企業インタビュー
地方企業とキャリアの選択肢を広げたい学生をつなぐ“いつでも戻っておいで券”を出すイベント「ローカルキャリアフォーラム」
内定が3年間有効になるパスって…?
新R25編集部
地方企業が都心部のプロ人材を採用するためのダイレクトスカウトサービス「チイキズカン」。
「いま“世界”に近いのは、東京より地方だと思う」元NewsPicks社長が再挑戦の舞台に「地方」を選んだワケ
「チイキズカン」についてくわしく知りたい方は、こちらの記事をチェック!
これまでは中途限定だったチイキズカンが、新卒向けのイベントを開催するそう。さらに、しかもそのイベントは「内定を獲得した学生」大歓迎なんだとか。
株式会社XLOCAL(旧社名:株式会社チイキズカン)代表取締役・坂本大典さんに“イベントの狙い”をお聞きしました。
〈聞き手=森田志穂(新R25編集部)〉
世界に通用するコンテンツは、地方にこそある
森田
坂本さんは、地方に注目されていますが…そもそもなぜ今、「地方」なのでしょう?
坂本さん
今、自分の目の前にある世界がすべてだと思っている人が多いんじゃないかなと思っていて。
自分自身、18歳まで愛媛県に住んでいた地方出身者で、昨年まで都心に住んで『NewsPicks』の経営をしていましたが、地方のことを知っているつもりで全く知りませんでした。
森田
坂本さんが“知らなかった”地方の姿とは…?
坂本さん
都心部にはIT企業や、製造業の本社機能が集まっていますよね。一方で地方には、観光や製造業の現場、街開発などといった産業があります。
しかも、世界トップクラスの競争力をもつ「食」や「観光」の魅力は、大体地方が持っています。
森田
たしかに…
坂本さん
正直、今の日本はいろいろなものが世界の国々に“追い抜かれて”いるのは事実です。でも、世界で戦えるヒントは地方にこそあるんです。
ただ地方にある企業は、営業網や人脈、技術、キャッシュなど優れている点が多いのに、企業を成長させられる人材は不足しています。
つまり、優秀な経営者はいても、経営陣に多様性が足りないのが地方の現状です。
坂本さん
そこで、都市部に偏る経営人材と地方企業をマッチングできれば、より日本が強くなるきっかけになると考えて立ち上げたのが、地方特化型のダイレクトスカウトサービス「チイキズカン」です。
「地方」×「複業」×「年収換算1,000万円以上」というキーワードが特徴で、サービス開始から9ヶ月で3,000名以上の複業プロ人材の方に登録いただき、約100社の地方企業に掲載いただいたことで、50件近いマッチングにもつながっています。
「チイキズカン」HPでは、随時さまざまな特集が組まれています。
内定を獲得した後でも参加できる、地方インターン
坂本さん
そして私たちはこの夏、8月20日(火)に東京ミッドタウン八重洲・POTLUCKで新卒向けの無料イベント『LOCAL CAREER FORUM 2024』を開催します!
森田
新卒向けですか? チイキズカンは、経験豊富な経営人材向けのサービスだったのでは?
坂本さん
もともとはそうですが、翌年卒業予定の大学生、大学院生向けに、地方の可能性を知ってもらうために開催します。
森田
東京にいる新卒向けに、地方企業はハードルが高い気が…
坂本さん
おっしゃる通りで、地方企業が普通に都市部の大学生を採用したくても、まだまだ彼らのファーストチョイスにはなりづらい。
とりあえず優秀な人がいる大手や人気企業に行くのは自然な流れだと思います。しかし、地方にはチャレンジして活躍できるフィールドがあることを知れば、別の選択肢が出てくる人がいるのではと。
森田
でも8月半ば過ぎのイベントでは、すでに就活が終わった学生も多いのでは…?
坂本さん
イベントの対象者は、既に内定を取り終わった大学生、大学院生です。
森田
…!?
坂本さん
これから採用しようというわけではありません。学生に3年間の内定有効期間がある“3年パス(複業可)”を出すイベントです。そして、学生生活最後の夏に、ぜひ地方でインターンをしてほしいと思っています。
森田
なぜ3年間も内定有効期間を…?
坂本さん
新しいキャリアの選択肢にするためです。
1~2年社会人として働くなかで、“3年間いつでも戻っていいよ”という内定カードがあれば、何かあったときの保険になるし、能力がすごく高ければ、最初から複業として関われるかもしれないと思っています。
森田
有効期間が長い内定、ほしい…
坂本さん
なおかつ、いざ地方で働いてみたいと思ったときに、そう簡単に地方の面白い企業は見つけられないと思うんです。
その点私たちのもとには、年収1,000万換算の求人を出すチャレンジングな地方企業だけが集まっている。
地方企業にとってはチャレンジングな学生を先回りして確保できるし、学生には“地方”という選択肢があることを知ってもらえる。そんな貴重なイベントになると確信しています。
森田
具体的なイベント内容は、どういったことを?
坂本さん
「3年パス」を出せる企業のみが参加しており、企業のプレゼンや、なぜ地方に可能性があるのかというセッション、さらに企業の人と直接話ができるブースを準備します。
実際に3年パスを取るためには、企業の選考を受けて合格する必要があります。
森田
当日プレゼンをする地方企業には、どんな業種があるのでしょうか。
坂本さん
建設業や物流会社、店舗ビジネス、IT産業など、本当に幅広いジャンルの約20社が集まる予定です。
またセッションでは、学生に人気の大手企業にいたような人たちが地方に飛び込んだ事例をお話しいただき、学生との質疑応答タイムもあるかと思います。
森田
実際の事例を聞けるのはうれしいですね!
坂本さん
イベントで、こんな世界があったんだ、こんな面白い人たちがいたんだということを体験して、視野を広げてほしい。
ハイキャリアな人たちも、地方の人たちと会うと「こんな面白い会社があったんだ!」と言って、複業が次々に生まれています。そういう驚きをぜひ学生の人たちに体験してほしいと思っています。
地方企業の可能性を最大化したい
坂本さん
実は新卒向けに地方企業をアピールする根っこには、地方の“モメンタム(勢い)”を変えたいという想いがあります。
地方には本当に素晴らしい会社もいっぱいあるし、イケてる経営者もいる。それなのに、なぜかみんな自信を持ってないんですよね。ふた言目には「地方なんて…」っていう言葉が出てきてしまう。
坂本さん
僕は地方企業にもっと自信を持ってほしいんです。
「今、地方がキてるんだぞ」という流れを作るためにはどうしたらいいかと考えたとき、外資系や一部上場企業に内定するような若者が地方に関わり出したら、「時代が変わったな」と思えると思うんですよね。
森田
若者と地方をつなげたいと…
坂本さん
はい。私たちはキャリアを見直せとか、変えてほしいと言うつもりは全くありません。
私が2008年にベンチャー企業に行くといったら、周囲には結構白い目で見られたものでした。でも、「誰も行っていない」ところに飛び込んだから、今のようなキャリアがあると思っています。
地方も同じ。みんなが行っていないからこそ、飛び込んでみると自分だけの人脈、キャリア、人生が築けます。チャレンジしてみたいと思った方は、ぜひ来てほしいなと思っています。
イケてる地方企業のほうから、学生たちに会いにきてくれるイベント。
これからますます地方が注目される時代がやって来るかもしれないなか、3年間の内定有効パスは、持っておいたらめちゃくちゃ武器になりそう…。
イベントページや情報は随時公開予定!
興味がある方は、ぜひ申し込んでくださいね!
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