企業インタビュー
医療業界を取り巻く問題を打ち破る。医師向け高額スポットバイト情報サービス「Pro Medica」
医師自ら希望給与を提示できるバイトサービス!
新R25編集部
お医者さんと言えば、人を救う尊い仕事であると同時に高収入というイメージ。
でも実際はそうとも限らない?
特に勤務医は、どれだけ患者を診ても給料は同じだそう。
そんな医師の置かれている実情に立ち上がったのは、医療系人材に関する課題解決事業を行うNext Medica株式会社。
「努力する人が正しく評価される」仕組みを開発し、医師が自分で希望金額を提示できる“高額バイト情報”サービスを開始した代表取締役・大川裕輝さんに、サービス立ち上げの背景にあった想いを伺いました。
〈聞き手=西島知希(新R25編集部)〉
「Pro Medica」立ち上げの背景にある、医療業界を取り巻く実態とは
大川さん
「Pro Medica」は、医師の「質」と「待遇」を一致させる高額スポットバイト情報サービスです。
大川さん
医師は過去の勤務に基づく評価ランクが6段階で算出され、バイトをしてみたい病院に自身の希望給与を提示し、応募することができます。
また病院側は、医師の過去の勤務に対する評価を口コミレベルで確認でき、受け入れるかどうかを決定します。
病院が医師を採用した場合、その医師の勤務について人材評価アンケートを提出し、質の可視化に貢献します。
西島
つまり医師と病院のマッチングサービス的なイメージですかね。
大川さん
そうです。
医師の立場ではアルバイトですが、病院側にとっては「質を担保した人材」を「質を評価した待遇」で採用する医師トライアル採用サービスです。
西島
でもなぜ転職ではなく「アルバイト」なんですか?
大川さん
まず、前提となる“昨今の医療業界を取り巻く問題”のお話からさせてください。
2024年4月から医師の働き方改革(※)が罰則付きで開始され、残業時間が取り締まられるようになりました。
※医師の長時間労働を是正する目的で、2024年4月1日から施行。勤務医の時間外労働時間は原則年960時間以下(休日労働含む)となった。違反した場合、6カ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金。
大川さん
でも、この制度によって仕事が減るわけではありません。
西島
それはそうですよね。
大川さん
勤務医が残業してはいけないとなると、これまで常勤でカバーできていた日直や当直業務をやる医師がいなくなります。
そこで、「他にやってくれる医師を探さなければ」と慌てる医療機関が急増しているんです。
西島
そんな実態が…
大川さん
これまで病院に医師を派遣してくれていた大学も、派遣を中止するケースが続出しており、とにかく医師不足で、今は医師の圧倒的な売り手市場なんです。
でも、いつまでも売り手市場は続きません。
西島
というと?
大川さん
厚労省の試算(※)では、今から約10年後には医師が供給過多、つまり人手が余ると試算されています。
医師余りの時代が到来することを見据えると、今から努力する医師とそうでない医師で、市場価値に大きな差が生まれることが明白です。
※厚生労働省「令和4年版 厚生労働白書-社会保障を支える人材の確保-」令和2年度医師需給推計の結果より
大川さん
しかも、先ほどお話しした「働き方改革」で、医師の収入は下がっていきます。
西島
残業できなくなるからですか?
大川さん
それもありますが、この時間外労働の上限規制は、勤務している医療機関での労働時間だけでなく、非常勤やアルバイト先での労働時間も含まれるんです。
結果として、医師が収入を維持するためには、高待遇のアルバイトを効率良く見つけていくことが重要となります。
西島
医師が医師以外のアルバイトもしにくいだろうし…
大川さん
まさしくそうなんです。
これまで医業メインだった医師が、医業外の仕事で稼ぐのは簡単ではありません。
しかも医師の時給を超える仕事となると、そう簡単には見つかりません。
結局、医師として高額バイトをするのが手っ取り早いということになります。
ベース給から1.5倍の待遇を得られることも! 「努力する人が正しく評価される世界」へ
大川さん
とはいえ、これまで人材紹介会社経由でスポットバイトを行う医師は「楽に稼げる」という誤った認識をもっていることも多く、診療スキルや業務態度に問題があったり、優秀でもパワハラや態度不良など人間性に問題があったりすることも…
これでは、病院の売上や評判の低下につながります。
西島
アルバイトとはいえ、患者からしたら同じその病院の医師ですもんね…
大川さん
一方で医師側の立場に立ってみると、これまでのアルバイトでの求人案件では、どれだけ患者を診察しても、どれだけ丁寧に対応しても得られる給与は変わりませんでした。
そこでPro Medicaでは、医師が「頑張っても評価されない世界」から「努力する人が正しく評価される世界」を作ろうという想いで、評価という形で人材の質を可視化し、口コミレベルで医師のランクが決まるシステムを構築しました。
大川さん
アンケートでは、勤務ごとに医療機関側からの人材評価を集計。
患者・スタッフへの対応/診療スキル/勤務時間の遵守/総合評価という4つの観点での10段階レーティングと自由記述により、定性的・定量的両方の側面から人材の実態を可視化します。
勤務後評価をもとに算出した会員評価ランクを設定し、医師が自ら希望する給与を提示できる仕組みを取り入れました。
西島
この仕組みなら、医師と病院にとってwin-winな関係ですね。
患者さんにとってもプラスに働くことを考えると三方良しだ!
