「失敗した!」と思ったらどうするのが正解?
専門家が語る"転職失敗の典型例"6選。すぐ辞めたくなったらどうすべき? 出戻りはOK?
覚悟を決めて転職に踏み切る以上、今よりもっと自分に合う会社に出会いたいですよね。
しかし、のべ5000人の転職サポートをおこなってきた人材コンサルタントの小林毅さんいわく、転職後に「失敗した!」と後悔しまう人も多いんだとか…。
失敗を避けるために知っておくべきこととは?万が一失敗してしまったら、一体どうすればいいの?
そんな「転職の失敗」に関するあれこれを、小林さんにうかがいました。
〈聞き手=篠原舞〉
目次
転職の失敗を防ぐのに転職エージェントがおすすめ
2転職してすぐ「また転職したい」と思っている人は多い
3転職で失敗する典型例① 「転職さえすればうまくいく」と現実逃避
4転職で失敗する典型例② 転職を決めてから、キャリアについて考えはじめる
5転職で失敗する典型例③優先順位があいまい
6転職で失敗する典型例④ 会社名ぐらいしか誇れるものがない
7転職で失敗する典型例⑤ 希望がはっきりしない状態で転職エージェントに相談する
8転職で失敗する典型例⑥ 転職先が決まる前に退職してしまう
9「転職に失敗した」と思ったときの対策
10転職エージェントの基礎知識
11おすすめ転職エージェントをキーワードから探す
12人気転職エージェントの評判を見る
13転職エージェントを使った転職活動の流れ
14転職エージェントのよくあるQ&A
15小林さんの著書「転職大全」も要チェック!
転職の失敗を防ぐのに転職エージェントがおすすめ
もちろん結果的に転職はしなくてもOK。悩み相談に乗ってもらうだけでも、気持ちの整理がつくかもしれません。
新R25が独自におこなった調査や専門家への取材をふまえて、特におすすめできる転職エージェントを一部ご紹介します。
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転職してすぐ「また転職したい」と思っている人は多い
篠原
小林さん
篠原
小林さん
ただ、転職活動のやり方を工夫すれば、その可能性を減らすことはできます。
篠原
小林さん
転職で失敗する典型例① 「転職さえすればうまくいく」と現実逃避
小林さん
篠原
小林さん
それは結局、問題の解決を“転職後の自分”に押し付けているだけです。
篠原
小林さん
実際は、転職活動をするうちに焦ってしまう人がほとんど。いつしか転職の目的が曖昧になり、「どこでもいいから内定さえもらえれば解決するはず!」と思ってしまいます。
篠原
小林さん
内定をもらうだけでなく、入社後に理想のキャリアを手に入れることでようやく「転職が成功した」と言えます。
そのためには、まず目的を見失わないことがなによりも大切です。
転職で失敗する典型例② 転職を決めてから、キャリアについて考えはじめる
小林さん
「転職しよう!」と決めてからようやく「どんな企業を受けようかな?」などと考えはじめる人が多いですが、それでは遅いんです。
篠原
小林さん
だから焦ってしまい、“内定がゴール状態”に陥るリスクが高いんです。
篠原
小林さん
現状を知り、将来どうなりたいのかを日頃から考えることが大切です。
篠原
小林さん
転職サイトの求人情報などを見て、自分の職種の相場を見てみてください。明らかに相場より低い場合もあれば、「意外ともらえてるんだな」と思う場合もあるでしょう。
もらえているとしても、その理由はさまざま。
純粋に実力が評価されていることもあれば、今の会社でたまたま“いいポジション”に収まっているだけの可能性もあります。
それを自分なりに分析すれば、「早めに転職しよう」あるいは「今の会社で管理職になれるまで頑張ろう」など、将来のキャリアプランが見えてくるはずです。
篠原
小林さん
篠原
小林さん
篠原
小林さん
まさに“最強の自己分析ツール”ですので、積極的に活用しましょう。
転職で失敗する典型例③優先順位があいまい
小林さん
理想ばかりを並べず、自分のなかの“優先順位”もはっきり決めておきましょう。
なぜなら、キャリアの希望を叶えるためには必ず「諦めなければならないこと」も発生するからです。
たとえば収入を上げたいなら、たいていの場合は「仕事が今よりハードになる」という覚悟が必要です。
篠原
小林さん
収入ばかり優先した結果、仕事がツラいと感じる。ラクな仕事を選んだ結果、金銭面のやりくりに苦労する。これは当然の結果です。
優先したいことが明らかになっていないと、入社後に「失敗した!」と後悔する原因になります。
