企業インタビュー
「若手がすぐ辞めてしまう…」を90秒で改善!? 超シンプルな組織支援ツール「joby」
管理職と部下のホンネのコミュニケーションを実現
新R25編集部
「人手不足」 「従業員が定着しない」 「若者がすぐに辞めてしまう」など、人材の悩みを抱える企業も多いのでは?
それはズバリ「従業員の本音をつかめていないから」というのは、株式会社Work with Joyの代表取締役・新保博文さんです。
“仕事のやりがいを高める事業”を行う同社は、現場マネージャー伴走型のサーベイとフォローアップを支援するツールを展開しているそうですが…
どうやって「本音」が言いやすい組織づくりができるのか、秘訣を伺ってみました。
〈聞き手=古川裕子(新R25編集部)〉
従業員の「本音」がわかりにくい時代…有効なのは
新保さん
株式会社Work with Joyが提供している「joby」は、従業員の「本音」と向き合う管理職を支援するツールです。
仕組みはシンプルで、ツールといっても大がかりなものではまったくありません。
従業員が月に一度、90秒で終了するアンケートに回答するだけで、管理者が従業員のやりがいやストレスを直感的に把握できる超シンプル設計です。
古川
そんな簡単なアンケートで…?
新保さん
近年の若者の傾向として、そもそも本音を言えないという傾向があって。
たとえば会社を辞めるときに、お金を払って辞意を伝えてもらう「退職代行」サービスが話題になっているじゃないですか。
古川
最近多いと聞きますね。
新保さん
もちろんブラック企業対策として有効な側面はあると思います。
ただ、対立を避けるため、ネガティブな本音は直接言わないという若い世代の性質があらわれているようにも思えます。
実際、退職時に会社に話す“理由”は、相手から突っ込みづらいものを建前として伝えています。
実際の本音は隠すという調査結果も明らかになっています。
新保さん
ただ現場の声を聞くと、すれ違いも多いんです。
管理職は管理職で、「これを言ったらハラスメントになるのでは…」と勝手に遠慮してしまい、結果的に従業員と表面的なやり取りしかできない実態も多く見られます。
古川
あるあるですね…
新保さん
そんなすれ違いで若者が退職してしまうのは、お互いにすごくもったいないなと。
意思疎通ができていれば改善・解消できたことかもしれないのに、言いたいことを言えないがゆえに悶々とした挙げ句、若者は会社を去ってしまう。
場合によっては、メンタルや体調を崩すケースも少なくありません。
一方で、管理職側も「せっかく育てたのに…」とか「もっと自分にできることはなかったのか」と悔いが残ることも。
古川
なぜそのようなケースが増えてしまったんでしょう?
新保さん
かつては日頃の本音をぶつける場として、“飲みニケーション”が有効でした。
古川
お酒の力を借りつつ、思っていることを言う…みたいな。
新保さん
そうです。職場では言いづらいことも、少し場所を変えると言えるものです。
でも今は、飲む機会が減っているうえにコミュニケーションがデジタル化し、さらにリモートワークも増え、従業員の本音や顔色は見えづらくなるばかり。
古川
たしかに…
新保さん
飲みニケーションがいいとか悪いとかではなく、「従業員が本音を打ち明ける場がないこと」が問題のひとつではないかと思っています。
そこで、普段のやりとりとは切り離して、若い人たちがSNSで“ホンネを呟く”ような場を実現したのが「joby」です。
各種アクセラレーションプログラムにも採択されているんだそう
新保さん
組織内におけるコミュニケーションのきっかけをつくり、人間関係の改善や離職の防止にもつながるとして、リリースして以来、高い評価を得ています。
超シンプル設計だからこそ、本音をつぶやきやすい
古川
おもに「joby」の特徴はどんなところですか?
新保さん
まず、アンケートもアウトプットも「超シンプル」なことです。
一般的に、従業員の本音を引き出すための“従業員サーベイ”は、人間関係、職場環境、仕事の状況、報酬についてなど回答項目が多いのですが、正直大変です。上司にも結構負担がかかります。
たとえば10人の部下がいたとして、6項目あれば、毎月60の指標があります。プレイングマネージャーが多いなかで、この確認は負担であり、もはや見ていない人も多い状況です。
そこで、従業員に聞くのは「やりがい」と「ストレス状態」にフォーカスした4問+コメントというたったの5問だけというシンプルさを追求しました。
古川
逆にそんなに少なくて大丈夫なんでしょうか?
