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"無茶振り"や"度胸試し"は怖いだけ… 「職場で愛される笑い」を大喜利ファシリテーターから学ぼう

"無茶振り"や"度胸試し"は怖いだけ… 「職場で愛される笑い」を大喜利ファシリテーターから学ぼう

“笑い”でこんなことまで解決できる!

新R25編集部

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突然ですが…職場で“笑い”をまじえたコミュニケーションを取るのって難しくないですか?

「これを言ったら〇〇ハラになるんじゃ…」とびくびくしながら笑いを取ったり、逆に「これ〇〇ハラだよね?」と思いつつも無理して笑ったり。

“職場における心地いい笑い”って何なんでしょうか…?

そんな疑問を「大喜利」で解消しているのが、“大喜利ファシリテーター”こと、エヌアライアンス株式会社の代表取締役・山本ノブヒロさんです。

中学1年のときに不登校となり、自室にひきこもっていたという山本さん。深夜ラジオの「一言で笑わせる」文化に救われた経験から、大喜利の魅力にどっぷりハマり…。

その後、青山学院大学で「ワークショップデザイン」を学んで、独自の参加型学習プログラム「大喜利ワークショップ」を確立。

日本唯一の「大喜利(=お題にボケるアクティビティ)」の研究者・専門家として、活動の幅を広げています。

ビジネスでよくある悩みを“大喜利”で解消する「大喜利ワークショップ」とは一体…?

〈聞き手=山田三奈(企業トピ編集部)〉

大喜利は「センス」ではなく「科学」だ!

山本さん

よく「大喜利にはセンスが必要」と言われますが…

私は、大喜利は「センス」ではなく「科学」だと思っていて。

山田

科学?

山本さん

「ボケる側」「ウケる側」一人ひとりの脳内の構造は、心理学・言語学・認知科学のロジックで説明できますし…

笑いが起きる「場」にも、問いの質ファシリテーションルールづくりなどのロジックが存在しています。

この「科学」さえわかっていれば、誰でも「オモシロ」をつくれるんです。

大喜利って「科学」だったんだ

山本さん

私はこれを「大喜利メソッド®」として体系化し、仕事や暮らしに活用するための「大喜利ワークショップ」というかたちで、みなさんに提供しています。

メソッドを「座学」で学ぶだけでなく、「ゲーム」や「大喜利チャレンジ」もする、参加型のワークショップです。

山本さん

これまで「企業研修」や「高校・大学の授業」など、延べ4,500人以上に「オモシロの科学」を伝授してきました。

山田

「企業研修」って…ビジネスパーソンが大喜利するってことですか?

山本さん

はい!みなさんボケまくっていますよ!

ホントだ、ボケまくっている…そしていい顔

山本さん

ビジネスにおいては、「課題を抽出する」「アイデアを提案する」「相手の意図を受け止める」「共感できる返事をする」みたいなことがすごく大事じゃないですか。

じつはこれって、テレビのなかで芸人さんがエンタメとしておこなっている「大喜利」と、使っているアタマ・能力がまったく同じなんです。

大喜利は、楽しみながらできる“ビジネス思考のトレーニング”とも言えるんですよ。

「大喜利ワークショップ」で解消できる“3つのビジネス課題”

山田

実際、「大喜利ワークショップ」でどんな仕事の課題が解消できるんですか?

山本さん

そうですね〜たとえば…

① 職場の人間関係

山本さん

「社員が何を考えているかわからない」「本気でぶつかってきてくれない」「報連相がうまくいかない」。

そんな課題を抱えている企業で「大喜利ワークショップ」をおこなうことがあります。

山本さん

そもそも、なんでこんなことが起きてしまうかと言うと、多くの人は発信することそのものが苦手なんですよ。

もっと言うと…発信したあとの“マル・バツ”の評価が怖い。

「間違っているかもしれないこと」を発信するくらいだったら初めから言わないでおこう、となってしまうんですね。

山田

あ〜、わかる気がします…

山本さん

それでもなんとか発信を引き出そうと、上司が部下に“笑い”をまじえながら“無茶振り”“度胸試し”をするんですが…

そんな「お笑いの真似事」では、発信への苦手意識が増すだけです

山田

無自覚にやっちゃってる上司のみなさんは多そうですね…

山本さん

その点「大喜利ワークショップ」では、「ゲーム」や「ワーク」を通して、少しずつ相手とコミュニケーションをはかりながら「オモシロ」を創造していきます。

楽しみながら自然と相手との関係性を深めていけるので、「マル・バツ」を恐れずに発信できるようになるんですよ。

参加社員の声

笑いやおふざけを取り入れることへの心配がありました。しかし、思った以上に、社員が「ボケ」を出してくれて、正直びっくりしました。(研修 企画・開発担当40代 管理職)

この研修を通して、社員それぞれに能力を超越した「価値」がありそうな気がしてくる、そんなワクワクの時間でした。(営業部門長 30代 管理職)

② スキルアップ

山本さん

あとは、仕事のスキルアップも期待できます。

つい先日も、矢野経済研究所さんとのコラボで「マーケティング×大喜利塾」を開催しました。

山本さん

マーケティングスキルがどれだけ変化していっても、変わらず必要になるのが「企画力」「価値創造力」

「あたりまえをアイデアに活かす方程式」「期待を裏切る練習」「写真で一言」といった学習テーマから、普遍的に愛される企画アイデアの発想法や、ゼロから面白いものを生み出す創造力を学んでもらう大喜利塾です。

山田

マーケターじゃないけど…これはおもしろそうですね!

山本さん

でもこれってもはや、マーケターだけに限ったスキルではないと思うんですよね。

今は先行きの不透明な社会ですから…「正解のない問題に取り組める人材」になることは、どんな職種の人にとっても必須スキルになっていくと考えています。

③ 社会課題への理解

山本さん

企業だけでなく、官公庁自治体で「大喜利ワークショップ」をする機会もありまして。

たとえば2019年には、神戸で大阪・関西万博について知ろうという趣旨のワークショップを開催しました。

大阪・関西万博に関する「お題」に対してボケながら、万博やSDGsなどに対する視野を広げられる参加型のワークショップです。

山本さん

また2023年11月には、「山口市男女共同参画センター」が主催となって「大喜利ワークショップ」もおこないました。

山本さん

参加型の「大喜利体験」と、座学の「オモシロの科学講座」を交互に織りまぜた内容になっていて。

まさに「笑いが起きる瞬間」のような日常のコミュニケーションのなかに、“ジェンダーによる「先入観」「偏見」がどう織りこまれているか”や、“お互いを傷つけずに笑顔にするコツ”を、実体験で学べる時間になりました。

山田

ビジネスパーソンも知っておいたほうがよさそうなテーマですね!

山本さん

楽しく学べる「大喜利ワークショップ」は、社会課題を知る入り口としてベストだと思います。

ここから「感性を発信できる人材」「正解のない課題を恐れない人材」「提案・探求を楽しめる人材」が育っていって…

いつか日本社会の未来がもっと明るく、楽しく、オモシロくなっていくことを目指しています!

人間関係・スキルアップ・社会課題などの解消に役立つ「大喜利ワークショップ」

ただ芸人さんの回答を見て楽しむものだと思っていた「大喜利」が、ここまで私たちの仕事や生活に密接にかかわるとは思いもしませんでした。

山本さんは昨今、企業だけでなく「大学キャリアセンター」での就職活動支援や、地域での子ども向けの「言葉あそびワーク」などもすすめているのだそう。

「どんなことができるのか?」も含め、“笑い”の力を借りて解決したい課題をお持ちの方は、山本さんに相談してみては?

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