篠原
小林さん
転職で失敗する典型例④ 会社名ぐらいしか誇れるものがない
小林さん
たとえば自己紹介で「●●(会社名)で働いてます!」と会社名を口にすることしかできない人は、依存している可能性があります。
そのままでは転職で満足いく結果が得られないことが多いので、働き方を見直したほうがいいでしょう。
篠原
小林さん
でも、転職において重視されるのは「どんな仕事を経験してきて、どんなスキルがあるのか」です。
会社の看板抜きでも誇れるような専門性を磨いていないと、外に出ると評価されづらいのが現実です。
篠原
小林さん
「私はこういう仕事をしています」と自信を持って言えるようになってからが、転職活動の始めどきです。
転職で失敗する典型例⑤ 希望がはっきりしない状態で転職エージェントに相談する
小林さん
うまく付き合えば頼りになりますが、希望がはっきりしていない状態で相談に行くのは避けたほうがいいですね。
下手すると担当者に嘘をつかれ、転がされてしまいます。
篠原
小林さん
つまり求職者からの相談はボランティアも同然。そこから先の「内定獲得」まで進めないと意味がありません。
彼らにとっては「いかに多くの人を転職させられるか」がもっとも重要なんです。
篠原
小林さん
篠原
小林さん
そして「内定を取るためにはたくさん応募するのが大事だ」と説明されます。
希望がはっきりしていれば、「この中から吟味します」と伝えられるでしょう。本来なら5〜6社応募すれば十分なはずですから。
篠原
小林さん
結果、行きたくもない会社に応募して内定をもらい、入社後に後悔する…というケースをよく聞きますね。
篠原
小林さん
自分のキャリアプランが明確になっていて、希望条件もはっきりしていれば、そんな説得はすぐに断れるはずですよね。
まわりに何を言われようと、最終的に決めるのは自分です。心を強く保つためにも、転職エージェントへの相談は自分自身とじっくり向き合ってからにしましょう。
転職で失敗する典型例⑥ 転職先が決まる前に退職してしまう
小林さん
というのも僕自身、転職活動中に無職になったことがあって…
篠原
小林さん
まず会社を辞めると、今までお給料から天引きされていた税金や保険の請求が一斉に届きます。
入ってくるお金はないのに、「こんなに払わなきゃいけないの?」ってくらいの大金が出ていくんです。
篠原
小林さん
そのうちお金がなくなり、電車賃すらもったいないと思うようになって…。時間だけはたっぷりあるから、霞ヶ関から新木場まで歩いて帰ったこともありました。
暗い道をトボトボ歩きながら「僕はこの世に不要な存在なんじゃないか」って…忘れもしない、35歳のときです。
篠原
小林さん
一方、定期的な収入さえあれば、冷静な判断ができるはずです。
働きながら時間をつくるのは大変かもしれませんが、それでも絶対、会社は辞めないほうがいいですよ。
篠原
「転職に失敗した」と思ったときの対策
篠原
「もうダメだ!」と思ったら、やっぱり再転職するしかないんでしょうか…?
小林さん
入社してから1週間程度の超短期であれば、会社と交渉してすぐに辞め、入社自体をなかったことにしましょう。その程度なら、空白期間でも転職活動中として問題ないですよ。
転職して半年以内だったら、転職活動のときに比較していた会社に連絡を取り、再選考をお願いする手もあります。
最終選考まで残っていれば、取り合ってくれるかもしれませんよ。
篠原
小林さん
ただ、あくまで先方次第ですので、断られたら潔く身を引くこと。そして打診の際には、やりすぎなくらい頭を下げたほうがいいですね(笑)。
篠原
小林さん
「こういう成果を出しました」と語れたほうが次の転職の成功率が上がるため、多少ツラくても一生懸命取り組んだほうが賢明です。
篠原
小林さん
最近だと「Welcome Back制度」など、一度辞めた社員が戻ってくることを奨励する制度を設ける会社もあるくらいです。
篠原
小林さん
転職で失敗しても人のせいにはできません。「決定権は自分にある」と心に刻んで、進むべき道を考えてみてくださいね。
まずは長期的な視野で“理想のキャリア”を明確にすることが、転職成功への一番の近道なのかも…。
転職活動を笑顔で終えるために、まずは“キャリアの深掘り”からはじめてみませんか?
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転職エージェントを使った転職活動の流れ
転職エージェントを利用した転職活動は、下記のような流れで進みます。詳しくは、解説記事をチェック!
