企業インタビュー
「情報の流通をなめらかに」東大発のAIスタートアップが手がける生成AIアプリケーション
東大発のチームで、スキルを試しませんか?
新R25編集部
東大でAIを専門的に学んできたメンバーが中心となって立ち上げた、株式会社Lightblue。
代表取締役の園田亜斗夢さんは東大の工学部卒で、現在も経営のかたわら東大の大学院に在学中。
創業6期目の同社は、業界でもトップクラスの技術力を持つスタートアップとして注目を集めています。
そんなLightblueでは、「生成AI技術を駆使して情報の流通をなめらかにすること」を目指し、コミュニケーションツール上で使えるアプリケーションを開発しています。
その理由を、園田さんに教えてもらいました。
〈聞き手=山田三奈(企業トピ編集部)〉
“情報の流通をなめらかにする”アプリ
園田さん
私たちが提供しているのは、生成AI・大規模言語モデルを用いた、SlackやTeamsなどのコミュニケーションツール上で使えるアシスタントアプリケーション「Lightblue Assistant(ライトブルーアシスタント)」です。
園田さん
ChatGPTが得意とする「文書生成機能」や、必要な情報を迅速に得られる「検索機能」など、企業の生産性向上につながる機能を搭載。
いわば、社員一人ひとりにつくパーソナルアシスタントのような存在です。
「働くすべての人が会社の情報になめらかにアクセスし、会社のいいところを最大限活かして働くことで“しなやかな組織”を作る」という、シンプルだけど非常に難しいことに取り組んでいます。
山田
なぜこのサービスを開発しようと思ったのでしょうか?
園田さん
GoogleはtoCの領域で、大勢のマスに対して広告を軸に情報を整理していますが…
toBでは、大企業でもベンチャーでもそれぞれの情報が課や係といった小規模なチーム内のみで共有されていて、全社的な情報の流通に大きなコストをかけられないのがこれまでの課題でした。
そこでtoBの情報の構造化自体を、僕たちの「自然言語処理のノウハウ」とChatGPTをはじめとした「APIの能力」を掛け合わせることで実現しようと考えたんです。
山田
なるほど…
園田さん
こう説明をすると、「ChatGPTのクローンか」とつまらなく感じられてしまうかもしれませんが…実際は非常にエキサイティングな事業です。
というのも「Lightblue」では、独自の大規模言語モデルの構築にも取り組んでいて。
オンプレミス*で安全なモデルの提供も可能ですし、モデル構築のノウハウを活かして、外部APIの性能を最大限に引き出すことも可能です。
*オンプレミス…サーバーやネットワーク機器などを自社内に保有し、運用する形態
園田さん
インターフェイスが変わればユーザーの利用頻度は大きく変わります。
実際に、「Lightblue」では複数のプロダクトを展開していますが、インターフェイスの違いだけで利用頻度に数倍の差が発生しているんです。
山田
変化が目で見えるのは、たしかに面白そうですね…!
