企業インタビュー
もう一度、ひとつになれるか。FC町田ゼルビアの“背番号10”を背負うエースが、J2終幕目前に思うこと
次節は9月9日にキックオフ!
新R25編集部
終盤戦を迎えているサッカー・J2リーグ(全42試合)。
残り10試合となり、首位を独走しているFC町田ゼルビアのJ2優勝&J1昇格がいよいよ現実味を帯びてきました。
前節、7位・ザスパクサツ群馬の敵地に乗り込んだFC町田ゼルビアは、各所で惜しいシーンは作ったものの、ゴールネットを揺らすことはできず、スコアレスドローの引き分け。
とはいえ「アウェイで勝ち点1を持ち帰れることはポジティブな結果(黒田剛監督)」とのことなので、次節のホーム・栃木SC戦に期待です。
そんな激戦真っ最中のFC町田ゼルビアから、チームの背番号10を背負う髙橋大悟選手のメッセージが到着!
髙橋選手は、鹿児島県・屋久島出身の24歳。今シーズンからFC町田ゼルビアに加入し、いきなりエースナンバー10を託された、期待のゲームメーカーなのです。
そんな髙橋選手が抱く町田への想いや、優勝への意気込みを、とくとご覧ください!
古巣・清水へ。成長見せる“泥臭い”恩返し弾が炸裂!
今シーズンからの加入とは思えないほど、目覚ましい活躍を見せる髙橋選手。
8月19日におこなわれた清水エスパルス戦では、ゴール前のこぼれ球を拾い、右足を一閃!
髙橋選手の古巣で繰り広げられた、“因縁の戦い”を振り返ってもらいました。
––(インタビュアー)清水エスパルスは、高校生だった髙橋選手をスカウトし、プロに導いてくれたチームなんだそうですね。その本拠地・日本平スタジアムでの試合は、さぞ緊張したのでは…?
髙橋選手
そうですね。まさか敵チームとして日本平に来ることになるとは思わなかったので…
なんと表現していいのかわからないというのが正直な気持ちでした。
戦ってみて再確認したのは、やっぱり清水は素晴らしいチームだということ。
ただ、今の僕は町田に加入して、応援してくれるたくさんの方々に出会っています。
だからこそ、「このチームメイトたちと勝ちたい」という想いがより強まった一戦になりました。
––(インタビュアー)そんな清水戦で、約5カ月ぶりのシーズン2得点目を挙げていますが…
髙橋選手
あれは超ラッキーでした(笑)。
普段のシュート練習でもこぼれ球を狙っていたので、練習の賜物です。
今までの僕は、泥臭いプレーがあまりなかった。貪欲にゴールを狙う姿勢は、町田にきて変わったことだと思います。
0:40頃〜 髙橋選手のゴールシーンをご覧いただけます
スタメン落ちで痛感した“町田の強さ”
加入後すぐに背番号10を任され、開幕スタメンとなった髙橋選手。
しかしその後、サブメンバーどころか、試合登録選手から外れたことも…。
7月29日の徳島ヴォルティス戦で久々にスタメン復帰した髙橋選手は、そんな苦しい時期を振り返り、こう語ります。
髙橋選手
僕が感謝しなければいけないのはチームメイトです。
試合の登録選手からも外れて、チームに残ったメンバー外の選手たちとの練習に合流したんですが…
メンバー外の選手には、なかなか機会に恵まれない選手や、チーム最年長の選手もいたんです。
みんな絶対に悔しいはずだし、精神的にもすごくキツいのに、誰一人手を抜いている人なんていなかった。
そんなチームメイトたちのおかげで、僕はここまでこれました。だから、自分のことより「みんなのために頑張ろう」という気持ちが強かったですね。
そういうことに気づけた僕は、間違いなく開幕のときよりずっと強くなったと思います。
エリキのために…選手もサポーターもひとつになるとき
J2リーグも残り10試合! というタイミングで、チームに激震が走りました。
J2得点ランキング1位(当時)を走っていた、チームのゴールゲッター・エリキ選手が負傷。
全治8カ月で、今シーズン中の復帰が叶わない状況に…。
髙橋選手
本人が一番悔しいと思うけど、彼の人間性を一番近くで見てきたので、僕らも悔しいです。
この順位にいるのは、間違いなくエリキのおかげ。正直、僕らもエリキが抜けて不安な部分があります。
でも、ここで中途半端なことをしてバラバラになったら、ここまで町田を引っ張ってきたエリキに申し訳ないし、男じゃない。
もちろんサポーターのみなさんも不安だろうけど、エリキをJ1でもう一度輝かせるには、もう一度ひとつにならなければいけない。
もっと“上”に行くために、チームとして試されているんだと思います。
髙橋選手
「優勝、行けるかも…?」という慢心は、誰のなかにもありません!
