企業インタビュー
レゴ®ブロックで組織を強化。NASAやGoogleも認めた「レゴ®シリアスプレイ®メソッド」が革新的
あのおもちゃでチームビルディング
新R25編集部
転職の理由として、常に上位にランクインするのが「人間関係」。
社内の人間関係構築は時代・職場を問わず難しいものですが、今、そんな悩みを解決する手段として、注目を集めているのがレゴ®ブロックを活用した「レゴ®シリアスプレイ®メソッド」と教材を活用したワークショップ。
あのNASAやGoogleなどの大企業もこぞって取り入れているそうで…?
レゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材活用トレーニング修了認定ファシリテータでコミュニケーションデザイナーでもある、ユナイテッドマン代表・東ヤスオさんに、“人間関係を改善してチーム力を上げる”というワークショップの実態と効果を聞きました。
〈聞き手=古川裕子(新R25編集部)〉
「レゴ®ブロック」で人間関係の問題が解決!?
東さん
「レゴ®シリアスプレイ®」は、レゴ®ブロックを活用し、個人の価値観やビジョンなど、なかなか言葉にしづらい想いを可視化することで、コミュニケーション能力や問題解決を目指すメソッドです。
NASAやGoogleなど大企業が次々に導入し、現在ビジネス界で注目を集めている革新的な研修の手法です。
東さん
コンセプトは、レゴ® ブロックを活用してチームや組織の深層にある問題を解決し、新しいアイデアや戦略を生み出す組織づくりを行うというものです。
古川
問題というのは…?
東さん
ズバリ、人間関係です。
ビジネス上の課題の原因を突き詰めると、人間関係の不健全さが原因であることが少なくありません。
あらゆる点で異なる人々がひとつになって成果を出すためには、人間関係ほど重要なファクターはないんです。
東さん
私たちが考える“健全な人間関係”とは、自立した個人同士が責任感を持ち、深い相互理解でつながっている関係性です。
レゴ®ブロックを活用することで、想いや考えが作品に変換され、秘めていた洞察や価値観を可視化することが可能に。普段あまりコミュニケーションをとらない人の考えを全員で共有することができます。
飲み会10回よりも、3時間のレゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材を活用したワークショップを実施したほうが、断然チーム力が深まりますよ。
古川
たしかに、意味のない飲み会って多いですもんね…
実際、どんなことをするんですか?
東さん
たとえば個々に作品を組み立てた後、各作品から核心部分だけを統合させて、チーム全員で1つの「実現させたい私たちの会社の未来像」の作品を制作。チームとしてのビジョンを明確にするワークなどを行います。
ほかにも、プログラムはさまざま。レゴ®シリアスプレイ®メソッドを活用して、社内の人間関係を深め、シナジーを起こして社会に貢献していける組織の土台作りを支援します。
心理的安全性に効く? レゴ®シリアスプレイ®メソッドはどのように作用するのか
古川
具体的には、レゴ®シリアスプレイ®メソッドがどのように作用するんでしょうか?
東さん
3つあります。まず1つめは「安心感を高められる」という点。
これは「心理的安全性」のこと。Googleのプロジェクトによって発表された、生産性の高いチームビルディングの最重要条件です。簡単に言えば、安心して仕事ができる環境ということです。
Googleが生産性の高いチームと低いチームの違いを調査した結果、周囲の反応や批判、叱責などが怖くて自分の意見が言えないという恐怖や不安がないことが「生産性の高いチーム」の条件でした。
古川
それとどういう関係が…?
東さん
レゴ®ブロックを使った作品づくりでは、自分の内面が表現されます。また作品は自分の人格とは切り離された存在であるため、落ち着いてほかのメンバーからの意見を受け入れることができるんです。
これにより、全員が対話の場に参加できるように。同じ目線で対話をすることで、社内の決定事項にも全員がコミットできるようになります。
東さん
2つめは、「コンストラクショニズム(構築主義)」です。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドは、MITメディアラボのシーモア・パパート教授が提唱する「手と頭が連携をとりながら新しい知識を構築・再構築する」という理論に基づいて開発されているのですが…
つまり、人間はもともとの経験や知識に新しい経験が加わると、新しい知識が構築されるということです。ここでの“新しい経験”とは、レゴ®シリアスプレイ®メソッドを経験した時間を指します。
古川
レゴ®ブロックによって、何らかの新しい気付きや発見を得られるというイメージでしょうか?
