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日本酒の多様性を守り続けるために。毎月「初めまして」の銘柄と出会える“お酒のサブスク”が魅力的

日本酒の多様性を守り続けるために。毎月「初めまして」の銘柄と出会える“お酒のサブスク”が魅力的

小さな酒蔵に小さなファンを!

新R25編集部

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今、少量の日本酒を自宅で飲み比べられるサービスがじわじわと人気を集めているそう。

その名も「SAKEPOST」。ポストというだけあって、自宅の郵便受けに届くんだとか。

提供元の株式会社FARM8・代表取締役の樺沢敦さんに、サービスの仕組みやその背景について伺いました。

〈聞き手=石川みく(新R25編集部)〉

何が届くかはお楽しみ。自宅にいれば日本酒が届く

樺沢さん

「SAKEPOST」は、自宅に日本酒をお届けする“サブスク型”のサービス。

厳選された銘柄を、毎月ポストにお届けします。

石川

ポストにですか…? あまりイメージが湧かないのですが…

樺沢さん

このように、100mlのお酒をパウチした状態でお届けしています。

樺沢さん

基本は3パックで1セット。1度のお届けで3種類のお酒が楽しめます。

通常、日本酒といえば720ml瓶か一升瓶がメインですが…

それだと愛好家じゃないと手を出しにくく、「お酒は強くないけど、日本酒の味は好き」という層には届いていないのが現状で。

石川

たしかに、お酒が好きでよく飲む人じゃないと、あのサイズの瓶を自宅には置かないですよね。

樺沢さん

ですよね。そこで「SAKEPOST」は、日本酒初心者でも入りやすい商品設計に。

飲み比べを楽しめるよう、3種類異なる銘柄をランダムでセレクトしてお届けしています。

樺沢さん

そして最大の特徴は、パウチに銘柄が書かれていないこと。

まだ知らない日本酒との新たな出会いを体験していただくため、あえて商品名を記載していないんです。

石川

飲んでいても、何のお酒かわからないんですか…?

樺沢さん

パウチにQRコードが記載されているので、それを読み取っていただくと銘柄や酒蔵の情報がわかる仕組みです。

石川

ほう…! 毎回どんなお酒が届くか楽しみになりそうですね。

樺沢さん

ただ、お酒の情報を得ただけで終わりにはしたくないと考えていて。

石川

どういうことでしょう?

樺沢さん

QRコードを読み込んだ先では、お酒の情報だけでなく「みんなの感想データ」を見たり、飲んだ感想を酒蔵に届けたりできるんです。

これまでに届いたメッセージは5,000件以上。私たちがそれを取りまとめて印刷し、酒蔵に直接郵送しています。

私が本当にやりたかったのは、ユーザーと酒蔵をつなぐこと。これを無償のサービスとして酒蔵に還元しています。

提携酒蔵は増加中! 地元でしか出会えないお酒も

石川

どのくらいの酒蔵が参加されているんですか?

樺沢さん

現在、70蔵以上の酒蔵と提携しています。

2021年にサービスを開始した当初は新潟県内に限定していましたが、徐々に幅を広げ、今は全国の酒蔵を対象に。

石川

そもそも、どうしてこのサービスを始めたんですか?

樺沢さん

日本では全国的に酒離れが進んでいて、とりわけ日本酒の市場は、この50年間で約8割減少しています。

日本が誇る文化がこうして衰退していくのは見過ごせないと思い、始めたのがきっかけです。

石川

最近は若者の酒離れも問題になってますし、日本酒はアルコール度数が高いから、敬遠する人もいますよね…

樺沢さん

日本酒って酒蔵ごとに味わいや特徴が異なるので、本来、飲み比べがとても楽しいお酒なんです。

でも人気は有名な銘柄に集中しがち。大手酒造メーカーのお酒しか一般的には流通しないため、「知る人ぞ知る」的なお酒にはなかなか出会えません。

その結果、多くの人がマイナーなお酒を知らないまま終わってしまうんです。

石川

それはもったいないですね…

樺沢さん

とくに若者は、日本酒の本当のおいしさを知らない人が多い。だからこそ「SAKEPOST」を通じて、若い層にも魅力を伝えていければと思っています。

おかげさまで最近はSNSで認知が広がり、多くの方に利用していただけるようになりました。

「SAKEPOST」が提供する付加価値とは

石川

月々の料金はどのくらいなんでしょうか?

樺沢さん

プランは以下の3つです。

今なら、ダブルプランであれば初月分はお得にご利用いただけますよ。

樺沢さん

日本酒はその土地の米と水からつくられるもの。おいしい日本酒と出会うことで、「その地に行ってみたい」という人は増えるはずです。

その結果、観光につながり、地方経済が活性化するという付加価値も生まれます。

有名無名にかかわらず、さまざまな日本酒を飲んでもらうことで関心を引き出し、酒蔵やその地域へ訪れる最初のとっかかりをつくりたい

そうして蔵人の酒造りのモチベーション向上にも貢献し、日本酒の多様性を守っていきたいと考えています。

樺沢さん

そして今…

香港やシンガポールなど、海外ユーザーへの販売もおこなっています。

石川

海外でも日本酒は注目されていますもんね。

樺沢さん

そうなんです。「SAKEPOST」がきっかけとなって、小さな酒蔵に世界中のファンができれば、個性あふれる日本酒が未来に残っていきます。

多言語展開をして、外国人と酒蔵とのコミュニケーションも推進していければと。

樺沢さん

日本酒業界全体がシュリンクしていくなか、世界を視野に入れてより多くの人に日本酒を楽しんでもらいたい

ポストに届く日本酒定期便「SAKEPOST」を通じて、日本酒業界の明るい未来をつくっていきます!

これだけSNSが発達していても、飲み手の気持ちが蔵人まで届いていることはあまりないんだとか。

「SAKEPOST」に届いた声を、回覧板のように全員で閲覧している蔵もあるそうです。

日本酒好きの方はもちろん、少量ずつ飲み比べて楽しみたい方も、お酒との“ワクワクする出会い”を通じて、自分の声を届けてみてはいかがでしょう。

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