日々の消費行動で、地球の未来が変わる。“プチプラ好き大学生”が、サステナブルブランドを立ち上げるまで
“ゼロ・ウェイスト”への徹底的なこだわりとは?
新R25編集部
店舗やネットショップで販売するアイテムを、卸価格で仕入れられるプラットフォーム「goooods」。
自分の情熱を追いかける“アントレプレナー(起業家)”が増えてほしいという想いでリリースされた同サービスには現在、800を超える魅力的なブランドが掲載されています。
そこで企業トピでは、goooodsとのコラボ企画を開始! 「Everyone, entrepreneur.」と銘打って、ビジネスを通じて自分の情熱を追いかけるブランドオーナーを紹介していきます。
記念すべき初回は、サステナブルブランド「mana. ORGANIC LIVING」を立ち上げた浜村英莉(はまむら・えり)さんが登場。
ブランドのこだわりや立ち上げの背景、商品の開発秘話などをたっぷり教えていただきました。
こだわりのアイテムを買い付けたい方はもちろん、ご自身のブランドを持つクリエイターのみなさんも必見です!
〈聞き手=石川みく(新R25編集部)〉
“信頼の証”が目印。「mana. ORGANIC LIVING」のこだわり
浜村さん
「mana. ORGANIC LIVING」は、無駄・ゴミ・浪費をなくすという意味の“ゼロ・ウェイスト”を掲げたブランドです。
オーラルケア、キッチン、テーブルウェア、クリーニング、トラベル用品など…日常に欠かせないサステナブルな製品を、オリジナルで開発・販売しています。
たとえば、こちらの「竹歯ブラシ」。
石川
これ、歯ブラシなんですか? すごくおしゃれですね…!
浜村さん
ありがとうございます!デザイン性はもちろん、機能性も追求した自信作なんです。
厚みのある本体は、持った時の感覚がフワッと軽く、しっかり握れる設計にしています。
さらに、素材にもこだわっていて…ブラシ部分は、動物保護(ビーガン)の観点から豚毛や馬毛は使用せず、BPAフリー*の超極細毛ナイロンを採用しました。
*BPAフリー…プラスチック製品に含まれ、人体への悪影響を及ぼす懸念がある化学物質BPA(ビスフェノールA)を含まないこと
浜村さん
持ち手には「オーガニック竹」を使用しています。
竹はとても成長が早く、3年程度で収穫できます。さらに、ほかの植物よりもCO2を多く吸収する性質があり、サステナブルな素材として注目されているんですよ。
そして…一番の特徴は、パッケージとヘッドに「FSCマーク」が入っていることです。
石川
FSCマーク?
浜村さん
国際基準の森林認証を取得した、“信頼の証”ともいえる環境ラベルです。
実は一度、竹の生産者さんにはこのマークの取得を断られてしまったんですが…
ユーザーのみなさんに環境負担のない消費選択をしていただくために、“目に見える信頼の証”となるこのマークを絶対につけたかったんです。
そこで、取得の費用を一部負担することを生産者さんに申し出て、無事にFSCマークを取得。
マークがついた竹歯ブラシが届いたときには、思わず「やった〜!」と小躍りして喜んでしまいました。
石川
そんな背景があったんですね…!
正直、歯ブラシはプラスチックのものしか使ったことがなかったので、こんな素敵な商品があること自体に驚いてます。
浜村さん
「プラスチックの歯ブラシ」は、世界中で毎年約35億本が消費されているんですが…
リサイクルができずに、海洋ゴミの原因にもなってしまっているんです。
そこで「mana. ORGANIC LIVING」では、パッケージや配送も含めて、すべての商品で“プラスチックフリー”を徹底しています。
商品梱包でよく目にするプラスチックは一切使用せず、再生可能な紙で商品を保護。
梱包紙もただの紙ではなく、地元企業から出た使用済み梱包材や新聞紙など、資源ごみとして処理する前にもう一段階使用機会を増やせるものを活用しています。
「プチプラ大好き」だった浜村さんが、環境問題を“自分ごと化”するまで
石川
浜村さんは、昔からオーガニックやエコに興味があったんですか?
