転職の専門家が徹底解説

転職エージェントとの面談マニュアル。何を話す?服装、準備物は?

キャリア
転職エージェントは、希望に合った求人案件を紹介してくれたり、企業と求職者の間に立ってサポートしてくれたりする心強い存在です。

「使ってみたい!」と思っても、実際に利用するまではわからない部分も多く、不安ですよね。

特に謎が多いのが、登録するとまず最初におこなわれるという「面談」。面談って、なんのためにおこなわれるの?話すべきことは?持ち物は?

…などなど、面談に関する疑問を転職のプロにぶつけてみました


今回、取材に協力してくださったのはこちらの方。
小林さん

小林さん

人材コンサルタントの小林です。法律系人材を取り扱う外資系ヘッドハント会社を経て、人材紹介事業をおこなう会社を設立しました。

2013年から厚労省認定の講師として、人材紹介事業者に対する法定講習を2500社以上に対しおこなっています

転職希望者や転職エージェント、人事とのやりとりをベースに、私の利用経験もふまえてお話します。
※詳細プロフィールは記事の下部に記載しています。
〈聞き手=SYO〉
小林さん

小林さん

転職エージェントに登録すると、まず最初に、担当アドバイザーとの面談がおこなわれます。
SYO

SYO

その面談って、何のためにおこなわれるんですか?
小林さん

小林さん

転職活動をスムーズに進めるための情報交換が主な目的です。

アドバイザーにとっては、希望に合った求人案件を提案できるよう、求職者のそれまでの経歴や転職先に求める条件をヒアリングする機会。

求職者にとっては、アドバイザーの提案力や知識量を見極めるための時間とも言えます。
SYO

SYO

なるほど。
小林さん

小林さん

アドバイザーは転職活動の“伴走者”のようなもので、どんな人にサポートしてもらえるか次第で成否が分かれるとも言えます。

お互いの人柄や相性を見極めるためにも、面談は必要不可欠ですね
SYO

SYO

面談は、どういう流れでセッティングに至るのでしょう?
小林さん

小林さん

おおよそ2つのパターンがあります。

1つは、求職者自らが転職エージェントに登録するパターン。登録するとすぐに面談のお知らせが届きます。

もう1つは、転職サイトの「スカウト機能」を通じて、提携している転職エージェントからスカウトが来るパターンです。
転職サイトのスカウトは乗るべき?仕組みや良いスカウトの見分け方をプロが伝授|新R25転職

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転職サイトのスカウト機能については、こちらの記事で詳しく解説しています。

面談では何を話す? 事前準備はどうすべき?