園田さん
ユーザー体験の向上には、単純な機械学習のベンチマークによる精度だけでなく、レスポンス・文章量・レファレンスなどさまざまな観点が存在しますが…
顧客のフィードバックや要望に対しても、「事業観点」と「技術観点」で適切に判断していく必要があります。
山田
技術だけじゃなく、事業視点も必要になってくると。
園田さん
そこで「Lightblue」では、執行役員の2名から営業幹部にPMM(Product Marketing Manager)、技術幹部にPTM(Project Team Manager)としてコミットしてもらい、技術面・事業面でリードする人を分けています。
「Lightblue」はテック系のスタートアップであり、人数もエンジニアが最も多く、代表の私自身も開発者ですが…
本アプリケーション開発においては、PMMのわがままをPTMがスピード感を持って実現していくというチームにしています。
「Lightblue Assistant」は、LMMの日本語言語理解ベンチマーク(JGLUE)スコアでも世界でTop10に入る精度なんだそう
園田さん
仕事の疑問が生まれたときって、「自分で調べる」か「人に聞くか」の2パターンになると思うのですが…
自分で調べるのは面倒だし、「調べるのにどれくらい時間がかかるのか?」「調べたとして正解がデータベースにあるのか?」という不確実性があります。
かといって人に聞くのは、聞いた人に迷惑がられたり、「評価が下がるかもしれない…」といった懸念があったりすると思うんです。
山田
そうですね…
園田さん
「Lightblue Assistant」は「自分で調べる」のコストを「人に聞く」のコストに近づけることで、「自分で調べる」のハードルを下げつつ、「人に聞く」にシームレスに移行できるアプリです。
社内の情報になめらかにアクセスできる“しなやかな組織”を作ることで、日本の生産性向上に寄与できると信じています。
たとえば、官公庁に導入することで日本自体の生産性や市民サービスが劇的に改善することも実現できるはず。
そういった、現時点ではなかなか想像できない遠い未来に速く行くために、優秀な人の力を集めていきたいです。
優秀なメンバーたちが「はたらく環境」は?
山田
具体的には、どんな仲間を求めているんですか?
園田さん
一番は、「Lightblue Assistant」のビジョンに共感してくれる人。
「社内の情報になめらかにアクセスでき、しなやかな組織を作ることで、結果として日本の生産性向上に寄与する」というビジョンですね。
「Lightblue Assistantなら、日本の生産性向上に寄与できる」という信頼を獲得するためにも上場を目指しているので、同じ志を持つ仲間を求めています。
山田
一緒に上場に向かえるような“ビジョンの共感”ですね。
園田さん
そのためにも、メンバーには自分の仕事に誰よりも詳しくあってほしいと思っています。
たとえばアルゴリズムをつくるメンバーであっても、最終的にはプロダクトとしてお客さまに提出するので、UI/UXなども含め、プロダクトに関わるすべてにくわしくあるべきだと思っていて。
主体性を持ってプロフェッショナルとして働いてもらい、それに応じた適正な報酬を支払いたいですし、楽しみながら知見を広げていける環境も整えています。
山田
…というと?
園田さん
スキルアップのために参加するイベントなどの費用はすべて会社が負担しています。
また私自身も博士課程在籍中ですが、社会人学生も大歓迎。勤務時間の短縮・リモート勤務などで、学業と両立しやすいように調整します。
山田
時短勤務やリモートワークもできるんですか!
園田さん
現在は週半分程度の出社で、勤務時間は全職種にフレックスタイム制をとっています。
子育て中でも保育園の送り迎えなどがしやすい環境ですし、成果次第ではワーケーションや東京以外に住むことも可能です。
園田さん自身も、小さなお子さんと一緒に青森で暮らしています
園田さん
ちなみに、オフィスは御茶ノ水にあって。
夕方になると併設されているバーでビールを安く飲めるので、みんなで談笑してリフレッシュしています。
メンバーは仕事には厳しい一面もありますが、穏やかな人ばかりです。
おしゃれなバーかと思いきや、こちらがオフィスだそうです
山田
コミュニケーションも盛んなんですね!
園田さん
メンバーはそれぞれ、技術だけでなく、プロジェクトマネジメント・マーケティングスキルなどの得意分野を持っていて…
それぞれの得意を活かし、支え合って仕事を進めているので、日々のコミュニケーションを大事にしています。
チームの力を信じながら、個人のエンパワーメントもできる環境に、ぜひ飛び込んできてほしいです!
「エンジニアリング=人間の役に立つもの」として、AIで世の中を変えていくことを信念に進化をつづける株式会社Lightblue。
百戦錬磨のベテランしか無理なんじゃ…と思いきや、インターンから社員になったメンバーなど、ITエンジニア未経験から活躍しているメンバーもいるのだそう。
エンジニアだけでなく、さまざまな職種でキャリア採用もおこなっているとのことなので…園田さんのビジョンに共感した方はぜひ応募して、“世界に通用するチーム”で活躍してください!
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