浜村さん
いえ、そんなことはなくて…大学生のころはプチプラファッションが大好きで、買っては捨てるを繰り返していました。
オーガニックやエコは自分には関係なく、“余裕がある人が考えるもの”というイメージがあったんです。
石川
そこからどうして、地球環境に目を向けることになったんでしょう?
浜村さん
あるとき、生まれ故郷の沖縄の海でダイビングを楽しんでいたところ…たくさんのプラスチックゴミが流れ込んでいるのを目の当たりにして。
そこではじめて、環境問題が“自分ごと”として目の前に現れたと感じました。
気になっていろいろと調べてみると、私たちの日々の消費活動や選択が、地球環境に大きな影響を与えていることを知ったんです。
それから、エコ製品にも興味を持つようになったんですが…当時の日本には、おしゃれで環境にもいいアイテムってほとんどなくて。
石川
ちょっとわかります…しかもそういうアイテムって、お値段が張るものが多くないですか?
浜村さん
そうなんです!
だったら私が「なるべく低価格でおしゃれなエコアイテムを作って、身近な人からこの想いを伝えていこう」と思い、2018年にライフスタイルブランド「mana.」を立ち上げました。
今でも売り上げの1%は、私のルーツでもある沖縄の珊瑚保全活動をしている団体をはじめとした、環境保全の活動をする団体に寄付しているんです。
サステナブル消費は、“いいな”から始まる
石川
「mana. ORGANIC LIVING」の製品は、どんな方が買われているんですか?
浜村さん
ゼロウェイスト、プラスチックフリー、オーガニック、サステナブルに興味がある方に手に取っていただいているのはもちろんですが…
最近では「デザインが好き」という理由で選んでいただけることも増えています。
浜村さん
サステナブルな製品を“地球環境のため”に妥協して使うのではなく、関心がない方にも「かわいい」と思ってもらえる製品を作りたいので、デザインにはすごくこだわっています。
ありがたいことに、製品をお客さまのSNSやブログなどで紹介していただく機会も増えていて。
そのお写真からは、サステナブルな製品を暮らしの一部に取り入れたことで、気持ちよさそうに生活を楽しんでいらっしゃる雰囲気が伝わってきて…すごくうれしいですね。
そんなサステナブルな消費を「いいな」と感じていただき、日常生活に取り入れる方がもっと増えてくるといいなと思います。
石川
環境問題って“壮大で遠いもの”だと思いがちですが…「いいな」から入ってもいいんですね!
浜村さん
大切なことは、私たちの普段の何気ない行動が、自然や動物に大きな負担をかけてしまっていると知り、少しずつでいいから変わっていくことだと思います。
たとえば…みなさんのまわりにも、普段何気なく消費しているプラスチックはありませんか?
そのほとんどが1時間以内の使用で、1回きりですぐにゴミになってしまいます。
それらをすべて自分ごととして捉え、すべてを解決しようと思うと難しいけれど…毎日の消費行動はすぐに変えられるはず。
「mana. ORGANIC LIVING」のアイテムが、地球環境に意識を向けるきっかけになればうれしいです。
ブランドがはばたく卸売プラットフォーム「goooods」
「goooods」には、今回ご紹介した「mana. ORGANIC LIVING」のように、ここでしか仕入れられないブランドの高品質なアイテムが多数揃っています。
商品ページでは、つくり手が商品にこめたブランドストーリーが読めるのも特徴。バイヤーのみなさんは、商品の質だけでなく、つくり手の想いも加味したうえで気に入った商品を選べます。
さらに…「goooods」では、新規ブランドの出品も鋭意募集中。
ご自身の情熱をもっと多くの方に広めたいと意気込むブランドオーナーのみなさんはぜひ、「goooods」で“アントレプレナー”を目指してみてはいかがでしょう?
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