SYO

SYO

面談には、何を持っていけばいいんでしょうか?
小林さん

小林さん

ほとんどの場合、必要なのは履歴書職務経歴書です。

エージェントによっては独自のシートが用意され、希望する職種や条件などの記入を事前に求められる場合もあります。

事前の記入が必要ない場合でも、面談の前にある程度、転職の希望をクリアにしておいたほうがいいでしょう
SYO

SYO

その「希望」は、どれくらい明確にするべきなんですか?
小林さん

小林さん

この段階では、“やりたいことのイメージ”くらいでいいと思いますよ。

このエリアで働きたいとか、この業界に行きたいとか、何か1つ譲れないものを持っておいて、そこを貫くようにしましょう
SYO

SYO

なるほど。最低限譲れない条件を決める感じですね。
小林さん

小林さん

はい。特に若い求職者の場合、在職中の職場に不満があって転職を考えているケースがほとんど。

そのため、不満こそあれど、「こういうことをしたい」という希望があいまいな場合が多いのです
SYO

SYO

たしかに…!
小林さん

小林さん

とはいえ、あまりガチガチに決め込むと、かえって視野が狭くなる可能性も。エージェント側から見ても、あまりに条件が狭いと紹介できる求人案件が減ってしまいます。

求職者の話を聞いたうえで「こういう道もあるよ」と、あえて本人が思いつかないような求人案件を紹介するのも、アドバイザーの仕事の1つです。

ですので、可能性を狭めないためにも少し広めに構えておいた方がいいでしょう。

希望に合う求人案件にだけ応募すればOK

SYO

SYO

面談に行くと、その場で求人案件を紹介してもらえるんですよね。どのくらいの数の求人票を見せてもらえるんでしょうか?
小林さん

小林さん

年齢が若いほどたくさん紹介してもらえるかと思います。大手転職エージェントの場合、多いと30社くらいの求人票を提示されることもありますよ

ただ、そこで舞い上がってしまうのは危険です。家に帰って、興味があるものだけを吟味してから応募しましょう。
SYO

SYO

薦められたのに断ってしまっても大丈夫なんですか?
小林さん

小林さん

もちろんです。転職活動の主導権は、あくまで求職者にありますから

面談時の服装は私服で大丈夫?

小林さん

小林さん

紹介された求人案件に応募する場合、アドバイザーが企業に向けて推薦状を書いてくれます

とはいえ、転職エージェントは企業からの報酬があって成り立つシステムです。当然、信用できない求職者を企業に推薦するわけにはいきませんよね。

なので、アドバイザーは「自信を持って企業に紹介できる求職者なのか」をジャッジするつもりで面談をおこなっているとも言えます。
SYO

SYO

信頼できるかどうか、どうやって判断するんですか?
小林さん

小林さん

やはり大きいのは、パッと見た時の雰囲気ですね。そして、面談した際の受け答えなどで、誠実そうなのかそうではないのかを見ています。

ですので、第一印象で損をしないように気を付けた方がよいかもしれません
SYO

SYO

今のお話を聞いていて気になったのは、面談時の服装です。もしかして、スーツでかっちり決めたほうがいいんでしょうか?
小林さん

小林さん

服装は、普段仕事をしているときと同じでかまいません

特に、普段スーツを着ない職種の方は、面談のためにわざわざスーツを着なくても大丈夫ですよ。
SYO

SYO

そうなんですね! ちょっとホッとしました。
小林さん

小林さん

会社帰りに面談に行く場合もあるかと思いますが、現職がカジュアルな会社の場合、突然スーツで出社すると「転職活動中だ」とバレてしまう可能性もありませうよね

そういった無用のトラブルを避けるためにも、常識の範囲内の「普段通り」でいいでしょう。

面談は土日対応OKのところも多い

SYO

SYO

最後に、面談の所要時間を教えてください。
小林さん

小林さん

だいたい30分~1時間です。大手の転職エージェントは、30分くらいのところが多いですね。軽くヒアリングをして、すぐ案件紹介に移ります。
SYO

SYO

意外とあっさりなんですね。面談って、何度も通わないといけないんでしょうか?
小林さん

小林さん

いえ、面談自体は1回で終わることがほとんどです。以降は電話やメールなどでやり取りすることになります。
SYO

SYO

在職中だと面談の時間を捻出するのも大変そうですが…土日も対応してくれるのでしょうか?
小林さん

小林さん

エージェントによって異なりますが、大手は土日でも対応してくれるところが多いです。

また、面談後でも、エージェントから電話がかかってくるのは急ぎの連絡があるときくらい。具体的には、面接の結果報告や、日程調整がそれに当たります。

それ以外で、仕事の邪魔になるような連絡をしてくることはあまりないかと思います。
土日対応可能なおすすめ転職エージェント10選。1128人とプロが評価したサービスとは?|新R25転職

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土日も対応可能な転職エージェントを知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

【1128人が評価】おすすめの転職エージェント

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この記事では、調査結果や過去におこなった専門家への取材をふまえて、特におすすめできる転職エージェントのみをご紹介します。
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転職エージェントを使った転職活動の流れ

転職エージェントを利用した転職活動は、下記のような流れで進みます。詳しくは、解説記事をチェック!

