリスク

小村さん
「生成AIパスポート」は、一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)が開催する、生成AIリスクを予防する資格試験です。

小村さん
生成AIに関する基礎知識や活用スキルを可視化でき、生成AI資格試験としては日本最大級の受験者数を誇っています。

古川
最近注目が高まっていて私もよく耳にしますが、どんな観点から取得が推奨されているんでしょう?

小村さん
まず利便性が高く可能性にあふれている生成AIは、これからのビジネスにおいてどんどん必要不可欠になっています。
ということは、その活用スキルも求められるわけですが…活用には、リスクが存在します。

古川
盗用しかねない、とかですか?

小村さん
そう、著作権侵害も1つのリスクですね。
そうしたAIリテラシーが低いまま、スキルだけを高めると、トラブルを招きやすい人材ができあがってしまうわけです。

古川
それはちょっとヤバいですね…


小村さん
生成AI活用においては、個人だけでなく、企業目線でのリスク管理も重要です。
社員の使い方が企業のコンプライアンス責任にかかわってくるため、一歩間違えば炎上にもつながりかねません。
社内の機密情報が生成AI経由で外部に流出してしまった、生成AIの出力ミスに気づけず架空の情報をサービスに取り入れてしまった、という事例も実際に出てきています。

古川
そうなってくると、もう「知らなかった」では済まされないですね。こわい…

小村さん
「生成AIパスポート」では、生成AIの活用法だけでなく、企業のコンプライアンスにかかわる個人情報保護、著作権侵害、商用利用可否など、生成AIを安全に活用するために必要な知識や心構えを網羅的に学習できます。
そして、その資格をもっているということは、「生成AIを活用するにあたって、ルールがわかっている」ということ。企業にとっては安心して社員に生成AIを活用させることができるんです。

古川
言うならば、運転免許証みたいな感じなんですかね?

小村さん
おっしゃるとおりです。
スキルを最大限活用するためには、前提としてAIリテラシーが必要です。
現在、幅広い企業・団体の従業員や職員が「生成AIパスポート試験」を受験していて、全社員の資格取得を目標に掲げる企業もあるほどです。

誰でも取得できる?「生成AIパスポート」の可能性

古川
「生成AIパスポート」の内容をもう少しくわしく教えてください。

小村さん
出題ポイントは、「AI&生成AIの基礎知識」「現在の生成AIの動向」「生成AIを取り扱う際の注意点」、そして「生成AIの実践的な活用方法」の4つ。
試験は4択から適切なもの、または不適切なものを選ぶ形式となっています。


古川
けっこう難しいものなんですか…?

小村さん
何の準備もなしに挑むのはさすがに難しいかもしれませんが、「AI初心者の一歩目」という目線を大切にしているので、事前の対策さえきちんと行えば、十分にクリアできるレベルです。

古川
そうなんですね!
生成AIパスポートを取得するにあたり、先ほどの話で企業にとってメリットがあるのはわかりましたが、個人的なメリットはどんなところなんでしょう?

小村さん
AIに関する基本的なリテラシーを客観的に証明できるので、キャリアアップや就職活動でも強みとなります。「生成AIを安全に活用できる人材」であることを名刺や合格証書でPRできますよ。
試験では、与えられた課題に対する生成AIの活用方法や、正しい使い方を判断する事例問題も出てきます。多くのビジネスパーソンに共通する日常業務に直結する入門的なスキルを身につけることができるので、個人の成長や業務効率の向上も期待できます。


小村さん
今、生成AI関連求人の数は急激に伸びていて、フリーランスマッチングプラットフォーム「Lancers」が発表した「2024年必要とされたスキルランキング」では、「AI・機械学習・ChatGPT」が1位*でした。
このことからも、生成AIのシステム開発や活用コンサルティングといったスキルの需要が急増していることがうかがえると思います。
企業単位での受験も。「生成AIパスポート」がもたらす価値

小村さん
これまで、生成AI活用にはAIリテラシーとスキルのどちらも大事だという話をしてきましたが…
そもそも生成AI活用は、実践してこそ価値があるもの。
すでに「生成AIパスポート」を取得することで、大幅な業務時間削減や生成AI利用率向上・活用定着を実現し、業務の生産性向上や新たな価値創出につなげている企業もいらっしゃいます。

古川
社員全員が受験することで、みんなのAIリテラシーがそろいますね。

小村さん
一人ひとりの足並みがそろうので、自信をもって生成AIを導入できるようになりますよ。また、知識レベルがそろうとコミュニケーションが円滑になるので、その後のプロジェクトが前進しやすくなる効果も期待できますね。

古川
実際、これまでにどのくらいの方が合格されているんですか?

小村さん
2025年2月時点*で累計受験者数は16,132名、累計有資格者数は12,427名です。
試験は個人でも団体でも受験することができ、「2月/6月/10月」の年3回開催しています。

小村さん
生成AIを導入するといっても、結局何から手をつけていいのかわからない…という人や企業は多いと思います。

古川
とくに知識がないと、漠然と不安を感じてしまいますよね。

小村さん
「生成AIパスポート」では、生成AIに関する基礎的な知識から活用まで体系的に学びながら、同時に生成AI活用におけるリスクを正しく把握できるので、生成AIに対する心配がクリアになります。
生成AIのポテンシャルを引き出すも、リスクを招くも、最終的には人間しだい。
だからこそ、「人材育成」が企業の生成AI導入のカギを握ります。企業としても人材としてもワンランクアップできる「生成AIパスポート」の取得、ぜひご検討ください。
当たり前に使われるようになってきた生成AIをより活用したいと思ったら、まず必要なのは、AIリテラシーを身につけること。
ルールについて、「知らない」では済まされない問題が発生しないとも限りません。
知識とリスクを体系的に学ぶチャンスとして、「生成AIパスポート」はますます重要な資格になっていきそうです。まだ取得していないという皆さんは、ぜひチェックしてみてください。
〈執筆=吉河未布/編集=古川裕子〉
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