企業インタビュー
応募1桁→2,000人超!株式会社HUUKが手がけるマーケ視点の採用戦略「HRプロデュース事業」とは
「採用=集客」の独自ノウハウで採用をブランディングする
新R25編集部
どの会社も“よい人材”の獲得に苦心している昨今。ベンチャー企業ならなおさら。
でも、採用にかける潤沢な予算はないし、なかには人事担当がいない企業も。
そうしたなか、年間30人ほどだった応募者数を2年で2,000人超まで増やしたのが、マーケティングを得意とするベンチャー企業、株式会社HUUKです。
人材採用会社じゃなかったからこそ気づけた、“採用戦略”とは?同社の人事部長・高瀬葵さんに、話を聞きました。
〈聞き手=青山実央(新R25編集部)〉
失敗からの発想の転換。マーケティングの手腕を活かした採用戦略
高瀬さん
株式会社HUUKは、「日本中の会社を元気にして、次世代の子どもたちにかっこいい大人の背中を見せる」をミッションに掲げ、ビジネスの総合プロデュース・マーケティング支援を軸に事業を展開するベンチャー企業です。
高瀬さん
実践でつくり上げてきたマーケティング手法を活かし、あらゆる企業の売上拡大のフック(HUUK)になることを目指しています。
青山
プロデュースとマーケティング支援の会社…ということで合ってますか?
高瀬さん
メインはそうなのですが、今日はもうひとつの事業、人材採用プロデュースのお話を…
青山
人材採用戦略?
高瀬さん
弊社は2022年、マーケティング業務から始まった会社です。そのWebマーケティングの手法を活かした人事採用プロデュースを中小企業に提供しています。
この採用戦略は弊社の失敗から生まれました。
青山
どんな失敗ですか?
高瀬さん
創業当初、人事部なんていう部署は存在せず、毎月誰かしらが離職…
担当が次々に消えていくので、クライアントからのお叱りもいただりして、採用に力を入れていくことが難しかったんです。
青山
立ち上げ期で忙しいベンチャー企業に、採用担当を設けるのはなかなか厳しいですよね…
高瀬さん
新規応募は毎月1桁、従業員定着率は10%というカオス状態でした。
でも、ビジネスの成長に最も優先すべきなのは、やはり「人」。
これはきちんと人事部を作らないといけないと思い、弊社の代表が「ひとり人事部」を設立しました。
青山
代表業務との兼任ですか…?
高瀬さん
そうなりますね(笑)。
ただ立ち上げたものの、会社は知名度もブランド力もないし、人事の知識やコネクションもゼロだし、応募はサッパリ。
そこで発想を転換し、もともとの広告集客やSNSノウハウを活かして、マーケットインで採用を捉え直したんです。
青山
人材採用に、マーケティング視点を取り入れたんですね。
高瀬さん
そのとおりです。
会社がほしいのは、ポテンシャルも意欲も高い、スキルのある人材。ならば、そうした人材が求める環境を先に用意するという発想で、まずは採用・評価・育成制度をしっかり整えました。
そのうえで採用活動を行ったところ見事にハマり、それまで30人ほどだった応募が、初年度で1,200人、2年目で2,000人を超える応募がありました。
青山
一気に2,000人!?
高瀬さん
ちなみに年間採用広告費は80万円ほどでした。
さらにブランディング強化と媒体アルゴリズムハックにより、3年目は年間2,200人超の応募が集まり、定着率は80%に改善。
人材採用がうまくいったことによって、年商5,000万円の事業を約2年で6億円、自社グループ年商40億円へ成長させることができました。
青山
やっぱり会社を成長させるには「人」が大事なんですね…
高瀬さん
まさにそれを証明した形ですよね。
この“1年で会社が劇的に変わる”という原体験から、弊社は組織のコア課題は「人」であると捉え、自社で培ったノウハウに再現性をもたせた「HRプロデュース事業」を手がけるようになりました。
クライアントのニーズにあわせて採用代行、組織化コンサル、インナーブランディングなどを支援し、企業の成長に貢献しています。
採用は「集客」。マーケティングの本質を応用で母集団を増やす
高瀬さん
弊社の「HRプロデュース事業」の特長は、会社のブランド力にかかわらず活用できることです。
まず、応募が来ていない会社が現状のまま、採用代行会社や紹介会社に広告をたくさん打ちまくってもらったとしても、人は来ません。
青山
はっきり言い切りますね。
高瀬さん
そこで、人が来ない「本当の理由」を考えます。売れない商品に理由があるのと同じです。
報酬や労働条件はさておき、「この会社で働きたい!」 「この会社、面白そう!」と思ってもらえるかどうかが大事なんです。
青山
年収とかじゃダメなんですね…
高瀬さん
もちろん、ダメではありません。ライバル企業よりいい条件だと思っているなら、アピールポイントとして打ち出していくことも大切です。
ただ、条件で集まる人は条件で辞めちゃうんですよね。
たとえば年収の高さで集まった人は、同じ条件で他からもっといい年収を提示されたら、そっちにいってしまってもおかしくありません。
青山
たしかに…。でも、じゃあどうすれば?