大川さん
評価ランクは弊社独自のアルゴリズムを用いて算出しています。
数少ない勤務での高評価では高いランクには到達できず、勤務回数を重ねたうえで高評価を得る人材が高ランクを獲得できるよう、ランクと質の乖離が起きない仕組みを工夫しています。
“スポット勤務”で互いのミスマッチをなくしていく
大川さん
ProMedicaの大きな強みは3つあります。
まず、働く医師のモチベーションが高いこと。
応募する医師が自分の人材価値を自覚し、希望給与を提示することで、医師と病院の双方が納得する金額でのマッチングが可能になります。
頑張る先生にモチベーション高く働いてもらうためのシステムとなっています。
西島
お金とモチベーションはやっぱりリンクしますよね。
大川さん
2つめは、人材の質が可視化されていること。
各勤務先から回収したアンケートを公開し、医師の定量的・定性的な評価から質を可視化しています。
アンケートは医師個人には開示されないため、忖度のない回答を参考にすることができます。
3つめは、トライアル勤務は実質紹介料無料だということです。
弊社はミスマッチを防ぐ手段として、トライアルの位置付けでのスポット勤務を推奨しています。
同一医師の採用の場合、規定回数までは紹介料が無料なので、実質的に無料で“トライアル採用”を行うことができます。
西島
同じ医師にアルバイトを何回かお願いするということですよね。
なぜそんなことを?
大川さん
スポット勤務での採用手数料を無料にし、採用へのハードルを下げ、医師との接触機会を増やすことで、医療機関と医師の互いにミスマッチのない理想的なマッチングの可能性を高めることができるという考えです。
“努力する人の応援団”として、医療業界の課題解決を目指す
大川さん
自分自身が医師として医療現場で計6年勤務して感じた「努力が適切に報われない」という課題を解決するために、Pro Medicaを立ち上げました。
医師は給料にインセンティブがあるケースは少なく、どれだけ頑張っても給料は変わりません。
それどころか目の前の患者さんがいる状況で帰るわけにはいかず、長時間の時間外勤務につながっていました。
さらに働き方改革により、これまでの時間外勤務は“勤務をしていない”ことにされてしまい、頑張る医師の給料が結果的に下がる状況となってしまっています。
大川さん
長い間、医師(医療者)の自己犠牲のもとに成り立っていた日本の医療インフラですが、このような現状が押し寄せることで現場に見切りをつける医師も増加し、日本の医療制度の持続性が課題として生じてきています。
頑張る先生が適切に評価され、やりがいや楽しさを感じながら働く環境が整備できれば、自ずと患者さんに適切な医療が提供され、医療ミスも減ることが期待できます。
どこまで技術が進歩しても、医療は「人」が提供するものであり、弊社は「努力する人を正しく評価する」をビジョンに掲げ、努力する人の応援団でありたいと考えています。
ProMedicaでは、初期利用料は無料。お問い合わせからご導入開始まで即日対応可能です。
気になる方は、ぜひお問い合わせください!
医師だって、「質」と「待遇」が一致した職場(病院)で働きたいのが本音なはず。
大川さんご自身の経験があるからこそ、現場に根差したサービス設計だと感じました。
アルバイトを考える医師の方はもちろん、質が担保された医療人材をお探しの担当の方も、「ProMedica」を一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
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