東さん
まさにそうです。手を動かすことで論理と感性が相互作用し、共感を生んだり、視野が広がったりするんです。
そして3つめは、「創造性やイノベーションの促進」。
先入観のない遊びの環境は、意外性のある革新的なアイデアを生み出すことも。レゴ®シリアスプレイ®メソッドは、創造性や主体性を高めるのにも役立ちます。
ワークショップの進め方と、遊びがもたらす変化
東さん
ワークショップの進め方は、至ってシンプル。次の4ステップに従って進行します。
東さん
ファシリテーターが「テーマ」や「問い」を設定したら、参加者はそれぞれ作品をつくり、発表。質疑により自分の内観に気づいていきます。
こうしたプロセスを通じて、参加者は自分の考えを形にし、言葉で表現することの重要性を学べます。自分と他者とが根本的に違う存在であることを理解し、チームとしての共通認識を形成するんです。
古川
発表や質疑というと会議みたいですが…レゴ®ブロックを取り入れると何が違うんですか?
東さん
会議だと正直2割ぐらいの人しか発言せず、残り8割の人は置いてけぼりに。
でも作品づくりでは全員がアクティブに参加できるので、平等な環境をつくることができます。
東さん
レゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材を活用したワークショップは、一人ひとりの隠れた資産や価値観・理念を共有し、主体性・創造性・生産性を引き上げるインサイド・アウト型。これが強い組織の土台づくりに大きな効果をもたらします。
短時間でチームの課題が解決する例も
東さん
チームメンバー間の相互理解を深め、組織全体のビジョンや目標の明確化に有効なレゴ®シリアスプレイ®メソッドは、今さまざまな業界や組織において活用されています。
大手企業ではチームビルディング、組織の戦略立案、組織文化の変革などに採用しており、新しいアイデアの創出や組織内のコミュニケーションの改善が図られています。
古川
実際どんな事例があるんですか?
東さん
たとえばNASA。2003年、2度のスペースシャトルの事故を受けて組織された「安全対策委員会」にて、レゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材を活⽤したワークショップが導入されました。
目的は、研究者やエンジニアなど、メンバーが互いの意見やアイデアを尊重し、全員が平等に参加できる環境をつくること。
結果、5時間足らずのワークショップで目的を達成し、狙い通り、ひとつのチームになったという事例があります。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドによって得られる効果
東さん
私は「人生の質は、人間関係で決まる」という考えを活動の中心に置き、10年間チームビルディングに関わってきました。
実は私自身、職場の人間関係が原因で、退職せざるを得なくなってしまった過去があります。好きなことを仕事にしていたはずなのに…。
東さん
だからこそ、「人間関係が理由で働きにくい会社をなくす」ことが私のミッション。
これまで16業種150社、4,000⼈以上に組織向けチームビルディング研修を行ってきました。レゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材活用トレーニング修了認定ファシリテータとしても国内トップクラスに入る実施経験で、研修のクオリティを担保します。
導入を希望する組織・企業さまはぜひご相談ください。事前のヒアリングをもとに、目標・目的、得たいアウトカム、参加人数、時間等に応じて完全オーダーメイドでプログラムを設計いたします。
また、無料トライアル相談も行っています。本格導入していただく前の判断材料として、気軽に受けてみてください!
日頃なかなか発言をしない人はもちろん、発言をしている人でも、一緒に作品づくりをすることでその人の秘めた資質や価値観が浮き彫りになるのがレゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材を活用したワークショップ。
「レゴ®ブロックって子どものおもちゃでしょ?」と思っている方や、上司や決裁者が懐疑的…という人ほど、「無料トライアルを体験してみてほしい」とのこと。
社内のチームビルディングに課題を抱えているなら、一度チェックしてみてはいかがでしょう。
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〈執筆=吉河未布/編集=古川裕子〉
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