転職活動の流れを解説した図

転職エージェントに登録

まずは転職エージェントに登録するところから利用は始まります。

どの転職エージェントも無料で登録できるうえに、アドバイザーとの相性がその後の転職を左右するので、複数に登録してから厳選するのがおすすめです。

登録の際には、これまでの職歴や現職の職種/年収、転職の希望条件(年収/職種/タイミングなど)をあらかじめ入力するのが一般的です。

こちらの情報をもとにキャリアアドバイザーとの面談がおこなわれるため、正確な情報を記入しましょう。

情報の登録が完了したら、近日中に面談の日程調整の連絡がくるはずです。都合の良い日程で面談の予約をしましょう。

転職エージェントの担当者との面談

面談は各転職エージェントに所属するキャリアアドバイザー(または キャリアコンサルタント)とおこないます。

最初の面談では登録した職歴や転職の希望条件に関するヒアリングがおこなわれます。おそらく初めての転職のときに特に役立つのがこの面談です。

担当のキャリアアドバイザーは、転職市場の需要と照らし合わせてあなた自身が気づいていない強みやスキルを引き出してくれます。

職歴や希望条件を整理したあとで、それらの条件に合う求人を提案してくれます。その場で応募を強制されるようなことはなく、考える時間を設けてくれるはず。提案された求人を検討しましょう。

転職エージェントからの求人の提案は、良くも悪くも予想外のものが含まれる可能性があります。はじめは違和感があるような求人であっても、それがあなたにマッチすると考えての提案なはずなので、一度は真剣に検討してみるのがおすすめです。

また、このタイミングで転職サイトにも登録して、自分でいろんな求人を眺めるのも良いでしょう。

転職先への応募書類の作成

転職希望先が決まったら、次は書類選考用の書類を用意することになります。

ほとんどすべての作業を自分でこなさなければならない転職サイトとは違い、応募書類の準備についても転職エージェントによるサポートが受けられます。

まずは履歴書や職務経歴書を自分で書いてみて、それを担当のキャラリアアドバイザーに確認してもらいましょう。選考をおこなう企業側の目線でフィードバックがもらえます。

また、用意した応募書類と一緒に推薦状を用意してくれることが多いです。それらをセットにして選考通過の確率を上げてくれるのが、転職エージェントを活用する大きなメリットの1つです。

担当者と面接対策をおこなう

書類選考を通過したら、次は面接です。こちらのステップでも転職エージェントによるサポートが受けられます。

過去に応募した方の情報をもとに想定質問を共有してくれたり、希望する方には模擬面接もおこなってくれたりします。

特に初めての転職では勝手がわからないことが多いはずなので、何かしら困ったことがあれば担当のキャリアアドバイザーに遠慮せず言ってみましょう。きっと力になってくれるはずです。

内定後の手続き(給与交渉/退職準備)

転職エージェントによるサポートは、内定が出たあとにも続きます。

まず複数の内定が出た際には、入社しない企業への辞退の連絡を転職エージェント経由でおこないます。

そして入社を決めた企業とは最終的な条件を調整します。希望する年収や入社のタイミングなどを担当者に伝えると、できるだけ条件に合うように交渉をしてくれます。

最後には現職の退職準備のサポートもしてくれます。数々の退職者を見てきたうえでのノウハウがあるので、細かいことでも遠慮せずに聞きましょう。

これらが終わればあとは入社するだけ。新しい職場にスムーズに馴染めるように準備を進めましょう。

転職エージェントのよくあるQ&A

ここからは転職エージェントに関する“よくある質問と回答”をまとめています。

詳しい回答が気になる方は記事をご覧いただき、これからの転職活動に活かしてください。

Q

転職エージェントの利用がおすすめな理由は?

A

担当のアドバイザーがカウンセリングをもとに相性のよさそうな求人を提案してくれます。そのため良い意味で予想外の出会いが生まれやすいです。また、選考のサポートもしてもらえるので、初めての転職では特におすすめです。

Q

転職エージェントは無料?どうやって稼いでるの?

A

転職希望者は無料で使えます。 その理由は、採用が決まると企業から成果報酬がもらえるビジネスモデルだからです。

転職エージェントを使っても費用がかからない理由は?|新R25転職

Q

何社の転職エージェントを掛け持ちすべき?

A

違う強みを持つ転職エージェントを3社ほど掛け持ちするのがおすすめです。たとえば1つはリクルートエージェントなどの総合型の大手。2つ目は第二新卒向けなど自分の年齢に特化したもの。3つ目に希望の業界に特化したものなど。そうすることで、より希望する条件の転職が実現しやすくなるでしょう。

Q

中小の転職エージェントはイマイチ?