エリキのこともそうですが…シーズンが終わるまで、絶対に上手くいかないことが出てくると思うんです。
そういうときに「本当の意味でひとつになれるか」が、今後の勝敗を分けるんじゃないかなと思います。
「もう一度見に行きたい!」と思わせるプレーを
「選手も、サポーターも、全員で一丸となる必要がある」と語る髙橋選手。
フィールドから見える「サポーター」が、選手たちにとってどんな存在なのか聞いてみました。
髙橋選手
アツい!
数は多くなくても、力強さがあります。あれを見たら、選手は頑張らないわけにはいかない。
欲を言うなら「応援してくれる方々がもっと増えてほしい」という気持ちもあるので…
僕らにできることは、サポーターへの感謝の気持ちを伝えることと、それを結果で返すだけだと思います。
––(インタビュアー)町田サポーターが歌う個人チャント(応援歌)って、聞こえてます?
髙橋選手
もちろん!
すごくうれしいし、ほかの選手のも聞こえてるし、いいなって思います。
僕はありがたいことに、清水エスパルスだったり、(育成型レンタル移籍をしていた)ギラヴァンツ北九州だったり、たくさんのアツいサポーターたちの前でプレーをしてきましたが…
自分の力だけじゃないパワーで勝ったことや、力がみなぎってくると感じた経験が、本当にたくさんあるんです。
––(インタビュアー)いつも応援してくれるサポーターの力は、想像以上に大きいんですね…!
髙橋選手
僕は鹿児島県の屋久島という小さな島で育ちましたが、プロの試合を見られる機会は滅多になかったんです。
もしかしたら町田の試合にも、たった1回の機会を得て観戦に来ている人がいるかもしれない。
いつも応援してくれているサポーターももちろんですが…
そのたった1回かもしれない人に、「もう一度来たい!」と言ってもらえるプレーを見せられたら、と思っています。
髙橋選手
見ていて楽しいなと思える選手に成長していきたいと思っています。
2列目の世界的なトレンドは、ユウ(FW平河悠選手、U-22日本代表、スピードとパワーのあるドリブラー)のような選手。
でも、どの時代でも僕のようなタメを作れる選手は絶対必要だと思うし、そこには自信を持ってやっていきたいです。
もちろん監督に求められることや、チームの戦術はあるけど…僕は僕なりに、人とは違った部分を出せたらなと思います。
チームを勝たせる選手になって、信頼を勝ち取っていきたいです!
▼髙橋選手のインタビューを、動画でもチェック!
佳境を迎えたサッカー・J2リーグ。
首位を走るFC町田ゼルビアがJ1自動昇格となる2位以内を確定させ、J2優勝を決めるには、ここからが正念場です。
そんななか、9月5日には、FWアデミウソン選手(ブラジル出身、29歳)の加入が発表されました。
アデミウソン選手は2015年に横浜F・マリノス、2016~20年にガンバ大阪でプレーし、J1計6シーズンで通算154試合42得点と大活躍した選手です。
とはいえ他チームも、首位との試合には総力戦で挑んでくるはず。全試合、手に汗握る熱戦が見られること間違いなしです!
FC町田ゼルビアのホームゲームは、あと4試合。まずは9月9日(土)18:00キックオフの栃木SC戦です。
最新情報は随時ホームページにて更新されるので、チェックしてください。
さらなる飛躍を目指すFC町田ゼルビアを、最後まで見届けましょう!
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