高瀬さん
まず、「あなたの会社“が”いい!」と選んでもらうために、ミッションと採用コンセプトを明確にすることです。
高瀬さん
弊社がノンブランドでも2,000名の応募を集められたのは、私たちが培ってきたWeb集客の本質を応用したからです。
Web集客では売上を上げるためにはどうしたらいいかを逆算して考えます。この方法を採用に活かせないかと考えました。
Web集客では売り上げ目標を立てて、成約数や見込み客、フォロワー数などなど、さまざまな要因を考えて戦略を考えます。採用でも採用数を目標に立てて、内定を出す人数、応募者の想定人数などを考慮して、戦略を立てます。
採用も「集客」なんです。
青山
採用は集客。目からウロコです。
高瀬さん
最終面接にたどり着く人を出すためには、まず前提となる応募数を上げないと話が始まりません。その応募を増やすためには、採用に使うチャンネルや打ち出し方などが大事になってきます。
10人から1人を選ぶよりは、母集団が多いなかから1人を選んだほうが精査できますし、会社にマッチした人を採用できる確率も上がります。
いまの採用活動はWantedlyやIndeedなどのWeb媒体を通して行うことが主流になってきています。
そのときに、弊社のWebマーケティングの手法が活用できます。実際に自社の採用でも2年間でWantedly経由の応募が8.97倍に増加した実績があります。
高瀬さん
Indeedでは、年間応募が810名で、無料掲載でも応募を獲得しました。
「あなたの会社がいい!」と思ってもらえる4つの秘訣
青山
「あなたの会社“が”いい!」と思ってもらうことが大事だというお話がありましたが…
具体的にはどうしたら?
高瀬さん
ターゲットが振り向く提案を作ることです。
本気で採用をどうにかしたいなら、環境、働き方、雇用条件、勤務地、社名すら変える覚悟を。そのうえで、ターゲットが申し込みやすい時間・環境・場所に求人を出すんです。
弊社が身をもって学んだ、“採用で自社を成長させる4つの条件”というのがあって。
①人事担当者をつけること
高瀬さん
中小企業では、人事を専門に担当している人材がいない場合も多いです。
しかし、数字の分析、打ち手の実行・報告、最終面接以外の面接、さまざまな施策の運用など、細かいケアは大切です。
そのために人事担当者をつけることからスタートしてもらいます。
青山
“人事が不在だったからカオスになった”という体験談を聞いただけに、説得力があります。
②採用には妥協しないこと
高瀬さん
立ち上げ初期の採用にありがちなのが、とにかく応募してくれた人を端から採用していく方法。会社の規模を大きくしたくて、人数を増やすことを意識しているんだと思うんですが…
でも、それでは会社のミッションやビジョンにマッチしなかったり、より好条件の会社の求人を見つけて、退職してしまったりする事態になるかもしれません。
青山
人手が足りない場合にも、ついやってしまいそうです。
高瀬さん
そうですよね。でも離職率が上がると、その分採用活動を長く続けていかないといけないので、時間もコストも両方かかってしまいます。
妥協せず、自社を志す熱意などの部分も見極めることが大事です。
③HPは社員がたくさん写っている写真を使うこと
高瀬さん
自社のHPや採用ページになるべくたくさんの社員が映っている写真を使用するのもポイントです。
夢や目標をもっていて、人数が多いとエネルギーや活気があると感じられて、好印象です。人は、エネルギーあふれるところに惹かれるものですから。
青山
たしかに、採用ページを見るとき、実際に働いている人の様子を写真で確認するかも。
高瀬さん
写真を載せるときは、ひとりで仕事している写真ではなく、チームで働いている様子をアピールする方が活気があるように見えます。
④入社後のルール・仕組みを作ること
高瀬さん
求職者が入社した後にどのような働き方をするのか、どんなサポート体制があるのかなどを明確化するのも大切です。
これによって、入社後のイメージがしやすく、「あなたの会社がいい」につながります。
この4つのポイントを揃えることで優秀な人材が集まり、会社が成長する仕組みが構築可能になります。
青山
当たり前のように感じますが、抜けてしまうんですね…
高瀬さん
これらの4つを意識したうえで、弊社では、導入から運用まで丁寧にサポートします。
求人ページの制作だけではなく、公開後もレポート報告などを通して改善を続けながら、目標達成まで併走します。
高瀬さん
料金プランも中小企業の方が導入しやすい価格帯で3つのプランをご用意しています。
会社の予算や採用状況によって選ぶことができます。
採用活動の活性化で超えられる「壁」
高瀬さん
最後に、採用活動を活性化させることで超えられる「壁」の話をさせてください。
青山
壁とは?
高瀬さん
年商の壁、展開・拡大の壁、出資の壁です。
「年商の壁」とは、どんなに優秀な人でも、ひとりで売り上げるのは年間5,000万円〜1億円くらいが限界です。
それ以上は必ず自分以外の人の力が必要になりますが、人を増やせば上がるわけでもありません。
青山
「どんな人を採用するか」が大事、ということですね。
高瀬さん
そのとおりです。
そして「展開・拡大の壁」とは、新しい事業をするときに即戦力の採用が必要になるということ。
「出資の壁」は、資金調達や銀行からの融資を受ける際、社員数が会社の価値のひとつの指標となります。社員が多い会社は将来性を感じてもらえるんです。
ベンチャー・中小企業はもちろん、マンパワーの限界を超えて事業規模を変えたい、採用にかけるリソースの不足を解決したい企業の方、経営者さまはぜひご相談ください!
人事の“どん底”を知っているからこそ、編み出すことができたHUUKの「HRプロデュース事業」。
いい人材が集まらないとお悩みの企業の方、事業拡大にあたり人を増やしたい経営者の方は、一度お問い合わせしてみてはいかがでしょうか。
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