転職エージェントに登録
まずは転職エージェントに登録するところから利用は始まります。どの転職エージェントも無料で登録できるうえに、アドバイザーとの相性がその後の転職を左右するので、複数に登録してから厳選するのがおすすめです。登録の際には、これまでの職歴や現職の職種/年収、転職の希望条件(年収/職種/タイミングなど)をあらかじめ入力するのが一般的です。こちらの情報をもとにキャリアアドバイザーとの面談がおこなわれるため、正確な情報を記入しましょう。情報の登録が完了したら、近日中に面談の日程調整の連絡がくるはずです。都合の良い日程で面談の予約をしましょう。
転職エージェントの担当者との面談
面談は各転職エージェントに所属するキャリアアドバイザー(または キャリアコンサルタント)とおこないます。最初の面談では登録した職歴や転職の希望条件に関するヒアリングがおこなわれます。おそらく初めての転職のときに特に役立つのがこの面談です。担当のキャリアアドバイザーは、転職市場の需要と照らし合わせてあなた自身が気づいていない強みやスキルを引き出してくれます。職歴や希望条件を整理したあとで、それらの条件に合う求人を提案してくれます。その場で応募を強制されるようなことはなく、考える時間を設けてくれるはず。提案された求人を検討しましょう。転職エージェントからの求人の提案は、良くも悪くも予想外のものが含まれる可能性があります。はじめは違和感があるような求人であっても、それがあなたにマッチすると考えての提案なはずなので、一度は真剣に検討してみるのがおすすめです。また、このタイミングで転職サイトにも登録して、自分でいろんな求人を眺めるのも良いでしょう。
転職先への応募書類の作成
転職希望先が決まったら、次は書類選考用の書類を用意することになります。ほとんどすべての作業を自分でこなさなければならない転職サイトとは違い、応募書類の準備についても転職エージェントによるサポートが受けられます。まずは履歴書や職務経歴書を自分で書いてみて、それを担当のキャラリアアドバイザーに確認してもらいましょう。選考をおこなう企業側の目線でフィードバックがもらえます。また、用意した応募書類と一緒に推薦状を用意してくれることが多いです。それらをセットにして選考通過の確率を上げてくれるのが、転職エージェントを活用する大きなメリットの1つです。
担当者と面接対策をおこなう
書類選考を通過したら、次は面接です。こちらのステップでも転職エージェントによるサポートが受けられます。過去に応募した方の情報をもとに想定質問を共有してくれたり、希望する方には模擬面接もおこなってくれたりします。特に初めての転職では勝手がわからないことが多いはずなので、何かしら困ったことがあれば担当のキャリアアドバイザーに遠慮せず言ってみましょう。きっと力になってくれるはずです。
内定後の手続き(給与交渉/退職準備)
転職エージェントによるサポートは、内定が出たあとにも続きます。まず複数の内定が出た際には、入社しない企業への辞退の連絡を転職エージェント経由でおこないます。そして入社を決めた企業とは最終的な条件を調整します。希望する年収や入社のタイミングなどを担当者に伝えると、できるだけ条件に合うように交渉をしてくれます。最後には現職の退職準備のサポートもしてくれます。数々の退職者を見てきたうえでのノウハウがあるので、細かいことでも遠慮せずに聞きましょう。これらが終わればあとは入社するだけ。新しい職場にスムーズに馴染めるように準備を進めましょう。
転職エージェントのよくあるQ&A
詳しい回答が気になる方は記事をご覧いただき、これからの転職活動に活かしてください。
Q
転職エージェントの利用がおすすめな理由は?
A
担当のアドバイザーがカウンセリングをもとに相性のよさそうな求人を提案してくれます。そのため良い意味で予想外の出会いが生まれやすいです。また、選考のサポートもしてもらえるので、初めての転職では特におすすめです。
Q
転職エージェントは無料?どうやって稼いでるの?
A
転職希望者は無料で使えます。 その理由は、採用が決まると企業から成果報酬がもらえるビジネスモデルだからです。
転職エージェントを使っても費用がかからない理由は?|新R25転職
Q
何社の転職エージェントを掛け持ちすべき?
A
違う強みを持つ転職エージェントを3社ほど掛け持ちするのがおすすめです。たとえば1つはリクルートエージェントなどの総合型の大手。2つ目は第二新卒向けなど自分の年齢に特化したもの。3つ目に希望の業界に特化したものなど。そうすることで、より希望する条件の転職が実現しやすくなるでしょう。
Q
中小の転職エージェントはイマイチ?
A
小さい転職エージェントの良さもあります。 たとえば特定の領域により特化していたり、あなたをより丁寧に扱ってくれたりするかもしれません。
Q
すぐ転職するつもりはなくても使っていいの?
A
キャリア相談するだけでも大丈夫です。そうやって使っている方も多くいます。また、まともな転職エージェントほど、転職意向度の低い方も相手にしてくれます。
転職エージェントの登録は、転職する気がなくてもOK?|新R25転職
Q
転職エージェントはいつ登録すべき?
A
転職活動が終わるまでにだいたい2〜3カ月ほどはかかります。なのでもし転職時期の希望があるなら、その3カ月前を目安に登録するのがおすすめです。また、すぐ転職するつもりがなくてもとりあえず登録しておいて、年に1回ほど健康診断のようなつもりでキャリア相談する使い方もおすすめです。
転職エージェントの活用法などをプロたちが伝授|新R25転職
Q
転職エージェンを使わないほうがいいケースもある?
A
結局は担当者との相性が重要なため、当たり外れは確かにあります。また、転職サイトを使って自分で転職活動を進めるなどの代替手段もあります。しかし非公開求人を紹介してもらえるなど、利用するメリットも大きいのであえて避ける必要はないかと思います。一方、あえて使わなくてもいい人を挙げるとすると、行きたい会社が決まっていて直接応募をすれば良いケースなどです。
Q
面談の前には何を準備すればいい?
A
面談の前に、ある程度は転職の希望を明確にしておきましょう。そのほかの準備物は下記の画像や記事をご覧ください。