A

小さい転職エージェントの良さもあります。 たとえば特定の領域により特化していたり、あなたをより丁寧に扱ってくれたりするかもしれません。

Q

すぐ転職するつもりはなくても使っていいの?

A

キャリア相談するだけでも大丈夫です。そうやって使っている方も多くいます。また、まともな転職エージェントほど、転職意向度の低い方も相手にしてくれます。

転職エージェントの登録は、転職する気がなくてもOK?|新R25転職

Q

転職エージェントはいつ登録すべき?

A

転職活動が終わるまでにだいたい2〜3カ月ほどはかかります。なのでもし転職時期の希望があるなら、その3カ月前を目安に登録するのがおすすめです。また、すぐ転職するつもりがなくてもとりあえず登録しておいて、年に1回ほど健康診断のようなつもりでキャリア相談する使い方もおすすめです。

転職エージェントの活用法などをプロたちが伝授|新R25転職

Q

アドバイザーはどうやって選べばいいの?

A

会ってみて、いくつかの判断基準をもとに選定しましょう。特におすすめなのは下記のポイントです。

良いアドバイザーのチェックポイント

失敗しないアドバイザーの選び方をプロが解説|新R25転職

Q

転職エージェンを使わないほうがいいケースもある?

A

結局は担当者との相性が重要なため、当たり外れは確かにあります。また、転職サイトを使って自分で転職活動を進めるなどの代替手段もあります。しかし非公開求人を紹介してもらえるなど、利用するメリットも大きいのであえて避ける必要はないかと思います。一方、あえて使わなくてもいい人を挙げるとすると、行きたい会社が決まっていて直接応募をすれば良いケースなどです。

Q

面談の前には何を準備すればいい?

A

面談の前に、ある程度は転職の希望を明確にしておきましょう。そのほかの準備物は下記の画像や記事をご覧ください。

転職エージェントとの面談前に準備すべきことs

面談前に準備すべきものをプロが解説|新R25転職

Q

サポートを途中で断る方法は?

A

メールや電話で意思を伝えるだけでOKです。担当者がしつこいと感じたときや、「使えない」「むかつく」と感じたら、遠慮なくほかの転職エージェントを利用することをおすすめします。

転職エージェントの断り方/退会方法をプロが解説|新R25転職

Q

転職エージェントに面談を断られたらどうすべき?

A

そのほかの転職サービスを利用しましょう。 代表的なのは「リクナビNEXT」などの転職サイト。そのほかにもハローワークサポステといった厚生労働が運営する就労支援サービスを利用しても良いかもしれません。

Q

転職エージェントの裏事情が知りたい

A

転職エージェントは企業から成果報酬をもらうビジネスモデルのため、企業側の意図で動いている部分もあります。詳しくは下記の記事をご覧ください。

転職エージェントの裏事情”をプロに聞いた|新R25転職

Q

転職サイトも一緒に利用すべきですか?

A

転職エージェントと転職サイトは併用するのがおすすめです。なぜなら転職エージェントよりも多くの求人を自分で眺められるので、より自分の視野を広げるのに役立ちます。また、大手の転職サイトだと初めての転職をサポートするノウハウ記事も充実しているため、それらを読むのも良いでしょう。

転職エージェントと転職サイトの使い分けをプロが解説|新R25転職

Q

転職エージェント経由で内定辞退するには?

A

とにかく本音で誠実に話しましょう。

転職エージェント経由で内定辞退する方法をプロが解説|新R25転職

〈取材・文=SYO(@SyoCinema)、編集=石川みく(@newfang298)〉

精通者の詳細プロフィール

【小林毅(こばやし・たけし)】人材コンサルタント。外資系ヘッドハント会社を経て、2010年にホライズン・コンサルティング株式会社を設立。法務系人材を中心に約11年、延べ4400人の相談、サポートをおこない、日系大手企業、ベンチャー企業、外資系企業の採用支援にも従事。2013年より厚労省認定「職業紹介責任者講習」講師として、人材紹介事業者に対する法定講習を延べ2000社に対しおこない、不健全と言われる人材業界全体のボトムアップに尽力している。著書に『転職大全』(朝日新聞出版)、『成功する転職「5%」の法則』(自由国民社)がある

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