新保さん
回答項目が少なくても、「joby」では直接言えないことを“つぶやく”感覚で回答できるため、本音を伝えやすいというメリットがあります。
また、通常サーベイは回答者側にとっては“やりっぱなし”ですが、「joby」は一方通行でないことも大きな特徴です。
管理者が返信できる仕組みを設けているので、従業員も回答するモチベーションを維持しやすいんです。返信があれば、コミュニケーションは続くという当たり前の考え方です。
「やりがい度」と「ストレス度」を直感的に把握できる
古川
具体的な使い方はどんな感じなんでしょう?
新保さん
使い方は、簡単3ステップです。
まず月に一度、Slackかメールで従業員にアンケートが配信されます。
回答しやすいことも大きなポイントとのこと。たしかにこれなら“秒”で終わりそう
新保さん
回答結果は、従業員のやりがいとストレスを表すマッピング形式で管理職の方にフィードバックされます。
やりがい度とストレス度で4象限に分類され、直感的でわかりやすいビューに
古川
誰がどういったコンディションなのかがわかりやすいですね!
新保さん
この結果を踏まえ、管理職の方は、メンタル不調リスクが心配される従業員に1on1や面談などを行います。
また、管理職だけでなく、人事が見てフォローしているという企業もあります。
古川
そういったケアやフィードバックは大事だと思うんですけど、逆効果になることはないんですか?
新保さん
「joby」では、組織の心理的安全性やリーダーとして知っておきたい行動経済学、コミュニケーション心理学、1on1の進め方やメソッドなど、心理学やマネジメント理論を活用したフォローのノウハウも配信しています。
なので管理職の方が、不調を抱える従業員への接し方を学ぶこともできるんです。
従業員の状況をふまえたフォローも可能
古川
導入した企業からの反響ってどうなんでしょう?
新保さん
本リリースから半年で、約50社の企業さまに導入いただいたのですが、実際にあったお声としましては…
導入した企業からのレビューはこちら
・全体像をパッと把握できる点が非常に便利で、コメントがあることでメンバーの声を確認することができます。事前に回答を確認しておくことで、効果的な1on1ができています
・とにかくシンプルで使いやすいです。回答する従業員からしても、リンクを踏んで数問回答すればいいだけで簡単です。また、回答結果を確認する管理画面もシンプルなグラフと従業員のコメント一覧がぱっとわかる点が運用しやすく継続に繋がっています
新保さん
このようなポジティブなお声をいただくことが多く、「joby」を導入してから全従業員が考えていることや意見にきちんと向き合えるようになったと、手応えを感じていただいています。
古川
継続しやすいからこそ、常に従業員の状態を把握できるんですね。
新保さん
組織が大きくなってくると、コミュニケーションスタイルや仕事の進め方も多様化していきます。
そんななかで、個々の状況やモチベーションを、負荷なく把握したいという意向で導入してくださる企業の方が多いですね。
新保さん
離職に悩む企業さまは、評価制度、給与、働く環境など、考えることがたくさんありそうに思ってしまいがちですが…
まずはもっと単純に、従業員の声を拾ってみることから始めてみていただきたいです。
従業員の本音を引き出し、正しいフォローをすることで、チーム力がアップします。
古川
費用はどんな感じなんでしょう?
新保さん
1人あたり月額200円(税抜)となります。利用料金は、できるだけシンプルで安価な設定にしました。
ちなみに従業員サーベイは、ダイエット時に体重計に乗りたくない心理に似ていると思っていて。要は、思わしくない結果が出るのを恐れてしまう…みたいな。
なので「joby」は、ネガティブな回答への不安に対しても、伴走支援のサポートを行っています(別途料金がかかります)。
伴走支援有りプランではとことん支援をしてまいりますので、“人”で悩んでいる企業の皆さまは、ぜひ一度試してみてください。
「従業員の本音」を聞くだけ聞いて終わりではなく、管理職がフィードバックをしてくれるというのは、風通しのいい組織づくりに大きく役立ちそうです。
「人が定着しない…」と悩む管理職の方は、導入を検討してみてはいかがでしょう?
新着
Interview
究極の座り心地を目指すクッションブランド、本気の開発。新次元の快適さ「 ZABUSHION-プレミアム-」の凄み
新R25編集部
障害福祉サービスと利用希望者をベストマッチング!理想の生活をトータルサポートする「みんなのふくし」
新R25編集部
介護・福祉・医療従事者に特化した転職サービス「スマビー」が、圧倒的なマッチングを可能にする秘訣
新R25編集部
広告効果が“信用できない”時代にどう戦う? KIYONOが提案する「事業会社が儲かるDX」の全貌
新R25編集部
宮古島観光をアップデート!安心・安全、快適をフル完備した「ルアナレンタカー」が提案する特別な体験とは
新R25編集部
アウトドア業界から誕生した奇跡の調味料「ほりにし」。開発担当者の“はたらくWell-being”は好きなことを仕事にし、辛いときこそ笑顔でいること
新R25編集部